インフィニティダンガンロンパ6 ようこそぼくらのコロシアイ強化合宿 作:M.T.
side YK
《ホテル 1F》
私は、六道さんと一緒にホテルの1階と4階を調べる事になった。
それはいいのだけれど…
「エロ本エロ本…」
この子、本当にやる気あるのかしら。
「六道さん。ふざけてないで、まずロビーの探索をするわよ」
「うす」
何というかこの子、マイペースすぎて少し苦手かもしれないわね。
悪い子ではないとは思うのだけれど…
《ロビー》
ホテルのロビーは、中央に巨大な噴水が置かれていて、周りには植物なんかが植えられている。
さっきからずっと思っていた事だけれど、ここってやっぱり南米をイメージしているのかしら。
この木は…多分椰子の仲間ではあると思うのだけれど、こんなに金色に輝いている椰子の木なんて見た事ないわ。
あとは、受付用のフロントがあったり、ソファーが置かれていたり、一応ホテルのレイアウトには寄せてあるわね。
受付のフロントの奥には、誰もいない代わりに、黒電話ならぬ黄金電話が置かれている。
ペンションの時みたいにどこかに繋がっていたりするのかしら…?
私が慎重に探索を進めていると、後ろから六道さんが声をかけてきた。
「やくしじ…」
「どうしたの、六道さん」
「土いじってたら手が金まみれになった…」
そう言って両手を見せてきた六道さんの掌は、金色の土でまみれていた。
…この子、さては植木鉢の中漁ったわね。
「いや、違うんだよ…これはさ…手掛かりがないかなぁって思って…」
何が違うんだか。
「わかったから、手を洗ってきなさい。どこかに洗う場所くらいあるでしょう?」
「うー…わかった…」
私が調べ物を続けていると、六道さんは思ったより早く戻ってきた。
「洗ってきた」
六道さんあなた、後ろの噴水で手を洗ったわね。
というか、後ろからバシャバシャ手を洗う音が聴こえてたし。
「どうだった?そっちは」
「ダメね…特に脱出に繋がるものは見つからなかったわ」
「じゃ、診療所行きますか…ぐぅ」
寝た…
よくこの状況で寝られるわね…
◇◇◇
《シンリョウジョ》
診療所に入った瞬間に目に飛び込んでいたのは、視界全体に広がる黄金色だった。
いや金色一色だと、治るものも治らないでしょ…
モノクマってそこら辺の配慮はないのかしら。
さて…と。
何があるかを調べておかないとね。
まずは一番近くにある棚から調べてみましょう。
…うん、これだけの設備があれば、大抵の怪我や病気には対応できそうね。
輸血パックも、全員の血液型に対応しているようだし…
アナフィラキシーショックの治療用のエピペンも置いてある。
大和はアレルギー持ちだし、何があってもいいように少し貰っておこうかしらね。
…尤も、モノクマが用意したものだから全面的に信用するのは危険だけれど。
あとは…うわ、結構危ない毒薬とかも置かれてるわね。
殺人に利用されないように、私が管理しておかなくちゃ。
「やくしじ…見てこれ…」
私が薬品を種類ごとに分類していると、六道さんが木箱を持ってきた。
木箱の中には、避妊具やらジョークグッズやらが入っていた。
「………どうしたのよそれ」
「置いてあった」
「…元の場所に戻してきなさい」
「ちぇー…んぁ、何じゃこりゃ。ガムかな。んっだこれゴムみたいな味するまっず、つかゴムだろこれ」
ったく、何で診療所にそんなものが置いてあるのよ。
これってセクハラじゃないの?
