30の彼岸花君影草 1の外の秋桜   作:テネブラエ

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ジャンボジェット飛行機によるテロから1日が経った

 

ザンッザンッと雨が降る

 

いつものサチェルバックを背負っていたら帰ってから拭くのが大変だっただろう

それでももう一箇所で降っている大雨よりは弱く感じる気がする・・・

 

「・・・はぁ・・・」

 

テロ未遂での被害者は結局20人という予想された中でも最低値で延空木にも被害は無かったけど・・・

私は引き金を引く事ができなかった・・・

 

結局はまたガンダムという圧倒的な力に救われた形になってしまったのである

 

任務は成功か失敗かあやふやな状況で終わりを迎えた

 

リコリス東京支部に戻ってからすぐにファーストリコリスであるフキちゃんと司令室に呼ばれた私達を待っていたのはわかってはいたが楠木司令からの説教だった

 

当然といえば当然だ先の作戦はラジアータが騙されても被害が抑えられる事を前提とした作戦であり最悪一般人が死んででも成功させなければならず

 

失敗した場合最悪リコリスという組織そのものの解体すらありえる危険性を含んだ任務だったからだ

 

楠木司令には「なぜ引き金を引かなかった?」から始まり多くのことを言われたが私はその筆問に一切返す事ができなかった・・・

 

それに比べてフキちゃんは全てにおいて返答をしており楠木司令はその事に納得していた

けれども私が一切答えが見つからない事を知ると呆れながら

 

「明日は雨が降り気温も低くなるだろうから頭を冷やしてこい」

 

そう言われて外出許可を出され今私は大した目的もなく東京を散策している

 

「・・・はぁ・・・」

 

精神の芯がポッキリと折れそうではあるがなんとかため息程度で抑えられている

 

それは東京支部を出るときに占いが趣味のファーストリコリスから「ラッキーアイテムは傘・・・いい出会いがあると思うよ・・・」そう言われ傘を渡されたのが唯一の精神的支えになっているのであろう

 

「・・・はぁ・・・」

 

占いは当たるも八卦当たらぬも八卦とは言うが今はそんな曖昧な物でも頼ってしまいたくなる

 

「あはは・・・」

 

そうして東京の散策をしているのだがどうにも見覚えのある光景しか先程から見ていない

当然だ何も考えずに歩いていたが結局はいつもの見回りコースを無意識に体がたどっていたからだ

 

「・・・任務病だな〜・・・」

 

そう思いつつもこの後に向かうであろう公園の次はどうすればいいんだろうなんて考えている自分がいる

 

「・・・私何やってるんだろ・・・」

 

目の恥では水飛沫を上げながら走る車

傘も刺さずに走るサラリーマン

雨の中でも笑っている家族連れや高校生と思われる少女達

そして制服を着ている任務中のリコリスも当然いた

 

自分の不甲斐なさにポッキリと折れそうになりながらも公園に入ろうとしたけど

 

「うわっ!」

 

バンっと軽く傘が跳ね返され目の前で水飛沫が上がる

 

「いたた・・・」

 

・・・たしか前にもこんな事があったような気がする

意思消沈していた私はすぐに声をかける

 

「ご、ごめんなさいあの大丈夫ですか?」

 

目の前の傘が後ろにずれるとそこにいたのは前制服を汚してくれた例の少年だ

けれどもスマホは持っておらずどう考えても今回は私が悪いのは明白であった

何やってるんだろう私・・・

 

「・・・あ〜あもう服がびしょ濡れだな〜これじゃあこの後が困るな〜誰か新しい服用意してくれないかな〜」

 

私の顔を見た少年はそう言いながらチラチラと私を見上げている

この前は謝るだけで済まてやったのにとんでもないほどふてぶてしいクソガキである

その態度に内心に怒りを覚えるけど

 

「用意してくれないかな〜」

 

「わかったわよ・・・」

 

こんなクソガキ相手だけど今回は私が悪い

 

「やった♪」

 

そうして少年と近くにあるデパートに入って行ったんだけど・・・

 

「お客様こちらでご注文の品はいじょうでしょうか」

 

どうしてこんな事になっているんだっけ?

