ガールズ&パンツァー 最後の虎   作:東ドイツ空軍航空部隊

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第四十一話 プラウダ戦

 

 

 

そして、ついに始まる第63回高校生戦車道大会準決勝。北緯50度を超えた土地は寒いぞ

 

 

「寒いな。コートと長ズボン持ってきて良かった」

 

 

「そうだな」

 

 

四人全員ドイツ軍の長コートと長ズボンを履いている。女子力なんて知った事じゃない

 

 

「寒ゥッ!?マジ寒いんだけど!」

 

 

「北緯50度を越えてますからね……」

 

 

「たまに吹く風がちょー寒いんですけどーっ!ってかゆりなん達長ズボン履いてるのズルい!」

 

 

あまりにも会場が寒いから武部は、ガタガタ震えながら言い、五十鈴も若干寒そうにしながら言う。まぁ、いつものパンツァージャケットじゃ寒さを凌げないだろう。タイツでも履いてくればよかったのに……

 

 

「三突の履帯は、ヴィンターゲッテンにしたし、ラジエーターに不凍液も入れたよね」

 

 

「はい」

 

 

冬季用の履帯の事だ。他の戦車も同じ装備だが、本格的に装備し、冬用迷彩を施しているのは友梨奈の戦車だけだ

 

 

「あの!」

 

 

みほは、風紀委員のカモさんチームに声を掛ける。

 

 

「いきなり試合で大変だと思いますけど、落ち着いて頑張って下さいね」

 

 

みほは、緊張しているみどり子の緊張をほぐす。麻子もみどり子に

 

 

「わからない事があったら無線で連絡してくれ、そど子」

 

 

「だから、そど子って呼ばないでよ!!私の名前は、園みどり子!」

 

 

「わかった、そど子……」

 

 

「全然、わかってないじゃないの!」

 

 

これで、風紀委員の緊張も解けただろう。一年生チームは雪合戦をし、歴女達は真田幸村の雪像を作っていた。クオリティ高っ

 

 

「元気だねー」

 

 

「皆さん、楽しそうですねー」

 

 

そんな中、一台のロケットトラックが停車する。スターリンのオルガンと呼ばれたBMー13カチューシャロケットだ。ドイツ軍歩兵を恐怖に陥れたトラックだろう。そこから二人が降りてきた

 

 

「え?何、誰?」

 

 

「あれは、プラウダ高校の隊長と副隊長……」

 

 

「『地吹雪のカチューシャ』と『ブリザードのノンナ』ですね」

 

 

カチューシャとノンナは大洗チームの少し前で歩みを止める。そして、カチューシャは大洗の戦車を一通り見渡した。そして、

 

 

「ぷっ、あっはっははははは!!」

 

 

と、大声で笑い出した。

 

 

「このカチューシャを笑わせる為に、こんな戦車用意したのね!ねえ!こんなポンコツ戦車でカチューシャ達と戦おうっていうの?正気の沙汰とは思えないわね。蹂躙されに来たようなものね!」

 

 

『フフッ……』

 

 

ケルツが笑った。誰にも聞こえないように笑ったみたいだった

 

 

「やあやあ、カチューシャ。よろしく、大洗の生徒会長の角谷だ」

 

 

気にしていない様にいつも通りの様子で出て来た角谷が自己紹介しながら、若干屈んで握手を求める。

 

 

「…………」

 

 

だが、当のカチューシャは、屈まれるのが不満だったのか

 

 

「ノンナ!」

 

 

いきなりノンナを呼び付ける。すると、ノンナは、カチューシャが何を求めているのかを悟り、カチューシャを肩車した。

 

 

「へっ?」

 

 

流石に驚いたのか、角谷会長も間抜けな声を出す

 

 

「貴方達はね、全てがカチューシャより下なの!戦車も技術も身長もね!」

 

 

ノンナに肩車されたカチューシャは胸の前で腕を組み、見下した様な声を上げた。

 

 

「肩車してるじゃないか……」

 

 

河嶋はボソボソとツッコミを入れる。

 

 

「聞こえたわよ!よくもカチューシャを侮辱したわね!しょくせいしてやる!」

 

 

噛んだな。粛清ね

 

 

「行くわよ!ノンナ!」

 

 

肩車されたカチューシャは、ノンナにそう言ってその場を去ろうとしたが

 

 

「で?何がしたいんですか?カチューシャさん」

 

 

「ユリーシャ!いるなら言いなさいよ!」

 

 

目の前にいただろというツッコミを心の中でした

 

 

「で、わざわざカチューシャロケットに乗って大洗を冷やかしに来たのか?」

 

 

「違うわ。大洗の隊長は?」

 

 

「は、はい」

 

 

とみほが、挙手をする。カチューシャの視界にみほを捉えた。

 

 

「あら?西住流の……去年はありがとう。貴女のお陰で私達優勝出来たわ。今年はどんなプレゼントがあるのかしら?今年もよろしくね、期待しているわ。家元さん。ユリーシャ、前に話の件、期待して待ってるわよ。じゃあね。ピロシキ」

 

 

「ダスヴィダーニャ」

 

 

で、結局冷やかしと変わらんのだが。

 

 

「那須ちゃんカチューシャと知り合いだったの?」

 

 

「ええ。前ダージリンさんとお茶会をして。それで知りました」

 

 

「その割には、仲良さそうね。彼女から愛称で呼ばれて」

 

 

「それに、あの話の件って何?」

 

 

と詰め寄られたが

 

 

「さ、取り敢えず、頑張ろう」

 

 

誤魔化した

 

 

 

 

一方、プラウダ高校の陣営に戻ったカチューシャとノンナは、

 

 

「それで、よかったのですか?カチューシャ」

 

 

「何がノンナ?」

 

 

陣地に戻るとノンナがカチューシャに聞いて来た。

 

 

「大洗のチームを挑発すると共に賭けを言い渡さなくて」

 

 

「ふん!大洗はこのカチューシャをバカにしたのよ。大洗を追い詰めて降伏させてユリーシャを引き渡してもらうんだから!」

 

 

「そうですか……」

 

 

二人の様子を見ていたクラーラが話かける。ロシア語で

 

 

『彼女……やるんですか?』

 

 

『ええ。彼女には少し分からせないといけないみたいです。もし彼女がカチューシャを汚すのなら許さない』

 

 

『彼女はどの戦車に?』

 

 

『確か白色塗装のティーガーIIの筈よ』

 

 

『ティーガー……雪上戦なら私たちが有利です』

 

 

『あのティーガーIIには要注意よ。砲手も、質が高い。必ず脅威になるわ』

 

 

「あんた達!日本語で話しなさいよ!ノンナなんて言ったの?」

 

 

「いえ、単なる試合前の確認です。カチューシャ」

 

 

「そう。それなら良いわ」

 

 

と涼しい顔でいったノンナ。

 

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