インフィニティダンガンロンパ6 ようこそぼくらのコロシアイ強化合宿   作:M.T.

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非日常編①(捜査編)

「嘘…だろ…!?安室…!?」

 

安室は、首から上がない状態でジェットコースターのシートに座っていた。

…何で。

何で安室が、こんな姿になって殺されてるんだよ…!?

 

「うっ…!?」

 

「アスナ…!?なんで…!!」

 

「うわあああああああん!!!」

 

「安室様…」

 

「あむろ…」

 

「あーあ、事件起こっちゃったね」

 

凄惨な光景に吐き気を催す酒蔵。

突然の出来事に混乱する樺戸。

パニックを起こして泣き喚く神無月。

珍しく動揺した様子で安室の遺体を眺める梶野。

血まみれの姿で、安室の遺体を眺める六道。

他人事のようにヘラヘラ笑いながらのたまう的凪。

皆が皆、安室の死を現実のものとして認識した、その直後だった。

 

 

 

ピーンポーンパーンポーン

 

『死体が発見されました!一定の捜査時間の後、学級裁判を執り行います!』

 

死体発見アナウンスが、ラスベガスビル中…いや、全ての建物内に響き渡る。

まるで、残酷な現実を突きつけるかのように。

 

『打田サンは、今すぐラスベガスビルのジェットコースター乗り場に来てください!』

 

モノクマが、ここにはいない打田をアナウンスで呼び出した。

俺達がその場で呆然と立ち尽くしていると、打田がやってくる。

 

「…今度は、誰が死んだわけ?」

 

打田は、その場で立ち尽くす俺達を見て尋ねる。

打田が視線を移すと、その先には安室の遺体があった。

首がない安室の遺体を見て、打田は不愉快そうに舌打ちをする。

 

「ったく、犯人のクソはどこまでも悪趣味だね…」

 

打田の言葉に、俺は心の中で同意した。

何の非もない安室をこんな形で殺すなんて、犯人は救いようのないくらいに悪趣味な奴だ。

 

 

 

『うぷぷぷぷ!また起きましたね、殺人が』

 

『キャハハハ、アンタ達に絆なんかなかったのね!』

 

突然、耳障りな二つの笑い声が後ろから聴こえた。

振り向くと、どこからかモノクマとモノルナが現れた。

 

「何で、こんな事に……」

 

『前回の事件からたったの三日で事件が起こるなんて、オマエラ本当はコロシアイを愛してやまないんじゃないの?』

 

『これがツンデレってやつ?もっと素直になっちゃえばいいのに!』

 

「うるせえ!!」

 

モノクマとモノルナが煽ると、樺戸がモノクマとモノルナに向かって怒鳴った。

挑発に憤る樺戸をスルーして、モノクマは俺達にファイルを配った。

 

『そんなわけではい、今回もファイル配るから好きに使いやがってください!』

 

『バイバ〜イ!』

 

モノクマとモノルナは、手を振って去っていった。

モノクマファイルのアプリに、新たなファイルが追加されていた。

 

「検視は?誰がやる?」

 

「では、私がやります」

 

俺が尋ねると、梶野が手を挙げた。

前回も梶野の検視のおかげで真相に辿り着けたわけだし…検視は梶野に任せよう。

あとは見張りだけど…

 

「見張りは…どうする?できれば二人ほしいけど、人数的に難しいよな…」

 

俺が言うと、神無月が手を挙げた。

 

「あたいがやるよ…多分あたいが貢献できる事、そんなにないし…それに明日奈ちゃん、女の子だし」

 

神無月は、若干遠慮がちに言った。

さっきまでパニックで泣き喚いていたけど、打田が来るまでの間に落ち着いたみたいだ。

見張りは…神無月に任せていいのかな。

できるだけ捜査に人数を割きたいし、仕方ない。

そう腹を括って他の役割決めをしようとした、その瞬間だった。

 

『ならば、もう一人の見張りは俺がやろう』

 

