推しの子 × 見える子ちゃん   作:サイレン

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アイ「みこちゃん。ちなみに私の指は10本だから!」
みこ「なんでそんな当たり前のことを……?」

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みこ「……え? 私、もしかして食べた?」

※約13500文字




一難去ってまた一難? 後編

 

 

 神童ロムと名乗った目の前の男性に対し、みこは警戒レベルを引き上げた。

 

(霊能者って、機械にも干渉できるの?)

 

 一体どういう原理でみこのスマホにデータを送り付けたのか。オカルトが関係ない普通の技術なのかもしれないが、だとしても怖いことに変わりはない。

 なるべく動じないようにとみこは気合を入れ直し、ロムを真っ直ぐに見据えた。

 

「初めまして、四谷みこです」

「四谷みこさん……はい、初めまして。それと……」

 

 ロムはみこから視線を外し、ごく自然とアイへと顔を向けた。

 

「私は星野アイだよ。えーと、ラムさんだっけ? よろしくね!」

「私はだっちゃとは言わないですね。ロムですよ」

「ロム、ロムね。うん、ちゃんと覚えたよ」

「いやぁー、光栄ですね。まさか伝説的アイドルである貴方に名前を覚えていただけるなんて」

「およ? 私のこと知ってるの?」

「もちろん」

 

 ロムは割と胡散臭い笑みを浮かべて、うんうんと満足げに首肯する。

 

「人気急上昇のアイドルグループでしたし、私も世代でしたから。B小町の曲はいくつか覚えてますよ。サインはB、でしたっけ?」

「あははー、まぁそれほどでもあったかもね」

 

 気を良くしたアイが鼻高々と振る舞う。

 みこは改めて、幽霊であるアイと会話が成立しているロムをまじまじと見詰めた。

 

(本当に見える人だ)

 

 親近感、とは違うが、それでも自分と同類がちゃんと存在することに驚きと安堵を覚える。

 

 だからといって、ロムが信用に値するか。これは未知数であった。

 

「それでロムさん、私たちに何の用なの?」

 

 さてどうしようとみこが悩む中、アイは一切の躊躇いなく切り込んだ。

 みこは若干目を見開くが、アイの様子は先程までとは一変していた。

 まるで子を命懸けで守ることを決意した親のような、真剣な眼差しでロムを見据えていた。

 

「先に言っておくね。もしみこちゃんに危害を加えようとするなら、どんな手を使っても排除するから。私は本気だよ」

「……肝に銘じておきましょう」

 

 アイの宣告を受けてなお朗らかに微笑むロムだったが、想定が甘過ぎたと言わざるを得ない。

 たとえ幽霊といえど、その場にいるのは伝説とまで謳われたアイドルにして、非凡なる存在。

 

「芸能界はね、裏側はもうドロドロなんだ」

 

 アイの唐突な語りにみこは首を傾げるが、この時点でロムは悪手を打ったのだろうと勘付いた。

 

「お金のことしか考えてない人がほとんどだったし、剥き出しの欲望を振り回す人も多かったなー。同業者になると妬みや嫉みで雁字搦め。そんな世界で生き残るにはね、ちゃんとした武器を持って戦えないといけないの。私の場合は、嘘が武器」

 

 瞳に宿した星が燦然と瞬く。

 眼光をギラリと輝かせて、アイは最後通牒を告げる。

 

「私相手に、嘘が通用すると思わないで。嘘じゃなくても、本心を隠した言葉も分かるから」

 

 視線を合わせて、ロムは悟った。

 

 自分ではアイを欺けない、と。

 

(プラン変更ですね……)

 

 こうも見事に釘を刺された状態では、一度でも信用を失えば二度と関わりが持てなくなるだろう。

 所詮幽霊の身だと、ロムは安易に考えない。

 既に動画を観て分かっているのだ。いざやろうと思えばアイは現実に干渉出来るし、みこも協力するだろうことを。

 ここは警察署の目の前の喫茶店。

 下手をすれば此方が一方的にやられかねないと判断して、ロムは戦略を考え直した。

 

「分かりました。改めて、肝に銘じておきます」

「今度はホントみたいだね」

 

 ひとまず返答に満足したアイは強気な姿勢を元に戻し、みこと目を合わせてウィンクする。

 一気に主導権がこちらに傾いたことをみこは理解した。年齢こそ五つほどしか離れていないが、アイは頼り甲斐のある大人なのだと再認識する。

 知らず緊張していた身体も自然とほぐれ、みこは完全に平常心を取り戻せた。

 

 二人の様子を見て分が悪いと判断したロムは、静かに頭を下げた。

 

「では、まず謝罪をさせてください。不躾に後をつける真似をして、申し訳ありませんでした」

「……確かにびっくりしましたが、アイさんがいたから大丈夫です」

「甘いよみこちゃん。私がその気なら、ストーカーとして警察に突き出してたよ? 当然謝ってもらわなきゃ」

 

 過激、とは言えないだろう。成人男性が女子中学生を追跡していたのだから。

 不埒な目的ではなかったとしても、明るみになれば裁かれて然るべき案件だ。

 

「否定できませんね。なので、お詫びと言ってはなんですが、ご質問があればお答えしましょう。お二人は恐らくですが、他の霊能者に会ったことはないでしょう? 色々とお役に立てるかと思います」

「!」

 

 願ってもない提案だった。なんならみこは、その為にロムと接触したと言っても過言ではない。この機会を無駄には出来ないだろう。

 アイも頷いて賛成してくれたため、みこの中で憂いが消えた。

 

「あのバケモノは一体何なんですか?」

 