本当にモノクマって最低だわ。
「ねえ、何か見つけた?…まずっ」
「ええ、今薬品の整理を…」
「こ、これは…青酸カリっ…!?ほわぁぁぁ、青酸カリだぁ…ホンモノ初めて見た…」
青酸カリ見てはしゃぐ人初めて見たわ…
私にはいまいちこの子が理解できないわね。
…というかさっきから六道さん、何をクチャクチャ噛んでるのかしら。
「……まずっ」
「あなたさっきから何噛んでるの」
「ゴムみたいなやつ。ガムだと思って噛んだらまずかった…おぇ」
…いや…
◆◆◆
side SH
《ホテル 2F》
僕は、リーゼさんと一緒にホテルの2階を調べる事になった。
うう、全部金ピカで落ち着かないな…
「よろしくお願いしますね、消灯寺さんっ!」
「うん、よろしく」
リーゼさん、今日もすごい張り切ってるなぁ。
どこからその元気が出てくるんだろう…。
「ええと…まずどちらから調べましょう?」
「とりあえず、レストランからで良いんじゃない…?」
「そうですね、レストランを先に調べましょう!」
すごい元気…
待って、僕低血圧だからすぐに動けない…
「それにしても…どこもかしこも金色ですわね…塗装とかどうしてるんでしょう?」
確かに…
っていうか、よく見たらこの塗装全部本物の金じゃん。
いくらお金かけてるんだろ。
「金閣寺の修理の際はかなりの年月を要したと聞きましたし、これだけ広い建物であれば一体どれ程の時間を要してしまうのでしょうか…?」
ああ、そっち?
さすがお嬢様、お金の心配は全然してなかった。
にしても、どこ見ても金色で気持ち悪くなってきたな…
早く年季の入った日本家屋にでも入って寛ぎたい。
「消灯寺さん、大丈夫ですか?」
「うん、ちょっとね…」
僕は、金色の廊下に目眩がしつつも、リーゼさんと一緒にレストランに向かった。
◇◇◇
《レストラン》
「………うぇ」
やっぱりと言うべきなのか、レストランも金色だった。
18個の机と椅子、あとは僕みたいな日本家屋の構造に慣れた人への配慮なのか、掘り炬燵も用意してあった。
中に飾ってある観葉植物まで金色だ。
…うん、掘り炬燵用意してくれたのはありがたいんだけどさぁ。
その前にせめてレストランくらいは金色をどうにかしてほしかったよ。
「ウチの食堂と同じくらいの広さですわね…」
「そうなんだ…」
おぉう…
お嬢様だ。
豪邸だ。
え、僕?
僕の家は別に普通だと思うけど…
「ところで、消灯寺さんは普段どのようにお食事をされていますの?」
「別に…普通に居間で囲炉裏囲んでご飯食べてるけど。それがどうかした?」
「Irori!?
…え?
今、何て?
「…あっ、ごめんなさい!最近日本ではそういった昔ながらの生活様式を取り入れているご家庭は少ないとお聞きしていたものですから、ついはしゃいでしまいましたわ」
あー、言われてみれば、同級生とか家がフローリングって言ってた人が多かった気がする。
僕はずっと自分の家が普通だと思ってたから、割と衝撃だったな。
というかリーゼさん、何か日本人より日本に詳しくない?
「ええと…厨房はこちらでしょうか?」
「そうみたいだねぇ」
僕達は、レストランの脇にある厨房に入って探索を始めた。
厨房の中も、やっぱり金色づくしだった。
冷蔵庫や洗い場、調理器具は全部金色だ。
ペンションの厨房より全然広いし、調理器具もたくさんある。
何に使うのかわかんない調理器具なんかもあるな…
「釜戸がある…」
「まあ、本当ですわ!」
僕は普段釜戸で料理するから、釜戸があるのは結構嬉しかったりする。
…できれば全部金色はやめて欲しかったけど。
「クッキングストーブもありますわね…これだけの設備が整っていれば、お菓子作りもできそうですわ」
「え、リーゼさんお菓子作ったりするの?」
「ええ。趣味の範疇ですが」
そうなんだ…
初めて知った。
「冷蔵庫の中は…お肉やお野菜は一通り揃っていますわね」
冷蔵庫は全部で6つあって、食材の種類ごとに分かれているみたいだ。
何か見た事ない食材も入ってるんだけど…
「ん?これ、何だろう」
僕が見つけたのは、ジュースの瓶だった。
中には桃色のとろみのついたジュースが入ってる。
何だろうこれは…?