「うわっ、ビックリした!?」

 

突然、後ろから神風の声が聴こえた。

振り向くと、六道がいつの間にか起動させていたノートパソコンに、デフォルメ化された神風の顔が映っていた。

俺達をサポートする目的で六道が作ったAI、Ωだ。

俺達がポカンとしていると、六道がパソコンの画面を俺達に見せながら口を開く。

 

「………捜査するなら、役に立つと思って…今、起動させたんだけど…」

 

『見張りがもう一人必要なら、俺が引き受けよう。俺は貴様らと違って、自分の足で証拠品を探し回る事はできないからな』

 

「あたい、機械は全然使えないんだけど?どうやってあんたと一緒に見張りをやるのよ」

 

『ノートパソコンを開いたまま、画面を遺体に向けて抱えてくれているだけでいい。余計な操作は何もするな』

 

「…わかったよ。これでいいの?」

 

『うむ、バッチリだ』

 

神無月がパソコンの画面を安室に向けると、Ωがパソコンのカメラを起動させた。

パソコンの画面の端の方に、映像が映し出される。

あとは、捜査のペアを決めないとな。

話し合いの結果、俺と打田、酒蔵と的凪、樺戸と六道がペアになった。

 

「今回も、お前と捜査か…」

 

「何よ」

 

「いや、別に」

 

俺が言うと、打田が俺を睨んでくるので、俺はそれ以上は余計な事を言わないでおいた。

あんなに仲間思いだった安室が、こんな形で殺された。

安室の為にも、少しでも多くの証拠を集めないと…

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

《捜査開始!》

 

 

 

まずはモノクマファイルを確認しておこう。

 

モノクマファイル⑥

被害者は【超高校級の原型師】安室明日奈。

死亡推定時刻は、16時04分頃。

死因は失血死。

死体発見場所は、ラスベガスビル内の遊園地のジェットコースター乗り場。

首を切断されている以外に外傷はない。

 

 

 

コトダマゲット!

 

【モノクマファイル⑥】

 

 

 

さて…と。

次は安室の死亡時の状況について、深掘りしていこう。

 

「打田、お前は安室が殺されたかもしれない時、何してたんだ?」

 

「あー、言わなくていい。あたしが疑われてるんだよね?あたしは自分の部屋にいたけど。そういうあんた達は?」

 

「皆でジェットコースターに乗ってたよ。その途中で、安室が…」

 

「ふーん…動機が発表された後だっていうのに、呑気だね」

 

俺が安室が死んだ時の状況を話すと、打田が嫌味を言った。

ちょっと引っかかったけど、今は捜査の方が大事だ。

ここに証拠がないか、確認してみよう。

俺はまず、安室が乗っていたジェットコースターを調べた。

 

えっと、まず…

俺達がどの順番でジェットコースターに座っていたのか、思い出してみるか。

確か、俺と酒蔵が最初、神無月と樺戸が二番目、梶野と的凪が三番目、そして安室と六道が最後だったはずだ。

後で必要になる事かもしれないから、覚えておこう。

 

 

 

コトダマゲット!

 

【ジェットコースターの席順】

俺と酒蔵が最前席、神無月と樺戸が二番目、梶野と的凪が三番目、安室と六道が最後席。

 

 

 

安室の身体には、しっかりと安全レバーが下されている。

この安全レバー、しっかり身体が固定されて、首を後ろに向ける事すらもできないようになってたんだよな。

だから俺達は、安室の死に気付くのが遅れたんだ。

レバーをすり抜けて、抜け出して安室の首を斬り落とす…のは難しそうだな。

 

 

 

コトダマゲット!

