ラーのよく死ぬ竜!inトリコ 作:ラーメンをよく知る竜
ドラえもん のび太のパラレル西遊記の主題歌。
急になんだって?西に行くからだよ。
肉を食うために、西に行くんだよ。
この黄金の体には、立派な翼が生えている。
体躯の半分はあろうかというほど巨大で、機械的でやや生物離れしている翼が。
未だになれない体だけど、禿おやじの一件以来飛ぶことに関してはかなり自由にできる。
飛べるって素晴らしい!今なら鳥人間コンテスト負ける気がしねぇ!!
そんなこんなで今、飛んでいます。
目指せ西へ!Go to the west!!
目指すはうまい肉!
BBQ!焼肉!骨付き肉!!
生物の三大欲求のひとつ、睡眠欲、食欲、肉食いたい欲。
食欲2つあるじゃないか。
「キュウ!キュウ!(あれ!見て!)」
ん?
サッカラが下を指している。
さっきまで足元一面が雲だったのだが、少し雲薄れて下の草原が見えていた。
草原!
草原と言えば草食動物!
草食動物といえば肉!!
牛肉、豚肉に鶏肉、兎肉、もしかしたら旨い馬肉なんかも食えるかもしれない!!
『グルルルルル!!(降りてみるぞ!)』
「キューウ!キューウ!(にーく!にーく!)」
う~~ん、一面のくそ緑。
吹き抜ける風はなんか微妙に生ぬるく、常に足元から湿り気を感じる。
その辺の芝生も、こんなに晴レ晴レユカイな天気なのにじっとりディープグリーン。
この日本の夏を思わせるかのような気候は…!?
めっっっっちゃ気持ち悪ぃ!!
なんだこれ!?
まだ火口にいた時の方が快適とかふざけんじゃねぇぞ!?
草原なんだから炭火焼きレストラン並みにさわやかな風吹かせとけよ、中途半端に生ぬるい風とかなんの拷問ですか勘弁してください。
サッカラのほうに聞いてみると、以外にも結構余裕そうな雰囲気である
そうだよな…火口に住んでたならムワッとした暑さ平気だよな。
じゃあなんでオレはダメなんスカ。
教えて神様、仏様、ラー様。
そうしてジリジリ体力を削られながらも歩いていると、豚の群れに遭遇した。
…体にひもが締め付けてある豚の群れに。
一応言っておくとド変態の集まりという訳ではない。
どうして体にひもが巻き付いているのかは不明だ。
不明だが、そんなことはどうでもいい!!
念願の豚肉だ!
その肉置いてけ変態豚野郎!!
「…キュ?(…変態?)」
『グオオオオオオ!!(焼き豚にしてやるぜ!!)』
ゴッドブレイズ・キャノン!
オレの口から放たれた火は、群れの中心に当たり弾けた。
湿気を吹き飛ばすような火柱が立ち、群れの半分ほどは炎に飲み込まれていた。
流石ラーの翼神竜の代表的な技なだけあって、攻撃力は確かなものだ。
こんな若葉マークの体でこの威力。
豚の群れは怯えた様子で走り去っていくが、これだけの肉ではまだまだ足りない。
『グオオン!(サッカラ!)』
「キュイキュイ!!(任せて!!)」
サッカラはそう言うと、オレの背中から勢いよく飛び出した。
そしてその勢いのまま、豚の腹に突っ込んだ。
ドラゴンダイブ…?
その反動次の獲物に、さらにその反動で次の獲物にと、次々に豚をなぎ倒していく。
アイツ、オレより強くねぇ?
兄貴風吹かせてるけど実はオレの方が弱い可能性ある?
…強くなろう、メンツのために。
…あんな感じの動き、オレにもできるかな?
クラウチングスタート的な感じで前傾姿勢になって…
後ろ足に思い切り力を入れて……解き放つ!
バゴンッ!!!
地面を蹴り上げた次の瞬間、後ろからすごい音がした。
見ると、後ろの地面が抉れていた。
少し遅れて、パラパラと抉れた土が降ってくる。
オレガ…コレヲ…?
理解追いつかなくて、力を制御できない化け物になってしまった。
……あらためて、この体をどれだけ使いこなせていないのかを痛感しました。
見た目骨太の中身オンボロにもほどがあるぜよ。
そんなことをしていたら、サッカラがこっちに手を振っていた。
どうやら一通り狩り終わったらしい。
それじゃ本命!
このひも豚さんの実食といこうじゃないか!!
ガブリ!
こ…これは!?
口に入れた瞬間に肉汁があふれ出てくる。
しかも油っこくない、純粋な旨味が詰まった肉汁。
そしてこの食感!
このしっとりとした食感は、まるでじっくり調理されたチャーシューのそれ!!
柔らかく、それでいて豚肉を食べていることを叩きつけてくる弾力!
適度に食感が残った柔らかさとか、旨いにきまっとりますね!!
噛むたびに来る弾力と肉汁で、ずっと噛んでいたいとさえ思う。
そして飲み込むときは、ほんのりと塩気を含んだ風味を残していく。
旨い焼肉を塩だけで食べた後みたいな、そんな感覚。
今までで一番旨い豚肉かもしれない!
ちなみに、体に巻き付いているのは植物のツタだった。
生きてる豚にツタを巻き付けるとこんなに美味しくなるんだ…
「キュウーン!(豚うめぇ!)」
サッカラも満足げそうに豚肉をほおばっている。
ちょうど1頭目を平らげたところだった。
食べるペースもそうだけど、見かけによらずかなり食べるのねサッカラさん。
やっぱりこの世界、食に対してはやたらと振れ幅デカいな???
ありえねぇだろ…ひも巻き付けてある豚とかミネストローネのマグマとか、火を吐く金色の四足歩行ドラゴンとか。
でもまぁ…メシがうまけりゃなんでもいいのかもしれない。
………
……
…
同時刻
ここは
常に湿度が80%を超える多湿地帯。
人間界の中でも、過ごしやすさはともかく安全な地域に入るこのスキム草原。
だが、彼にとっては、まれに居る捕獲レベル30を超える猛獣以上に、この湿度こそが警戒すべき相手であった。
「はぁ~~~~~~~~~~~~……」
くそデカい溜息。
そこに感じる湿度もまた、彼に言わせてみれば
「
今日のスキム草原は薄霧がかかった一日。
しかし彼の周りだけが、霧が晴れている。
ピンク、青、緑、白の長髪をたなびかせる男。
「どいつだ?」
美食四天王 サニー
本日の食材
ひもぶた。決して悪口ではない。
全身が縛られているかのような豚。
紐は実は植物のつるであり、名前を「
重ねて言うが、決して悪口ではない。
縛られていることで身がキュッと引き締まり、脂が乗りつつも適度に歯ごたえのある絶妙な食感を生み出す。
縄張り意識が強いのか群れの縄張りから出るのを極端に拒み、自分のテリトリーに入ってきた相手に対しては非常に攻撃的になる。
もはや悪口かもしれない。
食事シーン書くのが一番楽しいんだけど、そのシーンにもってくまでが大変なのだ。
…サニーの口調ってこういうのでいいよね?