ガールズ&パンツァー 最後の虎   作:東ドイツ空軍航空部隊

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第四十三話 雪の進軍、プラウダの策謀

 

 

 

「う~冷える」

 

 

あんこうチームのⅣ号では、寒さで震えている。沙織は手袋をはめていたがそれでも寒かった

 

 

「この寒さ………確かに一気に決着をつけるのは正解かもしれませんね………」

 

 

「うん………」

 

 

その時、秋山が紙コップにホットココアを入れる

 

 

「ポットにココアを入れておきました。よかったらどうぞ」

 

 

「ありがとう」

 

 

みほは紙コップを受け取りゆっくり飲む。そんな中、みほは横を走るティーガーⅡを見ていた

 

 

「どうしたんですか?西住殿?」

 

 

「ううん………友梨奈さん達があんなに歌うなんて今まで無かったから」

 

 

「そう言えば那須殿達はドイツ語が上手いですね。確かに相手はソ連戦車ですからピッタリだと思いますけど………」

 

 

ティーガーⅡ車内では

 

 

「『さて、ここからが本番だ。相手はソ連戦車。ソ連戦車は東部戦線では最大の敵だ。T-34、KW-2、IS-2は全て強い。我々も相手をしたことがない敵だ。だが、地獄の防衛戦を乗りきれる我々なら問題は無い。力を信じ、大洗を信じろ』」

 

 

「『ふっ、ペーターらしい。改良されたティーガーⅡは何処まで発揮してくれるか』」

 

 

「『力を信じ大洗を信じろ。力を信じ大洗を信じろ』」

 

 

「『………』」

 

 

そんな中、丘の上から双眼鏡両手に見つめる人影が二名………

 

 

『敵は全車北東方面に走行中。時速約20キロ』

 

 

プラウダ高校の偵察員は隊長であるカチューシャに報告していた

 

 

「ふん…一気に勝負に出るつもり?生意気な……ノンナ!」

 

 

一人朝食を摂っているカチューシャはノンナを呼び掛ける

 

 

「分かってます」

 

 

ノンナは淡々と答え、他のチームメイトへ視線を送る

 

 

「ダー!」

 

 

一人の搭乗員がそう言うとT-34-76三両は発進した

 

 

「それじゃない私達も行動するわよ」

 

 

彼女等の作戦を開始した

 

 

 

 

 

「『左11時にT-34!』」

 

 

シュローダーが叫ぶ。ペーターがキューポラを開けると、T-34-76三両が居た。

 

 

「『機銃で牽制!位置を知らせる!』」

 

 

傾斜装甲と砲前面の7.92mmMG34を発砲する。緑の曳光弾がT-34の装甲をつつくように当たる。

 

 

他の車両もMG34の発砲音に気付き、アヒルさんチームの八九式を守る陣形に変わる

 

 

「三両だけ………外角防衛線かな?」

 

 

そう呟いた瞬間、T-34-76が発砲する。機銃でつつくのは効果あったみたいだ

 

 

「気付かれた!長砲身になったのを活かすのは今かも!」

 

 

車内に引っ込み、指示を出す

 

 

「砲撃用意してください。あんこうチームも攻撃します!」

 

 

「照準合いました!」

 

 

「撃てッ!!」

 

 

Ⅳ号は砲撃しT-34-76を撃破した。優勝校相手に先手を打った。シュローダーも照準を合わせて発砲し撃破したが、どうも納得いっていなかった

 

 

「『どうした?シュローダー』」

 

 

「『車長、呆気なさ過ぎませんか?相手は去年の優勝校の筈ですよ?それに皆イケイケムードになってます』」

 

 

「『言われてみればな………これはそろそろヤバイのかもしれんな』」

 

 

だが、前進は止まらない。そこでペーターは

 

 

「『ケルツ、T-34-76を追跡。但し、この先は集落だ。その前の丘で停車しろ』」

 

 

「『ヤヴォール!』」

 

 

ケルツはティーガーⅡを発進させる。大洗とプラウダでの砲撃合戦が始まった。三突はフラッグ車を狙ったが、護衛のT-34-85が盾になり撃破はまぬがれた

 

 

「やった!」

 

 

「おしい!」

 

 

三突がT-34-85が一両撃破し、白旗が上がった

 

 

「フラッグ車じゃないけど、また撃破しちゃいました!」

 

 

「これは、いけるのでは……」

 

 

「みんなノリノリだね」

 

 

あんこうチームでも、みほを除くみんな勝ってるのではと浮かれた。そして、プラウダ戦車隊がフラッグ車を庇う様にして後退して行く。

 

 

「あっ!?敵がまた下がるよ!」

 

 

「また!?」

 

 

これを見て、大洗チームはますます士気を上げて行く、

 

 

プラウダ戦車隊が後退し始めると、先陣を切って走り出したカメさんチームの38(t)を皮切りに、三突とM3リーが急発進し、プラウダの戦車隊を追い始めた

 

 

「ストレート勝ちしてやる!」

 

 

「待ちなさいよ!」

 

 

それに続いて、おろうことかフラッグ車のアヒルさんチームの八九式までも走り出し、それからカモさんチームのB1も後に続く。

 

 

『ちょ、ちょっと待ってください!……ごめんね友梨奈さん私達も追いかけるよ』

 

 

みほは申し訳なさそうに言ってⅣ号を発進させる。その先は廃村だ

 

 

「『この先は集落です。恐らく』」

 

 

「『そこに敵が居る………か』」

 

 

「『後先考えずに何を突っ走ってるんだ』」

 

 

と言ってティーガーⅡを廃村の丘の直前で停止させる。ペーターはキューポラを開け双眼鏡両手に見る。フラッグ車のT-34-76は砲撃を躱す。普通に操縦が上手い印象だった。そして、自分達が優位に立っていると考えていた大洗チーム一行に悲劇が

 

 

「『こいつはまずい!みほ!後方にT-34!」

 

 

気づいたのかフラッグ車を追撃するのをやめ、東に離脱しようとするがT–34–85がその行く手を塞ぐ。方向転換しても76とKW–2、85が完全包囲網を形成していたため、逃げ場所など一つもなかった

 

 

「『ここから退避できる唯一の手段はあの教会ぐらいですかね』」

 

 

ハートマンの言う通り、全車両教会に退避した模様だった。

 

 

「『どうするペーター?』」

 

 

「『皆は待ってろ。ちょっと行ってくる』」

 

 

ペーターは降り、雪原を歩く。見つかったら追われるが

 

 

 

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