サイオー・ホース・インパクト 作:BANZAINAMUSAN
ゼッケン2・サイエンススズカ
ゼッケン3・ワザマエシンボリ
ゼッケン4・トテモブライアン
ゼッケン5・ウットコランナー
ゼッケン6・ヤバイウシロアシ
ゼッケン7・ヘルカタナブレード
ゼッケン8・オバンデススカイ
ゼッケン9・ポンデルタストーム
ゼッケン10・モーターテツバ
ゼッケン11・ソウハサセルカ
ゼッケン12・ヨロシサングリーン
ゼッケン13・サカイエサンレッド
ゼッケン14・ヤルキアフレルオー
ゼッケン15・アマカケルペガサス
ゼッケン16・ソウカイヤイチバン
ゼッケン17・ネコソギマネキネコ
ゼッケン18・ラオモトゴールド
『源平盛衰記』によると・・・
地元の猟師に件の崖へと案内された源義経は
「鹿が通るところを馬が通れぬはずがない」
といって、怯えて竦む仲間に先駆けて一気に駆け下りたという。
『平家物語』によれば・・・
源義経は「義経を手本にせよ」 と言い、先頭を先駆けて30騎ばかりで先行した。
その後を大軍が一気に駆け下りる。
「三浦では朝夕このような所を駆けめぐっている。
ここは馬場のようなものだ」
……違うのだ。
ニンジャ真実の秘されし文献【古事記】を正しく読み解くと、こうある。
「指揮官先頭!イクサのイチバンヤリは誰にも譲らぬ!皆の者!我につづけ!つづけ!」ブル・ヘイケはニンジャ災害により断崖絶壁と化したヒヨドリ渓谷にてサムライクラン員を鼓舞し、アンブッシュ(奇襲)を成功させたのだ。コノサキ・ガケ!ヒヨドリ・オトシ!
そのイチバンヤリ経験のあるニンジャウマソウルがサイエンススズカに宿った。何が起こる?事件ですよ。『アーッ!アーッ!何と言うことだ!何と言うことだ!良く見ればサイエンススズカの鞍上に誰もいない!?ハダカウマ!サイエンススズカの単騎駆け!失格確定ィー!』
「バカなーっ!」サイエンススズカの鞍上にいたはずのモトジは叫んだ。ゲート内に取り残されていた。「タズナは握ってきたはずなのに!」「ヒイーン!ブルル!(モトジはそこにおれ!今日のイクサにはついてこれそうにないのでな!)」ナムサン。
サイエンススズカに憑依したニンジャウマソウルにとって、物理的に走破不可能な立地を自らのカラテとワザマエで駆け抜けることこそイサオシ。例えるならば、ゲートの中から外へ。どうやって?ウマカラテだ。
ピストル発砲音直後、サイエンススズカはとてつもないニンジャウマ柔軟性でゲート下部スキマをくぐり、背に乗るモトジを開かぬゲート内に押し付け、取り残し、単身駆け出したのだ!騎乗にジョッキー無し!ハダカウマ!
静止状態からのノーモーションで時速300kmは出ていよう。これがハダカウマ・ニンジャホースの持つバリキなのか!?しかし背後から迫る影あり!『失格のサイエンススズカを飛ばしてイチバンはモーターテツバ、半馬身離れてソウハサセルカ』実況解説。
両腰部位にツインターボニトロブースター機構を搭載したサイバーホース二頭である。これはニゲル・タクティクスを得意とするサイバーホースに重宝されるテックで、序盤こそニトロブースターアドバンテージを得られるが、終盤には該当部位が余分な重りとなり、減速してしまう欠点も。
KA-TOOOON!その時である!モーターテツバのツインターボニトロブースターが突如180°反転し、実質火炎放射機と化したではないか!火炎放射先にはサイエンススズカ!『アーッ!アーッ!モーターテツバ逆噴射!ニトロブースター機構の誤作動で逆噴射!』欺瞞実況!
レース参加サイバーホースジョッキーらは事前のダンゴー結果により、自身の勝利を度外視してすべてのナチュラルホースを亡き者にせんと決めているのだ。それはハダカウマであろうと同じこと!「ヒイーン!」サイエンススズカはサイドステップで火炎放射回避!
だがサイドステップ影響で減速!KA-TOOOON!『アーッ!アーッ!今度はソウハサセルカまで逆噴射!ニトロブースター機構の誤作動で逆噴射!』欺瞞実況!「ヒイーン!」サイエンススズカはサイドステップ回避!減速!その先にはカーブ。
サツキ・ショーには約400メートル地点と1400メートル地点にカーブが待ち構えている。いかなニンジャホースと言えども、時速200km以上でカーブすることは出来ぬ。足が壊れる。カーブでは、それ相応の速度に減速せねばならない!「イヤーッ!」「ヒヒーン!?」
その減速を狙い済ましたのはシンマウンテン。スリケンだ。ニンジャが用いる極めて強力な投擲暗殺武器だ。彼はレースのメインストリートとなる内周側を外周から俯瞰しインシデント対応できるよう、あえて外周側をセレクトしていたのだ。なんたるフーリンカザンか。「イヤーッ!」「ヒヒーン!?」
ああ!サイエンススズカの足が!「アイエエエエ!?スズカ!?スズカナンデ!?ゴボボーッ!」あたかも足を痛めたかのようにカーブ減速するサイエンススズカを見た老人観客たちがスズカリアリティショック発症!嘔吐!惨劇の日曜日!だが!
