後、本編とは関係ないですが、前日私はPS Vitaのソフトである『勇者死す。』を購入しました。前にも紹介した通り、このゲームは主人公だけが徐々に弱くなっていく事が特徴のゲームです。やってみると結構ハマる筈ですので、皆さんもやってみるといいかもしれません。体験版も配信されているので、まずは体験版を遊んでみて興味が湧いたら製品版を買ってみるといいかもしれません。
「シリカ。準備はいいな?」
「はい!いつでも行けます!」
「よし、思い出の丘に向かう為に第47層の街であるフローリアへ転移するぞ!」
シリカとゴクデラは47層の街であるフローリアに転移する為に転移門へ移動するのだが、その移動中に男性プレイヤーが複数、シリカに声を掛けてきた。
「やあ、シリカちゃん!今、フリーなんだって?どう、俺達とパーティーを組まない?」
「いえ、すみませんが、今はこの人とパーティーを組んでいるので断らせていただきます。」
シリカは自分をパーティーに勧誘してきた男性プレイヤー達に、ゴクデラと組んでいる為、パーティーを組めないと伝えたのだが、納得できない男性プレイヤー達はゴクデラに文句を言うが・・・
「あんた、抜け駆けされたら困るよ!」
「ああん!!」
「ヒイッ!!?スミマセンデシタ!!?」
ゴクデラが一睨みしただけで、男性プレイヤー達はビビって逃げ出して、シリカをパーティーに誘うプレイヤーは一人も残らずに去っていた。
「よし、邪魔な奴らは去ったな!今度こそ、転移門へ向かうぞ!」
「は、はい・・・」
シリカは睨みつけただけで複数の男性プレイヤーを追い払ったゴクデラが凄いと思ったと同時に、ゴクデラに睨まれて逃げ出していた男性プレイヤー達を哀れに思うのだった。
転移門に着いたシリカとゴクデラは転移門を使って、47層の街であるフローリアに転移した。シリカは転移した街であるフローリアを見ると興奮した。何故なら、フローリアは全体街が花で埋め尽くされており、どこを見渡しても花で満ち溢れているのだ。
「綺麗ですね・・・どこを見ても、花でいっぱいです!」
「まあ、ここは花の街とも呼ばれているしな。あの人にも、この街を見せてやりたいぜ。きっと、あの人もフローリアの街を気に入ってくれる筈だ。」
「そんなに素敵な女性だったのですか?」
「女性だぁ?ああ、あの人って言い方で誤解してしまったのか。すまん、俺が言うあの人ってのは男性だよ。俺と同じ年のな!」
「ええっ!!?だ、男性だったんですか・・・」
シリカはゴクデラが守りたいと言った、あの人というのが女性では無くて、男性だと知ると、もしかして二人はホモではないかと思うと危ない妄想がシリカの頭に浮かぶ。
「ふえぇっ・・・ど、どっちから攻める方なんでしょうか?」
「待て!俺とあの人はそんな関係じゃねえ!俺とあの人も、同性よりも異性である女性が好きだ!だから、ホモでは無い!」
「ああ、よかったです。ゴクデラさんがソッチ系の趣味を持っていたのではないかと、一瞬考えてしまいました。」
「本当に誤解が解けて何よりだ・・・」
ゴクデラはシリカが危ない誤解をしていたが、その誤解が解けてよかったと安心した。
「さてと、思い出の丘に向かうぞ。この街の南から出れば、思い出の丘に続く道に出れる。」
「わかりました。待っててね、ピナ。絶対に生き返らせるからね・・・」
シリカはゴクデラの後に続いて、フローリアの街を南側から出ると、思い出の丘に向かった。
思い出の丘に向かう道に出ると、ゴクデラはシリカに言う。
「お前のレベルを上げる為に俺はモンスターを弱らせて、シリカの攻撃でトドメをさせる様にしてやる。だから、モンスターが出たら、まずは俺に任せておきな!」
「は、はい!」
ゴクデラはシリカのレベルを上げる為に、出てきたモンスターを弱らせてシリカにトドメをささせる事で、トドメのボーナスでシリカの貰える経験値を増やす事でレベル上げを手伝う様だ。ゴクデラとシリカが思い出の丘を移動していると、蜘蛛の様な姿の植物型モンスターが出てくる。シリカはその姿を見ると、若干引いたという。
「ゴクデラさん・・・私、こんな気味悪い植物を見たの初めてなんですけど・・・」
