仮面ライダーナスカ I come to米花町   作:ボルメテウスさん

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Bへの引っ越し/Nの初変身

俺は高校生元怪盗の弾空寺影。

 

かつては、この風都にて、ガイアメモリを専門に怪盗行為を行っていた怪盗ナスカとして、暗躍していた。

 

当時の目的はただ一つ。

 

Zのメモリを探し出す事だった。

 

そんな俺の所に、偶然出会った同級生のヒサメとの出会いによって、俺の運命は大きく変わった。

 

ヒサメと共に怪盗行為を行っている内に、風都を守る仮面ライダーであるWこと左翔太郎さんとフィリップさん達に出会った。

 

彼らとの出会いをきっかけに、俺は鳴海探偵事務所で働く事になった。

 

鳴海探偵事務所に舞い込んでくる不可思議な事件の数々のほとんどはガイアメモリによって行われる犯罪だった。

 

そして、ガイアメモリをばら撒く組織、ミュージアムとの一年に及ぶ激闘を無事に勝利し、壊滅へと追い込んだ。

 

しかし、ガイアメモリ犯罪は未だに終わる気配はなかった。

 

風都の事件が未だに終わらない気配の最中、ある転機が訪れる。

 

ついこの前、この鳴海探偵事務所の所長である亜樹子所長と、もう1人の仮面ライダーアクセルこと照井竜との結婚式からしばらく経った時。

 

新婚旅行から戻ってきた照井さんから、とある写真を持って来た。

 

「これは一体」

「ドーパント。

それも、この風都ではない別の街での事件だ」

「なんだってっ」

 

その事に、翔太郎さんは驚きを隠せなかった。

 

ガイアメモリ犯罪は、基本的に風都に多く発生する。

 

その理由はとても単純な理由として、多くのガイアメモリが、この街にあるからだ。

 

ガイアメモリを製造、販売した組織であるミュージアムは既に壊滅しており、そのメモリの数はかなり激減している。

 

それでも、ガイアメモリに対する強い魔力なのか、未だにガイアメモリが多く起きている。

 

そして、そのガイアメモリのほとんどが、この風都に残っており、風都にあるより強いガイアメモリを求めるように犯罪を起こす者が後を絶たない。

 

「一体、どういう事なんだ?」

「理由は未だに分からない。

だが、どうやらミュージアムと大きな繋がりのある組織が動いている可能性がある」

「それは、まさか、財団X」

「っ」

 

財団X。

 

それはかつて、ミュージアムを支援していた謎の組織であり、未だのその全体図は不明である。

 

地球の本棚。

 

文字通り「地球の全て」と言っていいほど膨大な知識量を有し、その範囲は一般常識から概念、一個人の情報、果てはリアルタイムの事象にも及ぶ。

 

だが、そんな地球の本棚でも、奴らの正体を探る事はできなかった。

 

「俺も最初はそう考えていたが、どうやら財団Xではないらしい。

メンバーのほとんどは黒い衣服に身に纏っているのが特徴だと、既に調べている」

「だったら、そいつらを捕まえれば」

「それが不可能なんだ」

「どういう事なんだ?」

 

すぐに翔太郎さんはそいつらを捕まえようと動こうとしたが、フィリップさんからストップの声で止められた。

 

「その組織に関する事があまりにも少なすぎる。

調べようにも、あまりにも情報数が少なすぎる」

「それは、本当なのか?」

「あぁ、どうやら、組織の規模はミュージアムと変わりないと考えても良いだろう」

 

その言葉に驚きは隠せない。

 

ミュージアムという組織がどれ程に巨大な組織なのか、俺達は知っている。

 

だからこそ、それと同じ組織が活動しているとは、到底信じられなかった。

 

「だけど、なんで急にガイアメモリが外部に」

「それはおそらく、ミュージアムが壊滅したからだろう」

「どういう事なんだ?」

「ミュージアムは、確かにガイアメモリを作りだした諸悪の根源だ。

だが、同時に他の組織にガイアメモリを渡さない為に活動もしていた。

いわば、抑止力のような役割も担っていた」

「だとしたら、どうすれば」

 

その事に、翔太郎さんは少し舌打ちをうつ。

 

「・・・翔太郎さん、俺、その街に行きましょうか」

「なっ、何を言っているんだ」

「その街で、ガイアメモリ犯罪が起きているんだったら、止める為に行動しないといけません。

翔太郎さん達はこの街に必要な仮面ライダーです」

「それは、お前も同じだろう」

「そう言ってくれて、嬉しいです。

だからこそ、俺は同じような涙を流す人を見過ごせない」

「影、お前」

 

翔太郎さんは少し呆然としていた様子で、見つめる。

 

「翔太郎、ここは彼に任せよう」

「フィリップ」

「彼が行かなければ、悲しみが生まれる。

それを防ぐ為に、彼が行く必要がある」

「それはそうだけど」

「弟子を見送るのも師匠の役割だろ」

「・・・あぁ、もぅ、分かったよ」

 

そう言いながら、翔太郎さんは観念したように言う。

 

「だったら、その街の事は、お前に任せるぞ、影!」

「ありがとうございます、翔太郎さん!」

 

翔太郎さんからの言葉に俺は強く頷く。

 

「そう言えば、ヒサメちゃんはどうするんだ?

