決勝戦も近づく中、戦車格納庫にて戦車道メンバーが集まっていた。
「次は、いよいよ決勝戦だ。相手は黒森峰女学園!」
相手は9連覇を成し遂げた最強の高校だ。特にみほの顔はより一層引き締まった
「全校の期待が掛かってるから頑張ってよ〜」
いつもの軽い調子で、角谷会長が言う。
「本日は全員戦車の整備に当たれ!」
『『『『『『『『『『『はい!』』』』』』』』』』』
メンバーは戦車の整備を始めた。
そして生徒会メンバーと隊長であるみほ。副隊長の友梨奈は生徒会室で作戦会議をしていた
「決勝戦は20輌までいいそうですから、おそらく相手戦車の配置は……ティーガー、パンター、ヤークトパンター……」
「ふむ…… ティーガーII、ヤークトティーガー、……エレファント?珍しい車両を持ってるな黒森峰は」
エレファント重駆逐戦車とフェルディナント重駆逐戦車は同じかも知れないと思われがちだが意外にも別車両である。共通点ではどちらともポルシェティーガーの車体を流用してるぐらいか
「これでは、あまりに戦力の差が……」
このままでは確かに戦力的にはとても厳しいだろう。
「どこかで戦車叩き売りしてませんかね?」
「そんな都合のいい話ないと思います……」
小山が困った顔でそう言うが、アンツィオは中古のP40であり不良品に等しかった。
「いろんなクラブが義援金出してくれたんだけど、戦車は無理かもね……」
「その分は今ある戦車の補強、改造に回しますか?」
角谷がそう言い河嶋がそう答える。
「あとは、戦術で限られた戦力を補うしかないな」
「そうですね」
「そう言えば、この間見つかった88mmと105mmまだか?」
88mmは確かハートマンが怯えながら一年生と武部と一緒に探したやつか。ん?105mm?どこで見つけたんだ?
「105mmの方は整備は終わってるみたいです。ティーガーIIに載せていると」
え?ティーガーIIって105mm載せれる型あったっけか?
「散らばってたパーツを自動車部が組み立ている筈ですけど」
「あれさえあれば、この戦局を打破出来るはずだ!!」
河嶋がそう言うと…小山さんのポケットから電話が鳴り
「あっ…電話、はい、分かりました」
そして朗報が
「レストア!終了です!!」
「よしっ!!」
小山が嬉しそうな言葉に河嶋も嬉しそうに言う。
「すごーい!」
「強そう!!」
すでに秋山と1年達が居た。1年生からは好評の声が次々と上がるが、生徒会メンバーとみほの表情は微妙なものだった。
「これ!レア戦車なんですよね!!」
1年生以外で嬉しそうにしているのは、秋山だけだった。これはレアとも言える戦車であろう
「あぁ…納得だ」
「その一つがここにあるなんて…、そして動いている所を生で見られるなんて…」
自分はイタリア戦線でフェルディナントに改修されたのしか見た事がなかった
「ポルシェティーガー……」
「マニアには堪らない一品です!」
VK4501(P)を見て河嶋が小さく呟く。ティーガーIの試作型で、悲しき名車となったポルシェ博士作の戦車である。
「まあ、地面にめり込んだり」
履帯が地面にめり込む
「加熱してエンジンが炎上したりと壊れやすいのが難点ですけど」
エンジン部分が炎上し、黒煙が上がった
「あちゃーまたやっちゃったかー。ホシノー、消火器ー」
特に慌てる様子のないナカジマ。さては慣れたな?
「戦車とは呼びたくない戦車だよね?」
『……あれ売れば金になってもっといい戦車買えるのでは?』
と小声で言った友梨奈であった
「ティーガーII……なんだよな?」
「……88mmの面影が消えたな」
舞野と共に新しくなったティーガーIIを見ていた。明らかに88mmよりも長くなった主砲が特徴だ
「そういえば、10.5cm砲の試作型存在してたのか?」
「…よく分からないな」
ティーガーIIに105mm砲を載せ火力強化を図ったタイプである。ただ、載せるためには車体がデカくなっているはずだが、何故か今の状態を維持している。
その後は、猫田さんことねこにゃーがやってきて、戦車道を取れないかと聞いてきた
「本当!?ありがとう!」
思わぬ戦力の確保に、みほは嬉しそうに言うが、直ぐに申し訳なさそうなものと変わった。
「あ、でも………もう何処を探しても戦車が余ってないの」
「え?あの戦車は使わないの?」
とあの戦車と言い、ねこにゃーが走り出し、洗車がある駐車場へと向かった