多分英語で書かれてるんだと思うんだけど読めないな…
「消灯寺さん、ちょっと貸して下さいな」
リーゼさんは、ジュースの瓶を手に取ってよく調べ始めた。
こういう時、外国語に強い人がいると頼りになるなぁ。
「ええと…これはジャバウォックピーチのジュースですわね。……はて、ジャバウォックピーチとは何なのでしょう?」
「いや、僕が知りたいよ…」
『うぷぷぷぷ!知りたい?知りたいよねぇ!』
うわ、出た。
ホントいい加減にしてよ…
「…いい加減にしないと祓うよ君」
『うわぁ消灯寺クンってば辛辣ゥ!?どうしたの今日月のアレ?』
こいつ…
本当に、どんな神経してたら人を怒らせる発言がスラスラ出てくるんだろう。
「あの、モノクマさん。ジャバウォックピーチとは何なのでしょうか?」
『それはね、はるか南のジャバウォック島で近年収穫されるようになった新種の桃を使ったジュースだよ。普通の桃の成分が10倍凝縮されているのです!甘さも旨みも殺人級!そのまま飲むと喉が焼けるから、水かソーダで割って飲む事をオススメします!』
「の、喉が焼けるのは嫌ですわ…」
『あ、そうそう。ホテルの中の食べ物には毒は入ってないし、定期的に新鮮な食材を仕入れてるから安心して食べていいよ!それじゃあね、バイバ〜イ!』
そう言ってモノクマは、どこかへ去っていった。
本当にモノクマって何なんだろう。
◇◇◇
《パーティーカイジョウ》
次に僕達が向かったのは、パーティー会場だ。
パーティー会場は、広々とした円形の部屋に巨大な金色の絨毯が敷かれていて、円形の机には金色の布が被せられていた。
天井に飾られた豪華な照明器具も、全部金色だ。
少し高くなった壇みたいなところには、金色の幕がかかっていて、ここで出し物とかができるようになっているみたいだ。
僕にはよくわからない世界だな…
「あら?ここは何でしょう」
「ん?」
見ると、舞台裏に何かの部屋があった。
多分、控室的なものだと思う。
備品が置かれてるくらいで、特にこれといって怪しいところはないと思うけど…
「うーん、よくわかんなかったね。どうする?」
「そうですわね…もう少し探してみて、何もなければレストランに戻りませんこと?」
僕達は、もう少し身長にパーティー会場を調べてみる事にした。
結局何も見つからなくて、探索はお開きにして二人でレストランに戻る事にした。
◆◆◆
side KM
《ホテル 3F》
地下2階の探索を終えた俺達は、エレベーターで3階に上がった。
…エレベーターまで金色だったが、ここまで金色ばかりだと逆にもう慣れてきたな。
《マーケット》
俺達は、3階にある唯一の施設であるマーケットに足を踏み入れた。
広いな…そして例に漏れず、棚は全て金色だ。
このホテルを建てた奴は、こんなにホテル中が黄金にまみれていて気がおかしくならないのだろうか。
「3階は…マーケットだけか。何があるのか見ておかないとな」
「で、オレ達はどうすりゃいいんだ!?」
「とりあえず、このルーズリーフに在庫を……」
いや、ちょっと待て。
この任務を樺戸に任せて大丈夫なのだろうか?
