ラーのよく死ぬ竜!inトリコ   作:ラーメンをよく知る竜

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マンサム所長に追われることになったらしいけど、頑張れラーの翼神竜くん!
死んでも骨まで美味しくいただかれるだけだよ!

それはそうと勝手に名前をつけられたラーの翼神竜くん、鳥っぽい頭と胴体のドラゴン……ドラゴン?要素からフェニックス・ドラゴンなんて大層な名前で呼ばれてるらしいぞ!


まな板の上の鯉、フライパンの上のラー

本日私がいただくのは、その辺の湖から湧いてたあんかけ焼きそば。

とろとろのあんに、まるで鉄板で焼いたかのように香ばしい香りを放つ焼きそば。

これ絶対旨いやつー、なのでそのままいただきます。

アツアツだろうが関係ねぇ!

よくよく考えたら我ラーの翼神竜ぞ?

火を噴き炎を纏う太陽神のカードぞ……カードとかないから「こーゆー生き物なんだなー」でスルーしてるけど!

この程度の熱さどうってことな『グギュアアアア!!(あっづぁああ!!)』

 

なんで……どうして……?

この体猫舌すぎじゃない?

ちょっとーラーの翼神竜さんよー、性能どころか舌までヲーのよく死ぬ竜じゃん、クソ雑魚じゃねぇか。

火噴いてる時はなんにも感じないのにどうして……

あぁ、恋しきはアツアツのあんかけ焼きそば、あの頃のような情熱的(物理)なキミはもう居ないんだね。

 

それはそうと、トロトロのあんを絡めた麺が非常に美味しい。

少し柔らかい麺があんとよく絡み、それによって生み出される新たな食感。

トロモチよ、トロモチ!

新発見ですわパクパクですわ!

この場合だとチュルチュルですわ!

 

「池そばは上手いか?」

 

へー、これって池そばって言うんだ、覚えとこ。

あんかけと焼きの部分どこに行った。

もうちょっと、こう……あるでしょ?

名は体を表すっていうんだから、もうちょい名前に拘っても良いとラーは思うワケ。

想像は食事を美味しくする、私が今考えた言葉です。

 

ウメウメ…………あれ?

 

「腹ごしらえは済んだか?のう、()()()()()()()()()()()よ」

 

この人誰?

ハゲチャビンでやたらムキムキなおっさん?

つかこの人!?酒臭っ!!

焼きそばに夢中で気づかなかったけど、この人酒臭っ!!

 

「腹ごしらえが済んだなら、ちょいと遊ぼうや」

 

……すっげーー嫌な予感しかねぇ。

この人ぜってぇ強いじゃん。

足音も気配もなくここまで近づいてくるとか、紛うことなき強者ムーブしてるし。

話し方的にお目当て自分だし。

 

……

………

 

『グオアアアアアアアア!!(いやぁああああああ!!)』

「火を噴くだけでなく、強靭な脚力も兼ね合わせるか!ま、ウチのリッキーほどじゃないがな!バッハハハハハ!!」

 

Q.今どこ?

A.地獄ん中。

 

なにこのおっさん!?

火も噛みつきも何も聞かねぇんだけど!?

変な笑い声上げながらダッシュで追いかけてくる酔っぱらいのツルピカオヤジとか恐怖通り越してもはやシュールですらある。

笑いたきゃ笑え!

ラーのよく死ぬ竜とかヲーの翼神竜とか要介護とか好きに笑えばいいだろ!!

いやゴメン笑ってる暇あったら助けろ下さいよろしくお願いしまああぁーーーす!!(夏の戦争並感)

 

「タフネスも見ておこう、フライパンチ!!

『グギュオオオオオオオオオン!!?(いっでえぇーー!!?)』

「ほう……こりゃあ予想よりタフだのう、一撃でノすつもりで殴ったが」

 

タフだのう、じゃねぇよクソ痛えわ!

フライパンチなんてフザケた名前は飾りか!?

うん飾りだなチクショー!!

 

「まったくトリコめ……何が30くらいだ、全く」

 

30ってなに!?

年齢……はないか、なら俺の寿命か!?

それか『お前ごとき実力の30%で十分だ』的なあれか!?

こっちは残りLP100の超命がけでやってるのに、あれで30!?

死にとうない!

折角最近になってラーの翼神竜ボディにも慣れて親しみが湧いてきた頃なのに、首と胴体とか今生とかとお別れしとうない!

まだいろんな地を飛び回って美味しいご飯食べたい!

具体的には今は油淋鶏食べたい!

 

……ん?

 

「よしよし、ようやく大人しくなりおったな」

 

今、なんて言った?

()()()

いや、そっちじゃない。

()()()()()

首を回すと、そこにはそろそろ見慣れてきお目々によろしくないキンキラキンをした自分の体。

そして、そこから生える()

 

そうだ、俺……

 

ラーの()神竜じゃん!!

思っきしご立派な羽生えとるやんけ。

となると、やることは1つ!

存在自体忘れてたから使い方よく分からんけど……まあ火噴くのもなんとなくで行けたし空も飛べるはず!!

やってみせろよ、ラーの翼神竜()

なんとでもなーれー!!

 

『ガアアアアアアア!!(いったれオラアアア!!)』

「むう!?」

 

あばよ〜とっつぁん!

出来ればもう2度と来んな、この飲んだくれハゲ!!

翼で飛ぶのもなんだか変な感覚だけど、それは新居までお預けでーす。

 

「あー……まぁ良いだろう。あの様子なら、無闇に人を襲ったりしまい」

 

諦めてくれたようだ。

もうヲーのよく死ぬ竜とは言わせないぜ!

サラダバー!!

 

………

……

 

IGO某所

 

その夜、マンサムはひとり酒と洒落込んでいた。

心持ちは……何故か悪くない。

釣った稚魚を戻すだとか、猛獣の親子を見逃しただとか、そういった『まあ逃してやってもいいか』的な感情を抱いて、それを酒と共に飲み干す。

そして考えるのは、やはり件の猛獣のこと。

 

アヤツが食べていた池そば。

あれは高温すぎるが故に、火を吐く猛獣ですら口に入れた時点で大火傷を追うシロモノだ。

池そばに限らず、あの辺りの食材は大概超高温で熱されているものばかりだ。

そんな環境下で生息し、更にはあの脚力と飛行能力。

 

「捕獲レベルにすれば40は固いだろうな……食材を見る目はまだまだだな、トリコ」

 

今日はウォッカの気分だ。

 

フェニックス・ドラゴン

捕獲レベル 49

 

……果たしてラーの翼神竜と呼ばれる日は訪れるのか。




本日の食事
池そば
アツアツのあん湧き出る池。
超高温なため普通の生物は生息できないが、代わりに焼きそばのようなブラックバス『焼キソバス』などの珍しい食材が生きている。
冷ましてからでないと食べられないほど熱いが、その味は人の手では作り出せない絶品の味と言われている。
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