ケルツが決死の表情を見せながらハンドルを握っている
「『ティーガーⅡであんな動きについていけると思ってるのか!?』」
「『Ⅰで出来るならⅡでも出来る筈ですよ!』」
「『ウルセェ!重量の問題じゃ!』」
シュローダーが言った言葉にケルツが反論した。
「『それより、こっちは撃てる機会が少ない。相手に悟られて、ティーガーⅠが撃破されたらお終いだ』」
「『マガジンなら沢山ある。ただ変えるのに時間がかかるが』」
砲弾もまだあるのだが、ハートマンが戦闘不能になった為、シュローダーがやることになっている
ただ、ハートマンと比べたら時間は掛かるが
「『ぐっ!どうした!』」
「『撃ってきた!だが非貫通!』」
17ポンド砲はAPDSとやらの砲弾があると聞く。貫通力は高い砲弾で厄介だ
「『まほのティーガーⅠに敵の視線を集中させるな!』」
1対1に追い込まれたらシャーマン軍団の中から生き残ってきた私でも無理だと。愛里寿のセンチュリオンに嫌がらせ程度の機関銃攻撃をした
(あのティーガーⅡ、さっきから機関銃でしか攻撃してこない………?)
愛里寿は疑問に思っていた。ここに来てからずっと機関銃でしか応戦して来ない
(砲弾が尽きた………?いや、ティーガーⅡの規模を考えてそれはあり得ない……なら、乗員が?)
機関銃でしか攻撃せず、砲撃は一度もない………そして視線はまほのティーガーⅠへと移った
「まほさん!視線が向こうに移った!こっちの状況がバレた!」
『!』
センチュリオンがいつの間にか消えていた。そして砲撃音………撃破されたないことを祈るしかない
『大丈夫だ。ギリギリ躱した』
とりあえず無事だったが、向こうはまほのティーガーⅠを狙うだろう
「まほさん、これ以上なりふり構っていられない。こっちは装填手がダウンしてる状況だ。貴女がやられたら、逃げるしかない」
『……副官3人を倒したのにか?』
「スモーク弾のお陰さ。それで、まほさん。いい考えが浮かびました。聞いてくれますか?」
『構わないが……どんな考えだ?』
『…かなり大胆な作戦だが、あの島田愛里寿がそう動いてくれるか?』
「相手はこっちを遠回しにしている。いわば、いつでもこっちを撃破でき、尚且つこっちが行動すれば相手が目を光らす。
『……分かった。何とかやってみよう』
「助かります。タイミングはそちらに任せます」
『分かった』
追われるまほのティーガーⅠ、追う愛里寿のセンチュリオン、そしてステファンは機銃攻撃をしている
「『そろそろ無意味な気がするな。ケルツ、遠回りで前進。まほからは少し遅れて回る』」
「『ヤヴォール』」
「『シュローダー、お前の狙撃能力、存分に見せつけろ』」
「『ヤヴォール!!』」
すると、まほからの通信が入った
『そろそろいい頃合いだ。準備は良いか?』
「勿論だ!」
ケルツはスピードを上げ前進を開始した。愛里寿もそれに気づいたようだ
その時、まほのティーガーⅠは急ブレーキをかけ、センチュリオンの目の前に停止した
この動きに愛里寿は反応した。それと砲塔がこっちに向いているのも
流石の超反応だと感じた。みほがやられてまほが手こずったのも理解できた
「『だが………そこで止まるのはシュローダーの前では駄目だ』」
「『フォイヤー!!』」
シュローダーが撃った砲弾は、相手の側面に吸い込まれるように着弾した。
「『……終わったな』」
「『あぁ………終わったな』」
試合終了と、アナウンスが聞こえた
『大学選抜、残存稼動車両0。大洗女子学園、残存稼動車両2。大洗女子学園の勝利!!』
何とか、勝った。
「『っっしゃ!』」
ケルツがハンドルを叩いている。だから備品は大事に扱えっちゅうの
ただ……これで大洗女子学園は長らく安泰であろうな……