大洗のヨハネスブルクこと船舶不良科(そんな科は無いが)五人が加わり、この大洗戦車道チームも戦力を確保できている。
そこから練習を積み重ね、時を過ごしていた
「『おう、ペーター』」
「『ケルツ、調子は』」
操縦手兼修理屋のケルツは、西住命名の『サメさんチーム』を見ながら言った。
「『まぁ、悪くは無い。大洗の戦車は種類は違えど一人一人の連携力は負けないのは知ってる筈だろ?サメさんチームも成長が期待できる』」
「『そう言えば、秋山から何か貰っていたが、何を貰ってたんだ?』」
あぁそれかとペーターは思い、秋山からさっき受け取った袋を渡す。
「『これ…………マスクか。確かに顔は隠せるな』」
「『この世界の秋山もいい装備を持ってる。これなら素顔はバレん』」
口元を隠す程度だが、全然問題は無かった
『大洗女子学園、前へ』
なんやかんやで私達は今、この世界の河嶋が出る大会の無限軌道杯、そのトーナメント会に出ていた。
あの格好では流石に不審がられるから大洗の学生服で来ている。
会場を見渡せばサンダースのケイや聖グロのダージリン、プラウダのカチューシャやノンナと言った強豪校の生徒は勿論、アンツィオのアンチョビや継続高校のミカも居た
ただ、黒森峰に関しては逸見エリカしか見当たらず、西住まほの姿は見かけなかったが
「みほ、君の姉のまほさんはどうしてるんだ?」
「え、お姉ちゃんですか?確か、留学のためにドイツへ向かったって言ってましたよ」
「『ドイツか………』……成る程、確かにそう言ってた気がするな」
「友梨奈さん……?」
怪訝そうにこちらを見てくるみほ。何故知ってるのかっていう顔だった。
それもそうか
「まぁ、簡潔に言うなら元の世界に居た時、まほさんから手紙が来た。個人宛ての」
「友梨奈さんに手紙が?」
「あぁ。一緒にドイツに留学してみないかって言う内容だった。自分もびっくりしたが」
「えぇっ!?」
「まぁ、その誘いは断ったがな。元は大洗の廃校阻止の為に復帰したような感じだからな。まほさんは戦車道に対しての熱意があって素晴らしかった。私が行ったところでどうにもならない」
「そ、そうなんですか…………」(向こうのお姉ちゃんがドイツ留学に誘う程の実力を持ってる友梨奈さん………それに他の人も練習中においても練度も高かったし………)
「?」
何か考えている雰囲気だったが、壇上に視線が向くと、抽選を行った河嶋の結果がアナウンスされ、大きく張り出されたトーナメント表に視線が集中した。
ふむ………相手は
「BC自由学園か……秋山、何か情報は持ってないのか?」
「BC自由学園ですか?初戦敗退がほとんどなので、あまり有力なデータはないんですけどぉ…………」
どうやらあまりいい情報は無さそうだった。ただ、名前だけは知ってる。確かフランス風の高校だったような気はするが。
と思っていた時
「お前のせいで優勝校と当たってしまったではないか!!」
「何をー!?クジを引いたマリー様にケチをつけるか、貴様!!」
何か言い争っている模様だ。しかも隊長格と思われる人物も止めようとはせずケーキを頬張っている始末だ
「あれが、まさか?」
「そうです………BC自由学園の生徒ですぅ………」
「いかにも派閥関係で争ってそうだな……」
「元々、BC自由学園はお嬢様風の一貫校のBC学園と普通の進学高校の自由学園が統廃合された学校なんです。そのため中等部から上がってきた、いわゆるエスカレーター組と受験で入学してきた受験組の間で派閥争いが頻繁に起こっているようですね」
成る程………日本もそんな高校はあるんだな……
「あんなにゴタゴタだと、もしかしたら不戦勝とかないかな?」
「流石にそれは夢を見過ぎだろ…………」
それはそうだが………まぁ仲間と連携が取れないのなら、危険に晒すのは当然だが…
「そう言えば、秋山の十八番の潜入調査はやるのか?」
「勿論であります!それが私の役目ですので!」
なんやかんや言ってこの世界の秋山も変わっていなかった。
そして時間が過ぎると、秋山がBC自由学園への偵察から帰ってきた。
秋山が言っていた通り、派閥争いの映像であったが、自分の今までの経験から何か違和感を感じる。
いくらBC自由学園が派閥争いをしてるとは言え優勝校相手に無策なんてないはずだと。
それに秋山の顔は良くも悪くも売れてる(と思ってる)。この場合は完全に悪い方だな。
何か裏がある。それは間違いなかった
「『ま、これもいい経験になるだろう………だが、自分も手加減するつもりは微塵も無いがな』」
ステファンⅡの車長として、あの三人を率いる者として………な。
久々の投稿()
サボってすみませんでした!!