「それでは、本日の練習を終了する!解散!」
『お疲れ様でした』
河嶋の号令により今日の戦車訓練は終了する。
「お疲れ様」
「疲れたぁ〜甘いもの食べたい」
「何か食べて帰る?」
「うん」
みほな誘いに武部は一度のったが五十鈴が気転を利かす。
「あ、私達ちょっと用事があるからみぽりん先に帰っていいよ!」
「え?…うん」
「ゆりなん!みぽりんエスコートして!」
「え?まぁ良いが。行こうみほ」
「う、うん」
夕日の中を帰っていく。するとみほが何かを思い出したかのように立ち止まった
「あ!作戦ノート教室に忘れちゃったみたい………」
「取りに戻るか」
一度学園に戻った。教室に戻りみほは自身の机の中にしまっていたノートを取り出す
「ノートはあった?」
「うん、あれ?」
「どうした?」
「沙織さん達の鞄がある?皆もう帰った筈じゃ………」
武部達の鞄は机に掛かったままだった
「あぁ、なら納得だ。みほ、見てみろ」
「え?」
外ではⅣ号のメンバーが自主練をしていた
「九秒!さっきより速くなったかも」
「やった!」
「次はもっと速く動いて見せます!」
そして、沙織達の方へと向かった。
「みんな………」
「「「「あぁ…………」」」」
「まだ練習してたんだ?」
「私達、みぽりんの足を引っ張らない様にしなきゃと思って」
「お姉さん達を見返してやりましょうね」
「みんな…」
良い友達に恵まれてるなと友梨奈は思った。
「友梨奈さん、私頑張るね」
「…あぁ」
戦車道の訓練では、変わった事があった
まずはステファン搭乗員の制服が一新された。車長用には下士官用の陸軍型M40野戦服が、装填手、砲手、操縦手にはM36野戦服がティーガーⅡの中に置いてあった。
「ふむ………M40野戦服もあるのか」
「ナチスを連想させないようにしましょうか………」
鷲の紋章は無いため、ナチスを連想されるような事は無いとは思うが。
尚、下は黒いスカートだった。ズボンにしてくれせめてと全員思った
そして、一年生から『AチームBチームとか分かりにくい』『もう少し可愛い名前で行きませんか?』と言うことで動物の名前がチーム名になるのが採用。
みほ達Ⅳ号Aチームはあんこうチーム
バレー部八九式Bチームはアヒルさんチーム
歴女達チーム三号突撃砲Cチームはカバさんチーム
一年生達M3中戦車Dチームはウサギさんチーム
生徒会38(t)軽戦車Eチームはカメさんチーム
友梨奈達ティーガーⅡ(H)は王虎さんチームとなった。(え?そのまんま?それしか思い浮かばなかったんだよ察してくれby友梨奈)
大会へ向けてのパンツァージャケット(PJと呼んでいく)が新しく新調され試着していた。
「皆さんとってもお似合いです!」
「良いじゃん!気に入っちゃった!」
皆からは好評であった
そして始まる[第63回全国戦車道高校生大会]。場所は南の孤島の森林地帯。会場では大盛り上がりであった。ただ、戦車道始めたての大洗と、サンダースとは大違いであった。チアリーダーまでも居る
「整備終わったか!」
「「「「「はーい」」」」」
河嶋がそう聞くとみな返事をする。
「準備完了!」
「私達もです!」
「Ⅳ号も完了です!」
「いつでも構わん」
「じゃあ試合開始まで待機!」
皆が待機状態となったが、一年生チームが何を思い出したのか
「あっ!砲弾忘れてた!」
「それ一番大切じゃん!」
「ごめ〜ん」
と砲弾を忘れた事に笑い合う一年生チーム。
「笑えないな」
「平和なだけまだ良いさ」
舞野がぼそりと呟く。あれを実戦でやったら間違いなく殴られる。すると
「呑気なものね。よくそれでよくノコノコと全国大会に来れたわね?」
サンダースの副隊長、アリサとナオミがやってきた
「あ!」
秋山は偵察のことを思い出したのかみほの後ろに隠れた。大丈夫大丈夫。ケイはそんなことで怒りはしないさ
「貴様等何しに来た!」
「試合前の交流も兼ねて食事でもどうかと思いまして」
「あ〜いいね〜」
角谷はニヤリと笑う。すると、ナオミがこっちに来た
「勿論、君も来るよね?コンビニ店員さん?」
「はは!勿論!」
一瞬でバレてたみたいだった。ってかサンダースでの愛称って『コンビニ店員』なんだな……
「すごっ!」
「救護車にシャワー車、ヘアーサロン車まで!」
「本当にリッチな学校なんですね」
と武部と秋山、五十鈴がサンダースの車両を見て圧倒されていた。すると、
「ヘイ、アンジー!」
とケイが手を振りながら角谷たちの方にやって来た。
「角谷杏だから、アンジー?」
「馴れ馴れしい」
「やあ、やあケイ。お招きどうも」
と角谷とケイは握手をして軽い挨拶をする。知り合いみたいだった
「何でも好きな物食べってて。OK!」
「オーケーオーケー、おケイだけに」
「アハハハ!ナイスジョーク!」
と角谷がドヤ顔で駄洒落を言い、ケイは腹を抑えながら笑った。
((((つまらねー……))))
ステファン搭乗員全員が思った事であった。すると、ケイがこっちに気づいた
「HEY!オットボール3等軍曹!ナス!」
「あ、見つかっちゃった!」
「怒られるのかな?」
と秋山と武部は心配そうに言う。ケイの懐の大きさは本物だぞ?
「この間大丈夫だった?」
「え?はい……」
「また、いつでも遊びに来て!ウチは、いつだってオープンだからね!」
ね?思った通りだ。すると友梨奈の方に近づく
「ハーイ!ナス!元気にしてた?」
「ケイさん…偵察の件については申し訳ない」
「良いの良いの!今日の試合お互いフェアで頑張りましょう!」
「分かった」
フェアか…ドイツ軍アンフェアなことばっかりしてたからな
ハーグ陸戦条約ガン無視パンターG(偽装M10)…今となっては懐かしい思い出だ
「良い人そうですね車長」
「それが彼女だ。懐の大きさは本物だぞ?」
その後は、飯を食べてそれぞれの陸戦服を着る。ドイツ軍の戦車にはドイツの軍服を着る。高校生版国防軍に早変わりだ
『それでは、サンダース大学付属高校と大洗女子学園の試合を開始する!』
「よろしく」
「あぁ」
ケイと角谷は握手をしてジープで陣地に戻る
「説明した通り、相手のフラッグ車を戦闘不能にした方が勝ちです。サンダース付属の戦車は、王虎さんチームのティーガーIIを除けば攻守共にに私達より上ですが、落ち着いて戦いましょう。機動性を活かして常に動き続け敵を分散させて三突若しくはティーガーIIの前に引きずり込んで下さい!」
『はい!!』
「シャあオラ!ひっさびさの実戦操縦だ…!燃えてくるぜ」
『ケルツ、みほ隊長に従って動け』
『わかってる!』
『シュローダーは砲に着け、ハートマンは偵察担当だ、頼むぞ』
『了解しました』
『りょ、了解』
すると、ジープが戻ってきた
「さあ〜行くよ!」
試合開始の花火が打ち上がった
『試合開始!』
全車一斉に前進した