仮面ライダーナスカ I come to米花町   作:ボルメテウスさん

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小さな名探偵との出会い

その日の朝。

 

偶然だが、確かに見つけた。

 

黒いコートを全身に身に纏った男。

 

その男に対して、思わず二度見をしてしまったが、既にその姿を消していた。

 

幻覚を見たのかどうかも分からない。

 

それは、俺、工藤新一が追っている黒の組織のメンバーだと、思った。

 

だが、既にその影はなく、俺は気のせいだと思い、そのまま学校へと向かった。

 

「だから、本当に見たって言う奴がいるんだよ!仮面ヤイバーがって」

 

そうしていると、何やらクラスが騒がしい。

 

聞くと、この近くに、仮面ヤイバーが走っている所を見かけたという噂らしい。

 

実際には、ただの噂程度だと思うので、俺は特に気にせず、そのままクラスへと入っていった。

 

そんな時、1人の転校生が来た。

 

転校生の名は灰原哀。

 

その態度はどこかクールで、クラスのみんなは呆気にとられてしまう。

 

そんな中、少年探偵団に依頼が来る。

 

依頼者は隣のA組の俊也で、俊也の10歳上の高校生の兄が1週間前の夕方に友達の家に行くと言って出て行ったきり、帰って来ないというのだ。

 

家出ではないかと疑う俺達だが、俊也は兄が家出をするはずがない、と主張。

 

そこで、俺達は手がかりを探すため、俊也君の家へ行くことになった。

 

早速、俊也君の兄の部屋を調べた所、机の引き出しに財布が残されており、俺は俊也君の兄が事故あるいは事件に巻き込まれている可能性があると話していると、歩美がベッドの下からピカソやゴッホなどの有名な画家の絵画を見つける。

 

俊也の話によると、その絵は全て高校の美術部に所属する兄が模写して描いたものであるとのことで、それらの絵画の他に、夏目漱石の肖像画の模写が見つかった。

 

この絵について俊也に聞くと、俊也の兄は漱石の大ファンであり、気に入っているその絵を町の展覧会に出品したというが、写真の模写だったこともあり、展覧会に来た人は皆、文句ばかり言っていた。

 

しかし、その漱石の絵を唯一人、フチの広い帽子を被った上から下まで真っ黒な服の女だけは絶賛していたというのだ。

 

俺は、俊也の兄の失踪に黒ずくめの組織が関与しているのではないかと考え、その行方の捜索を始めることにする。

 

やがて、その事件を追っていく内に、俺達は俊也君の兄が攫われたと思われる場所へと乗り込んだ。

 

無事に事件が解決するかと思われた次の瞬間。

 

「仕方ないね、こうなったら、これを使うしかないわねっ」

 

その言葉と共に女性が取り出したのはUSBメモリ。

 

だが、その形状はかなり歪で、最初は、それが何か分からなかった。

 

次の瞬間。

 

『BAT』

 

聞こえた音声、それと同時に、それを自分の身体に突き刺した。

 

同時に、その女性の身体が変化した。

 

白く禍々しい。

 

そして、直前に聞いた音声通り、まるで蝙蝠を思わせる怪物が。

 

「なっ」「かっ怪人!?」「嘘でしょ!?」

 

その事に、その場にいた全員が驚きを隠せなかった。

 

それは、俺も同じだった。

 

そんな時、転校生である灰原はすぐに窓に向けて、落ちていた拳銃を向けた。

 

引き金はしっかりと引き、そのまま窓に向かって撃つ。

 

「あら、お嬢さん。

狙いが、外れたようだねぇ」

「馬鹿っ」

 

それは、怪人を刺激するだけの行動。

 

それを現すように、怪人はそのまま灰原に向かって、襲い掛かろうとする。

 

それに対して、灰原は動かない。

 

あれは恐怖で身体が動けないのか。

 

俺はすぐに怪人から隙を作る為に、行動しようとした。

 

だが、その目に疑問があった。

 

灰原のその目は、まるで恐怖していなかった。

 

いや、視線は怪人にすら向けていなかった。

 

向けていたのは、ただ一点。

 

窓の外を。

 

それが一体なんなのか、俺も自然と目を向けた。

 

次の瞬間、窓の外に人影が映る。

 

映った次の瞬間には、窓は突き破られ、それが入って来た。

 

「えっ、あれは!!?」「もしかして」「仮面ヤイバー!」

 

そう、元太達が大声で喜んでいた。

 

確かに、その容姿は、付き合いで見せられた仮面ヤイバーにどこか似ていた。

 