 

【安全レバー】

安全レバーを下ろすと身体がガッチリ固定されて身動きが取れなくなり、首を後ろに回す事すらできなくなる。

ジェットコースターに乗る時、全員安全レバーを降ろしていた。

 

 

 

俺が捜査をしていると、六道と樺戸がその場を離れようとする。

俺は慌てて、二人を引き留めた。

 

「あっ、ちょっと待ってくれ。樺戸、六道。お前らは何か不審な点に気付いたりはしなかったか?」

 

「オレ?強いて言うなら、火がブワァーって出たあたりから、アスナとチハルがやたら同じ事ばっか叫んでたのと、トンネルを抜けたあたりから血生臭え匂いがしたくらいだな。そんでジェットコースターが終わった後振り向いたら、アスナがあんな事に…」

 

「火?」

 

「トンネルの中で、炎が噴き出す演出があったんだよ。そういやあの演出のせいか、トンネルの中がちょっと暑かったっけ…?」

 

 

 

コトダマゲット!

 

【トンネル内の炎】

ジェットコースターのトンネルには、炎が噴き出す演出があった。

その演出のせいか、トンネル内がやたらと暑くなっていた。

 

 

 

コトダマゲット!

 

【樺戸の証言】

炎が噴き出す演出のあたりから、安室と六道が同じ事ばかり叫んでいた。

 

 

 

「なるほどな。六道、お前は?」

 

「……おかしな事は、二つあった」

 

「何だ?教えてくれ」

 

「まず一つ目だけど…ジェットコースターに乗ってる途中で、安全レバーがゆるくなって…それで椅子からずり落ちて、おでこ打った…安室が殺されたのは多分、その時だったと思う…」

 

そう言って六道は、額にできたたんこぶを見せた。

よほど強く打ったのか、赤く腫れ上がっている。

 

 

 

コトダマゲット!

 

【六道の証言①】

安室が殺される直前、安全レバーがゆるくなってシートからずり落ちたらしい。

 

 

 

「おかしな事二つ目…ボク達の席だけ、途中で別のレールを走ってた…」

 

「別のレール?」

 

「うん…このジェットコースター、トンネルの部分だけ2本レールがある…多分、ボクと安室が乗ってる席だけ、途中でレールが切り替わって、また元のレールに戻った…んだと思う…」

 

待て、今サラッと重要発言しなかったか?

 

 

 

コトダマゲット!

 

【六道の証言②】

六道と安室が乗っているシートだけ、途中から別のレールを走っていた。

 

 

 

「……わかった。ありがとう、参考になったよ」

 

「それじゃ…ちはるはもう行く…あとはがんばれ」

 

六道は、樺戸と一緒に遊園地を離れた。

あいつらは遊園地以外のエリアを調べるようだし、俺達は引き続き遊園地を調べるとするか…

俺は、検視をしている梶野と、神無月に聞き込みをする事にした。

 

「梶野、神無月。お前らは何か気づいた事はあるか?」

 

「そうですね…ではまずは、検視結果からお伝えしましょうか。まず、安室様は、ノコギリなどの刃物で首を切断されたのではないと思われます」

 

「どういう事だ?」

 

「ノコギリで切断したにしては、断面が綺麗すぎるんです。何が凶器かはでは、特定できませんでしたが」

 

 

 

コトダマゲット!

 

【梶野の検視結果】

安室の首は、綺麗に切断されていた。

ノコギリなどの刃物で切断されたのではないと思われる。

 

 

 

「…そうか。神無月、お前は?」

 

「んー、なんかさ。よく見たら、明日奈ちゃんと千春ちゃんが乗ってた席だけ切り離されてたみたいなのよね。ほら、このジェットコースターって、一つの車両の定員が6人ずつじゃない?」

 

安室と六道だけ切り離された…

そこに何かしらの意図を感じるのは、俺だけか?

 

 

 

コトダマゲット!

 

【ジェットコースターの車両】

ジェットコースターは、一つの車両の定員が6人ずつ。

安室と六道が乗った後ろの車両だけ、切り離されていた。

 

 

 

「…あれ?何だこれ」

 

ジェットコースターの車両を調べると、白くてベタベタした何かが連結部分にくっついていた。

何だこれ…蝋か?