「安心しろ、シリカ。直ぐに馴れる。なんせ、ここにいるモンスターは全て植物型だ。しかも、気味悪いを通り越して、最早別の生物というか物体としか言えないモンスターまでいるからな。今の内に馴れとくんだな・・・」
「これよりも気味悪い植物型モンスターが出てくるんですか・・・」
シリカは思い出の丘に向かう道に出てくる植物型モンスターは絶対に茅場昌彦の性格の悪さが出たモンスターだと確信した。
「じゃあ、コイツを弱らせるから、ちゃんと倒せよ!」
ゴクデラは槍のソードスキルは使わず、槍を連続で蜘蛛の様な姿の植物モンスターに突き刺してHPを減らしていく。
「レッドゾーンになったな。今だ!」
「はい!」
シリカは短剣のソードスキル[インフィニット]を使い、蜘蛛植物にトドメをさした。すると、シリカのレベルが1つ上がった。
「まあ、今の調子でいけば、蘇生アイテムが手に入るまでには、お前のレベルも少しは安全なところまでいくかもな。」
蜘蛛植物を撃破した後に、二人は思い出の丘に続く道を進んで行き、ゴクデラはシリカのレベルを上げる為に、出てくる植物型モンスターを弱らせてはシリカにトドメをささせるのだが、どうも弱ったとは言えど、シリカからすると高レベルモンスターばっかりなのだが、どうもゴクデラが弱らせているモンスターのほとんどが服の中に触手を入れたり、粘液を飛ばしたりしてくるので、シリカはゴクデラに問う。
「あの、ゴクデラさん・・・もしかして、わざとエッチなモンスターばっかり弱らせていません・・・」
「おい!俺は出てくるモンスターしか、攻撃してねえぞ!確かにここのモンスターは色々とまずいのが多いけどよ・・・間違っても、俺は目の前に出てくるモンスターしか攻撃してねえからな!」
「そうですよね・・・変な事を聞いてすみませんでした・・・キャアッ!!?」
シリカはゴクデラに悪気が無いので、謝ろうとしたところを新たに出てきた植物型モンスターが触手でシリカを持ち上げる。しかも、シリカは逆さ釣り状態でスカートの中が見えそうだったので、シリカはパニクる。
「いやぁぁっ!!?ご、ゴクデラさん・・・見ないで助けて!!」
「安心しろ、スカートの中は見えない様に死角化エフェクトが働くから見える事は・・・」
「もしかして、見えていますか・・・」
「見ていない・・・白いパンツなんてな・・・」
「見えてるじゃないですか!!?」
シリカは自分を逆さ釣り状態で持ち上げる植物型モンスターに怒りを込めた一撃を喰らわせると、その植物型モンスターは粒子となり散った。その後、シリカはゴクデラに近寄る。シリカの表情はムスッとした感じで、どう見ても怒っている。
「それで、ゴクデラさん・・・私のスカートの中を見た事について色々と聞きたい事が有るんですが・・・」
「待て、落ち着いて聞くんだ。俺は死角化エフェクトが働いて見えないと思っていたんだ。まあ、シリカの場合は何故か死角化エフェクトが働かなかったみたいだがな・・・」
「つまり、結論は見たんですよね?」
「あっ・・・(墓穴を掘るとはこの事か)確かに見たが、あれは見るつもりは本当に無かったんだ!?不可抗力なんだ!死角化エフェクトが働いて見えないと本当に思っていたんだ!!?」
「女の子のスカートの中を覗くエロい人に天誅です!!今から、エロデラさんと呼ぶ事にします!」
「ヤメロォォ!!?」
ゴクデラはシリカからお仕置きとして、エロデラという不名誉な名前で呼ばれる事になった。
「さあ、行きますよ。エロデラさん!」
「何故、こうなった・・・茅場昌彦、テメエだけは許さねえ・・・」
ゴクデラはシリカからエロデラと呼ばれる事になった原因は茅場昌彦のせいだと思っているが、シリカはそんなゴクデラに容赦はしなかった。
「ピナを生き返らせる為にも、早く行きましょうよ、エロデラさん!」
「グッハ!!?」
ゴクデラはシリカにエロデラと呼ばれる度に精神的ダメージを受けて精神的耐久値が減っていく。
「頼む、本当にあれは不可抗力だったんだ。だから頼む、エロデラと呼ぶのは勘弁してください。俺の精神的ライフポイントが0の間近ですので・・・」
「分かりましたよ。本当にあれは不可抗力だったんですね。じゃあ、許してあげますよ。という事で、蘇生アイテムの有る場所までエスコートを願いますね、ゴクデラさん!」