確か服を買ってから・・・

そこで別れるつもりだったのだがあれよあれよの間にクソガキとデパートにあるファーストフード店に入り

またあれよあれよの間に注文をしてお金を払い結局はクソガキと食事をしている私がいる

 

目の前では私が買った服を着て机の下で足をプラプラさせているのか椅子がギシギシと鳴っているのを無視してクソガキがファーストフードを口に頬張っている

 

「お姉さんは食べないの?」

 

そう言われ口にファーストフードを入れるも味がしなかった・・・

 

そうして無言の食事が終わりこれで関係もおしまいと立ちあがろうとしたけど

 

「味しなかったんじゃない?」

 

「っ!」

 

机に手をついたけどそう言われ立ち上がる事ができなかった

クソガキは私を見上げるとさっきまでコーラが入っていたグラスの縁を指で撫でながら話す

 

「人類はさ知識を鍛えるというルール違反を行ってでも食物連鎖の頂点にたっているよね」

 

グラスから一定のリズムでポーっと音が聞こえる・・・

 

「頂点に立っているなら一匹狼でもいいはずなのにそんな人類でもさ群れで生きる生き物だよね」

 

何故かクソガキの言葉に耳を傾けている私がいる・・・

 

「なんでかわかる?」

 

いつのまにか座って真っ直ぐクソガキを見る私がいる・・・

 

「どんなに頑張ってもできない事があるからだよ

誰にでもできる事があってできない事もあって

得意分野があって苦手分野があって

可能な範囲あって不可能な範囲があって

十人十色で違いがあって

完全でなくて不完全で

それでも互いに助け合って生きるのが人類だと思うんだ」

 

さっきまでのクソガキとは違う大人な空気をかもちだすクソガキを見る私がいる・・・

いつのまにかグラスを触っていた手で頬杖しながらクソガキは話す

 

「何を悩んでいるのかを知らないけど

お姉さんを全く知らない僕がそれを知っていることもなく知る事もできなく知る必要もないけど・・・

前に一緒にいた他のお姉さん達に相談することはできるんじゃないかな?」

 

クソガキが言っているのはあの時のメンバーだろう

 

「色は違うけど同じ制服を着ているんだからきっと友達あたりだよね?

もしそうなら相談してみてもいいんじゃないかな?

ただ単に一緒に歩いているだけが友達の役目じゃないんじゃないかな?

別に友達じゃなくても家族でもいいしなんなら問題を作った当人でもいいし」

 

「人に相談してみたら?」普通ならたったその一言で済むその言葉をクソガキは長々と話す

不思議だ・・・たったそれだけで済む簡単な事を遠回しに言っているはずなのにストンっと心に入ってくる

 

「・・・それでも答えが見つからなかったら?」

 

「1人でダメなら2人で

それでもダメなら3人で

それでも無理ならどんどん増やして

考えて考えて考え抜いてそしてでた答えを真っ直ぐに伝えればいいんじゃないかな?」

 

「・・・そんな簡単な話じゃなかったら?」

 

「なら簡単になるようにまずいろんな人と考えればいい

どんなに難しいことでも見方を変えればきっと何処かに少しは簡単になる答えが見えてくるだろうから」

 

「・・・・・」

 

あぁ・・・私はどうやらリコリスは個人の実力重視で全て解決に導くという事に捉えられていたらしい・・・

 

このクソガキの言うとうりだこんな簡単なことだったはずなのに・・・

 

そういえばたきなちゃんの時もそうだ誰にも話せずに結局延空木のテロまで謝る事すらできなかったなと思い出す

もし相談していたら少しはまともな方に変わっていたんだろうか・・・

 

恥ずかしいけどこのクソガキ・・・少年に教えられてしまう私がいた・・・

 

「それじゃあ出よっか」

 

少年のその言葉に食事を終えデパートを出ると空は・・・

 

「ちょっ!晴れてよ〜かっこうつかないじゃん!」

 

どんよりと曇っていた

 

