インフィニティダンガンロンパ6 ようこそぼくらのコロシアイ強化合宿 作:M.T.
《学級裁判 再開!》
六道「まだ…見落としてるところがあると思う。ボクはそれを議論したい」
東野「見落としてるところって…?」
六道「そうだな…まずはこれを見ろ」
コトダマ提出
【会場についた血】
「これで証明する…どやっ」
東野「会場についた血…それがどうしたんだよ?」
六道「多分、血の渇き具合からして神風が停電中に吐いた血だと思う。でもさ、これおかしくない?」
東野「おかしいって…?」
六道「吐血にしては色が鮮やかだし、胃の内容物も混ざってないんだぞ。喀血にしては血の飛び方が不自然だし」
梶野「それは変ですね」
薬師寺「そういう事だってあるわよ。大体、ちょっと調べたくらいじゃ血に胃液が含まれてるかどうかなんてわからないでしょ?」
六道「確かにそうかもね…でもボクはこう考えてるんだけど。これ、本当に神風の血なのかな?」
神無月「えっ!?」
六道「別のところから出た血かもしれないって事。今からそれを議論してみたい」
ーーー ノンストップ議論開始! ーーー
薬師寺「どこからも何も、《大和が吐いた血》でしょ」
安室「本当にそうかな…」
打田「《輸血パック》は?確か診療所にあったよね」
神無月「大和ちゃんの血じゃないなら…あっ、《犯人の血》!?」
樺戸「マジか!?おーい、怪我してる奴いるかー!?」
東野「それで出てきたら苦労はしねえよ…」
氷川「えっと…《口以外から出た血》って可能性はありませんか?」
梶野「外傷は無かったんですよ…?」
あいつの意見が合ってそうだな…
《輸血パック》⬅︎【輸血パック】
同
「それに賛成…すやぁ」
意
ーーー BREAK!!! ーーー
六道「輸血パックだと思う。ボクが調べた時、血が半分くらい減ってた…」
酒蔵「マジかよ!?」
六道「あとさ…もう一個気になる事があるんだよね。事、というか証拠品なんだけどさ」
コトダマ提出
【プラスチックのフレーム】
「これで証明する…どやっ」
東野「それは…何かの破片、か?」
六道「うん。くそ凪が見つけたんだけど……」
的凪「……………」
六道「…おまえ、いつまで息止めてんの?」
的凪「えっ?ああ、もう喋っても良かった?千春ちゃんに息をする許可を貰えるなんて、なんて光栄なんだろう!」
神無月「はぁ!?こいつ、千春ちゃんが話しかけるまでずっと息止めてたわけ!?マジあり得ないんだけど!?」
六道「一応確認だけど、おまえはこれを神風の死体から発見したんだよな?」
的凪「うん、そうだよ。薬師寺さんと一緒に検視してたら面白いものを見つけちゃってさぁ!」
薬師寺「ちょっと待って、それは…!」
的凪「ん?どうしたの?薬師寺さん、何か見られちゃ困るものでもあった?」
薬師寺「そうじゃないけど…」
的凪「ならいいじゃん。ところでさ、これって何の破片だと思う?」
東野「破片の正体…何なんだろう」
ーーー ノンストップ議論開始! ーーー
氷川「形状的には《メガネ》…でしょうか?」
神無月「アバウトすぎんだよ!!」
安室「《魔力を封印する為の拘束具》かもな…」
消灯寺「君さぁ……」
リーゼ「《サングラス》かもしれませんわね」
薬師寺「サングラスをつけてる人なんて会場にいなかったと思うけど…」
梶野「ええと…《暗視スカウター》でしょうか?」
あいつの意見に賛成したい。
東野「六道、俺に代わってくれ!!」
《暗視スカウター》⬅︎【暗視スカウター】
同
「それに賛成だ!」
意
ーーー BREAK!!! ーーー
東野「もしかして…暗視スカウターか?会場内に壊れた暗視スカウターが落ちてたんだが…」
六道「多分ビンゴ」
東野「でも、何でそれが暗視スカウターの破片だってわかったんだ?」
六道「フレームが耳の形してるし…だから多分耳に装着するメガネみたいなものだったんじゃないかなって…」
酒蔵「暗視スカウター?ああ、モノクマがプレゼントするとか言ってたやつか!」
打田「今更…?」
酒蔵「仕方ねーだろ、忘れてたんだよっ」
的凪「でも、スカウターが壊れてるなんておかしいよね?何で壊れちゃったのかな?千春ちゃんは知ってるんじゃないかな?」
六道「おまえ何で知ってんの…きも」
ーーー ノンストップ議論開始! ーーー
樺戸「《元々壊れてた》んじゃねーのか?」
打田「元々壊れてたら何になるのよ」
神無月「誰かが《電気流しまくった》んじゃないの?」
薬師寺「流石にそれは現実的じゃなさすぎないかしら」
消灯寺「《ポルターガイスト》…ではないか」
安室「貴様…いい加減にしろ」
リーゼ「誰かが《落としてしまった》んでしょうか…?」
酒蔵「えっ、そんなんで壊れんの!?」
あいつの意見が合ってそうだな…
《落としてしまった》⬅︎【何かが落ちたような音】
同
「それに賛成…すやぁ」
意
ーーー BREAK!!! ーーー
