ボンゴレ十代目のSAO   作:ロナード

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今回はノイズの影響でツナが飛ばされた場所が判明します。後、原作より大分早めに出すキャラクターが出ます。あの最強の・・・


第22話 ノイズによる出会い

こ、ここは・・・一体、どこだ?俺はあの時に、ノイズに飲み込まれ、そのまま意識を失った。今、俺がいる場所はノイズに飲み込まれた場所である第10層のフィールドではなく、見たことが無いジャングルの様なフィールドだ。日付を見てみると、ノイズに飲み込まれた日から5日経過していた。そんなに俺は長く意識を失っていたのか・・・俺は転移結晶を使って、第27層のボンゴレのギルドホームが有る街リィンベールに戻ろうと思い、アイテム欄を確認すると・・・

 

「なんだよ、コレ・・・ほとんど文字化けしてるし・・・」

 

ノイズに飲み込まれたのが影響したのか、アイテム欄のアイテムのほとんどが文字化けしていた。せっかく釣り上げた、あの湖の主の切身や釣った獲物までもが文字化けしていたのにショックを隠せない俺・・・仕方ないか、文字化けしているアイテムは削除しよう。文字化けしたアイテムを削除した後、今度は装備品の確認をすると装備品までもが文字化けしており、装備はできるものの悪影響が出る可能性があるので文字化けした装備品も削除して、俺は防具を文字化けしなかったシャツ系の装備に変更し、片手剣で文字化けしなかったのは天覇剣エクセリオンのみだった。よりによって、名前とは裏腹に攻撃力10というガッカリ度No.1の剣が無事とは・・・装備できるだけ有り難いので天覇剣エクセリオンを装備する。他にも文字化けしなかったのは、予備を含めた釣竿と死炎結晶にXグローブ、それとリングにナッツが入った匣だ。死炎結晶とXグローブとリングにナッツがノイズの影響を受けなかったのはよかったと思う。この4つが文字化けして使えなくなっていたら、どうしようかと思っていたしな。

 

次にスキルの一覧を確認すると、スキルはノイズの影響を受けておらず、変になっている部分も無いのでスキルは無事の様だ。さてと、ギルドの皆にメッセージを飛ばして、俺の無事を報せるか。俺はそう思って、ギルドメンバーの名簿メニューを開くと、名簿にはメンバーの名前こそ表示されるもののメンバーのいる場所やレベル等のステータスが表示されない。それにメッセージを飛ばしても、メッセージが送信できなかったと表示され、ギルドの皆に連絡をする手段が無いも同然の状況になっていた。フレンド登録者の一覧も例外ではなく、クラインやキバオウにディアベルといった面々にもメッセージを飛ばす事ができない。

 

 

ここがどこなのか解らないが、他のプレイヤーに連絡ができない以上、このままここに立ち止まっているよりも動いて、自力で皆の所に帰る方法を探すとしよう。そう思った時、何かが近付いてくるのを感じた俺は死炎結晶を使いハイパー化すると、俺は天覇剣エクセリオンを構え、後ろを振り向くと青いローブの様な装備の少女が俺に短剣で攻撃してきた。俺はとっさに短剣をエクセリオンで防ぐ。

 

「はあっ、はあっ・・・」

 

「お前は一体、何者だ?」

 

俺に突然、短剣で斬りかかってきた少女は金髪というよりも薄い橙色の髪の女性で、俺と同じぐらいの年齢に思える。だが、カーソルはオレンジだと・・・でも、この少女からはPoHやブリガンテスの様な明白な殺気とかは無く、俺に攻撃したのはまるで何かに怯えて、俺をその何かに関係が有ると思っての攻撃で、只の防衛本能に近いモノに感じる。この子は本当に人を傷付ける様な子なのか・・・俺は少女に名前を尋ねたが答えようとはしないので、俺が先に名乗って警戒を解く事にした。

 

「俺の名前はツナだ。別に、君には危害を加えるつもりは無い。」

 

「これ・・・見たら、解るでしょ・・・」

 

俺が名乗った事で少女は少し落ち着きを取り戻した様だが、自分のカーソルを指で指す。

 

「いや、カーソルの事は気にしない。」

 

「何で・・・私は人を殺したのよ・・・」

 

「そうか。そんな事をする様な人には見えないな。」

 

「変わった奴・・・」

 

「そう思われても仕方ないか。とにかく、俺は君には危害は加えないし、カーソルの事も気にしない。本当に君は人を殺すどころか、傷付ける様な人には見えないからな。」

 

「そう。本当に変わった人ね。私の名前はフィリアよ。」

 

「そうか。よろしく、フィリア。」

 

少女はフィリアという名前なのか。名前を教えたという事は俺への警戒は解けたという訳か。

 

「それでフィリア。俺を攻撃したのは何かから逃げていて、俺をその何かと関係しているのではないかと思って攻撃したんだろ?」

 

「ツナ、何で直ぐに解るの・・・」

 

「俺の直感だ。」

 

「直感って・・・まあ、いいか。そうよ、私が逃げていた時に目の前でツナが現れたから、とっさに攻撃しちゃった訳なんだけど・・・」

 

「それで、何から逃げていたんだ?」

 

「うん・・・それは・・・」

 

フィリアから、何から逃げていたのか聞いた時だった。フィリアが答えようとした時、俺とフィリアの頭上から何かが落ちてくる。落ちてきたのは、多数の首を持つ皮膚が爛れた邪龍のモンスター・・・バカな、コイツは!?

 

「アンデッド・ヘルヒュドラだと!?」

 

「ツナ、知ってるの!?私、コイツから逃げていたところだったのよ。」

 

「バカな、コイツは確かに第25層で倒した筈だ・・・それなのに何故・・・」

 

ヘルヒュドラは確かに第25層のボスとして現れ、アルビートを含め11人のプレイヤーを死なせた元凶のモンスター・・・それが何故、ここにいるんだ!?ボスとして現れた時とは違い、HPゲージは3本だが・・・

 

「フィリア。コイツとはどこで会った・・・」

 

「このフィールドを歩いていたら、突然襲い掛かってきたのよ。どこから現れたかは知らないわ。」

 

