ボンゴレ十代目のSAO   作:ロナード

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今回の話はツナとフィリアがホロウ・エリアからアインクラッドに戻る為の最後の試練が開始します。その試練は苦渋の決断をしなければならないのですが、二人の答えは・・・


明日から三日間は旅行に行きますので、感想への返信は遅れるかと思いますので、あらかじめご了承ください。


第31話 苦渋なる試練

ツナとフィリアが最後のエリアボスを倒して、管理エリアに戻り、管理エリアのシステム端末に中枢部の生き方を尋ねた後に、ツナとフィリアは中枢部を自分達の手で探す事にして、花園エリアの家に戻っていた後、管理エリアに誰もいない中、ある声が出ていた。

 

『システム、シークエンス起動。最後の試練・・・苦渋の試練の準備を開始します。』

 

ツナとフィリアはそんな声が管理エリアに響いていた事を知る事は無かった。

 

俺とフィリアは最後のエリアボスを撃破してから、ホロウ・エリアの中枢部へ続く道がどこかに有る筈と思い、今まで攻略してきた五つのエリアを隅々まで1ヶ月掛けて捜索したのだが、中枢部へ続く道は発見できずにいた。俺とフィリアが必死に中枢部へ続く道や手段を探したのに、その方法は中々見つかりはしないので、精神的に少し疲れてきたので一旦休んで休息を取る事にして、入り江エリアで釣りをする事にした。俺とフィリアは入り江エリアに着くと、モンスターが現れない地点に移動して、ソコで釣りをして取る楽しむ事にした。俺はフィリアに俺が持つ予備の釣竿を渡して、俺が自分の釣竿から釣糸を海に向かって垂らす。ええと、なるべく釣りに集中し過ぎない様にしよう。俺は本当に釣りに集中していると、話が聞こえない様だしね・・・フィリアも釣竿から釣糸を海に向かって垂らした。

 

「ツナ・・・今日は前の様なあの変な生き物とか巨大な鮫とか釣れないわよね?」

 

「まあ、あの下手物や巨大な鮫が釣れた場合は直ぐにリリース・・・いや、糸を切ろうか。釣糸を切っても釣り針は自動的に付けられるし、釣竿が使えなくなるという事は起きないから大丈夫だよ。」

 

「そうね・・・変な生き物が釣れたら、釣糸を切ればいいのね。」

 

俺とフィリアは前に入り江エリアで鯨とタコをくっ付けたかの様な変な生き物とか巨大な鮫を釣り上げた事が有るので、それらが釣れたら直ぐに釣糸を切って、手放す事にした。まあ、今回は釣り餌を使うので、さすがに変な生き物は多分釣れない筈だ。先ほど、こんなやり取りも有ったけどね・・・

 

数分前

 

「じゃあ、釣り餌を出すよ。」

 

「ブッシャァァッ!!」

 

「何その・・・蛙なのかイモリなのか解らない生物は・・・」

 

「これ?レア釣り餌の一つである、イモリトードだよ。まあ、名前はそのまんまだね・・・」

 

俺は釣り餌として蛙とイモリを融合させたかの様なイモリトードを俺とフィリアの釣り針に付ける。フィリアは少し引いているが、付け終わると直ぐに海に向かって釣糸を放り投げた。そんなに気味悪いのか・・・俺は慣れたから平気なんだけどね。

 

 

それで現在に至ると。さて、何が釣れるのか楽しみだ。

 

「あっ!私の竿に何かが引っ掛かったみたい!」

 

「俺の竿にも何か引っ掛かったみたいだ!よし、どちらが先に釣れるか勝負しよう。負けた方が後で勝者の言うことを何でも聞くというのはどう?」

 

「面白いわね!じゃあ、私が勝ったら逆立ちして犬の鳴き真似をしてもらうわね!」

 

「俺にとってはハードな内容を・・・」(※ツナは逆立ちができません。)

 

「よし、今の内に釣り上げよう!」

 

「ちょっと卑怯じゃないか・・・」

 

「釣りに慣れたツナに初心者の私では勝てる見込みは薄いし、これだけのハンデは許してよ。」

 

俺はフィリアに負けない様に竿を引っ張るが、中々釣り上がらない。フィリアも結構引っ張てるのに、釣り上がらないなんて・・・おい、まさか・・・嫌な予感がする・・・

 

「よし、釣れた!」

 

「フィリア・・・どうやら、俺とフィリアの竿に引っ掛かった獲物は同じモノだったらしい・・・」

 

「それって、ツナと私の竿に同じ生き物が引っ掛かったって事?じゃあ、引き分けね。」

 

「まあ、そうなんだけど・・・とりあえず、逃げようか・・・」

 

「えっ?」

 

フィリアは釣り上げた獲物に目を向けた。その獲物は俺とフィリアの竿の釣り針に付けたイモリトードを二匹纏めて口にしていた。俺とフィリアは急いで、釣糸を切ると一目散に逃げ出した。何故なら、釣り上げたのはモンスターに属するというか、完全に危険クラスのオーシャン・ドラゴンという海に生息する最強クラスのドラゴンの一種だったからだ。しかもレベルが185と正に最強だった。オーシャン・ドラゴンはイモリトードを食べ終えると、逃げた俺とフィリアを追い掛けてくる。

 

「ギャオオォォッウ!!」

 

「何でドラゴンが釣れるのよ!!?」

 