六道「多分落としたんだと思うよ…そんな音がした気がする」
氷川「ええっ、そうなんですか!?」
六道「うん…音的には、正確には落としたというより、『叩きつけた』と言った方が正しいかな」
打田「は?床に叩きつけたの?何でわざわざそんな事したわけ?」
六道「多分、気付かれたくないものでもあったんだと思う。それについては、このスカウターを誰がつけていたのかを明らかにすれば、答えがわかるはず…ぐぅ」
東野「…………」
スカウターをつけていた奴、か。
今までの流れから冷静に考えればわかるはずだ。それは…
A.事件の犯人
B.神風大和
C.モノクマ
D.モノルナ
➡︎B.神風大和
「そうか…!」
東野「もしかして、スカウターは神風がつけていたんじゃないのか?」
六道「その心は?」
東野「だってそのフレーム、的凪が神風を検視した時に見つけたものだろ?フレームが神風の検視中に発見されたんだとしたら、スカウターは神風がつけていたと考えるのが自然だ」
的凪「あはは、ま、普通に考えればわかる事だよね」
反
リーゼ「弾き直しですわね」
論
リーゼ「お待ちくださいまし!それはおかしいですわ!」
東野「おかしい…?」
リーゼ「神風さんがスカウターをつけていたなんておかしいと言っているんです!わたくしが正しい旋律を奏でて差し上げますわ!」
ーーー 反論ショーダウン 開始 ーーー
リーゼ「神風さんがスカウターをつけていた?普通逆ではありませんの?犯人がつけていたと考えるのが妥当ですわ!」
東野「いや、でももしかしたら護身用につけていたのかもしれないし…」
リーゼ「停電を予測して持ち歩いていたとでも仰るんですの!?あり得ませんわ!」
東野「神風の慎重な性格ならあり得なくない。それに、破片は神風の身体から出てきたんだぞ?」
リーゼ「それは犯人の罠ですわ!スカウターを使って捜査を撹乱する為に神風さんの服に忍ばせる事くらい、《誰にでもできる》でしょう!?」
誰にでもできた…?
それは違うな!
《誰にでもできる》⬅︎【ジュラルミンケース】
論
「その言葉、ぶった斬る!」
破
ーーー BREAK!!! ーーー
東野「いや、スカウターをつけていたのは神風以外あり得ない」
リーゼ「どうしてですの?」
東野「思い出してみろ、俺達はパーティー会場に入った後、ボディーチェックを受けて怪しいとみなされたものは没収されただろ?没収されたものは神風が持ってたジュラルミンケースにしまわれてて、ケースは神風以外開けられない。つまり、スカウターを会場に持ち込めたのは、神風だけって事にならないか?」
リーゼ「あっ…言われてみれば、そうですわね」
安室「だが肝心なところが解明できていないぞ。神風は何故に闇夜を見通す魔眼を持っていたのだ?」
薬師寺「護身用だと思うわ。大和は、コロシアイが起こらないように厳重な警戒態勢で見張りをしていたもの。停電を予測していたとしても、不思議ではないわ」
六道「……ちがうな」
薬師寺「えっ?」
六道「あのさぁ…ボクはこう考えてるんだけど」
六道「そもそも、停電を起こしたのは神風なんじゃないの?」
酒蔵「はあ!!?」
薬師寺「ちょっと、六道さん!?何を言ってるの!?」
樺戸「おいおい、チハル!とうとう頭おかしくなっちまったのか!?ヤマトは被害者なんだぞ!?何でアイツが停電を起こしたって事になるんだよ!?」
六道「でもそうとしか考えられない。それなら神風がスカウターを持ってたのも辻褄が合うし、ボクがずっと気になってた事とも辻褄が合うんだよ」
東野「気になってた事って…?」
六道「氷川が言ってた事だよ……」
コトダマ提出
【氷川の証言②】
「これで証明する…どやっ」
六道「神風がさ、舞台裏の機材の確認をしてたんだって。これさ…怪しくない?」
酒蔵「怪しいって、何がだ?普通に機材の確認してただけじゃないのか?」
薬師寺「そうよ。大和は、誰かが何か細工をしていないか見張りをしていたのよ。何もおかしい事は無いでしょ?」
六道「でも防げてねーじゃん。大体さぁ、機材の確認くらい、人にやらせればいいじゃん。電源がついてるかついてないかくらい、神無月と消灯寺みたいなのでもなけりゃちょっと見ればわかる事でしょ」
的凪「そうだねぇ。誰にも相談せずに一人で機材の点検なんて、怪しいよね?思うに、この時に停電の仕掛けを作ってたんじゃないのかな」
薬師寺「馬鹿言わないで!そんなはずないでしょう!?」
的凪「あれれ?どうしたの、薬師寺さん?僕は今千春ちゃんと話してるんだけど?」
六道「話してねえし」
梶野「あの、仮に六道様の推理が正しかったとして、どうして神風様は停電を起こしたのでしょう?」
六道「簡単な話だよ。皆に見られたままだとさ…
東野「バレちゃう?何がだよ」
六道「これも氷川から聞いた事なんだけどさ…神風、停電が起こった時、どう考えても不自然な事してたんだよ」