まさか、俺とフィリアがいるフィールドはヘルヒュドラが普通のモンスター扱いなのか・・・とにかく、ヘルヒュドラを倒す事にしよう。エクセリオンの攻撃力が10とはいえ、攻撃手段が無いよりはマシだ。俺はエクセリオンでヘルヒュドラの胴体を切り裂くと、攻撃力10の武器とは思えない高いダメージをヘルヒュドラに与える。何なんだ、この剣は・・・本当に攻撃力10の剣なのか?ヘルヒュドラは高いダメージを受けた事が理由か、突然高く跳ぶと俺とフィリアの前から姿を消した。どうやら、ヘルヒュドラは逃げた様だ。倒せなかったが、俺とフィリアは互いに無事だったので俺はハイパー化を解除した後、フィリアと共に一息ついた。

 

「ふうっ、助かった。ツナ、あなた強いのね。」

 

「まあね。こう見えて、ギルドのリーダーをやっているからね。」

 

「何か、先までとは別人ね。急に覇気が無くなったって感じで雰囲気が変わったわね。まさか、あんた・・・二重人格じゃないでしょうね・・・」

 

「そ、そんな事は無いよ。ははっ・・・」

 

「一応、そういう事にしておくわ。それでツナがリーダーをやっているギルドの名前は何かしら?」

 

「ボンゴレだよ。」

 

「えっ・・・あの攻略組の中でも強豪のボンゴレのリーダー!?人は見た目で判断しちゃ、ダメね・・・」

 

「あの、フィリア・・・俺の事をどう思った訳・・・」

 

「戦っている時は頼れる感じだけど、今こうして普通に接している時は凄く頼り気が無い感じかな。」

 

「やっぱり、そう見えるのか、俺って・・・」

 

「本当に先までの強いツナとは思えないわね。本当に二重人格じゃないのよね?」

 

フィリアは俺の事を二重人格かと疑っているらしく、俺も何時かは誰かに言われるのではないかと思っていたのだが、こうして言われるとどう反応すればいいのか解らないな・・・フィリアはしばらく俺の顔を不思議そうに見続けていると、俺にこう言う。

 

「もしかしたら、ツナなら反応するのかな、アレ・・・」

 

「アレ?」

 

「ああ、ごめん。急に言われても解らないよね。ちょっと、私に着いてきて!」

 

「うん。わかったよ。」

 

「でも、気をつけてよ。このフィールドのモンスター、私の現在のレベルは50なんだけど・・・」

 

「えっ、フィリアのレベルって攻略組に参加してもやっていけるレベルだよ。今の俺のレベルは53だし、攻略組に参加してくれると有難いな。」

 

「そうなの?残念だけど、攻略組に参加するにも、このフィールドを出られないから困っているのよ。」

 

「フィリアもこのフィールドから出られないのか・・・」

 

「やっぱり、ツナもか。それよりも話を戻すけど、このフィールドのモンスターはレベル50前後なんだけど、レベル60に70もいる上に、中にはレベル90とか、最悪の場合はレベル120とかが当たり前の様にフィールドをうろついているから気をつけてよ!」

 

「何だよ、このフィールドは・・・」

 

俺とフィリアがいる場所は本当に危険なフィールドだな・・・何だよ、最高レベル120のMobが普通にうろついているって・・・悪夢としか言い様が無いぞ!?先のヘルヒュドラも、そうだけど、本当に危険なフィールドだな・・・

 

「という訳だから、隠密スキルを使ってモンスターに発見されない様に移動したいんだけど・・・ツナは隠密スキルを持っている?」

 

「すみません。俺は隠密スキルは習得していません・・・」

 

「はあっ、仕方ないか。レベルが高いモンスターに見つかったら、全速力で逃げる事にしようか。いざというときは、敵の目を欺くアイテムである煙玉を使って逃げる時間を稼げるから。」

 

「本当に隠密スキルを習得していなくて、すみません・・・」

 

「ツナ、謝らなくていいから。隠密スキルは奇襲というよりも、逃げる為に使う人の方が多いと思うから別に攻略組のあなたが持っていないのは想定通りだから。それよりも、やっぱり二重人格じゃないの?」

 

「ははっ・・・」

 

俺はフィリアに少し呆れた顔をされながらも、フィリアに続いて移動していくと、石板の様なオブジェクトが有る場所に着いた。

 

「フィリア、これが・・・」

 

「そう。先、話したやつ。私が触れても、うんともすんとも言わないけど、ツナなら何か反応が有るんじゃないかと思ったんだけど・・・」

 

「ええと、わかった。俺が触わればいいんだな。」

 

俺は石板に触れると、システムアナウンスが流れる。

 

『高位プレイヤーの資格有り。プレイヤーコード2727、アバターネームツナを高位プレイヤーと認識し、プレイヤーツナを高位プレイヤーに登録します。無事に高位プレイヤーの登録完了。只今より、お連れのパーティーを含め、ホロウ・エリアの管理エリアへと送信します。』

 

「ホロウ・エリア?」

 

「それがこのフィールドの名前なの?それにツナを高位プレイヤーに認めるって・・・」

 

石板が輝くと俺とフィリアは、モニターの様なモノが有る場所に転送された。

 

「ここは?」

 

「先のシステムアナウンスを聞く限り、ホロウ・エリアの管理エリアっていう場所かな。」

 

「やっぱり、ツナならあの石板が反応するんだね。多分、あの石板を触れた場所なら何時でもここから転移したり、石板からここに転移できる様になったかも。」

 

「それよりも、ホロウ・エリアから出ようか。」

 

「それもそうね。ツナなら、この管理エリアのシステムを使えば戻れるかもしれないわね。」

 

「やっぱり、俺がやらないと戻れないのかな・・・」

 

俺は管理エリアに有る端末に触れると、端末が動きシステムアナウンスが流れる。

 

『高位プレイヤー確認。ご用件をどうぞ。』

 

「俺とフィリアをホロウ・エリアから出してほしいんだけど・・・」

 

『システムエラー!システムエラー!もう一度、ご用件をお聞かせください。』

 

「俺とフィリアをホロウ・エリアから第27層の街リィンベールへ転移してほしい!」

 

『システムエラー!システムエラー!ホロウ・エリアからアインクラッドへの移動は認められません。その逆も例外なく認められません。』

 

「そんなアインクラッドに戻れないの!?」

 

どうやら俺はノイズに飲み込まれた事で本来は来れない筈のホロウ・エリアに迷い混んでしまったのか。それとフィリアも、おそらくあのノイズの影響でここに来たプレイヤーだろう。本当にホロウ・エリアからアインクラッドに戻る方法は無いのか・・・

 

「待ってくれ!本当にホロウ・エリアからアインクラッドに移動は出来ないのか!!」

 

『ホロウ・エリアからアインクラッドに移動する方法の情報を探索中・・・今から説明する手順をクリアすれば、一度だけホロウ・エリアからアインクラッドへの移動は認められます。』