「俺だって、ドラゴンが釣れるなんて思いもしなかったよ!!?」

 

「グギガァァッ!!」

 

「とりあえず・・・全速力で逃げようか・・・」

 

「餌で気を引かせて逃げようにも、イモリトードはもう無いし・・・ゴメン、開口するよナッツ・・・」

 

「ガオ・・・ガウゥッ!!?」

 

「ナッツ・・・お前の犠牲は忘れない!」

 

「ガオッ!!?」(ナッツはおい、待てツナ!?と思った。)

 

俺はナッツを囮にして、オーシャン・ドラゴンの注意がナッツに向かったところを俺とフィリアはオーシャン・ドラゴンの捜索範囲内から外れる場所に逃げ込んだ。

 

「ふうっ・・・これでオーシャン・ドラゴンの捜索範囲内からは外れただろうから、オーシャン・ドラゴンも少ししたら海に戻る筈だよ。」

 

「ツナ・・・ナッツを囮にしなかった?」

 

「あはは・・・大丈夫だよ、匣を掲げれば・・・」

 

俺が匣を掲げると、遠くから匣に何かが入ったのを確認すると、俺は匣を開口すると、ナッツが飛び出す。ただし、ナッツはご機嫌斜めだが・・・

 

「ガウゥッ、ガオッ!!」(ナッツはツナ、酷いよ!相棒を囮にするか普通?と言っているらしい。)

 

「悪かったって・・・お前を囮にしないと、俺とフィリアは死んでいたかもしれないし・・・」

 

「ガオガウゥッ!!」(僕の事はどうなってもいいのか!と言っている。)

 

「本当に悪かったってば・・・ほら、お前の大好物のソーセージをあげるからさ。」

 

「ガオ!」

 

「よかった・・・機嫌を直してくれたみたいだ。」

 

「結構簡単に許してくれたわね・・・もっと怒っていいのよ、ナッツ。それと、よくそのソーセージを平気で食えるわね・・・」

 

「ガウ?」

 

ナッツは俺が渡したソーセージを夢中で食べて、機嫌がよくなったので俺はナッツを匣に戻した。ついでに、ナッツに渡したソーセージはスカペンジトードという蛙型モンスターの肉でフィリアが試しで作ったものだ。スカペンジトードの肉の味は不味い様で不味くは無いというか・・・まあ、あまりオススメできない味だと思う。俺とフィリアはスカペンジトードの肉で作ったソーセージを一口かじっただけで吐いた程なので、多分美味しいと思う奴はあまりいない筈だ。美味しいと思う奴もいると思うけど、一口かじっただけで二度と食べようとは思わない者の方が多い筈。ナッツはスカペンジトードの肉で作ったソーセージを普通に食べているので、人間より獣が好きな味と思える。ついでに、スカペンジトードの見た目は、とにかく見た時のショックが大きいので説明したくない・・・

 

「とりあえず、釣りは止めましょう・・・ここで釣れるモノが危険生物が大半だと解ったしね・・・」

 

「そうだね・・・釣りはアインクラッドに戻った後でやるよ・・・」

 

俺とフィリアはホロウ・エリアでの釣りは色んな意味で危険と判断し、釣りは止める事にした。釣りの代わりに海水浴をしようにも、あんなヤバいモンスターが生息する海に入る気は起きないので、俺とフィリアは入り江エリアから出る事にした。

 

「やっぱり、ゆっくりと休むなら花園エリアね。それと、ソコに有る家ね。」

 

「そうだね。休む場所は家の中にしとくべきだね。」

 

俺とフィリアは入り江エリアから移動して管理エリアに戻り、花園エリアに有る俺とフィリアが使っている家に戻ろうと思い、入り江エリアから出ようとした時だった。

 

「グギガァァッ!!」

 

先ほどのオーシャン・ドラゴンが未だに俺とフィリアを探していたのか、少し遠くからその姿が見えた。

 

「しつこいドラゴンだな・・・そんなに釣り上げられた事が屈辱的に思っているのかな・・・」

 

「簡単に諦めてくれる相手では無いのね・・・どうする?管理エリアに戻るなら、あのドラゴンの近くにまで移動しないといけないんだけど・・・」

 

「よし、急がば回れというヤツだ。オーシャン・ドラゴンの視界に入らない様に遠回りして別ルートで管理エリアに戻る事にしようか・・・」

 

俺とフィリアは遠回りして、オーシャン・ドラゴンの視界に入らない様に管理エリアに戻る為に移動する。そんな中、オーシャン・ドラゴンがいきなり叫び声を挙げた。

 

「グギガァーーー!!」

 

オーシャン・ドラゴンは俺とフィリアがいない位置に向かって、強力な水圧を誇る水のブレスを放った。

 

「どういう事!?何で、誰もいない場所に向かってブレスなんて放ったの!?」

 

「さあ?さすがに無闇にブレスを吐く筈も無いし、今のはまるで俺とフィリア以外に誰かいるかの様にブレスを吐いていた様に見えたな・・・」

 

「そうね。まるで誰か他の人がいるみたいに・・・って、本当に人がいるわよ!!?」

 

フィリアの反応を見て、俺はオーシャン・ドラゴンの視線が向いた方向を見ると、ソコには俺とフィリアより少し小さめの身長で薄い茶髪のロングヘアーの少女の姿が見えた。少女のカーソルはグリーンなので、ホロウ・エリアで初めて俺とフィリア以外のプレイヤーという事になる。まあ、本物では無いホロウデータかもしれないけど・・・

