「遅い………」
「夜は元気なんだからー!」
麻子は夜戦だと光りそうだな。映画のワンシーンみたいなポーズで待っていた。階段を登っていくといつものおかっぱ風紀委員が居た
「出港ギリギリよ」
「すみません」
「すまんなそど子」
「その名前で呼ばないで!」
やっぱりそど子の方が言いやすいんだ。皆そう思ってる筈だ。学園艦に登るとそこには一年生チームが居た
「西住隊長………戦車を放り出して逃げたりして、すみませんでした!」
「「「「「すみませんでした!!」」」」」
戦車から逃げ出した事に対して一同頭を下げて謝る
「先輩達カッコ良かったです!」
「直ぐ負けちゃうと思ってたのに………」
「私達も次は頑張ります!」
「絶対頑張ります!」
一年生チームは覚悟が出来ていた。みほ達は笑顔で見ていた
「これからは、作戦は西住ちゃんに任せるよ。んで、これ」
角谷は小山が持っていた箱をみほに渡す。中身はティーカップとティーセットだった。to friendと書かれた手紙だった。武部が読み上げた
『今日は、ありがとう。貴女のお姉様との試合より面白かったわ。また公式戦で戦いましょう』
と書かれていた。
「凄いです!聖グロリアーナは好敵手と認めた相手にしか紅茶を贈らないとか」
「そうなんだ」
好敵手と認めたって訳か。確かに、善戦した方じゃないか?
「昨日の敵は今日の友ですね」
「あー!待って、まだ手紙あった!」
もう一枚の手紙が添えてあった。
「『Yurina Nasu』。ゆりなん宛だよ?」
「え?私?」
私宛に何を………?
『そして、友梨奈さん。今日の試合とても楽しかったわ。公式戦、貴女と戦えることを楽しみしてますわ。次は絶対に勝ちます』
「ほほぅ………ダージリンさんからの挑戦状として受け取るよ」
「そ、そんな事書かれてたんだ………」
みほがあはは………と苦笑いしながら言う。ん?まだ続きがある………?
『もしよろしかったら我が聖グロリアーナに転校されるのも如何?わたくしとオレンジペコの電話番号とメールアドレスを書いてありますので登録お願いしますわ』
「………聖グロリアーナに転校ねぇ」
「え!そんな事書かれてたの!?」
といっても、まだ大洗の方が良いが
「友梨奈さん………行かないよね………?」
「………行きませんよ」
「その間めっちゃ気になるんですけど!?」
間なんてあったか?
「ま、公式戦は頑張れとか書いてあった。負けられないな」
「はい!勝ちたいです!」
そう言えば公式戦がどうたらこうたの言ってたな角谷は。こんな新参チームで大丈夫なのか。すると、五十鈴に声を掛けられる
「那須さん………」
「どうしました?」
「あの時は、ありがとうございました」
「何。素直に気持ちを言ったんだ。見てみたいな。五十鈴さんの生け花」
「それでしたら、一番最初に那須さんにわたくしの花を見て欲しいですけど………駄目ですか?」
「………ヤー。約束だ」
指切りを交わした。何故か顔が赤い。………何でだ?
―――数日後
『大洗女子学園8番!』
みほが引いたくじの番号は8番。当たったのはサンダース大学附属高校。
『イェーーイ!!』
『………あれは死にましたね』
『あぁ………死んだな。あぁやって油断するから負けるんだ。昔のドイツそっくり』
『………否定はしないです』
ケルツこと舞野は毒舌になっている。しかし相手はサンダース………名前的にアメリカみたいな高校だろうな。となると………
『ドイツの為、ここで抵抗する!!』
『マジかよ!やっちまった!ケルツ早く乗れ!行くぞ!』
『全員黙れ!』
あの時の記憶を思い出す………シュローダーがシャーマンを撃破してそこから多数のシャーマンとカリオペ相手に戦った。ステファンもよく耐えたものだ
しかし、彼女達が余裕と高を括っているのも分かる気がするがな。相手は20年前に廃止になった"無名校"だからな。
「サンダース高………」
「それって強いの?」
「優勝候補の一つです」
「えぇ………」
一方生徒会の各々は
「初戦から強豪ですね」
「どんな事が有っても負けられない………負けたら我々は」
険しい顔で言う河嶋。
「にしてもあのシャーマンと戦えるとはな。腕が鳴るぜ」
「相手は物量で押してくる。"あの時"みたいにな」
「あの時は本当に死ぬかと………」
シュローダー、お前が撃ったのが原因だぞ?撃った弾がシャーマンぶち壊してそのまま戦闘になったからな?
「ですが、サンダース生徒達は天狗になってます。それこそ好機かと」
………ハートマンの言う通りだ。命取りにならないことを祈るぞ