……駄目だな。
仕方ない、俺と東野で手分けをするか。
「……いや、やっぱりいい。マーケットをくまなく探して、何か発見があったら教えてくれ」
「おう!わかった!」
樺戸ラムジ。
頭脳労働には向いていないが、そのバイタリティと俊敏性、優れた五感は、探索をさせるのには向いている。
奴には難しい指示はせずに、簡単な指示だけをしてあとは奴自身の感覚に任せた方がいい。
「東野。俺は右から調べるから、お前は左から調べてくれ。在庫はこのルーズリーフに書いておくように」
「わかった。この量を一人でやるのは大変そうだしな」
東野潤。
メンバーの中では頭脳・精神年齢ともに高く、俯瞰的に物事を見る能力に長けている。
頭脳労働や事務的な処理は奴に任せておけば大丈夫だろう。
さてと。
俺も調査を進めなければな。
…にしても、多いな。
まるでホームセンターかショッピングモールだ。
ペンションのみだった時は一人でも在庫管理できたが、これは流石に骨が折れるぞ…。
…いや、弱音を吐いている場合じゃない。
さっさと終わらせなければ。
「ふむ……」
菓子類や日用品をはじめ、衣類やインテリア、文具や玩具、家電、レジャー用品なども置かれている。
中には何の用途で置いてあるのか不明なものもあったが…
建築資材など、誰がいつ何の場面で使うのだろうか。
まあ、おそらく大手ホームセンターのレイアウトをそのまま使っているという事なのだろうが。
よし、これでようやく半分は終わったぞ。あとは…
「あっ」
ここに東野がいる…という事は、もう終わったのか。
早いな。
「こっち半分終わったぞ。神風は?」
「ああ、俺もちょうど今終わったところだ」
「そっか……いってて」
「大丈夫か?」
「…ああ、ちょっとな。脚立登ったり降りたりしたから足が疲れたみたいでよ。こんな事なら普段からもう少し運動しておけば良かったな…」
確かに、高いところを調べる時には脚立に登る必要があったからな。
東野にはかなり無理をさせてしまったかもしれないな。
何か礼を…あ、そういえば後で飲もうと思って買ったペットボトルの飲料があったな。
「飲め」
「…えっ?」
「俺の奢りだ。まだ蓋は開けていない。遠慮するな」
「じゃあ…ありがとう、いただきます」
ふむ…東野が休憩している間に、状況の整理をしておくか。
あの悪趣味なゲームの為だけにこれだけの資材を用意できるとなると、俺達にあんなゲームをさせている黒幕は単独犯ではない可能性が高いな。
そもそも、希望ヶ峰学園の人間が何者かに監禁されていると知れたら、警察や俺の所属している軍隊が総出で救出しようとするはずだ。
犯人は、警察や軍隊をも黙らせる程の権力を持った何者か…という事か?
………待て。
あのカメラは、本当に俺達の行動を監視する為だけに設置されたものなのか?
行動を監視したいだけなら、他にいくらでもやりようはあるはずだ。
だったら、あのカメラは一体何の為に……?
「はー…」
「おーい!!ヤマトー!!特に変なとこは無かったぞー!!」
「そうか。ご苦労だった。樺戸、貴様もジュースでも飲んで少し休め」
「おっ、いいのか!ありがとな!」
このゲームの黒幕…この建物の中に、奴に繋がる手掛かりが何かあるはずだ。
ここから脱出する時に使える情報かもしれん。
今は何でも良いから、とにかく出来るだけ多くの情報が欲しいところだ。
◆◆◆
side R
《ホテル 4F》
1階の探索が終わったちはるは、やくしじと一緒にエレベーターで4階までのぼってきて今ここにいる。
…おぇ、本当にくっそまじいなこれ。
口の中がゴムの味がする、ぺっ、ぺっ。
くっそ、モノクマめ。
後で告訴してやる。
「4階は図書館だけみたいね…早速調べていきましょう、六道さん」
「うぃ」
ちはる、行動開始。
さて、探すか。
《トショカン》
わーーーー金ピカーーー。
配色センスクソーーーー。
本びっしりーーー。
ぴぎゃーーーーー。
これだけ本があるんだったら、エロ本だってあるはず(確信)。
「広いわね…ホテルの中とは思えないわ。本の種類も…小説、図鑑、古文書…本当に多いわね」
「む…アレは……」
パソコンじゃないかっ…!!
「やくしじ…パソコン見つけた。ちはる、パソコン調べたい」
「え?あ、そうね。パソコンなら、六道さんの方が強いものね。それじゃ、お願いね」
感謝っ…!圧倒的感謝っ…!
さてと、そろそろ本気出そ。
え?このパソコン使って何する気かって?
そりゃあもちろん、健全な事にしか使いませんよ。
エロゲインストールしたりF●2見たりな!!
さて、と。
R80くらいのえっぐいやつインストールしたろ。
…って、あれ。
このクソザコパソコン…オフラインじゃねえかよォォォォォッ!!!!
Wi-Fiすら無いのかこのゴミ図書館はよォォォォォウッ!!!!