 

「本当だ!!?しかも、まだ子供じゃないか!!?助けに行こう!」

 

「そうね。いざというときは、手裏剣術で動きを封じさえすれば・・・」

 

「逃げられるよね、多分だけど・・・」

 

俺とフィリアは本物だろうがホロウデータだろうと、目の前で襲われている少女を助けに向かう。オーシャン・ドラゴンに襲われている少女を助ける為に、俺はハイパー化して子供を抱き上げると、直ぐにフィリアと合流する。フィリアはオーシャン・ドラゴンに手裏剣術の[陽炎]でオーシャン・ドラゴンに盲目状態を付与させるとオーシャン・ドラゴンは目が見えなくなったからなのか、慌てた様子で海に潜って何処かに消えた。俺とフィリアは少女を連れて何とか入り江エリアから管理エリアにまで戻る事ができた。俺とフィリアは少女の顔を確認した。俺に抱き上げられたからなのか少女は少し戸惑った表情をしていた。俺はハイパー化を解くと、少女に大丈夫かどうか尋ねてみる。

 

「おい、大丈夫か?」

 

「大丈夫?何がですか?」

 

「ええと、君の身体に何も変なところが無いかって事だよ。」

 

「えっ?別に変なところは無いです。ノイズとかエラーも有りませんし。」

 

「ううん・・・彼が聞きたいのはそういう事では無いのよ。君が傷付いていないかって事よ。」

 

「傷付く?何がです?私の身体に傷ができても直ぐに修復されますよ。」

 

「確かにここはゲームの中だから、そうなんだけど・・・つまり、先ほどのオーシャン・ドラゴンに攻撃されて怖い目に合っていなかったかって事よ。」

 

「怖い?怖いって何ですか?」

 

何だ、この変な子は・・・まるで俺とフィリアが聞く事が初めて聞いた言葉かの様な反応をしているんだが、まさか・・・俺は少女に名前を尋ねてみる事にした。

 

「君の名前は?」

 

「はい?名前ですか?誰の?」

 

「君の名前だよ。ううん、まずは俺達が先に名乗った方がいいのかな。俺の名前はツナ。」

 

「私の名前はフィリアよ。それで君の名前は?」

 

「私の名前は・・・何でしょう?」

 

「もしかして、君は自分が誰だか解らないの?」

 

「私は・・・一体、誰何でしょう?」

 

「じゃあ、今までどうしていたのか、どこにいたのか、親の事を話せたりは・・・」

 

「私は今までどこにいて、何をしていたんでしょう・・・親の事を聞かれても何も解りません。どうしてだろう?」

 

「これは記憶喪失で間違いないね・・・ホロウデータだからという可能性も無くはないけど・・・」

 

「でも、私はこの子がホロウデータだとは思えないわ・・・」

 

「俺もだよ。何故か解らないけど、この子はホロウデータでは無いと思うんだ。」

 

「ホロウデータ?何の話です?」

 

「いや、何でも無いかな・・・ええと、君の名前はメニューさえ開けば解ると思うから、開いてみて。」

 

俺は少女にメニューを開く様に言うと、少女は少し困惑した感じだったので、俺がメニューを開く動作を見せると、少女は俺がやった動作でメニューを開いた。俺とフィリアは少女のメニューを確認して、少女の名前を確認したのだが、名前が表示される部分には名前が表示されておらず、代わりに名前を入力してくださいという入力パネルが表示されており、まるで新しくSAOに追加されたプレイヤーかの様な感じだ。

 

「君の名前は入力されていないから、解らないけど・・・どうする?」

 

「どうするって、何がです?」

 

「ええと、君の名前を君自身が決めるのか、私とツナで決めた方がいいのかって事よ。」

 

「ううん・・・私は自分が誰だか解らないですし、私の名前は二人で決めてほしいかな?」

 

「何で最後疑問符なの・・・本当に変わった子よね、君は・・・」

 

「褒められたのかな?嬉しい。」

 

「いや、今のは褒めていないからね!?」

 

フィリアの言う通りで本当に変わった子だな・・・俺も薄々感じていたけどさ、これは記憶喪失だからなのか、それとも少女の素なのか解らないけど・・・とにかく、最後に疑問符を付けたり、褒められたと勘違いしたりする辺り、変わった子で間違いないな。

 

「とりあえず、この子の名前は候補として・・・メルーシア、トリーシャ、ナターシアの三つが有るんだけどどう?」

 

「フィリア、その名前ってキラキラネームじゃ・・・とりあえず、その頭文字三つを取ってメトナでいいよ。はい、メトナで決定!」

 

「あれ?その名前、結構いいかもね!メトナという名前、まるで新たな希望の芽となるとか、皆を支える為の眼となるっていう風に思えるしね。」

 

随分と凄い過大評価を貰ったな。只、フィリアが言った名前の候補三つの頭文字を取って付けただけなのにな・・・

 

「メトナ、それが私の名前ですか?」

 

「そうだね。それがこの世界での君の名前だよ。それじゃ、入力しようか。俺が入力するから・・・」

 

「いえ、大丈夫です。私は計算とか文字は読めますし、入力も別に問題は無いので大丈夫です。」

 

「そうなんだ・・・」

 

