仮面ライダーナスカ I come to米花町   作:ボルメテウスさん

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定期報告-修羅場

「まさか、一日に2体もドーパントが出てくるとはな」

 

その日、俺は今は米花町に引っ越している探偵助手である影からの電話を受け取っていた。

 

報告から聞いた俺は、驚きを隠せなかった。

 

ドーパント事件が多いこの風都でも、一日に連続でドーパントが出てくるのは、本当に稀なケースだ。

 

それが、起きた以上、どうやら読みは当たっているようだ。

 

「そうか、だったら、引き続き、そっちの方を頼めるか?」

「えぇ、任せて下さい。

それと、例の情報の方で検索は」

「あぁ、行ってみたが、組織に関する情報はあまりなかったようだ」

 

米花町にて、活動する際に、影が最初に出会った少女。

 

彼女はどうやら組織のコードネーム持ちであった事が分かった。

 

しかし、彼女からの情報でも、未だに組織の実体は掴めない。

 

「末端のメンバーの情報だけでは、やはり無理か。

せめて、彼女以外の幹部の情報があれば、進展できるが」

「組織の規模も、年数も、ミュージアムと比べても長く大きい。

おそらくは、財団X並と考えても、良いでしょう」

「あぁ、慎重に動けよ」

 

これは、長年、ミュージアムとの戦いで培った直感のような物だ。

 

それでも、警戒は正しい物だと考える。

 

「それと、薬に関しては」

「さすがに無理があるらしい。未だに開発途中であり、それらが何か必要なのかキーワードが不足しているからな」

「やっぱり」

 

そして、今回の一件において、俺達が最も驚いたのは、ドーパントとは関係なく、身体が小さくなった一件。

 

それらは、オールドメモリとは正反対の能力ではあった。

 

しかし、それは、稀な例であり、一切の毒物反応を残さず生物を死亡させる物として、使われている。

 

それは、強力な武器ではあるが、見つかれば確実な証拠となるメモリとは違い、証拠も一切残さない点において、これ程恐ろしい物はない。

 

「とりあえず、その子は絶対に守れ」

「分かっていますよ」

 

そう、影と軽口を叩く。

 

「翔太郎さん、今、戻りました!」

「あっ、ヒサメちゃんか」

「誰と連絡しているんですか?」

「んっ、影だが、電話するか?」

 

現在、ヒサメちゃんは大学生活を謳歌しながらも、俺達のサポートを行ってくれている。

 

元々の能力もあり、ある意味、俺達の事務所の看板娘となっている。

 

「あっ、もしもし、影?

元気にしている?」

 

そして、何よりも、この子と影の関係は、俺とフィリップのような関係だ。

 

最も、未だにあいつは気づいていないが、その内、相棒ではなく、恋人同士になるだろう。

 

その時は祝福してやりたい所だけど。

 

「まったく、あんまり無茶を、えっ、今の女の子の声、誰?」

「あっ」

 

それと共に、俺は思わず、口を開いてしまった。

 

現在、影の居候先は、おやっさんの昔の知り合いである阿笠博士。

 

どうやら、その昔、シュラウドこと園咲文音にメモリガジェットの開発に協力していた人物でもあったらしい。

 

メモリを専門にしており、ガジェットに関する事は、以前から疑問だったが、どうやらその博士が教えたらしい。

 

そして、彼自身の性格もあって、影の居候先として頼んだのだが。

 

「あっ、電話が切れた!!」

「そう言えば、あの子の件、まだ話していなかったなぁ」

 

俺は思わず、冷や汗を掻きながら言う。

 

現在、灰原哀は、影と同じく阿笠博士の下で居候している。

 

そして、おそらくは、タイミング悪く、その灰原ちゃんと会話したらしい。

 

「あぁ、もぅ、すぐにでも確かめに行きたいけど、まだ大学の講義が残っているし!!」

「あっあのぉ、ヒサメさん」

 

彼女の周囲が静電気が起きる。

 

これはやばい。

 

「翔太郎」

「あぁ、これは、止めないと、やばいぞ」

「これが、修羅場という物なのか

「はい?」

 

それと共に出てきたフィリップは笑みを浮かべる。

 

「そういう場面は多く見られたが、こうした間近で見られるのはゾクゾクする。

正直に言うと、趣味が悪いかもしれないけど、この状況、どうなるのか、気にならないかい?」

「お前は何を言っているんだ!亜樹子、お前も何か言ってやれ」

「ヒサメちゃん!こうなったら、なりふり構わず、米花町に行けば良いと思うよ!」

「亜樹子!!」

「私も恋する乙女!未だに竜君とラブラブ!だからこそ、ヒサメちゃんもさっさと影君の元へと行きなさい!」

「しょっ所長さんも何を言っているんですか!私と影はそんな関係じゃ」

「あぁもぅ、こいつらはぁ!!」

 

あっちでも、こっちでも面倒な事が起きている。

 

「はぁ、こういう時は、夜風を浴びに行くとするか」

 

その言葉と共に、俺はそのまま帽子を被りながら、散歩に出る事にした。

 

こういう時は、静かな海を見ながら、潮風を楽しむとするか。

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