…とまあ、騒いでみたけど、実はそんなに怒ってなかったりする。
何なら、全然想定の範囲内だし。
そりゃ、インターネットに繋いだパソコンなんてこんなわかりやすいとこに置くわけないよね。
というか、ちはるが黒幕だったら絶対そうするし。
でもまあ、現状できる事だけはしてみるか。
「六道さん、どう?」
「んー…ダメだね、ネットに繋がらない。出来る事といえば、この図書館の蔵書を調べる事くらいだね…セキュリティもガチガチ。ネットワークを乗っ取るとかは無理ゲー」
「という事は…」
「詰んでる」
ああ、やくしじ頭抱えてる。
何か見てて可哀想になってきたなぁ(他人事)。
「まあでも、やれる事はやってみるよ。クソゲーだろうが無理ゲーだろうが、クリアしてこそ超高校級だぜ」
ドヤッ…!
ついでに何の意味もなくエンターキー強打ッ!
「六道さん…」
「………ぐぅ」
…あかん。
久々に本気出したからもう眠いわ。
あとは頼んだ、やくしじ……ぐぅ。
◆◆◆
side KN
《ホテル 5F》
あたい達は、明日奈ちゃんと一緒に5階を調べる事になった。
明日奈ちゃんかー、この人何言ってるかわかんないんだよなー。
椛のペアはせめて日本語喋れる人にしてほしかったなー。
ま、ジャンケンだししょうがないか。
「フッ…俺様達に課せられし使命は、黄金郷の五層に秘められし謎を解き明かす事、という事か。クハハハ!面白い、実に面白いぞ!」
あーだめだ、既にもう何言ってんのかわかんない。
やっぱ今からでも無理でしたーって言いに行こっかなぁ。
「時に玄英を宿した月の真名を持ちし者よ、五層の洞は宿屋になっているようだな」
「は?」
ねえ、誰か翻訳機持ってきて。
マジでこいつ何言ってるかわかんない。
「10月!神無月、貴様の事だ!」
ああ、さっきのゲンエーの何ちゃらかんちゃら、って椛の事だったんだ。
人の名前くらい普通に言えばいいのに。
こいつ、めんどくさっ。
「見たとこ、5階は女子の個室で、6階は男子の個室になってるっぽいよー。とりあえず、あたい達の個室だけ確認しとく?」
「フッ…それに同意する」
あー…会話するだけで疲れるなぁ。
しかも、このホテル、どこもかしこも金まみれで目も疲れるし。
モノクマってホント美的センスゴミだよね。
爪と肉の間にカルタぶち込んでやろっかなぁ。
「まずは俺様からか…」
5階の個室は、金色のネームプレートに全員分の名前が刻んであるみたい。
椛達は、まず最初に明日奈ちゃんの個室から調べる事にした。
《アムロ アスナ ノ コシツ》
うわっ!!
黒っ!!
暗っ!!
え、何これ!?
何か暗幕とかドクロの水晶とか置いてあるし!!
禍々しい感じの武器とかよくわかんないアニメとかゲームとかのフィギュアが置いてあるし!!
超不気味!!
こんなところで生活するとか、正気の沙汰じゃないよ!?
「ククク…実に良い…俺様の魔力を高めるのに最適の場所だ…あの薄汚い熊供が用意したものだというのが些か癪ではあるがな」
あー、これ、気に入った感じか。
世の中には色んな人がいるんだなー。
ま、椛は絶対こんなところで暮らせないけどね。
てか、よく見たらテーブルとか作業台になってるし、この部屋は明日奈ちゃんの才能と趣味に合わせた部屋になってるのかな?
他は…クローゼットとミニ冷蔵庫、テレビ、お風呂、洗面台、ミニキッチン、あとトイレがある感じか。
お風呂とかトイレまで不気味なのは何なんだろう。
「さて…次は神無月、貴様の番だな」
「あー、はいはい」
次は椛のお部屋かぁ。
金ピカだったら嫌だなぁ。
まあ、明日奈ちゃんの部屋がこんな感じだったから、多分大丈夫だと思うけど。
《カンナヅキ モミジ ノ コシツ》
「わぁっ…!」
やったー!
これだよこれ!
メッチャ椛好みのお部屋!