少女は自分で入力パネルを操作して、メトナと名前を入力した。少女の名前はメトナとして登録されたので、名前に関しての問題は解決したという事でいいかな。計算に文字を読めたりできるので、メトナの記憶喪失は現実での記憶と今までのSAOでの記憶だけを失っているという事だな。メトナは俺とフィリアで保護して、アインクラッドに一緒に連れて行けばメトナの事を知ってる者に会えるかもしれない。それに、ホロウデータならアインクラッドに連れて行けない筈なので、メトナがホロウデータなのかは別として、俺とフィリアが責任を持ってメトナを保護する事にしよう。

 

「それじゃ、メトナ。俺とフィリアが君を保護するから、しばらくは俺とフィリアと一緒に行動する様にしてほしいかな。」

 

「そうね。私とツナがあなたを守るから、一緒にアインクラッドに戻ろうか。」

 

「アインクラッド?どこの事か解らないけど、お父さんとお母さんと一緒なら構わないよ。」

 

ちょっと待て!?この子、今とんでもない事を口にしていなかったか!?聞き間違いかもしれないので、俺はメトナに確認の為に尋ねる。

 

「待て、メトナ。今、何て言った?」

 

「アインクラッドがどこの事か解らないって、言ったよ。」

 

「いや、その後の事なんだけど・・・」

 

「ん?お父さんとお母さんと一緒なら構わないよって、言ったよ。」

 

「そのお父さんとお母さんというのは誰の事かな・・・」

 

「二人の事だけど・・・呼んじゃダメなの?お父さんとお母さんって・・・」

 

メトナは涙目になりながら、俺の顔を見つめてくる。涙目は止めろ、俺の良心が痛む・・・

 

「メトナ。どうして、私とツナの事をお父さんとお母さんって呼びたいの?」

 

「だって、名前を付けてくれたもん。メトナって名前を・・・名前を付けてくれた人が親なんでしょ?じゃあ、お父さんとお母さんだよね?」

 

「ちょっと、違うから!俺とフィリアが付けた名前はこの世界でだけの仮の名前であって・・・」

 

「お父さん・・・私の事が嫌いなんだ・・・」

 

「違うから!?俺はメトナのお父さんでは無いと言いたいだけで・・・」

 

「お母さん、お父さんがイジワルするよ・・・」

 

「うん。本当にイジワルなお父さんね。私は別にお母さんと呼ばれても構わないわよ。だって、親代わりになる訳だしね。だから、私の事は本当にお母さんだと思っていいわよ。まあ、ソコにいる人はお父さんと呼ばれたくないみたいだけどね・・・」

 

「お母さん、ありがとう。お父さんの事はお父さんって呼んじゃダメなんだ・・・」

 

「本当にイジワルよね。ねえ、お父さん。」

 

味方いねえ!!?フィリアはお母さんと呼ばれても平気らしいが、俺はまだお父さんと呼ばれる年じゃないぞ。でも、メトナが涙目になりながら、俺を見つめてくるので、俺の良心が痛むので変な意地を張るのは止めるとしよう。

 

「わかったよ。俺の事をお父さんと呼んでもいいよ。その代わりに、涙目で俺を見つめてくるのだけは止めてくれよ・・・」

 

「お父さん、ありがとう!」

 

「俺16歳なのに・・・お父さんって呼ばれているよ・・・」

 

「あら?私も16だけど、何でソコまでお父さんと呼ばれるのに抵抗が有るのかしら?」

 

「俺はお兄さんと呼ばれる方がよかったんだけど・・・」

 

「シスコンなのね・・・」

 

「断じて違う!?俺には妹はいないし、それに居候している女性はしっかりした性格の格闘家の少女一人と毒料理の危険人物の二人だし・・・シスコンになる要素は無い!」

 

「じゃあ、ロリコンかしら?」

 

「それも無いから!?俺を危険人物に仕立てたいのか・・・」

 

「冗談よ。ロリコンだったら、私と結婚したりしないだろうしね。」

 

「お父さん、お母さん。二人で話して楽しいの?それよりも、シスコンにロリコンって何?」

 

「メトナ。シスコンにロリコンって言うのはね・・・」

 

「フィリア、絶対にそれだけは教えるな!悪影響しか無さそうだから!メトナ。今の話はもう少し大きくなった後に聞こうか。」

 

「うん?そんなに気になった訳じゃないから、聞かなくてもいいかな?」

 

とにかく、俺はメトナにお父さんと呼ばれるのに慣れる事にして、俺とフィリアはメトナを連れて花園エリアに入った。

 

「綺麗だね!お花がいっぱいだ!」

 

「メトナがはしゃいでいるわね。」

 

「そうだね。こうして見ると、メトナも普通の子供だよね。」

 

メトナは花園エリアに入ると、直ぐにはしゃいで花を見てまわる。こうしていると、メトナは普通の少女にしか見えない。本当に先ほどとは違う反応で元気な子だな。

 

「メトナ。私とツナの家が有るから、着いてきて!」

 

「うん。わかった!」

 

メトナは俺とフィリアの後ろに着いてくる。俺とフィリアは家に着くと、メトナを招き入れる。

 

「ここが私とツナが少しの間だけになるけど使っている家よ。今日から、メトナも一緒に暮らすから宜しくね。」

 

「お父さんとお母さんと一緒に住む家。私、二人と一緒にいられて嬉しいな。」

 

「ははっ、適応力が高いな・・・」

 