俺が連結部分を調べていると、神無月が横から覗き込んで話しかけてくる。

 

「あー、それね。椛もよくわかんないの」

 

「……ふぅん」

 

 

 

コトダマゲット!

 

【白いベタベタ】

ジェットコースターの連結部分についていた。

 

 

 

俺が聞き込みをしていると、肩を叩かれた。

後ろを振り向くと、打田が立っていた。

 

「東野。これ、何だと思う?」

 

そう言って打田は、何かの機械を取り出した。

何だこれ…ボイスレコーダーか?

見たところ、録音機能と再生機能しかないみたいだけど…

 

「ボイスレコーダーか…打田、お前これどうしたんだ?」

 

「このシートの間に挟まってた」

 

そう言って打田が指差したのは、梶野と的凪が座っていたシートだ。

何でこんなところにボイスレコーダーが挟まってたんだろう…?

 

 

 

コトダマゲット!

 

【ボイスレコーダー】

梶野と的凪の座っていた席の間に挟まっていた。

 

 

 

ここで調べられるのは…これくらいかな。

そろそろ、別の場所を調べたいな。

 

「梶野、神無月。ありがとな」

 

「礼には及びません」

 

俺が礼を言うと、梶野が頭を下げた。

俺は打田と一緒に、別の場所の探索を始めた。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

side R

 

東野達が殺害現場の捜査をしてるみたいだから、ボクは別の場所を探す事にした。

こういうのは、外堀を埋めるのがちはるのやり方…

ボクはまず、モノクマハウスから調べる事にした。

 

まずはカジノから調べた。

カジノは…ちゃんと調べてないから、何が減ってて何が増えてるのかはわからなかった。

次はバーを調べてみよっかな…

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

《バー》

 

ボクと樺戸は、バーの設備をひとつひとつ調べた。

特に変わったところはなかったけど、気になる事があった。

 

「なにこれ…?」

 

タバコと一緒に、見慣れないものが入っている。

なにこれ…ライター?

火が出ないタイプなのかな。

 

ボクと樺戸は、一通りバーを調べ終わった。

次は2階を調べるか…

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

《ミュージアム》

 

ボクは、ミュージアムの美術品をひとつひとつ調べた。

すると、ある事に気付いた。

 

「ん…?」

 

展示品のネックレスが、若干緩くなってる気がする…?

一度ほどいてから、また繋げ直したのかな。

気のせいかもしれないけど、一応覚えておくか…

 

 

 

コトダマゲット!

 

【ネックレス】

若干緩くなっている。

一度解いてから繋げ直した…?

 

 

 

その後ボク達は、一応工房も調べた。

だけど工房の備品なんていちいち全部確認してないから、何が増えてて何が減ってるのかなんてわからない。

安室なら全部把握してただろうけど…その安室が今回殺されたんじゃんね。

 

「次は3階を調べるか…」

 

「おう、そうだな!」

 

2階を調べ終わったボクと樺戸は、3階に向かった。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

《エイガカン》

 

3階の映画館には、カーホップの格好をしたモノルナがいる。

映画のチケットは、どれもぼったくり価格だ。

アコギな商売してまんなぁ…

 

『いらっしゃーい、二人とも!映画見てく?』

 

ボクが呆れていると、モノルナが話しかけてくる。

 

「別にいい…どうせ面白くなさそうだし」

 

『えー、何よ!2枚以上チケットを買うと半額になるのに!』

 

「いや…知らんし」

 

チケットが半額になるからって、こんなどう見てもクソ映画にメダル払おうとは思わないんだけど。

 

 

 

コトダマゲット!

 

【モノルナの証言】

映画館のチケットは、2枚以上買うと半額になる。

 

 

 

ん…?

何これ。

『モノルナ少女の事件簿 モノクマパーク殺人事件』…?