すごい広い畳のお部屋だし、庭までついてるんだぁ!
庭にはあたいの好きな真っ赤な椛の木が植えられてるし!
新品のカルタもあるよー!
あー、これで無骨な監視カメラが無ければ完璧だったのに!
「わーい、これだよ!こういうので良いんだよ!」
「これは…造りが違くないか?」
いや、明日奈ちゃん。
何か言ってるけど、あんたも大概だからね?
他の部屋は…お手洗いは和風の造りだし、お風呂が檜風呂なのも嬉しいなぁ。
あたい、檜風呂が一番落ち着くんだよね。
「神無月よ、そろそろ征かぬか?俺様達はまだ、五層の謎を解明できてはおらぬだろう?」
「ちぇー、しょうがないなぁ」
あーあ、もうちょっとくらい長居したかったけどなー。
ま、しょうがないか。
さっさと探索終わらせてレストランに行かないとご飯にありつけないし。
《5F ロウカ》
自分の部屋を確認した後は、二人で別の部屋の前を歩いてちゃんと人数分の個室があるか確認した。
ふーん、死んじゃったゆかちゃんのお部屋もちゃんとあるんだ。
ま、そりゃそっか。
誰が死ぬかわかんないもんね。
ちゃんと9人分の個室を用意しておかなきゃ……
「……あれ?」
最初、ここにいた女子って9人だったよね?
でも、5階の個室は、どう見ても8部屋しかない。
「部屋が一個足りない…?」
◆◆◆
side SK
俺は、梶野クンと一緒にホテルの6階を探索する事になった。
いやぁ、色男と二人きりになれるなんて嬉しいね。
「酒蔵様、何をしていらっしゃるのですか。早く行きますよ」
「ああ、ごめんよ」
おっと、いかんいかん。
つい捗っちまった。
さて、と。
どうやら、5階は女子で、6階は男子の個室になってるらしい。
てなわけで、俺達は二人で6階の自分の個室を調べる事になったわけだが…
…まさかとは思うが、これ、個室の中も金ピカだったりしないよな?
だとしたらここで寝泊まりすんの嫌だぞ。
「まずは私の個室から…で宜しいのでしょうか?」
個室は、金のネームプレートに名前が刻んであって、ネームプレートで部屋が識別できるようになってるらしい。
俺達は、まずは梶野クンの個室から調べる事にした。
へっへっへ、梶野クンの部屋はどんな感じになってるのかね。
《カジノ サダメ ノ コシツ》
「これは……」
「へぇ、洒落てんじゃん」
梶野クンの部屋は、カジノみたいな仕様になっていた。
大きなルーレットが置かれていて、カーペットもそれっぽくなっている。
テーブルやベッドも洒落た感じだ。
どうやら個室は、本人の才能や趣味に合わせたものになってるらしい。
こりゃあ俺の部屋も楽しみだぜ。
「この部屋は完全防音になっているようですね…部屋はオートロックですし、防犯の面では申し分無さそうです。…部屋に電子生徒手帳を忘れてしまったら閉め出されてしまうわけですが」
…確かにな。
それは勘弁願いたいわ。
個室には、クローゼットとミニ冷蔵庫、テレビ、風呂、洗面台、ミニキッチン、あとトイレがあった。
ちなみに、風呂はジャクジー付きだし、トイレはウォシュレット付きだった。
風呂がルーレットみたいになってたのは流石に度肝抜かしたけどな。
クローゼットには、ちゃんと梶野クンの制服や私服がセッティングされていた。
こっそり衣類を少しばかり拝借しようとしたら、にこやかに止められた。
ちっ……君のような勘のいいガキは嫌いだよ。
「酒蔵様。私の個室はもう結構ですので、そろそろ酒蔵様の個室を探索しませんか?」
あっ、これ、俺を早く部屋から追い出したがってる。
何だよ、そんなに冷たくされたら…興奮しちゃうじゃないか。
「…………」
「ああ、わかったよ。次はおじさんの部屋だろ?」
ごめん、ふざけすぎた。
だから殺気向けんのだけはやめて?ねえ。
《サカグラ ヒロキ ノ コシツ》
「ほぉ…!」
「なるほど…酒蔵様の個室は、このような感じになっているわけですか…」
こいつはすげぇ…!