「ああ、勿論だ!」
ゴクデラはエロデラと呼ばれなくなった事で、急に元気になった。その様子にシリカはゴクデラさんは意外と精神が脆いのかな?と思った。そんな一悶着も有ったが、出てくるモンスターを倒しながら順調に進んで行き、一番奥に着くとソコには一つの大きな岩が置かれていた。
「着いたぞ。あの岩が思い出の丘だ。ソコにテイムモンスター専用の蘇生アイテムであるプネウマの花が咲くらしい。」
「その花を取れば、ピナが生き返るんですね。」
シリカは思い出の丘に近付くと、プネウマの花を探すがそれらしき花が思い出の丘のどこにも咲いて無かった。
「どこにもそれらしき花が咲いていませんけど・・・」
「いや、シリカ。そのまま動かずに待ってみろ。」
「えっ?」
シリカはゴクデラの言う通りに動かないでいると、シリカの目の前に一輪の大きな白い花が咲いた。
「これがプネウマの花ですか?」
「そうだ。それがプネウマの花だ。その花を使えば、お前の相棒を生き返らせる事ができる。」
「これがピナを生き返らせる事ができる蘇生アイテムなんですね・・・摘むのが勿体無い程、綺麗な花ですけれど、ピナを生き返らせる為にも摘まないといけませんね。」
シリカはプネウマの花を摘むと、プネウマの花がアイテムストレージに保存された。
「ピナを生き返らせるのは、街に戻った後にした方がいい。ここはモンスターが出るからな。復活させて、直ぐにピナが倒されたらシャレにならないからな。」
「そうですね。街に戻ってから、ピナを生き返らせる事にしますね。」
ゴクデラはピナを生き返らせるのは、街に戻った後にした方がいいと伝えると、シリカはゴクデラの意見に賛同して、シリカはゴクデラと供にフローリアの街に戻る為に来た道を引き返す。シリカはゴクデラの後に続いていたが、もう少しでフローリアに着くところでゴクデラは立ち止まった。シリカはいきなり立ち止まったゴクデラに何事か尋ねる。
「ゴクデラさん。どうして急に立ち止まるんですか?」
「シリカ。後ろに下がっていろ。ちょっと面倒な事が有るからな。おい、こそこそと隠れていないで姿を見せな!」
ゴクデラはシリカに後ろに下がる様に伝えた後、ゴクデラは潜伏している何者かに姿を見せる様に呼び掛けると、呼び掛けに答えるかの様にシリカとゴクデラの目の前にロザリアが姿を現した。
「よく隠密スキルを使ったのに、私がいるって分かったわね。」
「へっ、そんな嫌な気配を出していりゃ、バレるのは当たり前だぜ。ババア!」
「また、ババア呼ばわりしやがったわね!まあ、いいわ。アンタのその生意気な口を永遠に封じると同時に、シリカちゃんが持っているテイムモンスター専用の蘇生アイテムとやらを手に入れるわ。」
シリカはロザリアが自分が持っているテイムモンスター専用の蘇生アイテムであるプネウマの花を狙っていると知ると、訳が解らず戸惑う。
「何で、ロザリアさんがテイムモンスター専用の蘇生アイテムなんて欲しがるんですか・・・」
「そりゃ勿論、レアアイテムだからに決まっているでしょ。それすら解らないなんて、やっぱりシリカお嬢ちゃんは子供ね!」
「どうしてですか!?ロザリアさんが、テイムモンスター専用の蘇生アイテムを手に入れたとしても使い道なんて・・・」
「有るわよ。それを売って稼ぐのよ。シリカお嬢ちゃんと同じように、テイムモンスターを生き返らせたい金持ちそうなプレイヤーとかレアアイテム専門のコレクターとかにね!」
「そんな事の為に・・・私からピナを生き返らせるチャンスを奪う気なんですか!?」
「シリカ。何を言っても無駄だ。このロザリアっつう、ババアはオレンジギルドであるタイタンズハンドのリーダーだからな!」
「またババアって呼びやがったわね・・・」
シリカはゴクデラの言った事が信じられないでいた。ゴクデラがロザリアはオレンジギルドであるタイタンズハンドのリーダーだと言うが、シリカはどういう事なのか解らない。
「ロザリアさんがオレンジギルドのリーダーって言われても、ロザリアさんのカーソルはグリーンですよ。」
