三人目の子供   作:誰だっけ

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最近やっと落ち着いたと思ったら、学校からのまた新たな大量の課題……


sの肖像/俺たちの街

 

ピピピッピピピ……

 

「………お前まで俺の眠りを妨げるのか?」

 

おやっさん……鳴海荘吉が自分の周りを飛ぶクワガタの様な物に言う。

 

そしてそのクワガタの様な物は荘吉の目の前に来ると変形をして携帯となり、荘吉の手元に収まる。

 

荘吉は文音という人から着信が来ているのを確認すると、ため息を吐きながら電話にでる。

 

「……いい加減言い飽きたが、休業中だ。」

 

荘吉は電話に出ると早速相手に断りを伝えた。

 

『いつまで眠っているの?貴方らしくない。』

 

「人を殺している方が俺らしい、とでも?」

 

『………』

 

「俺が本気で戦えば相手は死ぬ……いかにメモリに魂を売ったとはいえ、元はこの街の人間だった筈だ……」

 

『……でも…寝ていても人は死ぬわよ。しかも善良な人間が今もまた……』

 

その電話の相手の言葉に荘吉は指先をピクッと動かして反応する。

 

「………出たのか?」

 

荘吉の様子が変わり、電話の相手に質問する。

 

『はるかぜ公園に気配が現れている。ドーパントが潜んでいる可能性が高い。犠牲者が出るわね。若いカップルや……小さな子供達もいた。』

 

「……子供?どんな子供達だ?」

 

『黒いベストを着た、目つきの悪い子……そして時より右目か左目に星を宿す不思議な子……』

 

「……なんだと?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼▼

 

 

 

 

 

 

 

俺と翔太郎は今夜の公園を二人で歩いてる。

俺達はまた鳴海探偵事務所に向かっていた。無事にコーヒー豆が買えたのでそれをおやっさんの元に届ける為だ。

 

「おい翔太郎落とすなよ、そのコーヒー豆。」

 

「落とす訳ないだろ!」

 

俺達がそんな会話をしていた時だった、突然女性の悲鳴と男性の叫び声が聞こえた。

 

「きゃあああああ!」

 

「誰か!誰かきてくれぇ!」

 

そこを見てみるとカップルと思わしき二人が、地面に膝を付いて動けない様子だった。

 

「あの、カップル転んだのか?ずいぶん大げさだな。」

 

「いやでも待て翔太郎、様子がおかしい。」

 

俺はカップルに駆け寄ろうとした翔太郎を止めた。カップルの様子が明らかにおかしい、まるで()()()()()()()()()()()()()()()()()

そしてそんな時だった。突然地面が土が砂の様になり、地中から砂が勢いよく飛び出す。そしてさっきまで公園だった場所が一部、砂漠の様になってしまった。

 

地中から砂が飛び出した所の中心部には、人を簡単に殺せそうな大きな大顎を持った蟻地獄の化け物がいた。

 

「……離せよ彼氏。手ェ離しちまえよ。」

 

蟻地獄の化け物はカップルの彼氏にそう語りかける。カップルは蟻地獄の化け物が作った穴に落ちていたのだ。

 

「ほらほら、見捨てて逃げなーと。おまえも道連れだ。死んじまうぜぇ、ウキキッ。」

 

チクショウ、なんでここにドーパントがいやがる。何か何か対策は……

 

「……翔太郎、なんか紐の変わりになるやつ持ってないか?」

 

「ゴミ箱にある縄跳びなら。」

 

「それでいい、それを貸してくれ!」

 

「分かった!」

 

俺は翔太郎から近くのゴミ箱から取ってきてもらった縄跳びを貸してもらうと、左足首に縄跳びの片方のか持ち手を縛りつけ、もう片方は近くの電柱に縛りつけた。そして俺は蟻地獄の化け物……ドーパントの作った穴に飛び込み、彼氏の手を掴む。

 

「翔太郎!引っ張るの手伝ってくれ!」

 

「任せろ!!」

 

そして俺達は急いでカップル達を引き上げる。

 

「おい、早く逃げろ!」

 

俺はカップルに逃げるように言う。

 

「こんのっ……野郎どもがぁっ!」

 

しかし、獲物を逃さないように蟻地獄のドーパントは肩から針のような物を無数飛ばしてきた。

 

「「うわああっ!」」

 