妙に今回の事件とリンクしてるのが気になる…

 

「モノルナ…これ、どういう映画なの?」

 

『知りたかったらチケットを買ってね!』

 

「うざ…じゃあいい」

 

モノルナがクソ高いチケットを売りつけようとしてきたから、無視して映画館を後にした。

酒蔵と的凪が映画館の探索したって言ってたし、後で内容聞けばいいよ。

…さてと。

次は4階を調べるか。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

《コンサートホール》

 

ボク達は、4階のコンサートホールに足を踏み入れた。

コンサートホールのステージには、アンプがある。

確か、特別な機能があるとかなんとか言ってたっけ。

 

「樺戸…これ、確か特殊な機能がついてるんだよね」

 

「あー、そういやモノクマがそんな事言ってたな」

 

「じゃあ一応調べるぞ…事件に関係あるかもしれないし」

 

ボクは、アンプを調べた。

アンプには、なんか変なツマミがついてる。

なにこれ…?

 

『うぷぷ、ズバリお答えします!』

 

うわ、びっくりした。

いきなり出てくんな…

 

『それは、マイクで拾った声を他の人の声に変えられる不思議な機能なのです!』

 

「他の人の声…?」

 

モノクマが解説してくるものだから、マイクで声を拾いながらツマミを回す。

すると、ボクの声が安室の声になる。

 

「なるほどね…わかったからもう行っていいよ」

 

『ちぇー』

 

ボクがモノクマをあしらうと、モノクマがどっか行った。

 

 

 

コトダマゲット!

 

【アンプの変声機能】

アンプの特殊機能を使うと、マイクで拾った声が他の奴の声に変わる。

 

 

 

モノクマハウスで調べられるのは…

このくらいかな…

…次は植物園を調べるか。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

《ショクブツエン》

 

ボク達は、次は植物園を捜査した。

…一応、物置きを調べてみるか。

ん…?

スコップがなくなってる…

誰かが持ち出したのかな。

あとで、事件現場を調べてる奴から話聞いてみよっかな。

 

って、もう時間切れか。

あんまり調べられなかったけど…

もう時間もないし、そろそろ行かないとな。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

side HG

 

事件現場のレーンを調べた俺は、別の場所も調べてみる事にした。

次は…さっき六道が言ってた別のレールを調べてみようかな。

 

「ここか…」

 

俺と打田は、六道がさっき言ってた2本目のレールを調べた。

あれ…?

いつの間にか、レールがこっちに切り替わってる。

誰かがレールを切り替えたのか…?

 

 

 

コトダマゲット!

 

【切り替わったレール】

 

レールが、途中で2本目のレールに繋がっている。

誰かがレールを切り替えた…?

 

 

 

俺達はさらにトンネルを歩いて、捜査をした。

レールには、血が大量に付着している。

血のつき具合からして、大量に血を噴き出したままジェットコースターが走った…って事なんだろう。

 

「うげっ…ひでえ…」

 

「悪趣味だな」

 

俺が顔を引き攣らせる中、打田は冷静に言った。

ここに血が付いてるって事は、安室はここで首を斬られたのか…?

 

 

 

コトダマゲット!

 

【血痕】

2本目のレールに大量の血痕が付着していた。

安室はここで首を斬られた…?

 

 

 

2本目のレールには、酒蔵と的凪がいた。

俺は、酒蔵と的凪に話しかけてみる事にした。

 

「酒蔵、的凪。お前らは何か見つけたのか?」

 

「ボクは千春ちゃんの命令しか聞きたくないんだけど…まあいいや。こんなもので良かったら見つけたけど?」

 

そう言って的凪が見せたのは、安室の生首だった。

 

「うっ…!?」

 

安室の首を見た俺は、吐き気を催して思わず目を逸らした。

的凪は、平然とした顔で、安室の髪を掴んで生首を持ち上げている。

お前、よく平気でそんな風に持てるな…

 

「お前それ、どうしたんだよ?」

 

「レールの上に転がってたよ。多分、ジェットコースターに乗ってる途中に首を斬られたんだろうね。顔を見るに、反応する間もなく殺されたんじゃないかな?」

 

反応する間もなく殺された、か…

これは覚えておくべき情報かもな。

 

 

 

コトダマゲット!

