仮面ライダーナスカ I come to米花町 作:ボルメテウスさん
「犯人が、分かりました」
そう、屋敷の住人を含めた全員が広場の中央に集めていた。
そこには翔太郎さんが、全員に言うように呟く。
「それはつまり、ドーパントが誰か分かったのかね」
「えぇ、勿論」
翔太郎さんはそう言いながら、周りを見つめる。
「始めに、今回の事件において、俺達はある意味奇妙な結論が出ました」
「奇妙な結論?」
「えぇ、今回の被害者財前暦さんはドーパントに殺された訳ではありません」
「なに?」
それに驚いたのは、屋敷の主人だった。
「それは可笑しくないか、あれ程突き刺されたのが、まさか自分で刺したとでも言うのか」
「いいえ、それはドーパントの仕業です。ただし、それは死んだ後の彼女に対して行った行動です」
「死んだ彼女に対して?」
それに続くようにフィリップさんも出る。
「アルコールメモリは、おそらくは適正が合わなかった者を殺します。酒に強い、弱いも大きく関わるから。
だからこそ、その毒素で殺されたんでしょう」
「それはつまり、あの人が最初に、持っていたという事になるの?」
その事に対して、少年探偵団の一人である吉田ちゃんが尋ねる。
「現時点ではね。だが、そのメモリの毒素に耐えられなかった。
では、次に仮面ライダーと戦ったアルコール・ドーパントは誰なのかについてだが、それは自然と分かるはずだ」
「えっ、誰なんだ?」
「あの時点で、暦さんが最も邪魔だと思う人物」
「それって、もしかして、あのお姉さんか」
そう光彦君が指摘したのは、有藤さんだった。
「なっなんで、私がっ」
「それだけ薄い衣装だと、メモリ、簡単に浮き出ているわよ」
「っ」
その言葉と共に、既に俺はメモリを盗っていた。
「シルバー、組織での準幹部クラスが持つメモリだね。
それであの力は納得だ」
フィリップさんの指摘通り、俺はそのままメモリを持つ。
「つまり、今回の事件の犯人。奇妙な事にも、このメモリ自体が犯人だ」
「メモリが犯人って、可笑しすぎるだろ?」
「まぁね」
元太君の指摘はその通りだ。
だが、実際に起きてしまったのは、仕方ない。
「そして、ここでさらなる疑問だ。
メモリを使用するにはスロットが必要になる。
それは、作動する際に、光輝くが」『アルコール』
鳴り響く音声と共に周りを見る。
すると、仮面で隠されているが、生体スロットが現れた。
それも、その場にいた三人が。
「えっ」「なによこれっ」
それには、この場にいたほとんどが困惑していた。
「コネクタを施された花嫁候補達。それを出来たのは、他でもない、あんたなんだな、鏡野キクさん」
「ほぅ」
それに対して、キクさんは驚いた様子。
それは、まるで歓心するように。
「なるほど、既にここまで分かっていたのか、さすがは風都でも有名な探偵さん達。
けど、この場に人を集めるのは愚策ではないかなぁ」
それと同時だった、
ドアが開かれ、俺達を取り囲むように現れた存在。
「こいつらは」
「マスカレード、それもここまでの数を何時の間に」
それに対して、俺達は驚きを隠せなかった。
ミュージアムの工作員であるマスカレード・ドーパント。
同時に屋敷を突き破るように現れたのは、口の中に目玉があり、人の皮を被っているかに見える女性のような上半身を持ち、蜘蛛を思わせる筋足を生やしているなど、見る者に生理的に嫌悪感を抱かせる悍ましい姿をしたドーパント。
頭部からブラキオサウルスの骨を生やしており、右腕は太い脚のような形状となっている。宛らブラキオサウルスの骨格を身に纏ったような人型の姿をしているドーパント。
その驚きがいけなかった。
俺が手に入れていたガイアメモリが、手元から何かにに寄与せられ、離れる。
それはそのままキクさんの元へと。
「悪いが、ここで目撃した以上は、子供だろうと生きては返さないぜ」
「・・・そうか、けど、ここに阿笠博士がいて、本当に助かったよ」
それと図們、ブラキオドーパントを吹き飛ばし、飛び込んできたのは、リボルギャリーだった。
「あれは」
「どうやら、間一髪のようだな」
それと共に、現れたのは、既にアクセルに変身している照井さんだった。
「あっ仮面ライダー!」
「君達は、早く、あの中に」
「はっはい」
それと共に、子供達はリボルギャリーの中へと避難する。
「さて、それじゃ、ここからは」『CYCLONE』
「あぁ、行くぞ」『JOKER』
「えぇ」『NAZCA』
それと共に、翔太郎さん達はキクさんの方へ。
俺はブラキオサウルス・ドーパントに。
照井さんは、気味の悪いドーパントに。
戦いが始まる。