それから、俺とフィリアはメトナと一緒に過ごした。ホロウ・エリアの中枢部への行き方を探すのは一人だけにして、俺とフィリアはメトナの面倒を見る為に一人は家にメトナと供に残った。ホロウ・エリアの中枢部への行き方を探しながらも、メトナと一緒に暮らす日々は俺とフィリアの心に確かな安らぎを与えてくれた。メトナは最初こそ、言葉の最後に疑問符を付けてばかりだったが、俺とフィリアと一緒に暮らす内に言葉の表現も変わっていき、様々な表情を見せてくれる様になった。それに、俺とフィリアの為にいつの間にか習得していた薬学スキルを使って、特殊な薬を作って俺とフィリアに渡してくれた。例えば、ステータスの攻撃値、防御値、敏捷値の最大値を三つとも5上昇する薬やどんな状態異常でもたちまち治してしまう上に状態異常の耐性まで付く薬を作って渡してくれた。まあ、味に見た目は思い出すのも嫌なモノばかりだけど、俺とフィリアはメトナが作った薬を大事に扱う事にした。別に捨てなければ、問題は無い。

 

俺も少しずつだが、メトナからお父さんと呼ばれるのに慣れたので、メトナの事を自分の家族の様に大事に扱っていた。だが、メトナとの出会いこそが最後の試練の始まりだったという事を知らずに・・・

 

 

メトナとの出会いから1ヶ月が経ち、俺とフィリアがホロウ・エリアに飛ばされてから早くも3ヶ月経った。そんなある日に、メトナは少し様子が変だった。

 

「うっ!?よ、呼んでいるの・・・私を呼んでいるのは誰?」

 

「どうしたの、メトナ!?」

 

「誰かが私を呼んでいるの・・・お父さんとお母さんも連れて来いって言っているの・・・あの部屋にって・・・」

 

メトナは何かに呼ばれているらしく、その何かは俺とフィリアも呼んでいるらしい。メトナの言うあの部屋というのは管理エリアの事らしく、俺とフィリアはメトナを連れて管理エリアに入った。管理エリアに入って直ぐに、メトナは管理エリアの真ん中に立つとソコに今まで出なかったどこかに続く道が出現した。

 

「この先にいるの・・・私とお父さんにお母さんを呼ぶ誰かの声が・・・」

 

「もしかして、この先が・・・」

 

「まさか、こんな近くに有ったなんて・・・中枢部への入り口が・・・」

 

俺とフィリアは中枢部へ続く道が、まさか管理エリアの真ん中に有ったとは思いもしなかったが、メトナは呼び寄せられるかの様にその入り口に入って行く。

 

「メトナ!?ツナ、追いかけよう!メトナを安全地帯に置いて、最後の試練をクリアしましょ!」

 

「そうだな。メトナを早く追いかけて、メトナを安全な場所に連れていってから最後の試練をクリアしよう!」

 

俺とフィリアはメトナを追いかける様に中枢部へ続く道に入った。その道は只、真っ直ぐで曲がる道は無く、モンスターもいないが、まるで宇宙の中の様に暗く、怖い程に静かで無音な空間が続いており、俺とフィリアはしばらく、その空間を移動し続けた。

 

「メトナ・・・一体、どこにいるの?」

 

「まるでメトナはこの道が解る様に進んでいったな・・・」

 

しばらくすると、俺とフィリアは空間が広い場所にたどり着いた。どうやら、ここが終着点の様だ。だけど、メトナの姿が見えなかった。

 

「メトナは一体、どこにいるの・・・」

 

「おかしい・・・一本道で見失う筈が無い・・・しかも、メトナより俺とフィリアの方が早く動ける筈・・・それなのに、メトナの姿が見えない。一体、どういう事なんだ・・・」

 

俺とフィリアはメトナを探すが、メトナの姿は見当たらない。その代わり、玉座に座る体長2メートル半は有る黒い鎧を纏い顔も黒い鉄兜で顔が見えない巨人の姿が見えた。その黒い騎士が喋りだす。

 

「よく来たな。我が名は冥界を統率せし神、ハーディス!貴様らが探している少女はこの者か?」

 

「・・・」

 

ゼウスの次に今度はハーディスか。ギリシャ神話の冥界の神で、ゼウスの弟だっけ?あれ、兄だったかな?まあ、ハーディスの事よりもメトナがハーディスの座る玉座の後ろから姿を見せたが、様子がおかしい。

 

「メトナの様子が変だな・・・まるで生気が感じない・・・」

 

「そうね・・・ハーディス、メトナに何をしたの!!?」

 

「フフフハハハ!!まさか、まだ解らぬのか?貴様らがホロウ・エリアから出る為の最後の試練を今から開始するのだぞ。その相手は貴様らが1ヶ月の間、随分と愛情を育んだその娘よ!」

 

「ハーディス、お前は俺とフィリアにメトナと戦えと言うのか!!?」

 

「その通りだ!その少女の名前は元から無い。その少女は只、この試練の為だけに我とこの世界を造り上げた創造主に用意された我が権限で我の手で産み出されたデータに過ぎぬのだ!」

 

「ふざけるな!何だ、この試練は・・・まるで人の心を弄ぶかの様な・・・」

 

「これこそが我の産み出した試練なり!その名も苦渋の試練!さあ、貴様らが愛情を育んで大切に守っていた少女を倒してみせるがいい!そうすれば、ホロウ・エリアからアインクラッドに行く事が可能だ!ただし、その少女を倒さねばならぬがな!」