その空に頬を膨らませながら少年は文句を言うけど残念ながら今日の天気は雨のち曇り降水率は80%と晴れる事はない

 

「ふふふ・・・」

 

さっきまでとは違い年齢らしくプリプリと怒る少年に笑ってしまう

 

「お姉さんはそっちの方が良いよ

どう天気は晴れた?」

 

もう一つの天気はファーストフード店を出るときにはすでに晴天を迎えている

 

そんな私にまた大人の空気をかもち出した少年は怒ることもなくそんな事を微笑みながら言う

 

その微笑みを見て私は

あぁ・・・とってもずるい少年だと思ってしまった

 

年齢らしい空気を持つ中でたまに見せる大人な空気こんなのこんなの・・・

 

キュン・・・

 

「ッ!!」

 

心が高鳴った気がする・・・

 

「それじゃあ僕この後予定があるから」

 

そう言って去る少年に私はこの関係をこれだけで終わらせたくなかった

だから!

 

「待って!

私は蛇ノ目エリカ17歳君は?」

 

「僕は椿楓12歳です」

 

「また会えますか?」

 

「あの公園でならきっと」

 

そう言った少年は走り去って行った

 

「私年下のショタ好きだったの?・・・」

 

その後ろ姿に自分のチョロさとじゃかんの変態さに少し本当に少し呆れてしまうが全然嫌なことじゃなかったむしろ・・・

心地よさすら感じる

 

「これが恋ね・・・

よし!とりあえずフキちゃんと話してみよ!」

 

頬をパチンと両手で叩き気合を入れ直すと私も帰るべき場所に向かって歩いて行ったのだった

 

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1:とあるリリベル

それで結局何が原因だったんだ?

 

2:とあるリコリス

ラジアータが手に入れた音声データをいろんな方向から解析してみたらとっても小さく紙の音が聞こえていたらしいよ

 

3:とあるリコリス

それって・・・

 

4:とあるリコリス

一部分正確にはターゲットの空港のところだけ紙が正しくて音声が誤情報だったってこと

 

5:とあるリリベル

なんてアナログな方法を・・・

 

6:とあるリコリス

いつだってハイテクの対処方法はそれを超えるハイテクか逆に完全なアナログってことね

 

7:とあるリリベル

それで楠木司令はどうするって?

 

8:とあるリコリス

もう対策は済ませたって

 

9:とあるリリベル

そっか・・・

しかしガンダムのパイロットはそれに気づいていた可能性があるってことか

 

10:とあるリリベル

そうね・・・これがヴェーダの実力ってことね

本当に欲しいわね・・・

 

10:とあるリコリス

それは違うよ

 

11:とあるリリベル

どうしてだ?

ヴェーダがあるからガンダムはあそこにいたんだろ?

 

12:とあるリコリス

ヴェーダはあくまで情報入手と作戦計画の提案をするだけだから気付いたのは戦術予報士かパイロット本人の力によるものだよ

 

13:とあるリコリス

つまりあの紙の音に気がついたってことね

 

14:とあるリコリス

そうだね

 

15:とあるリリベル

それはそれで恐ろしいものがあるな

 

16:とあるリコリス

もぉ〜いぃ〜かい?

 

17:とあるリコリス

もういいわよそれでどうしたの?

 

18:とあるリコリス

ちょっと報告とじゃかんの問題が・・・

朝に落ち込んだエリカを占って傘を持たせたんだけど

帰って来たら答えが見つかったようなスッキリとした表情でお礼を言われたのよ

 

19:とあるリリベル

それはよかったじゃん

それのどこが問題なのさ

 

20:とあるリコリス

その時に出会いはあったのかって聞いたらあったらしいんだけど・・・

 

21:とあるリコリス

けど?

 

22:とあるリコリス

その時の顔が恋する乙女になってた・・・

どうやら良すぎる出会いがあったらしい

 

23:とあるリリベル

・・・・・

 

24:とあるリコリス

・・・・・

 

転生者掲示板は今日も平和だ・・・

 

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ごめんなさい
蛇ノ目エリカの年齢が公式に載っていなかったのでたきなと同年齢にさせてもらいました
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