仮面ライダーナスカ I come to米花町 作:ボルメテウスさん
「今回の事件は、俺は終始良い所はなかった。
途中で負傷して、倒れてしまうし、心配していたフィリップとときめの喧嘩は自己解決してしまったみたいだし、だが結果オーライとしよう。
多少ダメージは受けたが、皆、欲しがっていた物は手に入ったようだ」
そう、俺はタイプライターに文章を入力しながら、今回の事件の終わりを思い出す。
結局、風祭メグこと、森口が会社を辞める事で、今後は風祭メグは出てこない。
それを残念に思うファンも沢山いたが、最後に風祭メグとしての活動として米花町から来たという小さな探偵団の笑顔を思い出す。
影は、今は例の謎の組織と戦う為に、風都を離れているが、それでも心配はない。
あいつがいない分、俺達もしっかりとしないといけない。
何よりも、今のあいつは守らないといけない子もいるしな。
「そう言えば、結局、ヒサメちゃんは、会えたのかな?」
「んっ、そう言えば、影に内緒で米花町に行っていたと、あっ」
それと共に思い出すと同時にドアを開く。
「はぁ」
「あれ、ヒサメ」
そこには、少し落ち込んだ様子のヒサメが丁度、探偵事務所に入ってきた。
「どうしたの、ヒサメちゃん?」
「実は、先日、影が住んでいるという家に行ったんですが、誰もいなくて。
それで、何度も影に電話をしたんですが、全然出なくて」
「あっあぁ、そう言えば」
風祭メグの事件の当日、実はヒサメはこっそりと米花町に行っていた。
先日の、灰原ちゃんの事について、直に確かめに行く為だったらしいが、それが裏目に出てしまったらしい。
「影だったら、丁度、先日来ていたよ」
「えっ、それって、どういう事、ときめさん!」
ときめの一言に、ヒサメちゃんは驚いた様子で詰め寄る。
「実は、この前のモンラドのイベントに、影も参加していたんだ。
偶然だったけど、そこから彼と共に久し振りに事件を解決したんだ」
「その時にも、確か、あの灰原という子も一緒にいたよ。
結構、仲が良さそうだったけど」
「あっおい」
今、その話題は禁句だ。
そう俺はフィリップとときめを止めようとした。
だが、既に遅かった。
「・・・」
「えっ怖っ」
顔が見えない。
だが、明らかに負のオーラが出ている。
これは、本格的に不味いのでは。
そう思っている時だった。
丁度、タイミングを見計らったように、フィリップの元に電話が届く。
「んっ、もしもし、影かい?
どうかしたんだい?
検索を頼みたい?一体何をっ」
そうフィリップが電話に出て、話していると、フィリップはそのまま椅子から立ち上がる。
「それは本当の話かい!」
フィリップは笑みを浮かべる。
「すぐに検索をするから、少し待ちたまえ!」
その言葉と共にフィリップは携帯を閉じる。
「一体何の要件なんだ?」
「どうやら、彼の所に来た案件でね、ロマノフ王朝の秘宝・インペリアルイースターエッグに関する検索だ」
「おい、それって、今、話題になっている」
「そうだ、これは、なかなかに興味深い内容だと思わないかい!」
「それは、まぁ、俺が聞いても結構興味はあるけど、なんで、それで影が関係しているんだ?」
そう、考えていた時だった。
「それで、フィリップさん。
影は、今、その灰原という子と一緒に?」
「んっ、まぁ、そういう事になるね」
同時に、それはとても綺麗な笑顔だった。
だがけど、なぜか、背筋が凍りそうな気がした。
「すいません、少し携帯を貸しても」
「んっ、構わないぞ」
「あっ馬鹿」
俺は思わず、止めようとしたが、無駄だった。
「もしもし、影。
うん、今度の日曜日、そっちに行くから、良いでしょ?」
普通の声だ。
だけど、なぜか恐怖を感じる。
やがて、電話が切れる。
「すいません、翔太郎さん。
今度の日曜日は」
「おっおぅ、構わないぞ」
俺は思わずそう言ってしまう。
やがて、ヒサメはそのまま仕事を再開し始めた。
すまん、影。
俺は、まだまだ未熟な師匠のようだ。