 

「そうか。なら、その手順を教えてくれ!」

 

『かしこまりました。ホロウ・エリアからアインクラッドへの移動を認められるには、ホロウ・エリアの五つのエリアに存在するエリアボスを五体全て倒す必要が有ります。』

 

「その五体のエリアボスを倒せば、アインクラッドに移動できるんだな。」

 

『いいえ、五体のエリアボスを倒しただけでは条件を満たせません。』

 

「そうか。なら、五体のエリアボスを倒した後は何をすればいいんだ。」

 

『五体のエリアボスを撃破できれば、ホロウ・エリアの更なる細かい管理が施されている中枢部の管理エリアへの移動を許可されます。その中枢部に移動し、そこで最後の試練が与えられます。試練の内容は不明。その試練をクリアすれば、ホロウ・エリアからアインクラッドへの移動が認められます。ただし、アインクラッドに移動した後、ホロウ・エリアへの移動は出来ないので気をつけてください。』

 

「それだけ聞ければ十分だ。」

 

『了解しました。それでは五体のエリアボスの撃破を目指してください。それと伝える事がもう一つ有ります。現在五つのエリアの内の四つは移動に制限が掛かっています。まずは樹海エリアのエリアボスを撃破してください。樹海エリアのエリアボスを撃破できれば、新たなエリアへの移動が認められます。その手順を繰り返す事で最終的に五つのエリア全てに移動が可能となります。』

 

「わかった。まずは樹海エリアのエリアボスを撃破すればいいんだな。」

 

『左様です。尚、二人で戦う場合の樹海エリアのエリアボス攻略の推奨レベルは64です。』

 

しばらくは樹海エリアいるレベル60のモンスターを相手にして、高レベル撃破のボーナスで経験値を稼いでレベルを上げる事を考えよう。それと、この剣についても説明してくれるかもしれない。俺はエクセリオンを端末の前にかざして尋ねる。

 

「この剣なんだが、攻撃力10の武器にしては威力が高いんだが・・・」

 

『この剣は天覇剣エクセリオン。天覇剣エクセリオンの攻撃力は表示では10となっていますが、正しくは10+装備した者の現在のレベルを1引いた数×8となります。あなたのレベルは現在53ですので、実際の攻撃力は426です。』

 

この剣はそんなに凄い剣だったのか・・・いくら何でも、チート過ぎる気がする・・・

 

とにかく、皆の所に帰れる様に頑張らないとな。その為にもフィリアと協力してホロウ・エリアを攻略しないとな。

 

「フィリア。俺と一緒にホロウ・エリアを攻略して、アインクラッドに戻ろう。」

 

「でも、私のカーソルを見たでしょ。オレンジなんだよ・・・」

 

「フィリア。俺は君がオレンジプレイヤーだろうと関係ない。なぜなら、フィリアは優しいからね。じゃないとホロウ・エリアのモンスターは高レベルである事を説明しないだろうしね。それにフィリアがオレンジプレイヤーになったのは何かの間違いにしか思えない。だから、俺はフィリアを信じるよ。」

 

「そう。そこまで言うなら仕方ないわね。でも、本当に信用していいの。オレンジプレイヤーである私を・・・」

 

「俺はフィリアを信じるよ。だから、二人一緒にアインクラッドに戻ろう!」

 

「本当に変わった人だよね、ツナって。」

 

「そうかもね。それじゃ、しばらくはレベルを上げる事を考えようか。」

 

「そうね。後、レベルを上げるついでに、トレジャーハントもしない?」

 

「トレジャーハントって、宝探しの事だよね?」

 

「うん。私はトレジャーハンターをやっているの。私はお宝を探して見つけた時の喜びがたまらないから、トレジャーハンターをやっているんだ!」

 

「やっぱり、フィリアは人を傷付ける様な人じゃないよ。今のフィリアは話している時に輝いた目をしていたからね。だから、フィリアはオレンジプレイヤーになったのは間違いの筈だよ。」

 

「本当に変わった人。でも、悪い気はしないわね。それじゃよろしくね、ツナ!」

 

「よろしく、フィリア!」

 

こうして、俺とフィリアのホロウ・エリア攻略が始まった。

 

 

 

 

 

その頃、アインクラッドでは攻略が34層のボスを無事に倒し、35層の攻略が始まっていた。キリトはツナ不在の中でボンゴレのトップとして皆を率いていたが、今は慣れない事をしたキリトはボンゴレのギルドホームの自室で休憩していた。尚、キリトの部屋にはアスナが来ており、キリトの様子を見ている。

 

「お疲れキリト君。」

 

「ああ・・・本当に疲れた。あの人数を一人で纏めるのって、こんなに大変だったんだな・・・」

 

「そうね。私も血盟騎士団の皆を纏める立場だから、キリト君の気持ちは解るわよ。」

 

「アスナの場合はヒースクリフがいるから、普段はヒースクリフが纏めているんだろ。」

 

「キリト君。それは思い込みよ。団長はボス攻略の時は血盟騎士団の皆を纏めるけど、ボス攻略以外の時、つまり普段は無関心なのよ!だから、ツナ君が不在のこのタイミングが団長にはイイ薬になるかなと思って、キリト君のサポートをする事にしたのよ。」

 

「つまり、それって俺を利用したって事・・・」

 

「そんなつもりは無いわよ。只、団長には普段から血盟騎士団のトップとしての威厳を出していてほしいと思っているだけだからね。」

 

「ヒースクリフは今頃、苦労しているんだろうな・・・」

 

「そうなっていてほしいわ!」

 

アスナの願いは届かず、血盟騎士団はヒースクリフが副団長アスナがしばらく、キリトのサポートをするので副団長の次に偉い血盟騎士団のトップ3を作り、そのプレイヤーに血盟騎士団を纏める立場を押し付けた事をアスナが知るのは大分、先の話である。

アスナが少しヒースクリフへの不満を愚痴っていると、アルゴが部屋に入ってくる。

 

「よぉ~、キー坊。それと、アーちゃん。ちょっといいか?」

 

「どうしたんだ、アルゴ?」

 

「ちょっと面白い事が始まるんだが・・・」

 

「面白い事って、何なの?」

 

「まぁ、来てみりゃ解るさ!」

 

キリトとアスナはアルゴに連れられ、移動をする。

 

 

 

アルゴがキリトの部屋に来るより30分程前、ヤマモトがボンゴレのギルドホームの近くの湖にいた。

 