コトダマ提出
【氷川の証言①】
「これで証明する…どやっ」
六道「神風さ、ボクが薬師寺にパシられてブレーカー上げに行った直後に血を吐いて暴れ出したんだって。これ、不自然じゃない?」
薬師寺「不自然って、何がよ。ちゃんとわかるように言いなさいよ」
六道「だって不自然でしょ。ゲーム機の光で周りが見えるボクが消えた途端に苦しみ始めるなんて。
薬師寺「ぐ、偶然でしょ!?」
六道「あのさ…ボクの憶測はこうなんだけど。テーブルについた血が偽物で、停電を起こしたのが神風で、ボクが去ってから苦しみ出した。点と点を繋ぎ合わせれば、一つの答えが見えてくると思わない?」
ーーー 閃きアナグラム開始! ーーー
じ さ く じ え ん
【自作自演】
「わかったかも…すぴぃ」
六道「自作自演…全部神風の演技だったんじゃないかな」
樺戸「はあ!?」
六道「多分、口の中に小さな袋を仕込んでおいて、それを噛み潰して吐血したように見せたんだよ。ボクが消えた後に苦しみ出したのは、ボクがゲーム機で神風を照らしたら演技だってバレちゃうからなんじゃないかな」
東野「ちょっと待てよ六道、どうして急に演技だなんて話が出てくるんだよ?」
氷川「そ、そうですよ…!急にそんな事言われても、信じられません!」
打田「……いや、あり得るかも」
東野「えっ?」
打田「だってあいつ、あたしと消灯寺に見張り役押し付けてきたからね。あたしらが会場にいたらすぐに演技がバレるから、わざわざ席を外させた…そういう思惑があったように思えてきた」
薬師寺「でも、そんなのただの憶測でしょう?」
樺戸「えっと、これ、どうすりゃあいいんだ!?意見が分かれちまったぞ!?」
モノルナ『キャハハ!ねえお兄ちゃん!今、意見が分かれたって言ったよね?』
モノクマ『うぷぷ、そんな時はボクらの出番ですね!それでは早速始めましょう!レッツ変形!!』
そう言ってモノクマは席から謎の装置と鍵を取り出し、鍵を装置に差し込んだ。
すると、俺達の席が宙に浮き、やがて二つの陣営に分かれる。
意
見
対
立
ーーー 神風の症状は演技か? ーーー
演技じゃない! 演技だ!
東野 梶野
薬師寺 安室
リーゼ 消灯寺
酒蔵 神無月
樺戸 打田
氷川 的凪
六道
ーーー 議論スクラム開始 ーーー
薬師寺「大和が《演技》をしていたって!?馬鹿な事言わないでよ!」
六道「的凪…」
的凪「いやいや、輸血パックの血まで持ち込んでたんだから《演技》でしょ」
東野「でもそれだけで断定するには《根拠》が弱くないか?」
六道「打田…」
打田「《根拠》ならちゃんと他にもあるんだけど」
氷川「ええっと…《停電中》に演技なんてして何になるんですか?」
六道「梶野…」
梶野「むしろ《停電中》だからこそ、演技を隠し通せると考えたのでは?」
酒蔵「大体、演技をする《理由》がねえじゃねえか!!」
六道「安室…」
安室「あいつなりの《理由》があったのではないか?」
リーゼ「では、《ピアノ》も神風さんの仕業と仰るのですか?」
六道「消灯寺…」
消灯寺「《ピアノ》は混乱を招いて演技を誤魔化す為にやったんじゃないかなぁ」
樺戸「えっ、モミジが《犯人》なんじゃねえのか?」
六道「神無月…」
神無月「いつの話してんだよ!!あたいは《犯人》じゃないつってんでしょ!!」
東野「じゃあ何だ、神風の《自殺》だったって事か?」
六道「ボクが…」
六道「《自殺》かどうかは、これから話せばわかる事…」
全
論
破
梶野「これが私達の答えです」
安室「これが我等の答えだ!」
消灯寺「これが僕達の答だよぉ〜」
神無月「これがあたい達の答えだよ!」
打田「これがあたしの答え」
的凪「これがボク達の答えだよ」
六道「これがボク達のこたえ…すやぁ」
ーーー BREAK!!! ーーー
六道「やっぱり、演技の可能性が高い…と推測されます」
打田「あんたのその口調何とかならないの?」
氷川「ええっと…神風くんの自作自演って事は、アレルギーに関しては神風くんの自殺…って事になるんでしょうか?」
六道「自殺なら、あそこまで大掛かりな事する意味ある?」
樺戸「ダイイングメッセージがあるんだからモミジが犯人なんじゃねえのか?」
神無月「だから違うって言ってんじゃん!!」
梶野「ええと…では、神無月様が犯人なのかどうかと、神風様が演技をした理由を解明する必要がありそうですね」
六道「東野…ボクはもうねむい。パス」
また丸投げ…
集中して考えればわかるはずだ。
ーーー シンキングライド 開始 ーーー
3
2
1
ーーー RIDE START!! ーーー
QUESTION.1 ダイイングメッセージは本物?
1.本物
2.偽物
➡︎2.偽物
QUESTION.2 神風は自殺?それとも他殺?
1.他殺
2.自殺
➡︎1.他殺
QUESTION.3 神風が演技をした理由は?