 

「ふざけないで!私とツナは本当にメトナを大切にしていたのよ・・・それなのに、どうして・・・こんな酷い試練の為だけにメトナを会わせたの・・・茅場昌彦は・・・」

 

「それは誤解だぞ。この試練は我が造り上げた試練なり!我が創造主は関係ないわ!」

 

そう言ったハーディスの体にはノイズが一瞬だが出ていた。おそらく、ハーディスはノイズの影響で暴走しているのか・・・それでも、試練が開始された今では、メトナと戦わないといけないのか・・・

 

「さあ、娘よ。汝の本来の姿を見せてやるといい!」

 

メトナはハーディスの言葉を聞くと、光を放ちながら、その姿が徐々に変わっていくと、翼を持つ巨大な天使の様な姿となった。

 

「では最後の試練を開始する!貴様らが育んだ娘が姿を変えた、その天使を倒してみせよ!それが出来れば、貴様らはアインクラッドに行く権利を得る。その代わり、その娘は完全に消えるがな!」

 

「メトナ、私とツナはあなたと戦ってでもアインクラッドに戻る様な事はイヤなの・・・だから、私とツナのところに戻って来て!」

 

巨大な天使の姿となったメトナは説得するフィリアに対して、光の矢を飛ばして攻撃してくる。フィリアは光の矢を何とか当たる寸前で回避するが、フィリアにはメトナと戦うという意思は無く、只悲しみを感じている様だ。

 

「メトナ、私は・・・あなたと戦う意思は無いの・・・だから、お願い・・・」

 

「無駄だ!その娘には最早、貴様らの声など聞こえぬわ!それ以前に我とその娘は所詮は単なるデータよ。貴様らと暮らした記憶など、とっくに我が消しておるわ!つまり、貴様らの事など覚えておらぬわ!」

 

「そ、そんな・・・私達の事を本当に忘れたの・・・」

 

「そうだ!完全に貴様らと暮らした記憶など無いわ!だから、安心して戦うといい!何故なら、娘は貴様らの事など覚えておらぬのだからな!」

 

「メトナが本当に私とツナの事を忘れていたとしても、私はメトナと戦う事だけは出来ないわ・・・」

 

「これこそが苦渋の試練よ!貴様らだけが苦しむ中で、貴様らは戦わぬとならないのだ!まあ、どうやら貴様らには娘と戦う意思は無い様だな。ならば、その娘の手で華やかに散るといい!」

 

メトナは巨大な光の槍を作り上げるとフィリアに投げつけた。フィリアは光の槍を避ける気力さえ無かったが、俺はとっさにハイパー化して光の槍を弾き、フィリアを守った。

 

「フィリア・・・下がっていろ。メトナは俺が倒す!」

 

「ツナ・・・それは本気で言っているの!!?」

 

「ああ。メトナはフィリアに手を出した以上は少し懲らしめないといけない。殴ってでも、切りつけてでも、メトナに刺激を与えて思い出させてやる!俺とフィリアの事をな!」

 

「無駄だ!その娘が貴様らの事を思い出す事など有り得ぬわ!」

 

「黙ってろ、ハーディス!」

 

「なぬ?」

 

「俺はお前の意見など知った事では無い!俺は只、自分の思いを乗せてメトナの心に響かせる!記憶が簡単に消える筈は無い。きっと、思い出すと信じて俺はメトナと戦う!」

 

「バカなヤツよ・・・理解できぬ・・・」

 

俺は巨大な天使となったメトナと戦いを開始する。天使メトナのHPゲージは3本。最後の試練という割には少ないが、フィリアに戦う気力が無い以上は俺だけで戦うしかないので、厳しい戦いとなるだろう。だけど、メトナ。お前を取り戻す為にも負けるつもりは無い!俺はエクセリオンを構えると片手剣のソードスキル[ヴォーパル・ストライク]を繰り出し、更に剣を持っていない手で体術スキル[エンブレイザー]を繰り出した。まさか、とっさに思い付いた片手剣のソードスキルと体術スキルの連続発動がここまで上手くいくとは思っていなかった。天使メトナは俺に反撃として、拳で俺を吹っ飛ばすが、俺は受け身を取ってダメージと反動を少なくした。

 

「メトナ、甘いぞ。今の場合、光の槍を作り上げてぶつけるべきだった。だけど、中々いい拳だった。」

 

「ナ・・ニヲ・・言っテ・・・」

 

「有り得ぬ!?あの姿では喋られぬ筈・・・只のエラーか?」

 

ハーディスは今のを只のエラーと認識した様だが、俺は違うと思う。メトナの心は完全に消えてはいない。今の様に攻撃して語りかければ、徐々にメトナの意思、それに記憶も戻っていく筈だ。俺はナッツを呼び出して、形態変化させる。

 

「ナッツ、形態変化!攻撃モード!」

 

「ガオオォォッ!!」

 

「I世のガントレット!喰らえ、ビッグバン・アクセル!」

 

メトナはビッグバン・アクセルを受けると、ダメージで怯みながらも光の矢を数十本作り上げ、俺に向けて放ってくる。俺は光の矢を避けて、メトナから距離が離れたが、俺はバーニング・アクセルを放ち、炎の球をメトナに飛ばしてぶつけた。

 

「メトナ。遠距離攻撃は牽制に撃つのもいいが、今の様に確実に当てる様に工夫もしないとダメだ!」

 