「ツナは一体、どこに行ったんだ・・・ゴクデラにオボロやスワロは一通り、攻略済みの層を見て回ったみたいだけど、ツナは見付からねえみたいだしな。ツナは本当にどこにいるんだ・・・」

 

ヤマモトがツナがどこにいるのか考えていたが、ヤマモトは少し考えると悩んでいても仕方ないと思い、湖を離れようとした時だった。

 

「何だ、コリャ・・・まるでキリトとアスナが言ってたノイズってのに似てるな・・・」

 

ヤマモトの前にノイズが発生し、そのノイズが消えると紫色のロングヘアーの少女が姿を現す。

 

「あれ?ここはどこだろう?僕は確か、最後にログアウトした場所は砂漠に有る街の宿屋だった筈なのにな・・・」

 

「ログアウトって・・・一体、どういう事だ・・・」

 

少女は現状を把握仕切れないのか、戸惑った様子だったが、ヤマモトは少女からログアウトの言葉を聞くと少し少女に向ける目が変わる。ヤマモトを含めたプレイヤーがいるSAOはログアウトできないので、少女がログアウトしたという言葉が出たので、ヤマモトは一瞬、茅場の関係者かと思ったが、少女の様子を見るからにそれは無いと判断し、ヤマモトは少女に話し掛ける。

 

「おい、どうした?悩み事なら聞くぜ。」

 

「ええと、君は?」

 

「おう、俺はヤマモトな。」

 

「アバターの名前に上の名前を使う人、初めて見たよ僕・・・まあ、僕も人の事を言えないか。僕の名前はユウキ。よろしく、ヤマモト。」

 

ヤマモトはユウキという少女の話を聞く。

 

「それでユウキはどうしたんだ?」

 

「実は僕が最後にログアウトした場所とは違う場所にいるから、少し戸惑ったんだ。ねえ、ヤマモト。ここはどこなの?」

 

「ここは第27層の街リィンベールな。」

 

「第27層?それにリィンベールっていう街、BIFに有ったけ?」

 

「BIF?何だ、そりゃ?」

 

「えっ?何って、BIFってバースト・イン・ファイトの通称の事だよ。僕はBIFにログインした筈なんだけど、もしかしてコレって違うゲームなの?」

 

「なるほど、そう言う事か・・・こりゃ、俺もどう説明すりゃいいか解らねえな・・・」

 

ヤマモトはユウキがBIFという別のゲームにログインしようとしていた事を聞くと、説明をするべきか少し悩んだが、隠し続けるのも危険だと思いヤマモトはユウキに説明をした。

 

「ここはソードアート・オンライン、通称SAOだ。」

 

「えっ、それってHPが0になったら死ぬというあの・・・」

 

「そう、そのSAOだ・・・まさか、別のゲームにログインしようとしていたら、迷い混むなんてな。多分、この間SAOで起きたノイズが影響してユウキをSAOのプレイヤーと誤認したのかもな・・・」

 

「本当に驚いたよ。ここがSAOなんだ・・・思ったより、綺麗な雰囲気だね。」

 

「いやいや、そんな事を言っている場合じゃないぞ!?ユウキ、念のために聞くがお前のメニューにログアウトの項目は有るか?有ったら、ログアウトした方がいいぞ!」

 

「うーん、本当にログアウトの項目が無いね。」

 

「そうか・・・ユウキ、聞きたいんだが、俺を含めたSAOの参加者って現実ではどうなっているんだ?」

 

「ええと、僕が聞いた限りの話だと、SAO参加者は全員がそれぞれ病院にナーブギア毎搬送されて、栄養失調にならない様に点滴を与えているって聞いたよ。それと死者は少し前に聞いた限り2146人出たよ・・・」

 

「2146人・・・それはこのSAOで倒れたプレイヤーの人数と同じだな。本当に死んでしまうんだな・・・」

 

「うん、本当に死んでいるよ。ナーブギアからの電磁マイクロウェーブで脳を焼かれてね・・・」

 

「俺はもしかして、本当は生きているんじゃないかって希望を持ってたんだけど・・・本当に死んでしまうんだな・・・」

 

ヤマモトはユウキから現実世界ではSAOで散ったプレイヤーは本当に死んでいると聞くと、少し暗い表情になる。だが、少しだけ落ち着きを取り戻すと再びユウキと話す。

 

「なあ、ユウキ。お前の言っていたBIFって、どんなゲームなんだ?」

 

「BIFはアミュスフィア対応のVRMMOでジャンルはSAOと同じRPGだね。」

 

「アミュス・・・舌噛んだ・・・そのアミュ、スフィアって何だ?」

 

「噛んだんだ。確かに発音しづらいかもね、アミュスフィアって・・・ええと、アミュスフィアはナーブギアの後継機だよ。」

 

「ナーブギアの後継機?」

 

「うん。さすがにSAOの事が原因で世間が茅場昌彦に対しての信頼が無くなったのも有って、アーガス社は倒産してレクト社という会社にSAOのサーバーが移動されたんだけど、ナーブギアも当然、危険物と認識されて回収されたんだ。それで生まれた後継機がアミュスフィアなんだよ。アミュスフィアって、ナーブギアと比べるとゴーグルみたいな外見でナーブギアよりコンパクトになっているんだ。勿論、ナーブギアと違って安全性は確かだよ。」

 

「そうなのか。じゃあ、ユウキもアミュ、スフィアでBIFっていうゲームにログインしようとしたんだな。」

 

「僕はアミュスフィアとは別のモノなんだけど・・・まあ、似た様なモノだから、そうだよ。」

 

「それでBIFって、どんなゲームなんだ?」

 

「BIFは先ほど言った様にバースト・イン・ファイトの通称の事で、アミュスフィアの開発元であるレクト社ではなくて、確か・・・チェデフだっけ?そんな名前のイタリアの会社が作ったゲームなんだ。」

 

「チェデフ・・・どっかで聞いた覚えが有るな・・・まあ、気のせいか。」

 

「それでBIFはRPGなんだけど、戦闘はターン制で、行動ターンが回ってきたプレイヤーもしくはMobが5秒という時間の中で時間以内に動いて敵を攻撃して移動をするって感じで、とにかく考えて動かないといけないからタクティカルRPGに近いのかな。」

 

「へえ、面白そうだな。自分の番が来たら、5秒という短い時間の中で素早く行動しないといけないんだな。こりゃ、奥が深そうだな。でも、5秒って短いな。長く動ける事はできないのか?」

 