1.犯人を誤認させるため
2.モノクマにやらされた
➡︎1.犯人を誤認させるため
東野「謎は全部解けた…!」
ーーー COMPLETE! ーーー
東野「そうか、そういう事か…!」
酒蔵「何かわかったのかい?」
東野「皆、聞いてくれ。神風がわざわざ俺達の前で演技をした理由…それは、真犯人を庇う為だったんだ」
神無月「えっ、どういう事!?」
東野「全ては、真犯人を容疑者から外す為。ダイイングメッセージも、あいつが用意した罠だったんだ」
樺戸「罠って…じゃあ、ヤマトが持ってた花札は何だったんだよ!?あれはモミジの名前を示してるんじゃなかったのか!?」
神無月「あたいは犯人じゃないよ!大体、どうして大和ちゃんがあたいの花札を持ってるのよ!?」
東野「それは……」
ーーー 閃きアナグラム開始! ーーー
か み か ぜ が ぬ す ん だ
【神風が盗んだ】
「わかったぞ…!」
東野「花札は多分、停電中に神風が神無月からくすねたんだ」
酒蔵「はぁ!?」
六道「停電中なら、人の持ち物盗むくらいできるし、神無月なんて席が近いから格好の的だよね」
氷川「じゃあ結局、神無月さんは犯人じゃなかったって事ですか…?」
神無月「そうだっつってんじゃん!!理解力ゼロのメスオーガが!!」
氷川「ひ、ひぃ!!ごめんなさぁい!」
安室「話が見えてこないんだが…。神風が演技をしていたというのは俺様も賛成だが、奴は何故ダイイングメッセージを偽装してまで犯人を庇う必要があったのだ?」
樺戸「そうだよ!何でそんな事するんだよ!?」
的凪「うーん…これはボクの妄想なんだけどさ。神風くんは、自分が殺される事を最初からわかってて、あえて真犯人に殺された…いや、違うな。もしかして、真犯人と共犯だったんじゃないかな?」
消灯寺「僕もその可能性が高いと思う…実はさっき、神風くんの霊と話してきたんだ。それで、ものの試しに『誰に殺されたの?』って聞いたんだよ。そしたら、何て返ってきたと思う…?」
リーゼ「ええと…何て返ってきたんですの?」
消灯寺「何も返事が返ってこなかったんだよ。何度聞いても同じだった。これってさ、明らかに誰かを庇ってるよね?」
薬師寺「ちょっと、こんな時に幽霊なんて非論理的な話しないでよ!!大和が殺されたのよ!?真面目に議論してよ!!」
的凪「へえ、薬師寺さんは消灯寺くんが真面目に議論しない事が許せないんだね?」
薬師寺「そうよ!」
的凪「神風くんが誰かに殺された事が許せないんじゃないんだ?」
薬師寺「………え?」
的凪「ボクなら、もし『大切な人の霊と話せるよ』って人がいたら、どんな手段を使ってでも話したいって思うけどなぁ。それを『非論理的』って切り捨てるだなんて、薬師寺さんにとって神風くんはその程度の人だったんだね。あは、もしかして、人殺しばっかりしてきたから感覚が麻痺しちゃったのかな?」
酒蔵「ケッ、よく言うぜ。人の心が無えのはてめえの方だろうがよ」
的凪「でもこれでハッキリしたよ。誰が犯人なのかがね」
東野「え……?」
的凪「あのね東野くん。ボク達は、前提から間違えてたんだよ。『共犯にメリットなんか無い』、その思い込みのせいでボク達は真犯人に辿り着けなかったんだ。一人だけいるよね?神風くんが、自分を殺してでも庇いたい人がさ」
東野「…………」
正直、指名したくなかった。
だって俺はずっと、そいつだけは犯人じゃないって思ってたから。
今だって、嘘であってほしいと思ってる。
本当に、あいつが犯人なのか…?
ーーー 怪しい人物を指名しろ ーーー
ヒガシノ ジュン
ヤマワキ ユカ
アンノ キラ
ジュンマエ シノコ
カミカゼ ヤマト
ヤクシジ リョウカ
カジノ サダメ
リーゼロッテ
ショウトウジ レイアン
アムロ アスナ
サカグラ ヒロキ
カンナヅキ モミジ
カバド ラムジ
ヒカワ ミルク
ナイトウ リキヤ
ウチダ キヨミ
マトナギ コズエ
ロクドウ チハル
➡︎ヤクシジ リョウカ
東野「お前しかいない…!」
東野「薬師寺…神風がどうしても庇いたかった人って、お前の事じゃないのか?」
薬師寺「……っ、え!?」
神無月「嘘っ!?療香ちゃんが真犯人だったの!?」
的凪「薬師寺さん、君なら神風くんを殺して神無月さんに罪を押し付ける事ができると思うんだけど…そこんとこどう思う?」
薬師寺「馬鹿な事言わないで!!私が大和を殺した!?あり得ないでしょ、どう考えても!!」
六道「ボクは薬師寺が怪しいと思う」
打田「何、あんた起きてたの?」
六道「寝ながら聞いてたんだよ…薬師寺。おまえは停電中、怪しい行動をしただろ?」
コトダマ提出
【ブレーカー】【停電中のリーゼの行動】
「これで証明する…どやっ」
六道「ボクにブレーカーを上げさせたのも、リーゼに演奏を止めさせたのも、おまえだったな」
薬師寺「それがどうしたのよ!?まさかそれで犯人だって言うんじゃないでしょうね!?犯人にとっては演奏と停電が続いてた方が都合が良いはずでしょ!?」
六道「そうかもね…でも、こうは考えられないかな。『神風の演技を見破れる可能性があるリーゼとボクを排除した』。自動演奏は、耳が良いリーゼをパーティー会場から追い出す為の理由作りだった。違う?」
薬師寺「言いがかりよ!そんなに私を犯人にしたいの!?」
的凪「あれ?やけに焦ってるね、薬師寺さん」
薬師寺「私は犯人じゃないわよ!私が大和を殺すはずないでしょ!?」
ーーー ノンストップ議論開始! ーーー
薬師寺「《私と大和が共犯》!?そんなの、貴方達の憶測でしょう!?」
的凪「薬師寺さん。あんまり怒鳴ると犯人だって疑われちゃうよ?」
氷川「皆さん…!薬師寺さんは神風くんの大切な恋人だったんですよ!?《犯人な訳がない》じゃないですか…!」
打田「どうだか。あたしの銃を奪って見張り役やらせたのも、《犯行をやりやすくする為》なんじゃないの?
