ねこにゃーの後を付いていくと、あったのは三式中戦車だった
「こんな所に三式中戦車が」
「日本戦車か」
「あれ?これ使えるんですか!?」
「ずっと置きっぱなしになってたから、使えないだと思ってました…………」
「はあ……」
頼む、今は戦車が一両欲しかった所だったんだから。
「ポルシェティーガーは、自動車部の皆さんに乗ってもらうとして……」
「まぁ……他に選択肢はないが」
ただ、足回りが悪い戦車でドリフトはいかがなものだと思うぞナカジマさん?
ねこにゃー達とあと2人ほど来ていた。ただ、腕が心配だが……
「『パンターの装甲を貼り付けた』」
「『弱点にペタペタ貼ってるのか?』」
舞野が、パンターの装甲を買って弱点に貼っていた。雑誌でスーパーパーシングをたまたま舞野が見たらしく、それを元にしたらしい。なんというか……絶対重たいだろ
「『パンターの装甲は硬い。無いよりかはいいかな?』」
と、ふとあんこうチームのIV号戦車を見る。これまでのIV号から更にグレードアップしたH型になっていた
「マークⅣスペシャルですよ!かっこいいですね!」
IV号Hは、車体側面にシュルツェンと呼ばれる補助装甲板を貼り付けたタイプ。若干F2の砲の種類は変わってるが、威力は変わらない。
「麻子どこ行ってたのよ」
と、どこかに行っていた麻子が帰ってきた
「これ、お婆から差し入れのおはぎ」
「退院されたんですか」
と背負っていた風呂敷をおはぎをみんなに差し出す。
「うん、みんなによろしくって」
「よかった」
「決勝戦は観に来るって」
成程。麻子も気合いが入ってる訳か
「あ!みほさん、わたくし今日はこれで失礼させていただいていいですか?」
「あ?うん」
「華、何かあるの?」
と武部が疑問そうに言うと
「実は、土曜日から生け花の展示会が……」
「華さんが生けたお花も展示されるの?」
「はい」
「おー、観に行くよ」
「本当ですか!じゃあ、是非!!」
みほ達は五十鈴の生け花の展覧会に行くと決めると、五十鈴は友梨奈の方に行く
「あの、那須さん」
「はい?」
「今週の土曜日は、空いてますか?」
「はい。休みの日は空いてますが……それが?」
「本当ですか!そしたら展示会に那須さんも来て貰えませんか?」
五十鈴は嬉しそうに言った。
「私も……か?」
「はい。あの時言ってくれた……あの言葉で、私は決心出来たのです」
「……ああ、言ったなその言葉」
ありゃやりすぎたかなと思っていたが……そうでも無いようだった
「分かりました。展覧会、必ず行きますよ」
「はい!…それと、お母様が那須さんを連れてくるようにと」
なんかとても気まずかった。
土曜日、生け花の展示会があり、五十鈴さんの作品が出るという事で皆で行った
「わぁー、素敵」
「お花の香り」
「いつも鉄と油の匂いだからり嗅いでますからね、私達」
「華さんのお花は……」
「ん?あ!あれじゃない!?」
武部がそれらしい物に指を指した。色とりどりの生花が並ぶ中、五十鈴の作品は戦車を象った花瓶に生けられていた。
「すご〜い」
「戦車にお花が」
「斬新ですね」
花に詳しくは無いが、他の花と比べれば、斬新さが分かる。
「来てくれてありがとう」
「華さん!」
着物姿の五十鈴さんが来た。これが大和撫子ってやつなのか……
「あ、あの……那須さん?その、似合っていませんでしょうか……?」
「ふぁ!?い、いえ、とても似合ってて、可愛いですよ」
「///////あ、ありがとうございます」
と、なんかしーんとなってしまった。
「……この凄く素敵です。力強くてでも、優しい感じがする。まるで、華さんみたいに」
「この花はみなさんが、生けさせてくれたんです」
そう言って五十鈴の母がみほ達に近づいてくる
「そうなんですよ!!この子が生ける花は、纏まってはいるけれど個性と新しさに欠ける花でした。こんなに大胆で力強い作品が出来たのは、戦車道のおかげかも知れないわね?」
「お母様…」
「私とは違う……貴女の新境地ね」
「!はい!」
なんとか、和解出来たようだ
「それにしても、あの戦車の花器には驚いたわ!」
「特別に頼んで作ってもらったんです」
「まぁ、ふっふっふっ」
それにしても、私に話ってなんだろうか?
「あの、私に話というのは?」
「華さんの作品は見たかしら?」
「はい」
「どうかしら?」
それはもう…見た通り
「五十鈴さんの作品は、とても素晴らしいです。彼女の『力強い生け花』というのを感じます。とても尊く、美しい。私には、それを感じます」
「そう。貴女が言うなら、そうなのね」
「?」
「私は貴女にお礼を言わないといけないわ。あの時、貴女が割って入らなければ、華さんを失っていたかもしれないわ」
と、頭を下げてきた。
「いえいえ!頭を上げてください。あの時、私も感情的になっていました。お互い様ということで」
「……そう。なら、この話はこれで終わりね。……華さん」
「……はい、お母様」
「いつでも家に戻ってらっしゃい。待っているわ」
「!?……はい!!」
その言葉に五十鈴だけでなく、みほ達を喜んだ。
「よかったですね!五十鈴殿!!」
「華!やったね!」
「おめでとう、五十鈴さん」
とみほ達が喜びの言葉を贈っていた
「ふぅ…これで心置きなく、いつもの関係に戻れたな」
私は、大洗を信じる……ただ、それだけだ