彼女は、風都の大学に通っているから」

「んっ、まぁ、それだったら、俺と霧彦の2人で行きますよ。

せっかく大学に入学したんだったら、楽しまないと、損ですしね」

「彼女は、君と一緒に行きたかった様子だが」

「んっ、相棒としてか?」

「・・・あぁ、お前、そういう所だぞ」

 

何やら呆れている様子で俺を見つめる翔太郎さん。

 

そうして、話していると。

 

「遅れてしまって、ごめんなさい!」

「あっヒサメ」

 

見ると、丁度、ヒサメが事務所に来ていた。

 

「よっ、大学はどうなんだ」

「順調だよ、影こそ、留年しているんだから、早く卒業しなさいよ」

 

元々、俺とヒサメは同級生だったが、訳あって、俺は一年留学になった。

 

だから、ある意味丁度、良い。

 

「いやぁ、俺、引っ越す事になった」

「えっ、引っ越し?」

「そっ」

 

俺はそう、軽い調子で言うと。

 

「えっえぇ、なんでいきなり、そんな事に!?」

「いやぁ、事情を話すと結構長いんだけど」

 

その言葉と共に、俺達は先程までの話の続きをする。

 

「えぇっと、つまり、その街でガイアメモリが多く出回っているという事なんですね、けど」

「大丈夫だって、俺も色々と経験を積んでいるし、1人でも大丈夫だぜ」

「そういう事じゃなくて、あぁ、もぅ!知らない!影、1人で行けば!」

「えっ、ちょ、何を怒っているんだ?」

 

いきなり怒鳴ったヒサメに対して、俺は思わず首を傾げる。

 

そんな俺の頭にバシンッとスリッパで叩かれる。

 

「影君は、もうちょっと、乙女心を理解しようか」

「えぇ、なんで、そうなるんですかぁ」

 

未だに理解できない事に、俺は思わず頭に?マークが浮かび上がる。

 

「はぁ、とにかく、頼むぞ。

幸い、ここからそう遠くない街だ」

「その街って、一体?」

「米花町だ」

 

そこから、俺達はすぐに米花町に向かう。

 

引っ越し先は、安い家賃のアパートであり、俺はそこへと向かう。

 

「にしても、引っ越し当日に雨とか、ついていないなぁ」

 

俺はそう言いながら、周りを見る。

 

雨が降る街の中。

 

活気の溢れる街。

 

この街で、本当にガイアメモリによる犯罪があるのか。

 

少し疑問はあるが、俺はそのままバイクを走らせようとした。

 

そんな時だった。

 

「んっ?」

 

雨の街の中、傘もささずに走っている子供の姿。

 

それは異様な光景に、思わず首を傾げる。

 

「なんだ、あの子供は?」

 

身の丈に合わない白衣を身に纏っているという事で、俺は思わず首を傾げる。

 

その時だった。

 

『影』

「どうしたんだ、霧彦」

 

俺に話しかける声が一つ。

 

俺の隣に浮かんでいるスーツ姿の男性。

 

その名は園崎霧彦。

 

かつて、ミュージアムに所属していたが、俺の持つナスカメモリに取り憑く幽霊として、この世に戻ってきた。

 

今はこうして、俺と一緒に行動しているのだが、そんな霧彦が現れて、首を傾げる。

 

『今の少女の身体から糸があった。

あれは、おそらくドーパントだ』

「なにっ?!」

 

その言葉に、俺はすぐに少女を探す。

 

既に路地裏に入ったのか、その姿はなかった。

 

すぐにバイクを駐車すると共に、俺は走り出す。

 

「霧彦、少女は見えるか?」

『あぁ、ここから住宅街にっ、なっ、スパイダー・ドーパントだとっ』

「街に来て、早々にドーパントかよ」

 

俺はすぐに近くの建物の天井に上ると同時に、少女とスパイダー・ドーパントの場所を確認する。

 

「行くぜ、霧彦。

この街、最初の戦いだ」

『あぁ、油断するな』

 

その言葉と共に、俺はロストドライバーを腰に回し、ナスカメモリを起動させる。

 

『ナスカ』

 

「変身!」

 

俺は瞬時にナスカメモリを装填し、開く。

 

同時にその姿を仮面ライダーナスカへと変えると同時に走り出す。

 

まさに、スパイダー・ドーパントが少女を捕まえようとした時、俺はなんとか少女を抱え、スパイダー・ドーパントと対峙する。




今回の戦闘に関しては前話と続きます。
話を見る順番が変わりますが、よろしくお願いします。
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