それにより縄跳びが切れてしまい、俺達は穴に落ちてしまう。俺達は逃げようと立ちあがろうとするが、さっき飛ばされた針に毒でもあるのか上手く立ち上がれない。

 

「おいアース……さっきの人達は逃げれたのか?」

 

翔太郎は痛みを我慢しつつ俺に質問をする。

 

「ああ、たぶんな。」

 

翔太郎はそれを聞いてホッとした様な顔になるがそれは一瞬だった。

 

「ガッカリだせ……」

 

蟻地獄のドーパントはそう言いながら俺の頭を掴む。

 

「俺はな、極めてグルメなのよ。本当は女だけ喰いたかったんだ。男の血はディナーに合わねぇ。」

 

蟻地獄のドーパントはどんどんその大きな大顎を近づけてくる。

 

「……ま、いいさ。女の次に旨いのは子供だからな。女の子供は最高だけど……ウキキッ!」

 

その言葉を聞き翔太郎が目を見開く。

 

「おまえ……まさか…小さな女の子まで…喰らったのか……」

 

その言葉を聞き、蟻地獄のドーパントはニヤリと笑い自分の事を話出す。

 

「俺はアントライオン!いつでもどこでも砂地獄を発生させ、自分の餌場にできる。捕食する例の存在、俺の街でどんな餌を喰おうと俺の自由だろ、いわば神なんだ。アァン?」

 

「……ここはお前の街じゃない。」

 

「あ?」

 

蟻地獄のドーパントは俺の言葉を聞いて眉間に皺を寄せる。

 

「俺はこの街に来たばっかだけど、少なくともこの街は決してお前だけの街じゃない!」

 

そんな俺の言葉に乗り翔太郎も参戦する。

 

「ああそうだ、アースの言う通りだ!『俺の街』じゃなくて『俺達の街』だろ!間違えんな!……おれもこの街を自分の庭みてぇに駆け回っているが、「住まわせてもらってる」って気持ちを一日だって忘れた事はねーぜ!この街はみんなの物だっ!……それを踏みじって独り占めしようとするような奴は……」

 

「「とっと出ていきやがれ!!」」

 

そんな事を言ったはいいが、やばい毒が回ってきてもう動けない……

 

俺と翔太郎は毒によって倒れてしまう。

 

「…喰らうのはやめたぜ。おまえらを喰らうとバカがうつりそうだ。」

 

俺と翔太郎はもう動けない……やばい終わる……

 

蟻地獄のドーパントはどんどん俺達に近づいてくる。

 

「バラバラにして埋めて…大好きな街の肥やしにでもしてやるよ!」

 

そして大きな大顎で俺達を襲おうとした瞬間だった。突然、蟻地獄のドーパントが誰かに勢いよく蹴っ飛ばされる。

 

「……おやっ…さん!」

 

「……聞こえたぜおまえたちの啖呵。……坊主共、名前は?」

 

「左……翔太郎。」

 

「……星野アース…だ。」

 

「しばらく寝てろ、翔太郎、アース……おまえ達は決して殺させやしない。」

 

やっぱり前世でも思ったが……

 

「「かっけぇ」」

 

 

 

 

そして俺達の意識は暗闇へと落ちた。

 

 

 

 

 

 

 

▼▼

 

 

 

 

 

 

 

「今度は親父の登場かよ。まだ母親の方が喰らえたのに……」

 

「………手頃な穴があって良かった。」

 

「アアン?」

 

「「穴があったら入りたい」…そう思ってたところだ。」

 

そう言っておやっさんは蟻地獄のドーパントを睨みつける。

 

「こんな小さな子供の方が、俺などよりよほど、風都に生きる人間の誇りを強く持っていた……」

 

「何をブツブツと……うっ!」

 

「休業は今日で終いだ。俺はもう一度戦う。俺自身の手がどれだけ血塗られても……街を愛するこいつらの……未来のために!」

 

そう言っておやっさんは懐からロストドライバーを取り出し、装着する。そして自分の帽子を外し、あるメモリを取り出す。

 

 

スカル

 

 

 

「変身。」

 

ロストドライバーにメモリを差し込む。そしてロストドライバーを横に倒した。

 

 

スカル

 

 

おやっさんの体が風と共に変化していき、頭にはS字が刻まれる。そしてそれを隠すようにおやっさんは帽子を被る。

 

「…心を捨て…街を泣かした悪党は…もう人ではない。倒す事以外では救えない。」

 

 

 

 

「さぁ…お前の罪を……数えろ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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