三人目の子供   作:誰だっけ

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いろいろと詰め込み過ぎたかも……


始まりの夜

 

日が沈み辺りが暗くなった中、俺と翔太郎は日頃おやっさんが情報を得ている人たちの所を回っておやっさんの足取りを掴んだ。そして、ある港に潜り込んだという事を突き止めた。

 

「あの船か…おやっさんが乗ったのは……」

 

翔太郎が目の前にある巨大な貨物船を見て言葉を漏らす。

 

「こりゃあ……ロクな連中じゃねぇぞ。」

 

「そりゃそうだろうな。」

 

港の周りには黒のスーツを着た男達が無線で何かをやり取りしながら周りを見張っている。

 

「翔太郎、今俺達二人で行動するのは危険だ。ここは一旦分かれて、また何処かで合流しよう。」

 

「……分かった。」

 

俺と翔太郎は一旦分かれて別々で貨物船に侵入することにしたが……

 

……どうやって侵入しようかな?

 

翔太郎は上手く侵入出来たみたいだが俺の周りには人が多すぎる。コイツらは多分ミュージアムの人間だから全員ガイアメモリを保持している筈だ。

 

マスカレイドぐらいなら勝てるかな?

 

俺がそんな事を考えていると、見張っている奴が俺の隠れている方に近づいてきた。

 

だが俺はそこで焦るのではなく良い考えを思い付いた。

 

見張っている奴が俺の隠れている所にギリギリで近づいた瞬間、俺はソイツの口にハンカチなどを素早く詰め込み急所に蹴りを入れた。

 

その時間、僅か3秒!

 

え?どこの急所に蹴りを入れたって?

 

男なら誰もが知ってるいるであろう急所だ。……後は察しろ。

 

さてそんな間に俺は白目を剥いて気絶している奴からスーツなどを剥ぎ取りそれを着こなしていく。そして最後にはサングラスをかければ完成だ。

 

「変装完了っと。」

 

俺は堂々と貨物船に侵入したが誰一人気付かなかった。……コイツら馬鹿なのか。

 

そして貨物船に侵入して数十分が経っていた。貨物船は既に動き出していて何処かの小島に向かっているようだった。

 

俺が目的地であろう小島を見ていると、突然霧が周りに発生しバチバチっとプラズマが発生する。

 

そして俺は霧が晴れるのを待ち、もう一度小島に目を向けて見るとそこには巨大なビルが小島に建っていた。

 

「やっぱり小島に何かを隠していたか……」

 

まあ、あれだけ貨物船に物資を詰め込んで、あんな小さな島の何処に置くんだって話だかな。

 

「それにしてもやたら騒がしいな。」

 

貨物船の中を探索していると、周りのスーツを着た男達が何か慌ただしく走っているのが見えた。

 

「おい!そこのお前何をしている。」

 

そんな中、落ち着いた様子でいる俺を見て怪しく思ったのか拳銃を持った男が俺に話しかけてきた。

 

「実は先程ここら辺に侵入者らしき者を見かけたので、ここで探していたのです。」

 

俺は咄嗟に考え出た言葉をそのまま言葉にする。

 

「ならお前ももっと動け!もしこのまま侵入者を逃したら冴子様に何をされるか……」

 

「分かりました。」

 

バレなかったみたいだ。……コイツにも蹴りを入れるか?

 

「……?!」

 

俺がそんな事を考えていると突然周りの電気が消える。

 

「停電……もう戦闘が始まったか?」

 

俺の考えは当たったようで、自分からそう遠くない方から戦闘音が聞こえる。俺は音の聞こえた方にさっきのスーツを着た奴らを掻い潜りながらダッシュで向かうと、そこにはスカルマグナムを構えているスカルとタブードーパントがいた。そして後ろにはマスカレイドドーパントがタイミングを見計らって静かにしていた。

 

「……?!おやっさん!!」

 

スカルがスカルマグナムの強力な一撃を放つのと同時にタブードーパントが強力なエネルギーの塊を放った。

 

