さて、みなさん…。
今回は
【魁!? 私立百合ヶ崎女学院モビルスポーツ部】
第3話をお届けするのですが…
いやはや、大変なことになってしまいました★
『入学願書に虚偽の内容を記載した』
として、モモミは
中央委員会の査問会
にかけられてしまったモモミは
退学処分
となってしまったのですが…
なんと!!
退学の撤回をかけて、中央委員会とモビルスポーツで対戦
することになったのです…!!
はたして、モモミは見事勝利して、退学を撤回させられるのか―!?
それでは、モビルスポーツッ!!
レディ…ゴォゥッ!!
査問会から3日後の土曜日…
百合女モビルスポーツ部の練習場―。
モビルスポーツ用のモビルスーツ・ノブッシ
のコクピットに座るモモミは、機体のセッティングを行なっていた―。
□
JMS-71
ノブッシ
未来世紀60年代に日本に配備されていた、ネオジャパン軍のモビルスーツだ。
未来世紀70年代中頃に新世代機ニンジャーの採用により退役。
民間に払い下げされた機体は、作業用や警備用、そしてモビルスポーツに使われている―。
□
「大変なことになったわね…。」
と言うのは、モビルスポーツ部の部長の
ユキ・アイハラ。
「なんの☆
もともと、ここのモビルスポーツ部に入るのが、私の目的だったんだから☆
負けたくないけど…
でも、たとえ負けても、1日だけとはいえ、憧れのモビルスポーツ部に入れたから、悔いは無いかな★」
と言うモモミ―。
私立百合ヶ崎女学院(通称・百合女)に入学したモモミだったが…
入学願書に虚偽の記載をしたとして、モモミは
中央委員会
という、百合女を牛耳っている謎の組織によって査問会にかけられ、退学処分となってしまった。
しかし、モモミは退学処分撤回のために、モビルスポーツ勝負を挑んだのだ。
試合開始時間は、20分後の午前9時―。
「それにしても…
カッシュさん。
あなた
モビルスーツに乗ったこと、あるの?」
と訊くユキ。
モビルスーツの操縦資格は
満16歳から
と決まっている。
つまり
基本的に、高校生にならないと、モビルスーツには乗れない
のだ。
しかしユキは、モモミが、やけに手慣れた様子でセッティングを行っているのを見て、疑問を感じたのだ。
「無いよ。
ゲーセンで覚えた
の☆」
というモモミの発言を聞いたユキは…
開いた口が塞がらなかった…。
「セッティング完了☆
いつでも行けますよ☆」
と言うモモミ。
「わかったわ…。
信用してない
けど…
がんばってね…。」
と言うユキ。
「まかせて☆」
と、コクピットハッチを閉めるモモミ。
ユキはリフトに乗って、地上に降りていった。
まもなく…
午前9時となった―。
『開始時間になりました。
これより
モモミ・カッシュ
と
カズミ・ウラガ
による、モビルスポーツ戦を行います。』
というアナウンスが、会場に響き渡った。
《カッシュ機。
準備はよろしいか?〉
という声が、通信機から聞こえた。
「システム、オールグリーン☆
いつでも行けるよ☆」
と答えるモモミ。
《では、発進してください。〉
「了解☆
モモミ・カッシュ☆
ノブッシ、行っくよぉー!!」
と、スロットルレバーを押すモモミ。
すると…
ノブッシは背中のスラスターを噴射して、ハンガーから離れ、試合会場にへと出ていった―。
「いい発進ですね。」
と言うのは、モビルスポーツ部の副部長の
ハルナ・レーゼン
「えぇ…。」
と、短く答えるユキ。
「ただ…
相手が悪すぎ
ますね…。」
と言うハルナ。
「カズミ・ウラガさん…でしたね。
たしか…」
と言うユキ。
「はい…。
幼少期の頃から、ガンダムファイター養成所に通っていた人
です…。」
と言うハルナ…。
もちろん、このことを、ユキはモモミに伝えてある。
それでも、モモミは嫌な顔ひとつしなかった。
むしろ
「そんな人と対戦できるなんて、モビルスポーツ選手冥利に尽きるよ☆」
と喜んだ。
そんなモモミの笑顔を見たユキは
(この娘は、本当にモビルスポーツが好きなんだ。)
と感じた―。
◇
モビルスポーツ―。
それは、モビルスーツ版ガンダムファイトともいえる、新種のスポーツ競技だ。
ガンダムファイトのようなハデさは無いものの、競技者はガンダムファイターのような特殊な技能は必要はないため、誰でも気軽にやることができる。
使用される武器も、競技用の安心安全な物が使用される。
使用される武器は
セーフティーエネルギービームガン(SEビームガン)
と
セーフティーエネルギービームサーベル(SEビームサーベル)
だ。
これらの武器を用いて
相手に攻撃を10回当てた方が勝ち
となる―。
まもなく、レーダーが、カズミの乗るノブッシを捉えた。
同時に、カズミ機からのSEビーム弾が3発飛んできた。
「きゃっ!!」
と
右肩
右腕
左大腿部
に被弾してしまうモモミ機。
モモミが正面モニターを見れば…
左手にSEビームサーベルを持ったカズミ機が迫ってきていた。
モモミ機も、右手にSEビームサーベルを持つ。
カズミ機が左手で振り下ろすSEビームサーベルを、SEビームサーベルで受け止めるモモミ機。
だが!!