「基本は自分のターンで動ける時間は5秒なんだけど、装備の効果やスキルや魔導を使えば動ける時間を増やせるよ。後は兵種によって動ける時間も変わるからね。」

 

「兵種?いわゆる、ジョブチェンジシステムっていうヤツか?」

 

「まあ、そうだね。兵種はBIFを初めてやる時に自分で好きな兵種を決めて、その兵種の特徴や装備を見て自分に合いそうな兵種にするんだ。ゲームの途中から別の兵種に変える事もできるけど、ゲーム内の通貨を高く使うからできるだけ自分に会いそうな兵種を最初の段階で見つけるべきだね。後、レベルを上げていけば現在の兵種より上位の兵種に強化ができる様になるんだ。今の僕の姿はBIFのアバターで兵種はブレイダーの上位であるソードマスターだよ。ソードマスターは動ける時間が8秒と少し高めなんだ。」

 

「へえ、ユウキは剣士系の兵種にしたんだな。もし、無事にSAOを終わらせる事が出来たら、俺もそのBIFでブレイダーにしてやってみるとするか!それで他にはどんな兵種が有るんだ?」

 

「他には、魔導を扱う魔導士でしょ。ブレイダーと同じ剣士系だけどパワー型のマーシナリー、槍を扱うバランス型のランサー、防御重視のアーマー、弓を使っての遠距離攻撃が得意のアーチャー、銃を扱うガンナーというのも有るし、斧を扱うパワー重視のウォリアー、鞭を扱う中距離が得意のウィッパーという風に色々な兵種や武器が有るから面白いよ。」

 

「本当に色々な兵種が有るんだな。魔導って、魔法の事だよな。BIFには魔法が有るのか?」

 

「魔導は魔法と言えば、魔法なんだけど・・・ALOというレクト社のゲームにも魔法は有るんだけど、ALOに魔法は詠唱しないと発動しないんだけど、BIFの魔導は魔導機という機械の端末に登録した魔導を発動させるんだ。ALOと違って魔導は使うだけで時間が経てば勝手に発動するからね。魔法を使いたいけど、呪文を覚えるのがめんどくさいっていう人にはBIFが人気なんだよ。後、魔導は敵の行動ターンでも発動時間が来れば、敵の行動ターンでも発動するからカウンターとか狙えるんだ。」

 

「魔法を呪文を覚える必要無しで使えるんだな。それに敵の行動中でも発動可能って、本当に奥が深いゲームだな。」

 

「そうでしょ。それに魔導以外にも、兵種によって武器を決められた動きで発動できるバーストブラストという技も有るんだ。自分の行動ターンの時間が終わる手前でバーストブラストを発動すると、時間が過ぎてもバーストブラストの技が終わるまでは次のプレイヤー及びMobのターンにはならないというルールも有るからね。バーストブラストを連携の最後に決めるのがポイントだね。でも、敵を倒せないと次に敵の行動ターンが来たら危ないけどね。」

 

「これで何度目かって言われそうだけど、本当に奥が深いゲームだな。バーストブラスト。SAOで言うソードスキルの様なモノか・・・」

 

「ソードスキル?」

 

「おっと、見せた方が早いか。」

 

ヤマモトは自分の武器である刀、月影を構えると刀のソードスキル[羅刹]をユウキに見せる為に繰り出す。

 

「今のがソードスキルな。」

 

「確かにバーストブラストに似ているね。バーストブラスト同様に使った後に硬直時間も出るみたいだね。」

 

「そのバーストブラストって、ソードスキルをモデルにしてるんじゃないのか?」

 

「そうかもね。確かSAOのサーバーはレクト社が管理しているんだけど、実は半分だけチェデフが管理しているっていう事だから、可能性は有り得るね。それにしても、世間では危険と認識されているSAOのソードスキルをモデルにするなんて、結構チャレンジャーだよね。」

 

「ははっ、だな!」

 

ヤマモトとユウキはデスゲームの中だという事を忘れているかの様に違うゲームの話で盛り上がっている。

 

「そういえば、ユウキのステータスってどうなっているんだ?」

 

「僕のステータスはどうやらBIFのデータがそのままコンバートされた感じみたい。アバターの外見、レベルや装備はBIFの物だけど・・・バーストブラストや魔導はさすがに消えてるね。その代わり片手剣のスキルが追加されてるね。片手剣の熟練度が高い事を考えると、BIFで使った時間が関係してるのかな。」

 

「へえ、それでユウキのレベルはどのくらいだ?ついでに俺は51な!」

 

「ええと、答えるべきなのか悩んだけど言うよ。僕のレベルは75だよ・・・」

 

「凄いレベルだな!こりゃ、ユウキを巻き込みたくないけど、攻略組に参加してもらうのも有りなのか・・・でもな・・・」

 

「ヤマモト、僕は戦うよ。例え、ヤマモトが止めてもね。だって、人はいつ死ぬか解らないしね。だから、僕は自分が生きた証っていうのを残したいから、SAOに攻略に参加させてもらうよ!」

 

「ユウキ、それは本当に解って言っているのか!このゲームはBIFと違って、HPが0になれば本当に死ぬっていうのをお前だって知ってる筈だよな!」

 

「ヤマモト、僕は遊び半分で攻略に参加する気は無いよ!僕はSAOにいるなら、もう割り切って行動するしか無いんだ。それに僕は・・・」

 

「ユウキ、どうしたんだ・・・」

 

「ううん。何でも無い。僕はSAOに来てしまった以上は、僕もSAOの参加者だ。だから、僕も戦うよ!僕の名前をSAO攻略者として残したいというのも有るけどね!」

 

「ユウキって面白い奴だな。そこまで言うなら、俺は止めたりしない。その代わり、その覚悟が本物かどうか確かめさせてもらうぜ!」

 

「それって、つまりデュエルを申し込むという事だよね?」

 

「ああ。ユウキって、何か剣士として戦いたくなる何かを感じるんだよな。だから、相手をしてもらうぜ!」

 

「でも、僕のレベルはヤマモトを超えてるけど大丈夫?」

 

「勿論な。レベルの差は気合いや経験で補うさ!」

 

「そう。でも、気合いや経験では僕も負けてるつもりは無いよ!」

 

「ははっ、その意気だ。やっぱり、ユウキには俺の剣士としての感覚が騒ぐな!」

 

「僕もだよ。ヤマモトは絶対に強いね・・・相手にとっては不足無し!」

 

「それじゃ、ここじゃ狭いから場所を変えるぞ。」

 