酒蔵「いつまで銃の事根に持ってんだよ!?それだって、《たまたまそういう割り振りになった》ってだけじゃねえか!!」
たまたまそういう割り振りになった…?
いや、違う。
そんなはずがない。
《たまたまそういう割り振りになった》⬅︎【氷川の証言③】
論
「それは違う……ぐぅ」
破
ーーー BREAK!!! ーーー
六道「氷川から聞いたんだけどさ…パーティーの企画とか役割とか考えたの、神風らしいじゃん。ボク達を騙す為に演技するような奴が、何の思惑もなく犯人に都合のいい割り振りをしたとでも?」
薬師寺「だから大和は演技なんてしてないって言ってるでしょ!?犯人に都合のいい割り振りになってしまったのは、偶然よ!」
的凪「ははっ、まだ認めない気?」
薬師寺「認めるも何も、私は犯人じゃないわよ!」
氷川「やめて下さい、六道さん、的凪くん!薬師寺さんは神風くんの恋人だったんですよ!?疑うなんて酷いです!!」
樺戸「そうだぞ!!見損なったぞオメーら!!」
的凪「恋人だったからこそ、共犯が成立するって話を今してるんだけど。もしかして、馬鹿なのかな?」
酒蔵「んだと…!?」
六道「おまえらさ…今何の時間かわかってる?間違えたらボク達が死ぬんだよ?神風を殺した犯人が誰なのか、知りたいと思わないの?疑う事をせずに都合の悪い事からは目を逸らして、それで自分は死にたくないとか…そんなの、ただの甘えだよ」
氷川「でもっ…でもっ……!」
梶野「私は六道様が正しいと思います。迷ってる時間があるなら、犯人究明の手掛かりを探してはいかがでしょう?」
東野「梶野…」
梶野「皆様、神風様の死因はアレルギーだという話になりましたが…本当に毒が盛られたタイミングはいつどうやって、誰によって盛られたと考えるのが自然でしょうか?」
樺戸「えっ、停電中に桃ジュース飲ませたからじゃねえの?」
的凪「そうだと思わせる為に神風くんが罠を仕掛けたって話はさっきしただろ?」
六道「あのさ…だったら逆に考えてみればいいんじゃないかな」
東野「逆って?」
六道「昔偉い人が言ってた事なんだけどさ。『逆に考えるんだ』って。『停電中』、『会場の桃ジュース』を、『飲んで』死んだ…と思わせるのが犯人の狙いなら、真実はその逆って事だよ」
逆に考える…か。
やってみよう。
集中して考えればわかるはずだ。
ーーー シンキングライド 開始 ーーー
3
2
1
ーーー RIDE START!! ーーー
QUESTION.1 神風に毒が盛られたのはいつ?
1.停電中
2.停電中じゃない
➡︎2.停電中じゃない
QUESTION.2 神風の死因となった毒は?
1.会場のジュース
2.それ以外
➡︎2.それ以外
QUESTION.3 神風はどうやって毒を摂取した?
1.経口摂取
2.それ以外
➡︎2.それ以外
東野「謎は全部解けた…!」
ーーー COMPLETE! ーーー
東野「神風に毒が盛られたのは、『停電中じゃなくて』、毒は『会場のジュース以外』で、あいつが毒を摂取したのは『経口摂取以外』…?」
六道「そう考えるのが妥当だろうな」
薬師寺「嘘よ、そんなのただの妄想でしょ!?」
六道「妄想も、裏付けがあればそれは真実になるぞ。少なくとも、毒の正体の方なら心当たりはあるんだよね」
コトダマ提出
【ジャバウォックピーチ】
「これで証明する…どやっ」
六道「ジャバウォックピーチ…神風の本当の死因は多分こっちだったんじゃないかな」
樺戸「じゃ、じゃば…?何だそれ?」
梶野「ジャバウォック島でのみ栽培されている桃らしいです。何でも、通常の桃の10倍濃いんだとか。それを使ったジュースが厨房にあったんですよ。鍵付きの冷蔵庫に入れていたので、樺戸様がご存知ないのも無理はありませんね」
六道「そんなもん飲んだら、ものの数分で症状が出始めるはず。だから停電前って可能性はまず無いとして、あり得るのは停電後だね…」
薬師寺「ちょ、ちょっと待ってよ!」
ーーー ノンストップ議論開始! ーーー
薬師寺「ジャバウォックピーチ!?何よそれ、どうしてそんなものが今出てくるのよ!!」
六道「何でも何も、ジャバウォックピーチの《ジュースの蓋が空いてた》んだよ」
酒蔵「でもさ、《薬師寺ちゃんが使ったとは限らない》だろ?」
樺戸「だよな!《誰かが飲んだ》のかもしれねえし!」
薬師寺「そうよ!大体、《ジャバウォックピーチを持ち出す事なんて誰にでもできた》でしょ!?」
本当にそうなのか…?
