「……成る程。そう言うことか」
『そう』
レオポンチーム車長のナカジマと打ち合わせをしていた。内容は、レオポンがやられた後の王虎チームの行動について
『ま、そう言うことだから、私達がやられたら、後はお願いね?』
「……任せろ。健闘を祈る」
『ありがとう!それと君達もね!』
ナカジマとの通信を切った。その後
『ウサギさんチーム、行動不能!』
ウサギさんチームがやられた。
「全員怪我はないか?」
『『『ありませーん!』』』
と返ってきた。
『すみません、エレファントとヤークトティーガーは撃破したんですが、ヤークトティーガーとやってた時に、その………………』
「…相打ちか」
『はい……すみません那須先輩』
「謝る事は無い澤さん。重駆逐戦車を2両も潰した。それだけでも大戦果です」
『那須先輩……あ、ありがとうございます!』
半分泣いたような声で、梓は言う。
『那須先輩!』
「どうした?」
『西住隊長の事、よろしくお願いします!』
「……勿論だ。全員を表彰台に上げて見せる」
そして、所定の位置で待機する。
「『ここで良いのか?ペーター?』」
「『ここなら敵戦車に照準が合わせられる』」
建物の一角に隠れるように止めたケルツ。
「『いいか?IV号とティーガーⅠが一両同士で対決する。ポルシェティーガーはあそこの入り口で敵を入らせないようにするのが作戦だ……レオポンがやられたら最終手段として自分達が動く…レオポンのゴングが鳴ってから』」
「『ヤヴォール……』」
そこの頃、まほの駆るティーガーⅠとのタンクチェイスをしていたみほ達あんこうチームは、最後の行動に出ようとしていた。
「此方あんこうチームです!レオポンさん、今何処に居ますか!?」
『此方レオポン。今野球グラウンドに来たところ。もう建物が見えてきてるよ~』
「了解です。至急0017地点に移動してください!」
『はーい、上手くやりなよ隊長~』
ナカジマがそう返事を返すと、ツチヤはポルシェティーガーの速度を上げて土手を上りきり、みほに指示された場所へと移動した。
「おっ!やってるやってる~」
ティーガーから逃げるⅣ号を視界に捉え、ナカジマはそう言った。
Ⅳ号とティーガーが建物の入り口に入った瞬間、ツチヤはバックしながらポルシェティーガーで入り口を塞ぎ、他の黒森峰戦車の前に立ちはだかった。
「さて、通せんぼ完了。後はどれだけやれるか、だね!」
ホシノはそう言いながら、装填を終えたポルシェティーガーの主砲の引き金を引くのであった。
レオポンチームが入り口を塞いでいる間、その建物の中央広場へとやって来た姉妹は、各々の愛車のキューポラから上半身を乗り出し、互いの敵を見据えた。
今此処で、西住姉妹による壮絶な一騎討ちが行われようとしているのだ。
「西住流に逃げると言う道は無い。こうなったら、此処で決着をつけるしか無いな」
「………………」
黒森峰チーム隊長として、西住流次期師範としての威厳を持って言う姉に、みほは決心を固めて言い返した。
「………………受けてたちます」
「さぁて、此処から先へは行かせないよ~?」
入り口を塞いだポルシェティーガーと黒森峰戦車隊6両による撃ち合いが始まった
ポルシェティーガーに当たらなかった砲弾が1輌のパンターGに命中して行動不能になると言う損害が出ていた。
「撃てっ!」
パンターGの一両がポルシェティーガーの砲塔側面に向けて撃った
「良しっⅠ命中だ!」
しかし、当たった筈の砲弾は抜けきれていなかった。
「抜けきれてない!?」
「後退急げ!」
パンターの後退速度は英国戦車並みに遅いため、そのまま88mmを食らって白旗が上がった
「ほい、次はラングね~」
ナカジマの指示で、ホシノはその引き金を引く。
放たれた砲弾はラングの正面装甲に直撃し、撃破にはならなかったものの、大きく退けた。
「ちょっと何やってんのよ!相手は失敗兵器なのよ!?」
その失敗兵器相手に苦戦をしているのが現状だった。
「うーん、ボチボチ当たり始めてきたなぁ………那須ちゃんの出番、ちょっと早まるかもしれないね~」
黒森峰からの砲撃が、砲塔周囲の装甲に次第に当たるようになってきた中、揺れる車内でナカジマはそう呟いた。
「砲弾は未だそれなりに残ってるから、どうせやられるなら、弾切れになるまで撃ってからにしたいねぇ~」
「んで、弾切れになる頃には何輌残ってるかなぁ?」
「さぁ?」
そんな会話を交わしつつ、一行は砲撃を続けた。
アヒルさんチームでは、黒森峰分隊を相手に挑発行為を続けていた。
「うーん………………やっぱり、はっきゅんの57㎜砲じゃあ、傷すら付かないなぁ」
車両後方の窓から、自分達を追い回す黒森峰分隊を見ながら典子は言う。
「相手の装甲は分厚いですからねぇ~………………あのティーガーⅡの正面装甲は180㎜って言われてますし」
「那須先輩とシュミレーションしたとは言え……数が違う」
そう言い合いながら、黒森峰分隊から逃げ続ける
「チッ……八九式だから何だと思っていたけどまさかここまでなんてね……!」
三郷は舌打ちしながら言う。
「早めに撃破して、副隊長達の応援に回らないと………………!」
三郷は指示を出し続けた