「シリカ。別にオレンジギルドだからって、メンバー全員のカーソルがオレンジな訳ではねえんだ。カーソルの色はカルマクエストさえクリアすれば、オレンジからグリーンに戻せるしな。カーソルがオレンジだと、街に入ろうとすれば強力な警備NPCが追い払うからな。だから、オレンジギルドの連中はメンバーの内一部だけグリーンにしておいて、アイテムの確保や情報収集とかをしている訳だ。だから、オレンジギルドのリーダーがグリーンでいる事は別におかしくない。それにだ、性別が女ってだけで何も知らない男性プレイヤーからは優遇されるからな。だろ、ババア!」
「だから、誰がババアだ!!?昨日も言ったけど、私はまだ2×歳よぉぉっ!!」
「ヘイヘイ、解ったよ。オバサン!」
「オバサンっつうな!!?このチンピラ野郎!」
「これで解っただろ、シリカ。このロザリアというババアはオレンジギルド、タイタンズハンドのリーダーであるオバサンという事がな!」
「本当にロザリアさんは悪党のオバサンなんですか・・・」
「シリカお嬢ちゃん、アンタも言うか!!?」
「あっ・・・ゴクデラさんの口調が少し移ったのかな・・・でも、本当の事ですよね。オバサンだという事は!」
「アンタ・・・開き直ったわね・・・いいわ、アンタら二人を絶対にここであの世に送ってやるわ!出てきなさい!!」
ロザリアはゴクデラとシリカにオバサン呼ばわりされた事に怒りながらも、潜伏させていた自分の束ねるタイタンズハンドのメンバーであるオレンジプレイヤーの複数の男に姿を出す様に指示を出した。。
「アンタ達、まずはその男をケチョンケチョンのボコボコにしてやりなさい!!っていうか、ぶった切ったり、ズバズバと刺し貫いて殺してやりなさい!!絶対に殺してやりなさい!!」
「は、はい!」
「今日の姉御・・・いつもよりシワが出ていてコエェ・・・」
「オバサン呼ばわりされても仕方ないよな・・・」
「アンタらも死にたいのかい?嫌だったら、早くその男を殺しなさい!その男を殺しさえすれば、アンタらが私の悪口を言った事には目を瞑ってやるわ・・・」
「覚悟しろ、ソコのタコヘッド!お前を殺させてもらうぜ!」
「じゃないと、俺達が姉御に殺されるからな!」
「だから、悪いが死んでもらうぜ!俺達が姉御に殺されない様にな!」
タイタンズハンドのメンバーである男達がロザリアの命令で、ゴクデラに襲い掛かってくる。
(どうしよう・・・ゴクデラさんが殺されちゃう・・・ゴクデラさんは口が悪いけど、私の事を助けてくれた・・・だから、今度は私が助けないと・・・)
シリカは恐怖を感じるものの勇気を出して、ゴクデラを助けようと動こうと思い、ゴクデラの方を見るとシリカは驚いた。何故なら、ゴクデラに襲い掛かってきた男達の攻撃は全てゴクデラの周りを囲むかの様に展開されたシールドの様なモノで防がれているからだ。
「何だ、このシールドは・・・」
「クソ、全然びくともしねえ・・・」
「一体、何なんだ・・・これは・・・」
男達はゴクデラを囲むシールドに攻撃しても、全然びくともしないので戸惑っている。そんな男達にゴクデラが説明する。
「これは俺が複数の匣を扱う事で可能となるSISTEMA C.A.I.だ。このシールドはその一つなだけだ!」
「何をやっているんだい!そんなシールドぐらい破壊しなさい!」
「へっ、自分で戦おうとしないオバサンではコイツの防御力が解らねえのは当たり前か。所詮は猿山の大将なだけか?」
「コイツは・・・早く、そのシールドを破壊して、その男を殺しなさい!」
「は、はい!」
「ええい、壊れろよぉ!!」
「チクッショー、何で破壊できないんだよ!!?」
「無駄だ。このシールドは嵐の炎と雨の炎が混ざって展開されている。嵐の炎の特性である分解と雨属性の特性である鎮静によって、お前達の攻撃でこのシールドを破壊する事は不可能だ!それにだ、俺も既に攻撃しているんだぜ。俺の持つ爆撃スキルである3倍ボムをな!上を見な!」
男達はゴクデラが言った通りに上を見ると、空中に沢山のダイナマイトが投げられていた事に気付き、回避しようとしたが、間に合わずに爆発による爆風を受けてダメージを受ける。爆風でダメージを受けた男達の一人は今のダイナマイトを使った技である3倍ボムを見て、何か思い出したのかゴクデラの顔を見ると青ざめながら口を開く。