東野「六道!俺に代わってくれ!」
《ジャバウォックピーチを持ち出す事なんて誰にでもできた》⬅︎【準備の役割分担】
論
「それは違うぞ!」
破
ーーー BREAK!!! ーーー
東野「薬師寺、お前確か食事係だったよな?」
薬師寺「そうだけど…それがどうしたのよ!?」
東野「あの時厨房にいたのは調理係の俺達だけだったんだ。ジャバウォックピーチのジュースは鍵付きの冷蔵庫に入ってたから、ジャバウォックピーチの事を知っていて、尚且つそれを持ち出す事ができたのは調理係だけなんだよ。お前なら、ジュースを持ち出す事はできたんじゃないのか?」
薬師寺「っ……!」
梶野「一応樺戸様と神無月様も入られてはいますが、ほんの短い時間でしたし、一度も冷蔵庫には近づいていなかったのであり得ないでしょうね」
的凪「ははっ、じゃあ犯人は調理係っていうのはもう確定で良さそうだね。どう思う?薬師寺さん。そろそろ認めた方が楽になれるよ?」
薬師寺「だから私は犯人じゃないってば!」
ーーー ノンストップ議論開始! ーーー
酒蔵「えっと…犯人は、《停電の後に毒を盛った》って事でいいんだよな?」
六道「そうなるね」
的凪「あれ?だとすると、《もう犯人決まっちゃったようなものだよね》?」
リーゼ「ええっと…《停電後に神風さんに接触した方が犯人》って事ですよね?」
薬師寺「だったら何なのよ!?そうだとしたら、《私だけが疑われる道理はない》でしょ!?」
いや、それはおかしい。
《私だけが疑われる道理はない》⬅︎【安室の証言】
論
「それは違うぞ!」
破
ーーー BREAK!!! ーーー
東野「薬師寺。やっぱりお前以外あり得ないんだよ」
薬師寺「どうして?」
東野「停電後に神風に接触したのは、お前だけだ。それ以外の皆は、立ち尽くしてその場から動けなかった。安室がそう証言していたぞ」
薬師寺「っ………!」
酒蔵「そ、それは、神風クンを介抱する為だろ!?それで疑うなんて、お前酷いぞ!?」
六道「心理トリックだよ」
酒蔵「は!?」
六道「神風の事を一生懸命介抱していた薬師寺が犯人な訳がない、皆がそう思う事もこいつらの想定内だったんだよ。大体、皆が見てる前で堂々と人を殺すだなんて、誰が予想できんだって話だし。実際、おまえらはボクが神風の自作自演を疑うまで、薬師寺が毒を盛っただなんて微塵も思わなかったわけだ」
反
薬師寺「その推理、治療してあげる」
論
薬師寺「さっきから、あなた達そんなに私を犯人にしたいのね」
東野「俺達だって、疑いたくて疑ってるわけじゃない!でも真相を解き明かすには、疑うしかないんだ」
薬師寺「いいわ、そんなに言うなら、あなたの推理の穴を突いてあげる」
ーーー 反論ショーダウン 開始 ーーー
薬師寺「そもそも、停電後に毒が盛られたっていうのだって、あなた達の妄想でしょう?停電中に毒が盛られた可能性だってあるわよ」
東野「神風は輸血パックの血を口の中に仕込んで演技をしてたんだぞ!?」
薬師寺「だからって停電後に毒が盛られたとは限らないでしょう?私は本当に大和を助けようとしてたの!」
東野「それを誰が証明できるんだ!?」
薬師寺「大体、仮にあなた達の妄想が正しかったとして、私に毒を盛れたと思うの?《パーティー会場にいた人は皆ボディーチェックを受けた》のを忘れた?」
いや、お前にはできたはずだ。
神風に毒を盛る事が!!
《パーティー会場にいた人は皆ボディーチェックを受けた》⬅︎【薬師寺の証言①】
論
「その言葉、ぶった斬る!」
破
ーーー BREAK!!! ーーー
東野「薬師寺。お前、言ってたよな。救急セットは人命救助の観点から所持を許されたって。救急セットになら、ジャバウォックピーチを隠しておく事はできたんじゃないか?」
薬師寺「っ………!」
梶野「逆に、薬師寺様以外に私物の所持を許された方は…神無月様の花札と、消灯寺様の御守りくらいですね」
薬師寺「ま、まだよ!!私が救急セットにジャバウォックピーチを隠し持って大和に盛ったって根拠はどこにあるの!?」
東野「根拠なら、お前も既に知っているはずだ」
コトダマ提出
【モノクマファイル③】
「これで証明できる…!」
東野「モノクマファイルだ…!モノクマファイルには、『脚に針で刺された痕がある以外に外傷はない』って書かれてるだろ。つまりさ、逆に言えば、この『針で刺された痕』が死因って事になるんじゃないのか!?」
氷川「ええっ、そうなんですか!?」
梶野「針…となると、注射器でしょうか」
六道「お前らはもうとっくに知ってるはずだぞ。薬師寺がどうやって神風に毒を盛ったのかをな…」
薬師寺「何が言いたいの!?私は犯人じゃない!」
ーーー 理論武装開始! ーーー
薬師寺「私は犯人じゃないわ!」
薬師寺「証拠がないじゃない!」
薬師寺「全部あなた達の妄想よ!」
発展!
薬師寺「私は大和の仲間で恋人なのよ!?」
薬師寺「大和を殺すわけがない!!」
薬師寺「大和は共犯なんかじゃないわ!」
発展!