カズミ機は、右手にSEビームガンを持っていた…!!
カズミ機は、SEビームガンを連射する。
「いやあああ…っ!!」
カズミ機が撃つSEビームガンのSEビーム弾が、モモミ機の胴体に当たる。
その数、5発…。
これで、モモミ機は8発も被弾してしまった…。
あと、2発被弾したら、モモミの負けだ…。
一方で、カズミ機は1発も被弾していない…。
というよりも、モモミ機は1発も撃っていない…。
「相手になっていませんね…。」
と、一方的な展開に、あきれるハルナ。
「うん…。
でも、どうしてかな…。
まったく、悲壮感が感じられない
のよね…。」
と言うユキ。
「あれだけ実力差を見せつけられたら、もはや、悲壮感もありませんよ…。」
と言うハルナ。
「違うね。
カッシュさんは
モビルスポーツを楽しんでいる
のよ…☆」
と、ハルナの発言を否定するユキ。
「カッシュさんの退学がかかった試合ですよ?」
と言うハルナに
「きっと、カッシュさんにとって
そんなこと、どうでもいいこと
なのよ☆」
と、ユキは微笑んだ―。
◆
仰向けに倒れているモモミ機の胴体に、SEビームガンを撃つカズミ機。
これで、モモミ機の被弾数は9…。
あと1発当てれば、モモミの負けだ―。
「大口を叩いておいて、その程度ですか?」
と言うカズミ。
〈まあね…★
モビルスーツに乗ったの…
今日が生まれて初めてだったし…★》
と言うモモミ。
「そんなので、よくモビルスポーツで対戦しようなどと言いましたね…。」
と、あきれるカズミ。
〈私…
モビルスポーツが好き
なんだ…☆
ゲーセンの成績も、トップ5に入るくらい
なんだよ☆》
と言うモモミ。
「ゲームと現実を一緒にするな。」
と言うカズミ。
〈そうかな?
今のゲーセンのゲームって
現実に近い
んだよ。
そうでなきゃ、カズミさんと、ここまで戦えないよ。》
と言うモモミ。
「舐めるな。
これでも私は幼少の頃、ガンダムファイター養成所に通っていたのだぞ。」
と言うカズミ。
〈そうだね…。
ガンダムファイトとモビルスポーツは、まったく違う競技
だから…》
と言うモモミ。
「何を言っている?」
と訊くカズミ。
〈ゲームの必須技!!
というモモミの叫びとともに…
モモミ機が
右手に持つSEビームガンを10連射
した―!!
「なんだとぉーッ!?」
と、モモミ機の至近距離からのSEビームガンの10連射をくらったカズミ機のバックパックから
敗北を示す赤旗
が出てきた…。
◇
まさかの、モモミの逆転勝利に、ハルナはもちろん、ユキも驚いていた。
「あ…あんなことが…!?」
と驚愕するハルナ。
「なるほど…☆
セッティングに時間がかかっていたのは、カッシュさんは
ゲームのデータをインストールしていた
のね…☆」
と言うユキ。
「ゲームの…データ…!?」
と、ハルナは驚愕した…。
◆
モモミは再び、アイマスクをされ、中央委員会の査問会場に連れて来られた。
「カズミを破るとは見事だ。」
という声が、正面から聞こえた。
「私が勝ったんだから、私の退学は撤回でしょ?」
と言うモモミに
「誰がそんな事を言った?」
と言う、正面にいる人物。
「ゑっ?」
と驚くモモミ。
「モビルスポーツでの対戦は
カズミが勝手にやったこと
であり、私は了承していない。」
と言う、正面にいる人物。
「だから、勝手な事をして、無様に負けたカズミは
三役を更迭された
の☆」
という声が、左側から聞こえた。
「そこでだ…。
お前をカズミの後任としたい。」
と、正面にいる人物に言われ
「ゑゑゑゑゑっ!?」」
という、モモミの絶叫が査問会場内に響いた…。