俺のハーレムは何かがおかしい   作:祐。

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部屋の様子からうかがえる、彼女らの性格

 平日の朝。大きなゴミ袋を持って自宅の2階に訪れた自分は、廊下にそれを置いてから移住してきた彼女らの部屋の扉を開けっ払っていく。

 

 ゴミを回収しに来た自分は、まずラミアの部屋へと入っていった。

 立ち入るや否や香ってくる、ルームフレグランスのそれ。テーブルの上にはスティックタイプのフレグランスが設置されていて、付近にはインテリアとして飾ってある化粧品やそのケースといったものが見受けられる。

 

 尤も、ベッドの上にはファッション雑誌やメイク用品が散らばっており、床には衣類やバッグなどが散乱していた。

 一見するとオシャレに見える部屋だが、色合いや用品で誤魔化しているだけで普通に散らかっている。そんな印象を受けながらゴミ箱を持ち、廊下に置いてある袋の中へと移していくのだが、中からは空になったタピオカミルクティーのカップや使い切ったコスメの容器などが出てきたため、細かく分別しなきゃなと内心で憂鬱になったものだった。

 

 追加でゴミ袋を持ってきて、燃えるゴミや不燃物で分けていく。そうしてラミアの部屋を出てからは、次に隣のメーの部屋へと移っていった。

 

 もう、汚部屋と呼ぶに相応しい乱雑具合だった。

 ぐちゃぐちゃの布団は直されず、衣類や毛布、ゲームキャラクターのぬいぐるみやコンビニの袋などがあちこちに落ちている。幸いにも目立ったゴミはうかがえなかったことから一安心したものの、携帯ゲーム機やヘッドフォンなどはベッドに放置され、洗うはずの寝間着や下着が落ちていたことから、それも回収しながらゴミ箱の中身を移したものだ。

 

 ……なんか、メーのゴミ箱ってやけにティッシュが溜まっているよな。

 という疑問をよぎらせながらも、一通りの回収を済ませて次の部屋へ移っていく。

 

 隣に位置するレダの部屋。つい最近やってきたからという要因はあるのだろうが、彼女の部屋は他2人と比べて非常に綺麗な光景を映し出していた。

 

 整えられたベッドや、整理整頓されたラックや本棚。テーブルの上も家計簿や日記帳、カレンダーやペンといったインテリな日用品が揃えられていて、窓際のサボテンがささやかながらの自然として清潔な印象を与えてくる。

 

 日頃から清掃しているんだな。という几帳面な性格がうかがえる景色。

 肉食なアプローチでオトコを誘惑する人物と同一には思えない。少し失礼かもしれなかったが、そんな驚きを胸に秘めながらゴミ箱を回収して廊下の袋へと中身を移していく。

 

 内容物は主に、丸められた用紙や折りたたまれた画用紙、消しカスやビニールの包みといったもの。その中でも、画用紙からチラッとうかがえた絵を見て自分は反射的に取り出してしまうと、折りたたまれていたそれを開くと共にして、描かれていた人体デッサンの出来に思わず釘付けとなってしまった。

 

 め、メチャクチャ絵上手いじゃん……!

 首や下半身を除く、立体的な女性の上半身。その隣には体の断面図や臓器などが描き込まれており、医者を目指していたという話を思い出すと同時にして、彼女の真面目な性格を改めて体感できたような気がした。

 

 もっと、他の絵を見てみたい。それを思ってゴミ袋の用紙などに意識が向いてしまうものの、彼女らのプライベートを詮索するようで悪趣味に感じられてしまったことから、自分は気持ちをグッと堪えるように画用紙を袋に移していく。

 

 ともあれ、3人の部屋からゴミを回収した自分は、ゴミ袋の口を閉じてから手に持って1階を目指し始める。だが、そこで思い返すようにふと振り返っていくと、何となく巡ってきた思考を脳裏に浮かばせたものだった。

 

 ……ベッドやテーブルなんかを置いてあるものだけど、まだスペースは十分にあったな。それこそ、1つの部屋に2人分の家具を収容できる程度の余裕は見受けられた。

 

 現在は6つの部屋があり、内の3部屋が彼女らの個室となっている。だが、今後も住人が増える可能性というものを考慮した際には、みんなにはいずれ、1つの部屋に2人ずつ入ってもらうことになるのかもしれない。

 

 部屋の数的に、最大で“12人”か。

 ……なんてことを考えた後、自分は内心で「いや、そんなに人が来るわけないだろ」と己にツッコミを入れていく。

 

 その直後にも、下の1階からはレダの呼び掛ける声が聞こえてきた。

 

「カンキく~ん! 新品のサラダ油ってどこにあるのかしら~!?」

 

「あぁ! 今いくよ!」

 

 早くしないと、ゴミ収集車が来てしまう。

 

 忙しい朝の時間帯に、ボーッと立ち止まってしまった。

 レダの声で我に返った自分は、返答と共にして階段を下り始めていく。そうして今も身支度や家事を進める彼女らと合流することで、自分は本日もLe goût du péché(ル・グー・デュ・ペシェ)の女性店員達と過ごす日常的な1日を送ったものであった。

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