 

【的凪の検視結果】

安室は、反応する間もなく殺された可能性が高い。

 

 

 

「ってかさ…この事件、絶対アレだよね?」

 

「アレだな…」

 

的凪と酒蔵は、顔を見合わせて何かを話していた。

どうやら二人は、この事件について何か心当たりがあるらしい。

でも、『アレ』じゃわかんねえよ。

 

「アレ?アレって何だよ」

 

「ああ、モノルナが上映してたクソ映画だよ。『モノルナ少女の事件簿 モノクマパーク殺人事件』っつー映画なんだけどな、その映画でウサミって登場人物が殺された方法にそっくりなんだよ」

 

「映画か…」

 

映画の内容にそっくり…

って事は、犯人もその映画を見ていて、これはその映画を元にした見立て殺人って事か?

 

 

 

コトダマゲット!

 

【酒蔵の証言】

今回の事件は、『モノルナ少女の事件簿 モノクマパーク殺人事件』という映画の内容に酷似しているらしい。

 

 

 

「……あれ?」

 

よく見ると、トンネルの中に赤い線が走っている。

何だこれは…?

血のついたワイヤー…?

いや、ピアノ線か?

 

 

 

コトダマゲット!

 

【ピアノ線】

2本目のトンネルの中に引っかかっていた。

血がついている。

 

 

 

「あ、そうそう。このジェットコースターね、レールの切り替えができる制御室があるんだって。そこも行ってみたら?」

 

的凪は、壁を指差しながら言った。

壁を調べると、壁が一部凹んで、扉が現れた。

 

「うわっ」

 

「なに…?こんな所に部屋があったわけ?」

 

「これ、調べてなきゃ絶対わからないよな…」

 

「ボクもね、さっきモノクマから聞かされて初めて知ったんだ。多分事件前から知ってたのは、ここを探索した三人だけなんじゃない?」

 

俺と打田が扉の仕掛けに驚いていると、的凪が言った。

確かにこれは、探索メンバーじゃないと知りようがないかもな。

 

 

 

コトダマゲット!

 

【制御室の扉】

制御室の扉が隠し扉になっている。

事件前に知る事ができたのは、おそらく探索メンバーのみ。

 

 

 

「うわ、暗いな…」

 

制御室の中は、かなり暗かった。

この中に、安室を殺した犯人につながるヒントが見つかるといいんだが…

 

…ん?

何だこれ。

足元に、ビリヤードの球が何個も転がってる。

何でビリヤードの球がこんな所にあるんだ…?

 

俺は、ビリヤードの球を一個拾って、手の中で転がしてみた。

これが、事件と何の関係があるんだろうか?

 

 

 

コトダマゲット!

 

【ビリヤードの球】

制御室の中に大量に転がっていた。

 

 

 

「東野…これ、何だと思う?床に落ちてたんだけど」

 

何かを見つけたらしい打田が、俺に話しかけてくる。

打田の手には、麻袋が握られていた。

麻袋は、紐の先端が輪っかになるように結ばれていて、中にはビリヤードの球が入っている。

…もしかして、床に落ちてる球は、元々この麻袋に入ってる球だったのか…?

 

 

 

コトダマゲット!

 

【麻袋】

制御室の床に落ちていた。

紐の先端が輪っかになるように結ばれていて、中にはビリヤードの球が入っている。

 

 

 

「あった、これが切り替え用のレバーか」

 

制御室の壁には、レバーが設置されている。

これでジェットコースターのレールの切り替えができるんだったよな。

ジェットコースターのレールの切り替え用のレバーは、下がっている。

誰かが制御室に侵入して、レバーを下げてレールを切り替えたって事か…?

 

 

 

コトダマゲット!