部屋が丸ごと酒のショーケースになってやがる!
しかも、酒を最適の状態で保管できるように、細かく温度調節もできるみたいだ。
酒のラベルのコレクションまであんじゃねえか…!
この部屋、最高かよ!!
こっちの蛇口は、まさか…
「おおお…!」
すげえ、ビール専用蛇口まであるぜ!
全部金ピカの部屋だったらどうしようかと思ったが、これなら一生いても良いかもな…!
…部屋の中にまで監視カメラが無けりゃの話だが。
っと、一応部屋の間取りを確認しておかなきゃな。
つっても、梶野クンの部屋とほとんど同じだったけどな。
やっぱり、部屋のクローゼットには俺が普段着ている服が何種類か置いてあった。
しかも、ちゃんとクリーニングにかけて滅菌したビニールに包んだ状態で、だ。
何で俺の服がこんな所にあんのかは気になったが、まあ快適に暮らせりゃ何でも良いか。
ミニ冷蔵庫を確認したら、キンキンに冷えた高級酒とツマミが何種類か入っていた。
何だよこの快適空間はよ…!
「酒蔵様。そろそろ行きましょう。今日の昼食当番は私達ですよ」
「おっと、そうだったな」
いかんいかん、危うく長居するとこだった。
そろそろ行かねえとな。
《6F ロウカ》
俺達は、レストランに昼飯を作りに行く前に、ちゃんと全員分の個室があるかを確認した。
見てみたら、まあ当然っちゃ当然なのか、もうここにはいねえ内闘クンと暗野クンの個室もあった。
だがもう一つ、気になる部屋があった。
「梶野…宿命…?」
『梶野宿命』、そう書かれたネームプレートが目に留まった。
梶野…梶野クンの知り合いか何かか?
「気になりますか?」
「ああ、ちょっとな…」
「宿命は私の双子の弟でございます。【超高校級の勝負師】として、私と共に希望ヶ峰学園に入学する予定でした」
「……でした?」
「亡くなったのですよ。不慮の事故に巻き込まれて…」
ああ、そっか。
考えてみりゃそうだな。
普段は笑ってる梶野クンにもそりゃあ、大事な家族がいて、思い出したくもない過去もあんだろうな。
俺とした事が、梶野クンの心の傷を抉っちまったなぁ。
「…すまねえな、嫌な事思い出させちまった」
「いえ、私が勝手に話しただけですのでお気になさらず」
おおう…とっくに立ち直ってた…
何だろう、この歳になってもつくづく思う事だが、人付き合いって難しい……
ーーー 生存メンバー ーーー
【超高校級の小説家】
【超高校級の司令官】
【超高校級の軍医】
【超高校級のオルガニスト】リーゼロッテ・ベルゲングリューン
【超高校級の原型師】
【超高校級の心霊学者】
【超高校級のディーラー】
【超高校級のカルタ師】
【超高校級のグラシエール】
【超高校級のソムリエ】
【超高校級のカバディ選手】
【超高校級の狙撃手】
【超高校級の幸運】
【超高校級のゲームプログラマー】
ノコリ14人
ーーー 死亡メンバー ーーー
【超高校級のギャル】
【超高校級のプロレスラー】
【超高校級の絵本作家】
【超高校級のヒットマン】
以上4人
推しがいたら教えてくんなまし
-
東野潤_小説家
-
暗野斬良_???
-
殉前詩乃子_ギャル
-
神風大和_司令官
-
薬師寺療香_軍医
-
リーゼロッテ_オルガニスト
-
安室明日奈_原型師
-
消灯寺霊庵_心霊学者
-
山脇ゆか_絵本作家
-
梶野運命_ディーラー
-
神無月椛_カルタ師
-
氷川みるく_グラシエール
-
酒蔵飛露喜_ソムリエ
-
樺戸ラムジ_カバディ選手
-
内闘力也_プロレスラー
-
打田清美_狙撃手
-
的凪梢_幸運
-
六道千春_ゲームプログラマー
-
モノルナ_引率教師