薬師寺「私がどうやって大和に毒を盛ったのよ!?」
薬師寺「私は大和を介抱してたのよ!?」
薬師寺「毒なんか盛ってない!」
薬師寺「私は治療のために救急セットを持ってただけ!」
薬師寺「私が大和を殺した凶器は、何だって言うの!?」
エ
ピ ペ
ン
【エ】【ピ】【ぺ】【ン】
東野「これで終わりだ!」
ーーー BREAK!!! ーーー
東野「エピペン…」
薬師寺「!」
東野「お前は、神風を治すフリをして、エピペンでジャバウォックピーチを注入したんじゃないのか!?薬師寺、お前が犯人じゃないなら、エピペンを見せてくれないか?」
薬師寺「…………」
俺が尋ねると、薬師寺はエピペンを取り出して差し出した。
だが……
東野「あれっ…?」
中身は、本当にアレルギー治療用の薬品だった。
桃のジュースなんて入ってなかった。
東野「入ってない……」
酒蔵「何ぃ!?」
薬師寺「だから言ったじゃない。私は犯人じゃないわ」
安室「どういう事だ…?薬師寺が犯人だという事で筋は通っていたはず…」
六道「……おまえ、さては途中でエピペンをすり替えたな」
薬師寺「何の事かしら?でも、これで振り出しに戻ったわね」
モノルナ『あれあれ?ねえねえお兄ちゃん!何だろうこれ?』
モノルナは、別のエピペンを指先で振り回していた。
モノクマ『ん?何ですか?可愛い妹よ』
モノルナ『ん〜、何かパーティー会場に落ちてたんだよね!どっかのうっかりさんが落としちゃったみたいだから、持ってきてあげたのよん☆』
薬師寺「っ…!!それは…!」
モノクマ『わあ、何だろうねこれ?中にお菓子でも入ってるんですかね?こんな時は〜…ち〜か〜ら〜ま〜か〜せ〜!』
モノルナ『キャハハ!お兄ちゃんってば脳筋〜☆』
モノクマ『カラダもってくれよ!!3000倍モノクマ拳だっ!!!!!』
薬師寺「ちょっと、何する気!?やめて!!」
えげつないムキムキマッチョになって黄金のオーラを滾らせたモノクマは、モノルナが持ってきたエピペンを躊躇なくへし折った。
こいつ…証拠品を躊躇なく壊しやがった…
モノクマがエピペンを真っ二つにへし折ると、ポタポタと中身が滴り落ちる。
樺戸「ん…?何か、モノクマの方から桃みてえな匂いがしねえか?」
酒蔵「あ、確かに」
氷川「完全に桃の香りですね…」
薬師寺「あ…あああああ…!」
打田「…終わったな」
六道「東野。最後に事件を振り返るぞ」
東野「ああ、そうだな」
ーーー クライマックス推理開始! ーーー
Act.1
事の発端は、おそらく俺達に配られた動機ビデオだ。
動機ビデオを見た神風と犯人は、二人で犯行計画を企てたんだ。
おそらく全ては、神風が犯人を生きてここから帰すための作戦だったんだろう。
犯人と犯行の打ち合わせをした神風は、まずホテルから輸血パックの血と暗視スカウターを持ち出した。
そして警戒という名目で俺達の危険物を回収する為のジュラルミンケースも、おそらく倉庫から持ち出したんだ。
Act.2
次に神風は、パーティーの準備の前に舞台裏の機材を全部電源ケーブルに繋ぎ、空気清浄機のタイマー機能をセットして、その上でピアノの自動演奏をオンにした。
これでパーティー中に停電が起きるトリックの完成だ。
だがここで、誤算が生じる事になる。
神風の誤算は、停電のトリックを作っているところを氷川に目撃されてしまった事だった。
そこで神風は、咄嗟に言い訳したんだろう。
『機材の点検をしていた』ってな。
Act.3
犯行の下準備を終えた神風は、パーティーの役割を俺達に割り振った。
計画を実行しやすいように、犯人を凶器に毒を仕込みやすい調理担当に、そして神風にとって厄介な打田と消灯寺を見張り担当に割り振ってパーティー会場から追い出したんだ。
こうして俺達は、パーティーの準備を進めていく事になる。
全てが犯人と神風の思惑通りに進んでいるとも知らずにな。
Act.4
神風からのボディーチェックを終え、ひと足先に厨房に入った犯人は、鍵付き冷蔵庫の鍵を開けてあるものを取り出した。
桃アレルギーの人間を即死させるジャバウォックピーチ、そのジュースだ。
犯人は、ジャバウォックピーチのジュースをエピペンの中に仕込んだんだ。
普通ならそんな事をする前にまず危険物を回収されて終わりだけど、犯人の才能は医療系の才能だったから、人命救助の観点で救急セットだけは所持する事を許されたんだ。
エピペンの中にジャバウォックピーチのジュースを仕込んだ犯人は、何食わぬ顔で俺達と合流し、一緒にパーティーの料理を作った。
Act.5
犯人のボディーチェックを終えた後、俺達もボディーチェックを受けて、危険物は神風に預けて会場に入ったわけだが、この時俺達は気付かなきゃいけなかったんだ。
ボディーチェックをすり抜けられる人間が二人いた事をな。
それが今回の犯人と、神風の二人だった。
この時神風は、口の中に輸血パックの血が入った小さな袋のようなものを口の中に仕込んでいて、停電が起きた時の為の暗視スカウターも隠し持っていたんだ。
Act.6