「わかった。」

 

ヤマモトとユウキはデュエルを行う為、場所を27層のフィールドに移す事にした。その様子を陰から見ていたアルゴは、

 

「まさか、家光のヤツがゲームを作るなんてな。別のゲームからノイズの影響でSAOに引っ張り出される奴がいるとは・・・それにしても、ヤマモっちゃんが認めた女剣士か。こりゃ、面白い事になりそうだな。じゃ、早速、キー坊達にも知らせてみるか。面白いものが見れるってな!」

 

 

そして、ヤマモトとユウキのデュエルを見る為に大勢のギャラリーが集まる事になるのだが、ヤマモトとユウキは気にしない様子だった。

 

「何か急に人が来てない?」

 

「そうだな。でも、関係ないな。俺は只、お前と手合わせできればいいからな!」

 

「僕もだよ。それでデュエルのルールはどうするの?」

 

「半減決着でどうだ。どちらかのHPが半分になった時点で終了だ。」

 

「了解。それじゃ、始めようか!」

 

ヤマモトとユウキのデュエルが開始された。その様子をアルゴに連れて来られたキリトにアスナも観察する。

 

「ヤマモトがデュエルを行う相手はユウキか。今までの情報が無いプレイヤーだな。」

 

「そうね。でも、ヤマモト君がデュエルを挑むぐらいだから、実力は高いんじゃない。」

 

「ああ。ヤマモトは普段はお気楽っていうか、ちょっと抜けたところも有るけど、相手の実力を見る目は確かだしな。」

 

「ユウキ・・・彼女の戦闘能力はどのくらいのモノなのかしら・・・」

 

ヤマモトとユウキはデュエルが開始されると、まず動いたのはユウキだ。ユウキは凄い速さでヤマモトに近付くと片手剣で斬りかかろうとする。ヤマモトは紙一重でギリギリ回避するが、ユウキの次の攻撃には反応が出来ずに一撃を喰らう。ヤマモトのHPが2割が減り、ヤマモトは少し後ろに吹っ飛ぶ。それを見ていたキリトにアスナは驚きを隠せない。

 

「何だ、あの速さは・・・ヤマモトが見切り切れなかったなんて・・・」

 

「私よりスピードが速い・・・移動だけではなく攻撃スピードや次にやるべき行動の判断力の速さも全てが段違い・・・」

 

ヤマモトはユウキの実力を肌で感じると同時に喜びに近い躍動感みたいなモノを感じる。

 

(ははっ、本当に強いなユウキは。こりゃ、俺もヤられっぱなしって訳にはいかねえな。ユウキはアスナ以上の速さだ・・・なら、俺が仕掛けるべき技は・・・)

 

ユウキが再び間合いを詰めてくると、ヤマモトは時雨蒼燕流 守式二の型 逆巻く雨を繰り出す。逆巻く雨で作り出した水柱を盾にして、ユウキの攻撃を防御した後に、時雨蒼燕流 攻式八の型 篠突く雨をユウキに向かって放つ。ユウキは篠突く雨を回避しようとして横に移動するが、篠突く雨で発生する水柱によってダメージを受けて、HPが1割減る。

 

(危ない危ない。ヤマモトの攻撃はどうも、只のソードスキルっていう事じゃなさそうだね・・・でも、僕だって只じゃヤられないよ!)

 

ユウキは今度はヤマモトを翻弄するかの様にヤマモトの横に移動したり、後方に移動し、ヤマモトのペースを少し乱すと片手剣のソードスキル[ホリゾンタル・スクエア]を繰り出す。ヤマモトは一発は避けられたものの残りの三発は命中し、HPが4割にまで減る。

 

(やべえな、コレは・・・本当にゾクゾクしてきたぜ、いい意味でな!でも、俺のHPはユウキの一撃を喰らえばイエローゾーンにいくから、次に攻撃を喰らえば俺の負けだ・・・なら、カウンターを仕掛ける!)

 

ヤマモトは逆巻く雨を応用した時雨蒼燕流 攻式九の型 うつし雨を使い、水柱を大量に作り出しながらユウキに突っ込んでいく。

 

(大量の水柱を作り出した!?もしかして、次に攻撃を食らったら負けるから防御に移ったのかな?でも、ヤマモトは防御に移す様な事はしない筈・・・つまり、これは自分の姿を隠して攻撃する気だね。でも、甘いよ。)

 

ユウキは大量の水柱からヤマモトの姿を発見すると、ソコに片手剣のソードスキル[サベージ・フルクラム]を繰り出すが、その水柱に有ったヤマモトの姿は水柱に写し出された影だった。

 

(大量の水柱はこの為だったんだ!?まさか、僕が撹乱させられるなんてね・・・)

 

ユウキはソードスキルを使った後に起きる硬直によって動けずにいたので、ヤマモトのうつし雨による一撃を受ける。ユウキのHPは2割まで減り、ユウキは改めてヤマモトの強さを感じる。

 

(うん、やっぱり強いよヤマモトは。僕はここまで感情が高ぶる相手は今までいなかったよ。だから、このデュエルは絶対に負けるつもりは無いよ!)

 

ユウキはヤマモトの後ろに回り込むと剣で斬りかかろうとすると、ヤマモトはユウキの攻撃に反撃としてユウキの剣に向けてある技を放つ。その技を喰らったユウキの腕はユウキの思う様に動かせなくなる。

 

「あ、あれ?腕が思う様に動かせない・・・」

 

「すまねえな。先のうつし雨はこの為の布石さ。さすがにあれを出せば、ユウキの攻撃パターンを絞り込める様になると思ってな。それで俺の思ったとおりにユウキは俺の背中を取ったところを反撃として、鮫衝撃(アッタコ・ディ・スクアーロ)を使わせてもらった。この技はな、スキルとかじゃなくて、現実の方での知り合いの剣士の技の一つでな、鮫衝撃は相手の武器に剣で強い衝撃を与えて相手の腕を麻痺させるんだ。その威力は素手をバットで叩かれるのと同じだったかな?」

 

「成る程ね・・・そんな技を持っていたなんて、これは本当にしてヤられたね・・・」

 

ヤマモトはユウキの腕が動かせない間に攻撃をし続ける。ユウキはヤマモトの攻撃を避けられるだけ、避け続けて腕が思う様に動かせる様になると、ヤマモトに剣で突きを喰らわせようとするが、ヤマモトは間一髪で回避する。ユウキのHPは4割まで減り、ヤマモトとユウキは互いに次の攻撃で決まる事を確信していた。

 

(ユウキには二度もうつし雨に鮫衝撃を当てるのは不可能に近いな・・・なら、真っ向勝負でいくぜ!)