スカルの攻撃はタブードーパントに直撃し、スカル急いでタブードーパントの攻撃を避けようとする。……がマスカレイドドーパントがそれをそれを阻止しようと動く。

 

「おやっさん後ろ!!」

 

俺の声によってスカルはマスカレイドドーパントに気づいて蹴りを入れたが……少し遅かった。

 

タブードーパントの攻撃は直撃を避けたが、その込められたエネルギーは凄まじくスカルのドライバーからメモリが爆風によって抜けてしまう。

 

「おやっさん!大丈夫か?」

 

「……大丈夫だ。」

 

そう言っておやっさんはヨロヨロと立ち上がる。そして……

 

「アース……これをお前に預ける。」

 

おやっさんは俺の胸にロストドライバーを押し付けてきた。

 

「おやっさん?!なんで……」

 

「詳しい事は後だ。今は彼を救出する事が優先だ。」

 

「か…れ?」

 

「ああ、地獄に囚われた少年だ。」

 

 

 

 

 

 

▼▼

 

 

 

 

 

「バカ野郎!」

 

乾いた音が響く。……おやっさんが翔太郎に平手打ちをした音だ。

 

「なんでいう通りにしなかった!あの子を押さえていれば今頃……!」

 

「………」

 

おやっさんが翔太郎の持っていたトランクケースを手に持ち何処に向かう。

 

「……なんで助けなくちゃいけないんだよおっ!!」

 

そんな中、翔太郎が声を張り上げ、おやっさんが反応する。

 

「あんな……あんな悪魔みたいな奴をさ!あいつにおやっさんが命張ってまで助ける価値があんのかよ!怪物の元を作ってた奴なんだぞ!あんなっ……あんな奴のために!」

 

「……翔太郎。」

 

「俺は嫌だ!呑めねえよぉぉぉっ!」

 

おやっさんは後ろを振り返る事なく動きを止める。

 

「……おまえなら呑めるはずだぜ、翔太郎。命張る価値ならあるさ。あの子もこの街に住む一人の人間なんだ。」

 

おやっさんのその後ろ姿は、何処か悲しさを感じるが優しさも感じられた。

 

「彼だって本当なら、母の胸に抱かれて幸福に育っていたはずだ。だが引き離された。お前が不幸にも親御さん達と別れたようにな……………助けてやれ、翔太郎。」

 

「でもっ……でもよおっ……」

 

「彼が悪魔に見えるとしたら、悪いのはそう書き換えた奴らだ。あの子自体は真っ白い紙と同じだ。」

 

おやっさんは顔こそコチラを向いてはいないが、言葉は真っ直ぐと俺たちに届いていた。

 

「半人前のお前達の中で唯一尊敬しているところ……翔太郎は弱いものに力を振りかざさず、むしろ手を差し伸べてやる……そんな心根だ。そしてアースは自分に降り注ぐ危機……それに弱い者を見捨てず堂々と立ち向かう……そんな心根だ。」

 

俺はおやっさんの言葉を聞き、自分にも認めてくれる所があることを知った。

 

「おそらくあの子はこの建物の中枢部に融合している。まだ間に合う。行くぞ。」

 

 

 

 

 

 

▼▼

 

 

 

 

 

おやっさんは道中に居た構成員達を倒しながら進み、ガイアタワーと呼ばれる場所に辿り着いた。俺達がそれに近づくと突然声を掛けられる。

 

『………帰りたまえよ。…僕の読書の邪魔をしないでくれ……』

 

俺は声の聞こえた方を向くとそこにはガイアタワーの中のガラスに囲まれた一人の少年が居た。

 

(……フィリップ。)

 

「あの子は今、地球の本棚に入った。」

 

おやっさんが戸惑っている翔太郎に説明をし始める。

 

「彼は、この地球の記憶そのものと頭脳が直結してしまったんだ。脳内に地球が抱えるすべての知識が『本』という形になって現れ、それを自在に検索することができる………そしてその地球の記憶を悪用し、人間を怪物に変える装置それが……」

 

「ガイアメモリ……」

 