「ワタ・・シ・・は・・・」

 

「ええい!貴様が何をしたいかは知らぬが、その娘に何を語ろうと無駄だ!」

 

ハーディス、俺は無駄だと思わない。今の言葉も、確かにメトナには届いていた。メトナのHPゲージは残り2本。リングが強力になった分、加減が難しいがメトナが正気を取り戻すまでは倒さない様に気をつけないとな。それに、俺は真に倒すべき相手が何かは既に解っている。今はメトナを正気に戻す事が先決だな。

 

「ナッツ、形態変化!」

 

「ガウウゥッ!!」

 

「イクスセリオン!これで狂った歯車を断ち切る!フェニックス・クルセイダー!!」

 

俺はナッツをガントレットからエクセリオンと同化させて、一本の剣であるイクスセリオンに姿を変えさせると俺はイクスセリオンを構えると片手剣と死ぬ気の混合ソードスキル[フェニックス・クルセイダー]を放つ。俺はその一撃に思いを乗せてメトナに突っ込んでいき、メトナの腹部を切り裂く。メトナのHPは著しく減り、姿が天使から元のメトナの姿へと変わりつつある。

 

「メトナ。もしも、お前が俺とフィリアの事を思い出してくれたなら、止まってくれよ!」

 

「お父・・さん?」

 

「そうだ。俺だ、メトナ!戻ってこい!これ以上の痛みは感じたくはないだろ!」

 

「痛み?」

 

「心の痛みだ。俺とフィリアに攻撃していた時、お前も辛かっただろ。それが心の痛みだ。」

 

「心の痛み・・・私はお父さんとお母さんに酷い事をしちゃった・・・それに私は只のプログラムだよ・・・全て思い出したの。私はこの試練の為にだけ、ハーディスに作られたプログラムで、この感情も全てが作られた偽物だよ・・・そんな私でも、二人のところに戻ってきていいの?」

 

「構わない。攻撃した事はお前の意思でやった事じゃないだろ。どんな事情が有ろうと、俺とフィリアはお前の味方だ。例え、お前がプログラムだろうと関係ない。お前は俺とフィリアの大切な宝だ!」

 

「お父さん、お母さん・・・私は二人と一緒にいたい!だから、二人のところに戻る!」

 

メトナの姿が完全に人の姿へ戻ると、先ほどの戦いで表示されたHPゲージは消える。

 

「よかった、あなたは私とツナと一緒にいていいの。だから、一緒にアインクラッドに行こう。」

 

「私も行きたいけど・・・私はホロウ・エリアで作られたプログラムだから、ホロウ・エリアに縛り続けられるから行けないの・・・それに、今ので最後の試練は二人供、不合格と認識されちゃった・・・ごめんなさい、私のせいで二人がアインクラッドに戻せなくなちゃった・・・」

 

メトナは俺とフィリアの元に戻ってきたが、今ので俺とフィリアは最後の試練は不合格と認識されてしまったのか・・・だけど、最早関係ない。俺とフィリアが倒すべき相手は目の前にいるのだから。それが最後の試練では無くとも、アインクラッドに戻れないだろうと関係ない。俺とフィリアは人の心を弄ぶハーディスを倒さねばならない!

 

「理解不能、理解不能・・・何故、記憶が復元したのだ・・・」

 

「ハーディス、これが奇跡だ!メトナはもうお前の好きにはさせない!」

 

「まあ、構わぬ。貴様らは最後の試練は不合格だ。アインクラッドに行く権利など無いわ!さあ、それが解ったならこの中枢部から出ていくのだ!貴様らに再度試練を与える事は無い。せめて、このホロウ・エリアでその娘と暮らしているがいい!」

 

「ハーディス、俺とフィリアは確かにお前の作った試練には不合格だったのかもしれないが、俺とフィリアはこのまま立ち去るつもりは無い!」

 

「その通りよ!私とツナはあなたを倒してから、中枢部を出ていくわ!その後に、他の方法でアインクラッドに戻る方法を探すわ!」

 

「我を倒すだと?それは夢だな。我を倒すのは不可能なり!我は創造主よりホロウ・エリアの管理を任された特殊な存在なり!故に我は不死属性を持っている。つまり、我を倒すなど夢の中の夢よ!」

 

不死属性だと・・・それは攻撃してもHPが0にならず、倒せない事を意味する。でも、俺とフィリアはノイズで狂ったとは言え、ハーディスのやった行いを許す訳にはいかない。

 

「例え、不死だろうと俺とフィリアはお前の事を死んでも許せねぇ!」

 

「そうよ!あなたのやった行いを許す程、私とツナは我慢強くないわ!」

 

「愚かな・・・不死の意味が解らぬのか?貴様らはバカなのか?」

 

「ハーディス、お前は俺とフィリアの行いを愚かな事としか認識していない様だが、それは違う。俺とフィリアはお前を許せないからこそ、不死だろうと関係なく戦うんだ!お前に一矢を報いる為にも!」

 

俺がそう言った時、この中枢部に一人の男の声が響いた。

 

『ほう。面白い事になっている様だね。』

 

それは第1層以来に聞く声だった。そう、この声の主は・・・

 

「この声は・・・ええと、アルベルト男爵?いや、グレート・バトラー?」

 

「違うぞ、フィリア・・・何故、ポ○モン映画の登場人物の名前なんだ・・・」

 

「冗談よ。アーロンだったわね!」

 