 

【切り替え用のレバー】

制御室の壁に設置されている、レールの切り替えができるレバー。

誰かが勝手に下げた…?

 

 

 

「…あれ?」

 

壁を見ると、シャベルが紐で吊るされている。

確かこれ、植物園の物置きに置いてあったやつだよな?

何でこんなところにあるんだ…?

あと、なんで紐で吊るされてるんだろう。

誰かが植物園から持ち出して、ここに吊るしたんだろうけど…

 

 

 

コトダマゲット!

 

【シャベル】

制御室の壁に紐で吊るされていた。

おそらく植物園から持ち出したものと思われる。

 

 

 

次は、シャベルを吊るしてある紐を調べてみるか。

見た目と肌触りからして、多分プラスチックでできた紐だ。

同じのをモノクマハウスのミュージアムの工房で見た事があるから、多分そこから盗み出したんだろう。

壁には2本の紐が吊るされていて、片方はシャベルの持ち手の部分に括り付けられていて、もう片方は短く切れている。

切れている方の紐の断面は、まるで熱で溶けたような見た目をしている。

 

吊るされているシャベルの、金属部分の付け根には、短く切れた紐が括り付けられている。

おそらく切れている方の紐が繋がっていたんだろう。

 

シャベルを吊るしている紐は、ネジで壁に固定されている。

元からあったにしては不自然だし、おそらく犯人がどこからか持ち出したネジを、ここに打ちつけたんだろう。

確か、同じ型のやつを工房で見たな…

って事は、工房から持ち出したのか…?

 

 

 

コトダマゲット!

 

【プラスチックの紐】

シャベルを吊るしてあった紐。

片方はシャベルの持ち手に括り付けられ、もう片方がまるで熱で溶けたような断面になっている。

おそらくミュージアムの工房から持ち出したものと思われる。

 

 

 

コトダマゲット!

 

【ネジ】

壁につけられたネジに、紐が括り付けられている。

おそらくミュージアムの工房から持ち出したものと思われる。

 

 

 

「ん…?何だこれ」

 

制御室のコンセントに、見慣れないものが接続されている。

タイマーみたいなものがついているが…なんだろう、これ。

充電ケーブルが接続されてるけど…

俺がタイマーのようなものを調べていると、打田が横から話しかけてくる。

 

「タイムスイッチじゃないの?」

 

「何だそれは?」

 

「時間を設定しておくと、その時間になったら電流が流れるスイッチだよ。確か、工房に置いてあったと思うんだけど」

 

タイムスイッチか…

事件と何か関係がありそうだな。

一応、覚えておくか。

 

 

 

コトダマゲット!

 

【タイムスイッチ】

あらかじめ設定しておいた時間が来ると電流が流れるタイプのスイッチ。

充電ケーブルが接続されている。

おそらくミュージアムの工房から持ち出したものと思われる。

 

 

 

「何だこれ」

 

タイムスイッチに接続された充電ケーブルが、見慣れないものに挿さっている。

俺が拾い上げたのは、ちょうど中指くらいのサイズの、スティック状の電子機器だった。

スイッチがテープで固定されていて、つけっぱなしになっていて、先端部分が赤熱している。

 

「電子式ライターじゃない?火が出ないタイプのライターだよ」

 

「ああ、思い出した。確かバーにあったな」

 

打田のおかげで、バーに電子式ライターがあったのを思い出した。

でも、何で電子式ライターがこんな所にあるんだ?

多分誰かがバーから持ち出したんだろうけど…これが事件とどう関係あるんだろう。

 

 

 

コトダマゲット!

 

【電子式ライター】

おそらくモノクマハウスのバーから持ち出したものと思われる。

 

 

 

 

ピーンポーンパーンポーン

 

『えー、もう待ちくたびれたので捜査時間を打ち切らせていただきます!オマエラ、ホテル1階のロビーの前まで集合して下さい!あ、もちろん全員参加だからね?15分以内に来ないとオシオキしますよー!』

 

 

え、もう終わり?

