「『皆、よく頑張った』」
車内からペーターの声が聞こえる。
「『これで大洗の廃校は無くなりましたね』」
「『……ハァァァァ。こんな緊迫した状況は久々だったけどな』」
そしてケルツが、IV号に近づくように操縦した。そこには涙を溜めたあんこうチームの面々がいた
「お疲れ様。よく頑張ったな」
そうは言うものの、皆感動しているのか、言葉は返ってこなかった。
少し困った顔になっていると
「ううん。ここまでこれたのも友梨奈さん達がいてくれたお陰です」
「………買い被りすぎだ」
「それでも、ですよ」
と微笑みながらみほは言った。
「陣地まで送る。舞野、鎖繋げれるか?」
「勿論だ!」
舞野が飛び出てきて、ティーガーⅡと繋げる為の鎖をIV号に付ける。
「よし、これで大丈夫だ」
舞野は操縦席に戻り、発進する。スピードを調節しながら陣地への帰路を辿っていく
そして戻ると、先に撃破された大洗連合の皆が集まっていた
ティーガーⅠとⅡ、そして牽引されるIV号と砲塔に腰掛けるみほ達を見て、周りに集まって行った
「『危ねぇ………轢き殺す所だった……』」
ギリギリで止まれたみたいな表情を浮かべたケルツ。
「『おい、ハートマンは?』」
「『何とか大丈夫です………』」
と、シュローダーがハートマンの手を取って出て行った。
「『行くぞケルツ。祭り上げのお時間だ』」
「『こういうの苦手なんだが………ま、いっか』」
と、ハッチから外に出ると、歓声が沸き上がった。戦場じゃ、こんな事はあまりしなかったななんて考えていたら、ピタリと歓声が止んだ。何だと思ったら大学選抜チームの隊長の島田愛里寿が歩いてやって来た
彼女はみほの前に来ると、パンツァージャケットのポケットからボコられグマのボコの人形を取り出した
「私からの勲章よ」
そう言われると、みほは困惑したような顔をしたが、笑顔を浮かべながら差し出されたボコの人形を手に取った
「ありがとう。大切にするね」
そうお礼を言われた愛里寿は顔を下に向けた。恥ずかしがってるのだろうね
「次はお互い気負うものがない状態で戦いたい。みほさんや、友梨奈さんとも」
そう言って、みほと友梨奈に向けて再戦を誓う。
「私もです。試合には勝ったけど、愛里寿ちゃんとの勝負には負けちゃったから、今度は負けない」
「……こっちも、今度は勝負でも、試合にも勝つ」
と、友梨奈は微笑ましい顔で見ていた。
そして、再び大洗女子学園の学園艦が見えた
「『帰ってきたな!我らが故郷!』」
「『本当はドイツですけどね』」
「『ハハッ、面白い』」
ペーターは、ハッチから身を乗り出し
「ただいま。大洗女子学園。我々はただいま全員元気で帰還しました」
と、日本語で言いながら敬礼をした