ガールズ&パンツァー 最後の虎   作:東ドイツ空軍航空部隊

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第三十九話 迷子の子熊さん

 

 

 

 

「今日は何をしようか……?」

 

 

友梨奈はそう呟く。元軍人ではあるがランニングはきちっとやっている。だが今日は何故か怠けたい気分だった。

 

 

「今日は学園艦の寄港日だったな。何か日用品でも買うか」

 

 

そうして、学園艦は大洗に寄港した。日用品をショッピングモールで買う。そして、ある程度揃えて帰ろうとした時

 

 

「…あれがゲームセンターとやらか?」

 

 

1945年にゲーム機などは存在しない。ペーター達から見れば異質な機械であったが

 

 

いざやってみると意外とハマる物であった

 

 

「…ふむ、要点さえ見分ければ簡単にいけるな」

 

 

お菓子のUFOキャッチャーをやっていた友梨奈。未来の日本はこんなにも楽しいものなのかと実感した。そして、外にあるUFOキャッチャーをしようとした時

 

 

(……張り付いてる?)

 

 

磁石の如く張り付いている少女がいた。そのUFOキャッチャーの景品はと言うと

 

 

(ボコ……?ああ、ボコられグマのボコか。うちの部屋ボコの電撃戦を喰らってるが……)

 

 

主にみほが。いつの間にかボコが増えていた……なんてこともあった。今は止まっているが……

 

 

「(今どきの女の子はこんなのが流行ってるのか…ちょっとだけやってみるか)ちょっと良い?」

 

 

「!?」

 

 

「ああごめん。そのゲームをやりたいだけなんだ。少しどいてもらっても良いかな?」

 

 

「……(コクリ)」

 

 

その少女は移動した……と思ったが、移動しただけでまた張り付いていた。どんだけ好きなのやら…

 

 

「(はっ、こう言うのはな、一発じゃ取れないんすわ。何故って?そう言うふうに置いてある…)え?」

 

 

「おー……」

 

 

ボコの二連チャンだ。ぬいぐるみが一気に取れてしまった。今世紀二番目の運だな

 

 

(どうしよ……2個も置いてけれんぞ…あ、みほにあげようかな?)

 

 

と誰にあげるか考えながら帰ろうとしたら

 

 

「……………」

 

 

さっきの子が欲しそうに見ていた。

 

 

友梨奈はイタズラ心でボコを右にやると少女もそれに合わせる。本当に磁石のようだ

 

 

(かわいいな……でも、あとちょっとで帰らないと)

 

 

と思い帰ろうとしたら

 

 

「あっ……」

 

 

物惜しそうな声を出した。…てか、二つあるからもう一つ上げれば良いのかと思い

 

 

「ほら、あげる」

 

 

「え……?いいの?」

 

 

「ああ。君のような大切にしている人の方が喜ぶさ」

 

 

「ありがとう……」

 

 

と渡すと、ギュッと抱きしめていた。

 

 

「そう言えば、君は一人で来たの?」

 

 

「……お母様と一緒に来た」

 

 

「そのお母様は?」

 

 

「……はぐれた」

 

 

はぐれたんかいと思いつつ、解決策を考える。そして

 

 

「じゃあ、一緒に探す?」

 

 

「……良いの?」

 

 

「勿論」

 

 

「ありがとう……」

 

 

こうして、迷子の子熊さんを送り届ける任務が始まった。少女は友梨奈の服の袖を掴んでいる

 

 

「そう言えば、名前聞いてなかったな?名前は何て言う?」

 

 

「……?」

 

 

「名前ないと不便かなあって思ったけど……だめかな?あ、勿論、言わなくて「愛里寿…」

 

 

「……島田愛里寿。それが私の名前……」

 

 

「愛里寿か。良い名前だね。私は」

 

 

「知ってる。那須友梨奈お姉ちゃん……戦車道の中でも有名な存在……」

 

 

「あ、知ってるの?」

 

 

「うん……お母様が戦車道連盟の理事長だから…」

 

 

(……え?愛里寿ちゃんのお母さん、理事長……島田ってことは、あの島田流のか?)

 

 

考えを巡らせていくと愛里寿が言う

 

 

「友梨奈お姉ちゃんのチーム…とても強い。指揮も完璧で、操縦手、砲手の腕も確実なもの……私のチームでも勝てるかどうか分からない……」

 

 

「そんな事はない。一人一人との信頼関係が大事だ。そいつが勝手なことをすれば、皆が崩れる」

 

 

そうだろシュローダー?お前降伏勧告出されたのにシャーマンに発砲したもんな

 

 

「そう言えば、愛里寿ちゃんも隊長を?」

 

 

「うん……センチュリオンの車長もしてる」

 

 

「へえ……(センチュリオンかあ…聞いたことない戦車だな)」

 

 

「友梨奈お姉ちゃんはどうして戦車道を?」

 

 

不意に聞いてくる愛里寿。

 

 

「久しぶりに戦車に乗ってみたかった。それだけのことさ」

 

 

「じゃあ、戦術や戦法はどうやって身につけたの?」

 

 

「中学の時、隊長を務めた事がある。それで身につけた。…と、あそこに交番があるから、もしかしたらいるかもね」

 

 

「うん……ありがとう……」

 

 

「どうって事ないさ」

 

 

すると愛里寿はお母様と言い、交番の警官と話していた女性も気づく。どうやらヒットだったようだな

 

 

「じゃあ。またいつか会おう」

 

 

と言い、立ち去った

 

 

 

 

 

 

 

「それで愛里寿、いままで何処にいたの?」

 

 

「ゲームセンター……ボコのぬいぐるみがあったから」

 

 

警官との話を終えた島田親子は帰る支度をしていた。彼女は、世界中に道場を持つ島田流戦車道の家元島田千代は愛娘の愛里寿が何処にいたのかを聞いた。

 

 

「それで……そのボコのぬいぐるみはどうしたの?」

 

 

「あそこに居る友梨奈お姉ちゃんが……あれ?」

 

 

愛里寿は見渡すが友梨奈の姿は一つも見えなかった

 

 

「ねえ愛里寿、その友梨奈お姉ちゃんって言うのは那須友梨奈の事?」

 

 

「うん……」

 

 

愛里寿は頷く。

 

 

「そう……彼女には感謝しなくっちゃね。さ、行きましょう。ヘリが待ってるわ」

 

 

「はい」

 

 

二人は手を繋ぎ、帰路へと着いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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