 

(僕がここまで追い詰められるなんてね・・・お互い満身創痍だし、真っ向勝負で決着を着けようかな!)

 

ヤマモトとユウキは互いに、技を繰り出す。ヤマモトは時雨蒼燕流 攻式一の型 車軸の雨を、ユウキは片手剣のソードスキル[バーチカル・スクエア]と互いに突進系の技を繰り出すと、ヤマモトとユウキのHPは同時にイエローゾーンに以降し、このデュエルは引き分けとなった。

 

「引き分けか・・・まあ、楽しかったからいいか!」

 

「そうだね。勝てなかったのは悔しいけど、負けでも無いし引き分けも悪くないかな。」

 

ヤマモトとユウキは戦って、お互いの強さを感じて、二人は共にここまで感情が熱く高ぶるのは久しぶりだったので、二人は同時に笑い出す。

 

「ははっ、ここまで熱く高ぶる戦いはスクアーロや幻騎士以来だぜ。」

 

「僕はその二人は知らないけど、ヤマモトって現実でも剣術をやっているの?」

 

「まあ、そうなるな。でも、俺は本当は剣術より野球が好きなんだけどな!」

 

「そうなの。でも、本当に熱くなったよ。ここまで心が躍る戦いは初めてだよ。またデュエルをやる機会が有ったら、次こそは僕が勝つよ!」

 

「残念だが、次に勝つのは俺な!」

 

「ふふっ、言ってくれるね。」

 

ヤマモトとユウキは互いに称え有った。

 

 

今のデュエルを見ていたギャラリーは二人の戦いに見惚れて言葉を失う者がほとんどだったが、その中には骸骨のフェイスマスクを着けた男と少し子供っぽい外見の男が紛れていた。

 

(今の、デュエル、見たが、ヤマモト、ユウキ、二人の、実力は、我らに、脅威。あの方に、報告、せねば・・・)

 

(ふーん、あれがボンゴレのリーダーの側近の実力か。狩りがいが有りそうだな・・・)

 

その二人は互いに考え方が違うモノの同じタイミングで姿を消した。

 

 

 

デュエルを終えた後、ヤマモトはユウキについて攻略組のプレイヤーにボンゴレのメンバーに説明した。皆は別のゲームからノイズの影響でSAOに巻き込まれた事に驚きを隠せなかったが、後に落ち着くとユウキの言うBIFというゲームについての話を聞こうとしたプレイヤーが多数いた。その中には黒ずくめの男もおり、彼が一番必死に話を聞いたり質問したりしていたという・・・

 

 

 

ユウキか。彼女は別のゲームからSAOに来ちゃったみたいだけど、その割にはあまり苦痛に思っていない様な表情だった。私はその事を不思議に思っていたんだけど、話を聞くにもキリト君がBIFというゲームの事をユウキに聞き続けていたから、彼女と話す時間ができなかった。本当にキリト君は解っているのかしら、BIFというゲームの事を聞いて興味が出たのは解るけど、そのBIFをやるにもSAOから脱出する必要が有るのにね・・・

私はボンゴレのギルドホームの来客用の寝室に向かうと、外にユウキの姿が見えたので私は彼女に話し掛ける。

 

「ねえ、ユウキ。ちょっと話をしたいんだけど、構わないかしら?」

 

「うん、いいよ。ええと、お姉さんの名前は?」

 

「私はアスナ。よろしくね、ユウキ。」

 

「うん、よろしくアスナ。それで話って何?」

 

「ユウキは別のゲームをやろうとしたら、このSAOに来てしまったのよね?」

 

「うん、そうだけど。それが?」

 

「だってユウキのやろうとしていたBIFって、HPが0になっても死なない普通のゲームでしょ。それなのに、知らぬ間にデスゲームであるSAOに来てしまった事に恐れる気持ちは無いの?」

 

「うーん、別に怖くないっていう訳じゃないよ。SAOに来てしまった以上は割り切って、このゲームの攻略に参加するよ。」

 

「でも、このゲームの死は本当に現実でも死ぬんでしょ。あなたは現実にいたから、一番その事を知ってるでしょ。」

 

「確かにSAOの参加者はHPが0になった人は脳を焼かれて死んでいるよ・・・だけど、元々命にはタイムリミットが有るんだ。だから、僕はそのタイムリミットが無くなるまでは出来る事は全力で取り組みたいなって思っているんだ!」

 

「ユウキは強いのね・・・それに比べて私は本当に行き急いでいただけだって、思い知らされたよ・・・」

 

「ううん。僕はアスナが言う様に強い人間じゃないよ。僕はこの仮想世界では強いかもしれないけど、現実ではそんなに強い人間じゃないよ。でも、現実と仮想世界は繋がっているのは確かだよ。仮想世界で得たモノがきっと現実でも役に立つかもしれないよ。だからアスナ、現実に戻れたら、この仮想世界で得たモノが支えになる筈だよ。」

 

「そうね。私はこの仮想世界にいる間は現実の時間を無駄にしていると思っていたけど、この仮想世界でも時間は流れている。仮想世界で得るモノも確かに有る。ユウキの言う通りね。私は現実の事だけを考えていたけど、仮想世界の生活もきっと現実の様に思える様になるわ!」

 

「そうだよ、アスナ。だから、前を向いていく事が大事なんだ。それにしても、アスナって姉ちゃんに似ているな・・・」

 

「ユウキにはお姉さんがいるの?」

 

「うん。僕よりずっと強くて頼もしい自慢の姉ちゃんなんだ。僕じゃ、きっと一生姉ちゃんには敵わないんだろうな。」

 

「ユウキがソコまで言うなんて、そんなに強いのね。ユウキのお姉さん。」

 

「うん、きっとヤマモトでも・・・ううん。もしかすると、ヤマモトなら姉ちゃんと互角に戦えたかも・・・ヤマモトのレベルと僕のレベルに差が有りすぎたし、きっと同じ数字のレベルならヤマモトと姉ちゃんは互角に戦えるかな?」

 

「ヤマモト君って確かに強いわよね。私は彼の強さをボス攻略で何度も見てきたけど、ユウキとのデュエルで使った鮫衝撃っていう技も有ったし、ヤマモト君って改めて本当に強いと思ったわ・・・」

 

「そうだね。でも、姉ちゃんならヤマモトと本当に僕以上に互角に戦えると思うよ。」

 

