欧州の地獄隼達と魔王の狩り   作:島田愛里寿

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部隊名とコールサインはみょうこうさんとマクロススキー さんからご提案していただきました!


プロローグ 

BETA。

 

正式名称『人類に敵対的な地球外起源種』。

 

この生命体と月面で初接触してから人類は絶望的な戦いを行っていた。

 

そして1973年に新彊ウイグル自治区に落着したBETAの落着ユニットの撃滅に失敗して以降、人類は各地で応戦していたが一年で総人口の30%を喪失。

 

そうして人類は今なお絶望的な消耗戦を強いられていた。

 

 

そしてマブラヴオルタネイティブ本編が始まる十七年前、シュヴァルツェスマーケンが始まって一年後の1983年。

 

BETAとの悲惨な消耗戦を繰り広げていた欧州連合軍に希望の光のような部隊が存在していた。

 

その部隊は旧式化してきている戦術歩行攻撃機のA-10サンダーボルトⅡを主力とし、レーザーヤークトから拠点防衛、特定対象の撃破等々のような様々な任務を成功させている。

 

戦場の衛士や装甲歩兵達からは『戦場の女神』『戦女神(ワルキューレ)』『兵士の天使』『戦場の魔王』『魔王の大隊』等と呼ばれている。

 

その部隊の戦績は創設から二年足らずだというのに要撃級3200体以上・突撃級25964体以上・戦車級150000体以上・要塞級29体以上・光線級5550体以上・重光線級1526体以上・その他諸々多数であるが計測不能という各国軍が信じられないほど戦火をあげているのだ。

 

 

その部隊はほとんどの人員が女性、しかも少女兵であり各員が好きな動物をイメージしたマークを好きに書いているがその練度を疑う者はいない。

 

その部隊の総隊長はハンナ・ウルリーケ・ルーデル。かの魔王と呼ばれたスツーカ乗りの末裔であり、その魔王と遜色ないほどの腕前と‥‥

 

 

BETA狩りへの執着心はすさまじかった。

 

 

その部隊の名は

 

 

 

『ヘルファルコン』

 

 

ヨーロッパ 西ドイツ・東ドイツ合同BETA間引き作戦 戦場

 

現在東ドイツにて西・東ドイツ合同によるBETA間引き作戦が実行されていたが戦況は芳しくなかった。

 

『HQ!こちらワーグナーリーダー!ワーグナー2・3・4が脱落寸前だ!』

 

『こちらHQ!ワーグナーリーダーへ!直ちに後退しろ!!』

 

 

『こちらフッケバインリーダー。ワーグナーリーダーへあとは任せろ!』

 

 

『了解!くそ!天使どもはまだ来ないのか!?』

 

『こちらHQ。彼女たちは別の戦線から大急ぎで向かっている!もう少しの辛抱だ!』

 

『あいつらのおかげでBETA共の数が少なくなったのはありがてぇがなんかBETA共の反応速度が上がってきてんだが!?ってレーザー警報!!』

 

『ノルトハウゼン隊全機ブレイク!ブレイク!!』

 

「っく‥‥!」

 

西ドイツ陸軍第51戦術機甲大隊「フッケバイン」第二中隊のキルケ・シュタインホフは焦っていた。

 

東西ドイツ合同でのBETA間引き作戦と言えば聞こえはいいが政治家の政治的パフォーマンスの意味合いが強いこんな作戦に双方ドイツの優秀な衛士を減らすのは本意ではないしたとえいけ好かない東ドイツの兵力が減るのは個人的には気分がいいが戦略的にはいただけない。

 

しかしあまりにも被害が大きいというのに撤退の許可がなかなか下りない。上層部がこの期に及んで足の引っ張り合いを始めているからだ。

 

『こちらピクシー増強大隊。HQ戦線に到着した』

 

『HQ了解!ピクシー増強大隊は西の戦線のカバーに向かってくれ!ノルトハウゼン隊が壊滅寸前だ!』

 

『了解』

 

西ドイツ北方防衛の要のピクシー大隊さえも到着したというのに戦線は全く好転しない。

 

(くっ!早く撤退しないと欧州連合軍は再編不可能になるのよ!?)

 

『ってん?‥‥‥おいフッケバイン隊全機に次ぐ後退せよ後退せよ!』

 

「どうしたの?」

 

『中央からの待ちに待った切り札の到着だ!戦闘速度で戦闘エリアに進出中!コールサインは『エルケーニッヒ』!!』

 

「え!?」

 

『喜べ!我らの守護天使達のご到着だぞ!』

 

 

西ドイツ陸軍特別戦術攻撃機大隊 『ヘルファルコン』 コールサイン『エルケーニッヒ』通称ルーデル大隊

 

A-10CサンダーボルトⅡを主力にMk-57中隊支援砲を全機に装備させ、突撃級や要塞級を単独で撃破するほどの腕前の持ち主のみで編成された部隊だがあまりのその異常な戦闘スタイルと戦績から米軍は『クレイジー大隊』と呼んでいる。

 

その実力はかの東ドイツ陸軍第666戦術機中隊黒の宣告(シュヴァルツェスマーケン)に匹敵するともいわれており西ドイツ陸軍の切り札だ。

 

 

そしてその大隊長であるハンナ・ウルリーケ・ルーデルは指示を出した。

 

 

「よし!総員掛かかれぇ!!」

 

『『『『『『『ヤヴォール!!!』』』』』』』

 

 

こうしてルーデル率いる特別攻撃機大隊の活躍によりこの間引き作戦は見事に成功した。

 

とはいえ政治的なパフォーマンスだけでこのような作戦を強行させた上層部は更迭・免職・前線送りにされたが…

 

 

西ドイツ陸軍特別戦術攻撃機大隊 拠点基地休憩室

 

 

「ふぅ~、やれやれ。この世界に転生してすでに十年近くか‥‥」

 

ハンナ・ウルリーケ・ルーデルは一人そう愚痴っていた。

 

そこに

 

「あの~?大隊長?整備完了したと整備員がら報告がきてますけど?」

 

「お!よし行くぞ!アーデルハイド!」

 

「はぁ‥‥」

 

‥‥どうやら魔王の血はしっかり受け継がれているようだ。

 

これはハンナ・ルーデルに転生したある現代人がマブラヴ世界の欧州線戦にて英雄的活躍をしつつ恐れられながらBETAと死闘を繰り広げていく物語である。




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