三人目の子供 作:誰だっけ
言い訳をさせて貰うと、ここ最近ずっと立て込んでいまして……
あれから二年が経った。俺は仕事を覚えておやっさんにやっとついていけるようになり始めた頃だった。
俺は鳴海探偵事務所の前に行き扉の鍵を開けようとする。
開いてる……
まさか鍵の閉め忘れか?……いやおやっさんに限ってそんな事はないはず……
俺は恐る恐るゆっくりと扉を開けて辺りを見渡す。……そこに居たのはおやっさんの帽子を被って格好つけている
「おい翔太郎、何してんだ?」
俺が声を掛けると翔太郎は肩をビクッと震わせてこちらに振り向く。
「い、いや、おやっさん。実は帽子を被っているのは訳がありまして〜ってアースかよ!」
そして翔太郎は俺にびっくりさせるなよな!と言われる。
「びっくりさせるなよなって言うが翔太郎、何勝手におやっさんの帽子を被ってんだ?」
「おやっさんが居ないからチャンスかな〜と思いまして……」
俺はそんな翔太郎の言葉を聞きため息を吐く。
「いいか翔太郎?帽子を被っていいのは半熟のお前じゃなくてこのハードボイルドな俺とおやっさんだけだ。分かったか?」
「おやっさんは兎も角アース!おまえも半熟じゃねーか!」
「あ?」
「は?」
俺と翔太郎はいつもの様に馬鹿みたいな争いをする。そしてそれをいつもならおやっさんが俺達二人に拳骨をかまして止めるのだが……
「……おやっさんは居ないのか?」
「……ああ、俺が来た時には居なかったぞ。」
俺はなんとなくおやっさんの帽子がかけられている方を見る。
「おやっさんの帽子が一つしかねぇ……」
それに翔太郎も反応する。
「…ん?そういや、いつも二つかけてある帽子が一個しかないな。」
そう言って翔太郎は辺りをキョロキョロと見渡し始める。
「…調査道具のケースもねぇ……くそっ。また置いてけぼりかっ!」
そう言って翔太郎は強く机に手をつける。
おやっさんは最近よく俺と翔太郎を置いて一人で仕事に行く。……まあ、それはスカルとして戦わなければならない時なのだろう、と俺は納得できるが翔太郎は違う。たぶん自分が一人前として認められていないからだと思い込んでいるのだろう。
そんな翔太郎が急に動き出した。……まるで何かを探す様に。
「おい、どうしたんだ翔太郎?」
「アース音が聞こえないのか?」
「音?」
そして翔太郎は辺りを探して棚の下に隠されていたトランクケースを見つけ出してそれを手に取る。
「んっ!くうっ!」
翔太郎はそのトランクケースを無理矢理開けようとするがびくともしない。
「おい翔太郎、たぶんそのトランクケース指紋を判別してるから開けれないぞ。」
「指紋を判別している?おやっさんしか開けれねーのか……」
翔太郎がトランクケースを開けようと模索していると、突如として電話の呼鈴が鳴り響く。
「はい、鳴海探偵事務……」
『もう一人の金髪の方のボウヤね。
電話越しから聞こえる女の声に俺は警戒心を上げる。
「あんた、誰だ?それに俺はあんたと話した記憶はねぇ。」
『私は依頼人よ……そうね、さっき言った事は覚えていないなら別にいいわ。それより所長は?』
「おやっさんなら今はいないが……」
コイツ何者なんだ?……まさかシュラウドか?いや、それにしても
『そう。携帯がつながらないから一応事務所にかけたんだけど……動き出したようね、ついに。』
「おい、どういう事なんだ?」
『ボウヤ、もう一つだけ。トランクケースが残っていない?』
「あるが……」
『…あるのね。……相変わらず頑固な人……』
「おい、それより質問に…」
『それは地獄から抜け出すための切り札になるはずだったのに……荘吉らしいと言えばそれまでだけど……』
「おい、やっぱりテメェは……ちっ!切られた。」
俺は電話越しにいる女を問いただそうとしたが一方的に電話を切られる。
そしてその会話は翔太郎にも聞こえていたようで……
「ほっとけねえ!これが切り札になるんだろう?俺はおやっさんの助手なんだ。俺が持ってかなきゃ。」
そう言って翔太郎はトランクケースを持って走り出してしまう。
「ま、待て翔太郎!」
そして俺も翔太郎を追いかける為に走り出す。
『決断』という名の分かれ道に向かって。
明日には出せるといいなぁ〜
あかねがヒロイン、ルビーがブラコン、許してくれる?
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許す!
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許さん!
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いっそダブル?