俺達は何も知らないまま、パーティーを楽しむ事になる。
パーティー会場には色んな料理や飲み物が並んでいたが、デザートやジュースに桃を使ったものが用意されていたのは、おそらく神風の死因が疑われた時の為のカモフラージュだったんだ。
そしてここで、神風にとって嬉しい誤算が起こった。
桃のジュースを飲んだ後、間違えて緑茶をグラスに注いでしまった神無月が、何も知らずに神風にジュース入りのお茶を押し付けていたんだ。
多分神風は、これを利用しない手はないと考えたんだろう。
神風は、神無月に罪を着せる事にしたんだ。
Act.7
そして、神風の狙い通りに停電が起こり、ピアノの音まで鳴り響いた。
そこで犯人は、計画を実行する上で邪魔になるリーゼにピアノを止めに行かせる事で、リーゼを会場から追い出したんだ。
でも二人にとっての脅威は、それだけじゃなかった。
何と、停電中にゲームをするバk…六道がいたんだ。
そこで犯人は、ゲーム機の明かりを頼りに六道にブレーカーを上げに行かせる事で、六道の事も会場から追い出した。
邪魔者がいなくなり、見破られる心配が無くなった神風は、暗視スカウターを装着し、神無月のグラスと自分のグラスの位置を入れ替え、机の上の塩のボトルから塩をぶちまけてわざと痕跡を残し、神無月の花札を盗んだ。
そして口の中の血の袋を噛み切って、毒を盛られて苦しむ演技を始めたんだ。
Act.8
しばらくして、六道がブレーカーを上げてくれたおかげで明かりがつく。
そこには、血反吐を吐きながら暴れる神風がいた。
でもそれは、神風の巧妙な演技だったんだ。
全員の注目を集めている中、犯人は、神風に駆け寄って介抱するフリをして、猛毒の入ったエピペンを躊躇なく神風の身体に打ち込んだ。
猛毒を撃ち込まれた神風は、今度は演技じゃなく、本当に俺達の前で命を落とした。
犯人は俺達の目の前で神風を殺したというのに、誰も犯人が神風を殺したと思わなかったんだ。
だって犯人にとって、神風は大事な人だったはずだからだ。
東野「これが事件の真相だ!そうなんだろう?【超高校級の軍医】薬師寺療香!!」
ーーー BREAK!!! ーーー
薬師寺「………もう、言い逃れはできないみたいね」
氷川「そんなっ…!嘘ですよね!?嘘だと言って下さい!薬師寺さん!」
樺戸「ふっざけんな!!リョウカがヤマトを殺すわけねえだろ!!何かの間違いだって言えよ!!」
薬師寺「ありがとう二人とも。でももういいのよ。もう、疲れたわ。終わりにしましょう」
モノルナ『キャハハ、もう結論は出たみたいだね?じゃあそろそろアレいっちゃっていいよね?』
モノクマ『ではでは投票ターーーイム!必ずクロだと思う人物に投票をして下さい!投票は、オマエラの多数決によって決まります!あ、ちなみに無投票はおしおきですからね!』
投票の時間が始まった。
俺は結局、最後まで迷っていた。
でも、投票しなければ死ぬ。
俺は迷った挙句、薬師寺に投票した。
モノルナ『投票の結果、クロとなるのは誰なのか!?その結果は、正解か不正解なのか!?』
モノクマ『ワクワクでドキドキの投票ターイム!!』
投票が終わった。
投票結果が集計され、モニターにスロットが表示される。
ドラムロールと共にリールの回転速度が落ちていき、やがて……
薬 薬 薬
師 師 師
寺 寺 寺
薬師寺の顔のドット絵が3つ揃った所でリールが止まった。
その直後、正解を褒め称えるかのように、はたまた俺達の醜い蹴落とし合いを嘲笑うかのように、ファンファーレと共に大量のメダルが吐き出された。
事実上の死刑宣告を受けた薬師寺は、モニターを眺めながらポツリと呟いた。
薬師寺「………あーあ。上手くやれてたと思ったのに」
《学級裁判 閉廷!》
ーーー 生存メンバー ーーー
【超高校級の小説家】
【超高校級の軍医】
【超高校級のオルガニスト】リーゼロッテ・ベルゲングリューン
【超高校級の原型師】
【超高校級の心霊学者】
【超高校級のディーラー】
【超高校級のカルタ師】
【超高校級のグラシエール】
【超高校級のソムリエ】
【超高校級のカバディ選手】
【超高校級の狙撃手】
【超高校級の幸運】
【超高校級のゲームプログラマー】
ノコリ13人
ーーー 死亡メンバー ーーー
【超高校級のギャル】
【超高校級のプロレスラー】
【超高校級の絵本作家】
【超高校級のヒットマン】
【超高校級の司令官】
以上5人
推しがいたら教えてくんなまし
-
東野潤_小説家
-
暗野斬良_???
-
殉前詩乃子_ギャル
-
神風大和_司令官
-
薬師寺療香_軍医
-
リーゼロッテ_オルガニスト
-
安室明日奈_原型師
-
消灯寺霊庵_心霊学者
-
山脇ゆか_絵本作家
-
梶野運命_ディーラー
-
神無月椛_カルタ師
-
氷川みるく_グラシエール
-
酒蔵飛露喜_ソムリエ
-
樺戸ラムジ_カバディ選手
-
内闘力也_プロレスラー
-
打田清美_狙撃手
-
的凪梢_幸運
-
六道千春_ゲームプログラマー
-
モノルナ_引率教師