「ブルルルルル!(足の一本や二本!なんのこれしき!へこたれぬわ!)」アナヤ!ブル・ヘイケの忠実な部下、ベンケ・ニンジャめいてスリケンに耐えているではないか!サイエンススズカはベンケ・ニンジャがブル・ヘイケのためにとくべつ調教を施したニンジャウマソウル憑依者なのだ!
「死ね!サイエンススズカ=サン!死ね!ナチュラルホースは死ね!」「イヤーッ!」「グワーッ!」三投目のスリケンを構えたシンマウンテンへインターラプト存在!ニンジャスレイヤーだ!「ドーモ、シンマウンテン=サン。ニンジャスレイヤーです」簡略アイサツ!
「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。シンマウンテンです。キサマは最内周にいたはず!どうやって!?」「直進した」リプレイ映像を振り返るまでもあるまい。ニンジャスレイヤーは本来曲がるべきカーブを直進し、外周側にいたソウカイヤイチバンにまっすぐ迫ったのだ!「馬鹿なーッ!」
「イヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャスレイヤーは馬上からどうやって攻撃しているのか?答えはアンマだ。スゴイテイオーの鞍上前後にセットされた赤黒の小ぶりな増設握りを持ち、ウインドミルめいた旋回脚で攻撃しているのだ!「イヤーッ!」「グワーッ!」
しかもケリ・キックのカラテ反発力活用!カラテ斥力をスゴイテイオーに伝えてカーブ補助!攻撃がイコール妨害、更にレース展開への活用になっている!ワザマエ!ソウカイヤイチバンに乗るシンマウンテンがカーブ外周側へと追い詰められる!レース中では逃げ場が実際無い!「こんな筈では!?」
「イヤーッ!」「アバーッ!サヨナラ!」シンマウンテンがのけぞった先に立つ外周ポールに頭から激突!相対時速200キロ!爆発四散!彼はこれまで培ってきたサイバー競馬殺人手腕のほとんどを発揮できなかった。ニンジャスレイヤーの狂人的なイッソー・ムーブメントは戦略外だったのだ。
しかし、ニンジャがその真価を発揮できずに爆発四散することは珍しいことではない。ひとまずイクサは終わったが、フジキド・ケンジにとってのイクサはむしろこれからである。彼はナチュラルホース3頭によるワンツースリーフィニッシュを達成せねばならない。
できなければセプクだ。そういう契約があるのだ。意味がわからない?原作ニンジャスレイヤーの【ノーホーマー・ノーサヴァイヴ】を読め!とてもべんりなハイパーリンクきのうでツイッターアーのまとめページにつないであるから!
……それはともかく、サイエンススズカがルール上失格となった以上、ワンツースリーフィニッシュはスゴイテイオー、ワザマエシンボリ、トテモブライアンによって達成するしかない!しかも!
「ヒッヒーン!(さあ!ニンジャを殺すのを手伝ってやったぞ!約束だ!ボクをサンカンバにしろ!サツキ・ショーを勝たせろ!日本一は、このボクなんだが!)」初のサイバー競馬ジョッキー参加で、G1レースのサツキ・ショーにおいて自らがイチバンとならなければならぬのだ!
サナダ・ニンジャクランが固持する日本一への妄執……血統遺伝子に刻まれたミーム……スゴイテイオーのカチタイ・アトモスフィアはニンジャスレイヤーにして息を呑むほど。契約とは別に結んだ約束を守れねば、日本一を自負するウマカラテウシロアシで蹴り殺されかねぬ。行きつく先はイクサ。
フジキドとしても、それは望まぬ。色々あって己を顧みることのなかったころ、戯れに見ていたサイバー競馬実況……レースとサツバツの入り乱れるその世界は、彼の心を癒すことは無かったが、係留めいて自暴自棄を押し留めてはいた。なにもセプクして死ぬほどのことでもない、と。
競馬は変わった。だがそこには、ドラマがあり、インシデントがあり、何より夢がある。あの日夢見た世界をもう一度……ニワカであるフジキドにすべては分からぬ。だが、忘れてはいけないものがある。廃れてはいけないものがある。だから!「ハイヤーッ!」走れ!ニンジャスレイヤー!走れ!
「ヒヒーン!(バカ!走るのはこのボクなんだが!)」アッ間違えた!走れ!スゴイテイオー!走れ!前半カーブ地点は終わり残り約1100メートル!
【サイオー・ホース・インパクト】#2終わり。#3につづく
不定期だから連日更新してもダイジョブだって!チャメシ・インシデントだって!
次はワザマエシンボリとかトテモブライアンとか側の視点だ。