『それもポ○モン映画の登場人物の名前ではないか!私の名前は茅場昌彦だ!』

 

「ふふっ・・・結構、イジリがい有るわね・・・茅場昌彦。」

 

「お父さん・・・お母さんの顔が恐いよ・・・」

 

「メトナ。それだけは言わない様にした方がいい。後で色々と恐い目に合うからな・・・」

 

「そうなの・・・じゃあ、黙っているね・・・」

 

『本当に私が真面目に話をしようと思えば、何故からかわれないとならないのだ・・・まあ、それはともかくとして、ツナ君とフィリア君の覚悟は解ったよ。開発者である私でもノイズの影響でホロウ・エリアへのアクセスが出来ずにいたのだが、数分前にやっとアクセス出来たのでね、君達の話を聞かせてもらったよ。どうやら、そのメトナという少女は君達への試練としてハーディスによって作られたプログラムの様だね。私もその事実を聞いた時は驚いたよ。まさか、私の作ったプログラムが自らここまで進化していたとは驚いたよ。でも、ハーディスはノイズの影響を受けて暴走している様だから、ハーディスの削除を君達に任せたい。ハーディスの削除は私の手では出来ないのでね、ハーディスの不死属性は解除しておいたから後は君達にハーディスの削除を任せたい。』

 

「言われなくても、俺とフィリアはハーディスを倒すつもりだ!それと、ハーディスの削除を任せるからには報酬も有るんだろ。」

 

『勿論だよ。君達がハーディスを倒してくれさえすれば、君達をホロウ・エリアからアインクラッドに戻すよ。それと、そのメトナという少女もアインクラッドに来れる様にしておこう。それだけでは無い。メトナという少女のデータをツナ君のナーブギアのメモリーデータに保存するとしよう。そうすれば、SAOをクリアした後でもメトナという少女に会う事が可能になるからね。他にも報酬の要望は有るかね?』

 

「カーマという名の自称愛の神の外道を作った事に対しての謝罪文を俺とフィリアに5000文字以上で送ってこい!」

 

「そうね。メトナも一緒にアインクラッドに来れる様になって、メトナがSAOクリアした後でも会える様に手配してくれるだけで十分よ。後は、その謝罪文を送ってきてくれればいいわね!」

 

『よほど、カーマに酷い目に合わされた様だね・・・カーマの性格は私の後輩をイメージしているのだが、やはり何か仕出かした様だね・・・わかった、謝罪文を5000文字以上で送ってこよう。後、フィリア君のカーソルを戻すにはハーディスを倒した後に、ハーディスの玉座を調べればシステム端末が有る筈だから、それを使って戻すといい。それでは、ハーディスの削除を任せる。』

 

茅場昌彦はハーディスの削除を俺とフィリアに任せると、通信を切った。

 

「創造主が我を削除しろと言ったのか・・・ホロウ・エリアの最高管理プログラムである我を・・・」

 

「ハーディス。お前の不死属性は消えた今、俺とフィリアの手で倒せる様になった。ハーディス、お前を倒させてもらう!」

 

「ハーディス、あなたのお陰でメトナと会えたけど・・・メトナを使った、あんな酷い試練を出したあなたを許せないわ!メトナ、下がっていて!」

 

「うん。ええと、二人供頑張ってね!私は応援するから!」

 

「我の不死属性が消えようと、我を倒すなど所詮は夢よ!」

 

「ハーディス、お前は夢を叶わない妄想か何かだと勘違いしている様だがそれは違うぞ!」

 

「何だと!?」

 

「夢は諦めない限り、続くんだ。それが例え、叶わない夢でも、人は夢を追いかける事で頑張れるんだ!だから、夢は只の妄想なんかじゃない!夢は生きる為の活力を与えてくれるモノなんだ!だから、俺とフィリアはお前を倒す!そして、アインクラッドに戻ってSAOを攻略して現実に帰るんだ!それが今の俺とフィリア、それにアインクラッドで未だに戦っている俺の仲間達の夢だ!」

 

「下らぬ!ならば、その夢という名の幻想を抱いたまま死ぬといい!」

 

「いくぞ、フィリア!これがホロウ・エリアでの最後の戦いだ!」

 

「ええ!絶対に勝って、アインクラッドに戻ってみせるわ!」

 

こうして、俺とフィリアのホロウ・エリアでの最後の戦いが開始するのだった。例え、ハーディスがどんな強敵だろうが負ける訳にはいかない!




今回の話はツナとフィリアが一人の少女メトナを保護して、親代わりになりましたが、メトナは試練の為だけに作られたプログラムでした。だけど、ツナとフィリアは作られたプログラムであろうとメトナをプログラムとして扱わず、一人の人として受け入れています。メトナは原作のMHCPであるユイとは違い、ホロウ・エリアの管理プログラムであるハーディスに作られた存在ですので、人の心に敏感では無いです。まあ、ユイの様にシステムに干渉する力は茅場昌彦が少し与えたらしいので、SAOの情報を集められる程度ですが有る様です。

茅場昌彦の声はポ○モン映画で毎回出る人ですし、声優ネタを出しましたが、特に深い意味は無いです。

次回はホロウ・エリアの最高管理プログラムであるハーディスとの戦いです。ハーディスはノイズで狂ったとは言えど、ホロウ・エリアの最高管理プログラムである為、強敵です。果たして、ツナとフィリアはハーディスを倒せるのであろうか・・・
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