生徒会室では、大洗の今の戦力の状況を見直していた
「次はアンツィオだけど、今の戦車で大丈夫ですかね…?」
「那須ちゃんのは良いとしてね〜」
「次も絶対勝たねばならんのだ!」
小山が不安そうに言い、河嶋は勝利への執念を露わにする
「二回戦は、アンツィオ高校だよ」
「ノリと勢いだけは、あるからねぇ」
角谷がそう言い、落ち着いた河嶋が頷く。
「調子に乗られると手強い相手です。油断は禁物です」
翌日、戦車格納庫に戦車道履修生が集まり、彼らの前に生徒会の河嶋が立ち、
「一回戦に勝ったからと言って気を抜いては、いかん!次も絶対に勝ち抜くのだ!!いいな、腰抜け共!!」
『はい!』
「頑張りま〜す!」
と河嶋の喝にアヒルさんチームの磯部達が返事して、次にウサギさんチームの大野が返事を返す。
「勝って兜の緒を締めよ!だーっ!」
『オーッ!!』
「えいえいおー!」
とカバさんチームのカエサルの言葉に他の歴女達も声を上げる。
「『成長してきてるな』」
「『伸びしろがあるってか?ミューラー』」
ドイツ語で言うペーターとケルツ。今日の訓練では、隊列を組んで遠くの敵を射撃する。行進間射撃はシュローダーの苦手の一つだった。訓練を積んで彼女をもっと強くさせたいとペーターは思った
「『やはり行進間射撃は…苦手です。もう少しこうすれば……』」
シュローダーは反省点を挙げてそれを理解している。どうやれば上手く当たるか、どうやって敵の位置を予測して撃つかをノートに書いていた。
そして日が暮れる頃、訓練は終わった
『お疲れ様でした!』
全員解散。友梨奈たちはティーガーIIから降りて身体をほぐす
「全員ご苦労」
「ぐんと疲れました…」
「この後どうしますか?」
「飯でも食べに行くか?友梨奈の奢りで」
「おいおい舞野、そこは割り勘って言ってくれよな」
「ははは!ま、この後行こうか。じゃ、先帰ってるからな」
舞野達は先に帰った。すると、後ろからみほが声をかけてきた
「友梨奈さん、お疲れ様」
「お疲れ」
「今日もいい汗掻きましたね」
「うん?武部、何かいい事でもあったのか?」
武部が何やら嬉しそうな顔をしていたので聞いてみた。
「あ、わかる?実はさ私、戦車に乗り始めてから痩せたよ」
「そう言えば、私も少しだけ低血圧が改善された様な?」
「血行が良くなったですかね?」
「血の気が増えたのかな?戦車乗りって頭に血が上りやすい人多いし」
「それ関係ある?」
乙女の嗜みとはそう言う事なのか。美容効果がある戦車道か……やる人増えるだろうな
この後、他のチームから色々質問されていたが、あんこうチーム総出で役割に回っていた
「西住ちゃん、那須ちゃん、結構良いチームに纏めてきたんじゃない?」
「そんな大層なことはしていません。『団結こそ強さ』それが私のチームのモットーであり、今の大洗にはそれが必要と思っただけです」
「私もお礼を言いたいのは私の方で、最初はどうなるかと思いましたけどでも、私今までとは違う戦車道を知る事が出来ました」
『団結こそ強さ』。私のモットーでもある言葉だ。今は団結するべきである時だし、バラバラになってしまえばそれはもう意味をなさなくなる。
「それは、結構だが、次も絶対に勝つぞ」
「勝てるかね〜」
「チームは纏まってきて、みんなのやる気も整ってますけど……」
と不安な表情を浮かべるみほ
「戦車の数か」
「うん、正直今の戦車だけじゃ……」
いくらチームが団結しようとも戦車の性能が向上する訳ではない。
「あの、お話中すみません。書類上では他にも戦車があった形跡が?」
『…………え?』
書類を整理していた五十鈴が戦車の数が合わない事に気づいた。
「なら、探してみましょうか。学園艦内に戦車が眠ってるかもしれません」
友梨奈は提案した。後に戦車を探す事となる