「ば、爆弾を使うプレイヤーは一人しかいない・・・そのプレイヤーは攻略組の中でも強豪として有名なボンゴレのメンバーで、ボンゴレのリーダーの右腕を自称しているけど、その実力は正に右腕と呼んでもおかしくないとされる、人間爆撃機とも言われるスモーキン・ボムの通り名を持つ男、ゴクデラ・・・何で、早く気付かなかったんだ・・・お、俺は投降する!だ、だから命だけは助けてくれぇ!!?」
「ほう。どうやら、少しはましな判断力を持った奴がいた様だな。わかった、投降するっていうなら、大人しくしておきな!後で牢獄にぶちこんでやるからよ!」
「は、はい!!?」
タイタンズハンドのメンバーである男の一人が、ゴクデラが攻略組の中でも強豪のボンゴレのメンバーだと知ると、自ら投降して武器を投げ捨てると、ゴクデラの目の届く位置で震えながらも大人しくなった。その様子を見たロザリアは・・・
「ふざけるな!攻略組がこんなところにいる訳が・・・」
「姉御・・・ここは二週間前に攻略が終わった層です。だから、攻略組のメンバーがいてもおかしくないんですよ・・・だから、すみません!俺も投降させてもらいます!!?」
「お、俺もだ・・・勝てる気がしねえ・・・」
「俺も投降する・・・だから、命だけは・・・」
「投降するから・・・ご慈悲を・・・」
「へっ、情けない部下だったな。残念だが、お前の仲間である男全員は投降したぜ。最早、タイタンズハンドのメンバーで投降していないのはテメエだけだぜ!」
ゴクデラの強さと攻略組の名によって、タイタンズハンドのメンバーである男達は全員が武器を置いて投降したので、ロザリアを守る者は誰もいなくなった。それでも、ロザリアは未だに諦めようとはせずに、見苦しい抵抗を見せる。
「クッ・・・まさか、アンタが攻略組だったなんてね・・・」
「狙う相手を間違えていたな。まあ、俺もお前を捕まえる為に少々面倒だが回りくどいやり方で、お前が本性を見せるところをな!」
「最初から私を捕まえる気だったのかい・・・」
「ああ!お前が率いるタイタンズハンドによって殺されたギルドのメンバー達の仇を取ってくれと頼まれたんだよ。お前が壊滅させたギルドの元リーダーであるプレイヤーからな!この回廊結晶はそのプレイヤーが残り少ない金やアイテムを売って、全財産を掛けて何とか買ったモノだ!この回廊結晶の行き先は牢獄に設定されている。それにだ、そのプレイヤーはな、お前達タイタンズハンドを倒してくれじゃなくて、牢獄に送ってくれと頼んだんだ。その意味が解るか?」
「解らないわよ!だって、ここはデスゲームと言えどゲームの中よ。それにHPが無くなっても現実で本当に死んだかなんて証拠は・・・」
「残念だが有るんだよ!いや、正しくはいるだな。SAOの中でHPが0になれば、現実でも本当に死ぬというのを証言できる奴がいるんだよ。まあ、ソイツは事故に近い感じでSAOに途中参加したプレイヤーだ。三ヶ月前にな!ソイツの話を聞いた事で、HPが無くなれば本当に死ぬという事は証明されている。だから、お前達タイタンズハンドがやった事は十分に重い罪なんだよ!」
「ググッ・・・だけど、本当に人が死んだとしても悪いのは・・・」
「茅場昌彦ってか・・・苦し紛れの言い訳だな!そんなの只、自分の罪を他人に押し付けているだけで、自分の過ちを認めない愚か者のやり方だ!いい加減に観念して、投降しやがれ!さもねえと、力ずくでも牢獄にぶちこんでやる!」
「やってみなさい!グリーンである私に手を出せば、アンタがオレンジに・・・」
「言いてえ事はそれだけか?」
ゴクデラは未だに諦めが悪く抵抗し続けるロザリアの口にダイナマイトを一本突っ込むと、テープで固定する。
「フゴッフゴ!!?」
「何が言いたいかは解らねえが、お前には何を言っても伝わらない様だしな・・・なら、いっその事、ここで果てな!」
「フグッグ!!?」
ロザリアは涙に鼻水を出しながら、ゴクデラに向かって命乞いをしている様だが、ゴクデラの反応は冷たい。
「命乞いをしても無駄だ。お前には今まで自分が殺してきたプレイヤーの制裁を受けるべきだ。それに・・・テメエは今まで命乞いをしてきたプレイヤーに何をしてきたんだ・・・」
「フグッ!!?」