まだ調べたい事あったんだが…

でも、ここで迷っている場合じゃない。

行かなきゃ。

俺は、覚悟を決めて中央棟のロビーの前に向かった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

side HG

 

《ホテル ロビー》

 

俺達は全員、ホテル1階のロビーに集まった。

すると、モノクマが俺達の前に現れる。

 

『うぷぷ、全員集まったね?それじゃあ、裁判場にレッツゴー!』

 

『はぁい、いくよ〜!皆〜!』

 

モノルナは、ステッキを取り出して振り回した。

するとそれに合わせてゴゴゴゴ…と地響きのような音が響き、ロビーのカウンターが右にスライドする。

そこからは、エレベーターが現れた。

 

俺は、覚悟を決めてエレベーターに乗り込む。

すると扉が閉まり、エレベーターが下に動き始めた。

 

安室は、仲間思いで正義感の強い奴だった。

あんな風に殺されていいはずがないんだ。

 

待ってろ、安室。

お前を殺した犯人は、俺が必ず見つけてやるからな…

 

 

 

 

 


 

 

 

ーーー 生存メンバー ーーー

 

【超高校級の小説家】東野(ヒガシノ)(ジュン)

 

【超高校級のディーラー】梶野(カジノ)運命(サダメ)

 

【超高校級のカルタ師】神無月(カンナヅキ)(モミジ)

 

【超高校級のソムリエ】酒蔵(サカグラ)飛露喜(ヒロキ)

 

【超高校級のカバディ選手】樺戸(カバド)ラムジ

 

【超高校級の狙撃手】打田(ウチダ)清美(キヨミ)

 

【超高校級の幸運】的凪(マトナギ)(コズエ)

 

【超高校級のゲームプログラマー】六道(ロクドウ)千春(チハル)

 

【サポートAI】アルターエゴ・Ω

 

ノコリ9人

 

 

 

ーーー 死亡メンバー ーーー

 

【超高校級のギャル】殉前(ジュンマエ)詩乃子(シノコ) Prologue 見せしめ

 

【超高校級のプロレスラー】内闘(ナイトウ)力也(リキヤ) Chapter.1 シロ

 

【超高校級の絵本作家】山脇(ヤマワキ)ゆか Chapter.1 シロ

 

【超高校級のヒットマン】暗野(アンノ)斬良(キラ) Chapter.1 クロ

 

【超高校級の司令官】神風(カミカゼ)大和(ヤマト) Chapter.2 シロ

 

【超高校級の軍医】薬師寺(ヤクシジ)療香(リョウカ) Chapter.2 クロ

 

【超高校級のオルガニスト】リーゼロッテ・ベルゲングリューン Chapter.3 シロ

 

【超高校級の心霊学者】消灯寺(ショウトウジ)霊庵(レイアン) Chapter.3 シロ

 

【超高校級のグラシエール】氷川(ヒカワ)みるく Chapter.3 クロ

 

【超高校級の原型師】安室(アムロ)明日奈(アスナ) Chapter.4 シロ

 

以上10人

 

 

 

 

 

推しがいたら教えてくんなまし

  • 東野潤_小説家
  • 暗野斬良_???
  • 殉前詩乃子_ギャル
  • 神風大和_司令官
  • 薬師寺療香_軍医
  • リーゼロッテ_オルガニスト
  • 安室明日奈_原型師
  • 消灯寺霊庵_心霊学者
  • 山脇ゆか_絵本作家
  • 梶野運命_ディーラー
  • 神無月椛_カルタ師
  • 氷川みるく_グラシエール
  • 酒蔵飛露喜_ソムリエ
  • 樺戸ラムジ_カバディ選手
  • 内闘力也_プロレスラー
  • 打田清美_狙撃手
  • 的凪梢_幸運
  • 六道千春_ゲームプログラマー
  • モノルナ_引率教師
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