翔太郎が驚きで顔に染める。

 

「翔太郎、アース、入り口のあたりを見張ってろ。」

 

おやっさんが懐からスカルメモリを取り出しながら俺達に言う。

 

「おやっさん、一体…何をっ……?」

 

「……ニ度言わすな。」

 

「「!……わかった。」」

 

そしておやっさんガイアタワーの中にいる少年に近づきスカルメモリをガイアタワーに突き刺した。

 

「!!」

 

その瞬間、ビキビキっと音を立て最後にはパリンと音を立ててガラスが割れた。

 

多分、あの一瞬でおやっさんと少年は地球の本棚の中で話したのだろう。さっきまでの少年……フィリップの顔つきが変わった。

 

おやっさんがフィリップの腕を肩に回して立ち上がらせる。

 

「……問題はこれからだ。この島から逃亡するなど不可能に近い……」

 

ガイアタワーから出てきたフィリップが今の現状を伝える。

 

「何とかするさ。俺の助手たちもいる。」

 

「もう1人の方は知らないが…彼はあまりに不完全だ。」

 

「あいつは確かに半人前だが、ちょうどお前にないものを持っている。仲良くしな。」

 

おやっさんの元に翔太郎が駆け寄る。

そして俺もおやっさんに駆け寄るが()()()()()()()()()()()()。何か何か絶対に忘れてはいけないこと、忘れちゃだめなこと、俺はそれを必死にそれを思い出そうと思考し、動きが止まってしまった。………それがダメだった。

 

 

 

 

現実は残酷で銃声音が響いた。

 

 

 

 

おやっさんの白いスーツが血で赤く染まり……おやっさんが地面に倒れた。

 

「「おやっさん!!」」

 

俺は急いでおやっさんの元へと駆け寄る。

 

「……一瞬判断が鈍った……俺も……まだ甘いな………」

 

おやっさんが震える手で自分の落ちた帽子を拾い、翔太郎に被せる。

 

「翔太郎……アース……この依頼……おまえたちが引き継いでくれ。」

 

「あの子を……あの子を頼んだぜ……」

 

おやっさんの声がだんだんと弱くなっていく。

 

「……よしてくれ……俺に帽子は早い…!」

 

まだ早ええよおぉぉーーーーっっっ!

 

翔太郎の叫びが辺りに響く。

 

「……………似合う男になれ。」

 

そう言っておやっさんは目をゆっくりと閉じる。

 

 

「「おやっさぁーーーーーん!!!」」

 

俺と翔太郎は耐え切れなくて声を上げてしまう。

だが本当ならそんな時間もないはずなので、次の瞬間、突然地面が膨れ上がりタブードーパントが出てくる。

 

俺たちは慌ててそいつから逃れようとするが、外からの戦闘ヘリによって大量の弾丸を撃ち込まれる。

 

俺たちは物の影に隠れ込んだが時間の問題だろう。

 

「君はさっき……ぼくを『悪魔野郎』とののしったよね……」

 

だがそんな中でフィリップは落ち着いた口調で翔太郎に話していた。

 

「こ、こんな時に何を…?」

 

「悪魔と相乗りする勇気。あるかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして新たな仮面ライダーが誕生した。

二人で一人の仮面ライダーと失って(ロスト)しまった仮面ライダーが……

 

 

 

 

 

 

 




アースが居なかった時の翔太郎とフィリップのやり取りが気になる人は本編を……
そしてこれでやっと一章が終わりです。
前に後書きでこれで一章は終わりですとか書きましたが、あれは嘘だ。……嫌、すいません自分のミスです。

そして今回の話で、アースの事を昔助けたスカルのヒントを出そうと思ったんですが、話がゴチャゴチャになってしまいやめました。
なので、今回はここで少しだけヒントを出そうと思います。

そのヒントとは……『あなたの記憶』です。

もしかしたらこれで分かってしまう人がいるかもなぁ〜

まあ、是非今後ともこの作品をよろしくお願いします。
後、是非どんどん指摘などしちゃってください。
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