「命乞いをしてきたプレイヤーを平気でMPKで見殺しにするか、自ら殺したか、もしくはタイタンズハンドのメンバーの誰かに殺させたんだろ?なら、今お前が味わっている恐怖こそが・・・お前に殺されてきたプレイヤー達が感じた恐怖と同じって事だ!」
「フッギィイ!!?」
「じゃあ、あばよ!」
ロザリアの口に突っ込まれたダイナマイトの導火線は短くなり、爆発まで後僅かのところとなっていた。シリカはその様子を見て、ゴクデラにこう言う。
「ゴクデラさん!いくら何でも殺すのはダメです!だって、ロザリアさんはもう十分に制裁を受けました。だから、ロザリアさんを・・・」
「もう、手遅れだ。最早、あのダイナマイトの導火線は消せないところまできてしまった・・・」
「そんな・・・ロザリアさーーーん!!?」
ロザリアの口に突っ込まれたダイナマイトの導火線はダイナマイトの筒の奥に到達してしまった。そして、ダイナマイトは爆発音を出しながら眩しく光を放った。そう、ロザリアの口に突っ込んだダイナマイトはいわゆる閃光爆弾であり殺傷性は無いので、ロザリアにダメージは無かった。
「えっ・・・これって・・・」
「はははっ!只の閃光爆弾さ!殺傷力はねえ、玩具みたいなモノだよ!」
「はあっ・・・何だ、ビックリしましたよ・・・本当にロザリアさんを殺す気だったのかと思いましたよ・・・」
「言っただろ。俺に頼んだプレイヤーはタイタンズハンドを殺せじゃなくて、牢獄に送ってくれと頼んだってな。だから、ロザリアを殺す気は無かったさ。只、ああしねえとロザリアは自分のやった罪の重さを感じないだろうなと思ったんだよ。」
「そういう事だったんだ・・・でも、ロザリアさんは気絶していますよ・・・」
「本当だな・・・鼻水を滴ながら、涙出してのびているな・・・こりゃ、現実だと失禁もしてるな・・・」
「まあ、これでロザリアさんも反省したんじゃないんですか。」
「そうだな。よし、このまま気絶したロザリアを含めて、タイタンズハンドのメンバー全員を回廊結晶で牢獄に送るとするか。お前ら、さっさとロザリアの周りに集まりやがれ!牢獄に送ってやるからよ!」
「ヒイッ!!?」
「わ、解りました・・・」
気絶したロザリアの周りにタイタンズハンドのメンバー全員が集まったのを確認すると、ゴクデラは回廊結晶でロザリアを含めたタイタンズハンドのメンバー全員を牢獄に送った。これで、オレンジギルドの一つであるタイタンズハンドはアインクラッドから姿を消した。その後、ゴクデラはシリカの頭を軽く撫でると、こう言う。
「すまねえな。お前を手伝うのは俺の意志でやったとはいえ、こんな厄介事に巻き込んでしまってな。」
「いえ、私は別に気にしていませんよ・・・それに、ゴクデラさんがいたから私は今でも生きていますし、ピナを生き返らせる事ができるのもゴクデラさんのお陰です。だから、私に気を使わなくても構いません。」
「そうか。俺はそろそろ、ボンゴレのギルドホームに帰らないといけないな。あの人が帰ってくるまでは、絶対に俺はボンゴレのメンバーを・・・いや、攻略組を含めた仲間を死なせない様にしないとな。何故なら、あの人は仲間の誰か一人でも欠けずにSAOをクリアして現実世界に戻るって決意をしていたからな。だから、シリカ。お前とはここでお別れだ。案外楽しかったぜ、お前との冒険はな。じゃあな!」
ゴクデラはシリカから離れていく。シリカはゴクデラの姿が見えなくなるまで、その背中を見続けていた。
シリカはフローリアの街に着くと、フローリアの宿屋に泊まり、自分が泊まる部屋に入ると、シリカはピナの心を出すと、ピナの尾羽に有った長い羽が出現する。シリカはプネウマの花を取り出すと、プネウマの花から出る雫を羽に足らすと羽が光だして、ピナが生き返り、シリカの顔を見ると、シリカの顔にすりよってくる。
「キュル。」
「ピナ・・・本当に生き返ったんだ!ピナ、ごめんね・・・私のせいで、ピナを死なせちゃって本当にごめん・・・」
「キュルル!」
「許してくれるの?」
「キュルー!」
「ありがとう、ピナ。聞いてほしいんだけど、ピナを生き返らせる為に手伝ってくれたのは、ゴクデラさんという人なんだけど・・・ゴクデラさんはちょっと恐いところも有るんだけど、本当は優しい人なんだ。だって、ピナを生き返らせる為に手伝ってくれたんだもん。絶対に悪い人な訳が無いよ。」