「ユウキは本当にお姉さんの事が好きなのね。」

 

「うん!僕の姉ちゃんは凄かったんだからね、BIFで最強のプレイヤーであるバジルと引き分けたんだからね!」

 

「そんなに強いお姉さんなら、私も会いたくなったわ。」

 

「そう。姉ちゃんもアスナに会えたら、きっと喜ぶんだろうな・・・」

 

「さてと、ユウキ。私はあなたをお姉さんの代わりにとは言わないけど、見守らせてほしいかな。」

 

「もしかして、気付いちゃったかな・・・姉ちゃんの事・・・」

 

「何の事かしら。私は友達としてユウキを守りたいなって思っただけよ。」

 

「そう。じゃあ、そういう事にしておくよ。よろしくね、アスナ!」

 

「よろしく、ユウキ!」

 

この後、私はユウキにSAOで大事な事を説明し、ユウキは私の話を最後まで聞いた後に私とユウキはボンゴレのギルドホームに用意されたそれぞれの部屋に行き眠りについた。後日、ツナ君が不在の中でボンゴレにはツナ君がいない分を十分すぎる程に補えるユウキが加入したので、攻略組の新たなエースとして注目される様になった。

 

 

 

その頃、ヒースクリフは誰も入らない様に鍵を閉めた部屋の中でメニューを開き、ログアウトの項目を触れる。アバターであるヒースクリフが人形の様に倒れると、アバターヒースクリフの使用者である茅場昌彦は人目が付かない山にある小屋の中を痩せこけた身体を強引に引きずる様に動かしながら、パソコンが有るデスクの前に移動し、椅子に座りパソコンを操作し、イタリアのチェデフという会社の真の姿であるボンゴレ門外顧問のCEDEFの方に連絡を入れると、パソコンをテレビ電話としてCEDEFのトップであるツナの父親でも有る沢田家光と会話をする。

 

「突然、すまない。家光殿の表面上の会社の方で作られたBIFというゲームから一人のプレイヤーがSAOにノイズが原因で引きずり込んでしまった事には謝罪をしたいと思い、こうしてテレビ電話で話そうと思ったのだが・・・」

 

『そうか。茅場、お前が何であんなデスゲームを作ったのか理由は聞かない。一万人ものプレイヤーを巻き込んだ事は許せんが、お前は純粋にあの世界の住人として一万人ものプレイヤーを自分の世界に留めたかったのだろう。』

 

「ソコまで見破られていたのか。それは超直感の力か?」

 

『いや、俺も超直感は有るには有るが、アイツ程に強くねえ。それと本件のBIFのプレイヤーが一人、SAOに引きずり込んでしまった原因は俺にも有るからな。BIFに使っているサーバーはSAOサーバーの一部と繋がっているからな。それでノイズが原因でSAOのプレイヤーと誤認されたんだろうな。』

 

「すまない家光殿。それとベラドンナ・リリーについて聞きたいのだが・・・」

 

『ベラドンナの情報か。やっと解ったぜ。ベラドンナのボスであるブリガンテスはカースリングという危険なリングを作った危険人物だ。』

 

「カースリング?」

 

『カースリングはな、バミューダが夜の炎をアルコバレーノのおしゃぶりの代わりの器に注ぎ続けた時に生まれた呪いの石という石を使って作られたリングでな、カースリングを装着した人間は夜属性の炎を扱える様になるんだが・・・』

 

「なんとなく理解できるよ。カースリングは夜属性の炎を扱える様になる代償に装着した人間の性格を豹変させるのだな。」

 

『ああ。ブリガンテスは元々は虫一匹殺せない程の優男だったみたいだが、ある日突然にカースリングを作ってしまい、それ以来は性格が豹変し、自分の思い通りに動く世界を作るという名目で殺戮の限りを尽くす様になったみたいだ。カースリングはどうも仮想世界のブリガンテスのアバターにまで影響を及ぼしているみたいで、仮想世界のブリガンテスが装着しているリングもカースリングだ。でもな、お陰でカースリングを仮想世界の中で破壊できれば現実のカースリングも同時に破壊できる可能性も有る。SAOにログイン中のベラドンナのメンバーは今なお、捜索中だが、未だに見つからない。』

 

「そうか。でも、ブリガンテスのカースリングを破壊さえすれば、ブリガンテスを止める事は可能になるのだろ。」

 

『ああ。想定した通りならな。だが、カースリングを破壊してもブリガンテスの性格が元に戻るかまでは解らんがな・・・それよりも、俺の息子はノイズに巻き込まれたみたいだが平気なのか?』

 

「すまない。ツナ君がいる場所は解ってはいるのだが、どうもノイズの影響で本来なら入れる筈の私のアバターでさえ立ち入りが許可されない状態だ。しかも、SAO内部からプログラムの設計さえ許可されないからね・・・残念ながら私にはどうする事も出来ぬ。この様に現実に戻って操作するにも、喋るのがやっとの事だ。」

 

『そうか。まあ、俺の息子だ。簡単にゃ、死なねえだろ。』

 

こうして、茅場はしばらく家光と会話した後に再びSAOにログインし、ヒースクリフとして活動を再開するのだった。




今回の話でツナが飛ばされた場所はホロウ・エリア。ゲーム版SAOに出たエリアです。そのホロウ・エリアではゲーム版SAOのキャラであるフィリアと出会い、一緒にホロウ・エリアからアインクラッドへ戻る事を目指します。それと、ホロウ・エリアの設定はゲームとは違います。ホロウ・エリアのエリアボスは私のオリジナルにさせていただきます。

舞台はツナのいるホロウ・エリアからアインクラッドへ移ると、今度はヤマモトを主役にしながら、原作より大分早めに登場した、この小説ではまだ呼ばれていませんが絶剣の呼び名を持つ少女ユウキが出ました。そして始まったヤマモトとユウキのデュエルは結果、引き分けとなりました。ユウキを早めに登場させたのはヤマモトのヒロインは誰が合うか考えたところ、性格が似ていると思いユウキが適任と判断したのも有りますが、私としてはユウキを死なせずにスリーピング・ナイツの皆と共に病気を克服して外の世界で元気な姿を見せるユウキを出したいと思ったからです。ユウキの姉は死んだ設定のままですが、いつかきっと病気を治す話を執筆したいです!

それと、ユウキが話したバースト・イン・ファイト、通称BIFはツナの父親である沢田家光が考案したという設定のゲームです。

次回はホロウ・エリアの樹海エリアボス戦にします。
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