しかし、明らかに違う部分が多く見られる。

 

「あぁ、仮面ヤイバーだと?コスプレかなんかか?」

「違うな」

 

そう、怪人の言葉に対して、彼は否定した。

 

「俺の名はライダー。仮面ライダーだ」

 

その言葉が、どのような意味か分からない。

 

だが。

 

「名前なんて、どうでも良いんだよ!!」

 

そう、怪人は、そのまま襲い掛かろうとした。

 

だが、それよりも早く、仮面ライダーは、その首に巻いているマフラーを器用に操り、怪人の口を縛る。

 

「っ!?」

「蝙蝠は、その口から超音波を放つ。貴様の特性は、既に知っている。その弱点もな」

 

その言葉と共に、仮面ライダーはそのまま引き寄せる。

 

同時に、その腰にあるベルトにあるUSBメモリを、横にあるスロットに挿入する。

 

『ナスカ!MAXIMUMDRIVE!』

 

鳴り響く音声と共に、引き寄せた怪人に向けて、青いエネルギーを身に纏った拳を、そのまま怪人の腹部を殴る。

 

「があぁぁ!!」

 

怪人は、その一撃に耐えきれず、悲鳴をあげる。

 

それと同時に、その場で爆発した。

 

「やったぁ!」「えっ、でも、さっきのって、人間だったよね」「それじゃっ」

 

その言葉と共に俺もまた、不安が過った。

 

しかし、それは外れた。

 

爆煙の中で、犯人のリーダーの女性は倒れていた。

 

同時に、その足下には先程まで怪人に変えていたUSBメモリが落ちており、そのまま砕け散った。

 

さっきのは一体。

 

そう、疑問に思っている間にも、仮面ライダーは、俺達を見つめた。

 

「・・・怪我人はいないか」

「えっ?」

 

小さな呟きだったが、同時にその言葉に驚きを隠せなかった。

 

目の前にいる謎の人物は、俺達の安否を心配していた事。

 

それと共に先程と同様に窓から脱出した。

 

結局、あの仮面ライダーという奴の正体が分からないまま。

 

その後は、警察に怒られ、泣いていたままの灰原を連れて、そのまま帰る事にした。

 

「はぁ、まったく、なんでこんな事に「ガイアメモリ」えっ?」

「さっきから気になっていたんでしょ、あの女が使っていた物の正体を」

 

その言葉に、俺は思わず灰原を見つめる。

 

「USBの中に地球に記憶された現象・事象を再現するプログラムが封じ込められており、身体に挿してメモリに内包された「地球の記憶」を注入することで、対象の生物を怪人ドーパントに変貌させる事ができる。

ただし、その中毒性は強く、使用するにはリスクがかなり大きい」

「なんで、それを」

「薬を開発している時に、噂程度には聞いたのよ。

実際に出回っているのを見るのは初めてだけどね」

「薬って、一体」

「あなたが、飲んだ薬、APTX4869。

それを作っていた時にね」

 

その言葉に、俺は警戒し、後ろに下がる。

 

「いや、そんな悪人みたいな言い方をしたら、警戒されるだろ、普通に」

 

それと共に聞こえた声に振り返る。

 

「お前はっ」

 

今朝、見かけた黒いコートの男。

 

フードの中で、僅かに見える程度だったが、赤いメッシュにまるで死んだ魚のような目をした男性。

 

まさか。

 

「えぇ、私達はあなたの正体を知っているわ、工藤新一君」

 

その一言に、俺は冷静に、周りを見る。

 

今の状況は、挟み撃ちになっている。

 

このままでは、確実に殺される。

 

そう、警戒する。

 

「なんか勘違いしているようだけど、俺は組織だっけ?

メンバーじゃないし、お前を殺すつもりはないぞ」

「はっ?」

「というよりも、そういう事をしたら、警戒されるのは当たり前だろ。

俺だって、一瞬ビビったわ」

「子供相手にビビるなんて、噂の仮面ライダーさんも大した事ないわね」

「仮面ライダー?」

 

それに対して、俺は思わず首を傾げる。

 

「えっと、この場合、どっちの名前で呼べば良いんだ?

その、子供の姿の方か?それとも、元の姿の名前の方か?」

「・・・子供の姿の方。江戸川コナンだ」

「江戸川って、推理小説から?まぁ、とりあえずはよろしく」

「あっあぁ」

 

どういう状況か、未だに理解できない。

 

だが、どちらにしても、俺の身体の秘密を知っている。

 

警戒は、続けた方が良いな。

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