「キュル。」
「ピナもそう思うんだね。私はゴクデラさんの助けが有ったから、ピナを生き返らせる事ができた。だから、今度は私がゴクデラさんの手助けをしたいなって思うんだけど・・・ピナはどう思う?」
「キュルル、キュルー!」
ピナはシリカの肩に乗ると、シリカの肩を軽く叩く。
「ピナは自分に聞くんじゃなくて、私自身の考えで動けって言っているの?」
「キュル!」
「わかったよ、ピナ。私はどこまで力になれるか解らないけど・・・やってみるね!」
シリカはピナに勇気付けてもらい、明日ある行動をする決意をする事にした。
ゴクデラはシリカを手助けし、ロザリア率いるタイタンズハンドのメンバー全員を牢獄に送り、ボンゴレのギルドホームに戻って休んだ次の日、ゴクデラはキリトとアスナと会話をしていた。
「ゴクデラ、昨日はタイタンズハンドのメンバー全員を牢獄に送ったんだってな。」
「ゴクデラ君のお陰でオレンジギルドの中でも少し悪質な手口で有名なタイタンズハンドを壊滅させる事ができたし、これでPKで死ぬプレイヤーの数は少し減る筈よ。」
「確かに俺はタイタンズハンドを壊滅させたが、それでもPKされるプレイヤーは未だに増えている。笑う棺桶にベラドンナ・リリー。この二つの殺人ギルドを潰さねえ限り、PKで死ぬプレイヤーは増え続けるだろうな・・・」
「ああ。アルゴに聞いた話だと、このSAOで死んだ2438人の内、520人はPKで死んだらしいしな・・・・」
「本当にゴクデラ君の言う通りね・・・笑う棺桶にベラドンナ・リリーの二つを壊滅させない限りは、PKで死ぬプレイヤーは増え続けるわね・・・」
「その為に俺は考えたんだが・・・これはあの人の考えに背く考えだから、出来れば実行したくないんだが・・・笑う棺桶とベラドンナ・リリーに限ってはリーダーさえ、いなくなれば事実上壊滅させられるんじゃねえか?」
「それって、つまり笑う棺桶のリーダーであるPoHとベラドンナ・リリーのリーダーであるブリガンテスを捕まえれば、自然に二人が率いるギルド自体が壊滅するって事?」
「アスナ。俺が言いたいのは・・・笑う棺桶とベラドンナ・リリーのリーダーを捕まえるんじゃ無くて、殺すべきだと言っているんだ。」
「ゴクデラ!!?それは本気で言っているのか・・・」
「ああ。この二つのオレンジギルドはリーダーのカリスマで纏まっているからな。だから、リーダーさえ消せば、後は勝手に内部分裂して自然消滅する筈だ。」
「だからって・・・殺す考えになる理由が解らないわ・・・」
「簡単だ。あの人は否定するだろうけど、俺はPoHにブリガンテスの二人は絶対に殺す必要が有る。何故なら、牢獄に送っても仲間の手で脱走する可能性大、それにブリガンテスに限っては牢獄に送っても意味は無い。アイツの炎の前では牢獄なんて無意味だ・・・簡単に脱出できるからな・・・」
「確かにゴクデラの言う事は筋が通っている・・・だけど、その案は実行したくない・・・」
「だろうな。だけど、一応そんな考えも有ると肝に命じておけって事だ。」
「ゴクデラの話は解った。いざというときは、あの二人を殺す事も考えとかないとな・・・犠牲者を増やさない為にも・・・」
ゴクデラの考えを聞いたキリトとアスナは、PoHとブリガンテスの二人を殺す必要が有るかもしれないと考え、この話を終える事にした。
「さてと、空気が重くなる話をしたタイミングで悪いんだが、実は新しくボンゴレに加入したいというプレイヤーが出たんだ。しかも、テイムモンスターを連れたプレイヤーだ!」
「ん?テイムモンスター・・・まさかな・・・」
「どうしたの、ゴクデラ君?」
「いや、何でもねえ・・・まあ、俺の勝手な思い込みだろうしな・・・」
ゴクデラはテイムモンスターを連れたプレイヤーと聞くと、昨日手助けしたシリカの事ではないかと思ったが、それは思い込みではないかと考えたのだが、キリトが連れてきたのは小竜を連れた少女の姿であった。
「紹介するよ。今日からボンゴレに加入する事になったシリカだ。それとシリカの相棒であるテイムモンスター、フェザーリドラのピナだ。」
「ええと、シリカです。こっちは相棒のピナです。宜しくお願いします。」
「キュル!」
「へえ、それがテイムモンスターなんだ。可愛いわね!宜しくね、シリカちゃん。と言っても、私はボンゴレでは無い他のギルドの部外者だけどね・・・」
ゴクデラはシリカがボンゴレに加入してくるとは思いもしなかったのか、シリカに近付くとこっそりと話をする。
「おい、シリカ。何で、お前がいるんだ!」
「それはボンゴレに加入したからですよ。ゴクデラさんに借りができたのに、それを返せないのは嫌ですし・・・それに・・・」
「それに・・・何だ?」
「これ以上は教えられませんよ。それ以上捜索すると、エロデラさんと呼びますからね!アルゴって人から聞きましたよ、一回だけハラスメントコードに引っ掛かって牢獄に送られた事が有るらしいじゃないですか。だから、エロデラと呼ばれても仕方ないですよね?」
「アルゴ、あの鼠ババァ・・・わかったよ。何も言わねえよ!その代わり、絶対にその名前で呼ぶなよ・・・」
「はい!」
ゴクデラはシリカとの会話を終えると、キリトとアスナの近くに戻ると、二人から質問される。
「知り合いか?」
「昨日、手助けしたプレイヤーはシリカの事なんだよ。」
「そうだったの。じゃあ、ピナは生き返ったばかりなのね。」
キリトとアスナはゴクデラが手助けしたプレイヤーがシリカだと解ると、キリトとアスナはゴクデラは口こそ悪いが根は良い奴だと再認識する。そのタイミングでピナはゴクデラの頭に乗ると、すりよってくる。
「キュルル♪」
「ピナお前・・・俺になついてくれるのか・・・」
「キュル?」(ピナはそれがどうしたのと思っている。)
「ああ・・・ゴクデラさん、自分の匣である嵐猫の瓜でしたっけ・・・瓜になつかれていませんでしたよね・・・」
「瓜だけじゃないぞ・・・俺が持つ幻狼であるハクもゴクデラにだけは威嚇するしな・・・」
「そう言えば、私の晴れアルマジロのアルマもゴクデラ君の事を避けていた様な・・・」
「それって、つまりはゴクデラさんは動物になつかれないという事ですか・・・」
「余計なお世話だ・・・」
ピナがゴクデラになついた理由は多分、ゴクデラは優しいと解っているからだと思われる。そんな中、オボロが入ってくる。
「よぉ、もうすぐで49層のボス部屋が見つかりそうだってよ!」
その様な言葉を出したオボロだったが、シリカとピナがいる事に気付くとオボロは焦った表情になると同時にシリカとピナはオボロの顔を見た瞬間に怒りが芽生えたという。
「何故、あなたがここにいるんですか・・・」
「ギュルーー!!」
「それは俺がボンゴレのメンバーだからに決まっているだろ・・・あの、本当にあの時はあんな事してすまないと心の底から思っている・・・」
「だから、何ですか?」
「ギュル!!」
「オボロ君・・・一体、何をしたの?」
「聞いて下さい!この人はピナを殺そうとした極悪人です!」
「ギュルギュルー!!」
シリカの話を聞いたキリトとアスナにゴクデラは・・・
「オボロ・・・お前そんな事をしたのか・・・」
キリトは二刀流の構えを・・・
「オボロ君・・・正直言って見損なったわよ・・・」
アスナはレイピアを構え・・・
「オボロ・・・俺はお前を似た者同士っていう事で、仲良くしていたが・・・その友情も終わりだ!果てろ!」
ゴクデラはダイナマイトを手に取った。
「死んでください!」
「キュルルーキュルー!!」
シリカは短剣を構え、ピナは炎を口に溜める。そして、キリトとアスナにゴクデラ、シリカとピナはオボロに襲い掛かってくる。
「待て!?話を聞けば解る・・・解るから・・・」
「問!」
「答!」
「無!」
「用!」
「ウギャアアァァッ!!?」
こうして、オボロはしばらく生死の境をさ迷ったと言う・・・
今回はシリカとゴクデラはピナを蘇生する為のアイテムを手に入れに向かいました。蘇生アイテムを手に入れた後、タイタンズハンドの強襲が有りましたが、何とか無事に撃破しました。
その後、シリカはボンゴレに加入したのですが、オボロは酷い目に合いました・・・
次回はホロウ・エリアでの話に戻ります。果たして、ツナとフィリアは無事に戻れるのでしょうか・・・