 みこは喫茶店の隅に集まっているバケモノたちを一瞥する。

 元々は各席に居座っていたのだが、アイが店に入った瞬間に移動を始め、いつの間にか一番遠いポジションで固まっていたのだ。断固として店から出ない理由は分からないが。

 

 アイのお陰で三級程度ならマスコット感覚で見れるようになったみこだが、やっぱり怖いものは怖いのだ。

 第一に存在そのものについて質問したのは自然の流れであった。

 

「その質問にどうお答えするのが正解なのか定かではないですが、私が知っていることは話しましょう」

 

 ロムはワンクッション挟んだ上で、話し始めた。

 

「本質的にはアイさんと同類かと思います。つまりは、亡くなった人の成れの果てです」

「っ!」

「やっぱりそうなんだ」

 

 半ば覚悟していたが、はっきりと言葉にされると胸を刺すような鋭さを秘めていた。

 傷付いたであろうみこを慰めるわけではなかったが、ロムは補足を付け加える。

 

「とは言っても、全ての人がああなるわけではありません。アイさんはかなりレアなケースですが、生前の自我を保ったまま揺蕩う幽霊もいます」

「私ってそんなに珍しいの?」

「はい。そこまで生きていた頃と変わりないように見える方は、私も初めて見ました」

 

 嘘ではないだろう。みこも過去に同じことを思ったからだ。

 

「幽霊とバケモノの違いはなんなの?」

「あくまで経験則ですが、幽霊となる方は、亡くなった時に後悔は無かったけれど、それでもやっぱり身近な家族などが心配、といった想いを抱いていることが多いように思います。大抵は守護霊ですから」

 

 そしてバケモノですが、とロムは続ける。

 

「人間は負の感情の方が記憶に残るのでしょう。亡くなる時はやはり顕著で、若い身空であればあるほど後悔に苛まれる方が多い。その結末が、アレです」

「救いがないなー」

 

 身も蓋も無い感想だが、みこもアイに同感であった。

 現実世界は思ってた以上にファンタジーで、残酷なのだと思わずにはいられない。

 

 話の流れで、アイはまた一つ疑問を抱いた。

 

「じゃあ、なんでバケモノには強さに違いがあるの? 特級とかおかしいでしょ」

「特級、とは何ですか?」

「ああ、そっか。これは私たちだけの括りだったね。特級っていうのはね……」

 

 何ともなしにアイは説明するが、みこは無性に恥ずかしくなってきた。漫画の設定をそのまま現実に適用しているなど、もはや可哀想レベルなのでは? と考えてしまったのだ。

 

「なるほど。やはりお二人は着眼点が優れてますね」

「というと?」

「私もその漫画は知っています。そして、その設定はほとんど現実に当て嵌まっていると思っています。作者は霊能者かもしれませんね」

 

 あははと暢気に笑いながら、ロムはあくまで自論だと前置きして話を続けた。

 

「恐らく同じような想いを抱いたまま亡くなると、積み重なるのでしょう。一番分かりやすい例ですと、やはり男性の性的欲求が具現化したような彼らでしょうか」

「ああ、アレ……」

「アレは女の敵だよ。見つけたら即追っ払ってる」

 

 みことアイの目がしんと冷える。

 初めて見た時、みこは本当にゾッとした。ヤバいはヤバいでもベクトルが違う。怖気立つとはまさにこのこと。心の底から気持ち悪いと思っている。

 バケモノが積み重なるという推論を聞き、みこは漫画の設定を思い出して口を開いた。

 

「生きている人の負の感情も、積み重なるんですか?」

「それははっきりとは分かりません。ただし、全くの無関係ではないと思っています」

 

 説得力のある言葉をロムは頭で整理して、ちらりとアイを一瞥した。

 

「芸能人が分かりやすいですね。テレビでよく見るような人気な方ほど、そういったバケモノに取り憑かれています」

「ああ、アレ……」

「確かに嫉妬の呪い的な感じだったね」

「はい。ただ、活躍している芸能人に嫉妬しているのは今を生きている人間の筈です。その方々が亡くなった、とは思えません。つまり、生きている方の負の感情の向く先に、過去同じような想いを抱いて亡くなったバケモノの怨念が行き着くのだと考えています」

「マジでほぼ漫画じゃん。はぁー。なんていうかこう、世も末だね」

 

 どうやら色々と救いがないらしい。

 

「あとは心霊スポットとか自殺名所、曰く付きの建物とかは危険ですね。それこそ、特級がわんさかいますよ」

「絶対に行かない」

「肝試しって本当に怖いイベントだったんだね」

 

 みこは強い決意を抱いた。空気が読めないなどと言われようとも、命の方が大事である。

 

 その後も色々なことを聞いた。

 対抗策については、ロム自身は基本的に道具に頼っているらしい。

 単純なものだと御守りや数珠はある程度効果があり、清浄な空間にある池の水なども、直接バケモノに振り掛ければ消し去ることも可能だと言う。

 ただし、特級相手にはちゃちな道具ではどうしようもないため、基本的には無視するのが正解とのこと。

 もし見えていることがバレると碌な結末にはならないから、絶対に悟られないようにした方が良いと忠告も受けた。

 

 バケモノに取り憑かれるとどうなるのかという疑問には、様々な形で不調となって現れると教えてくれた。

 肩が重い、頭がぼんやりするなどは軽い方で、頭痛のように痛みを伴うこともあったり、悪夢を見るといった精神的ダメージを被ることもあるそうだ。

 

 ロムも本業ではそういったオカルト関連の仕事をしているらしく、それなりの頻度で本物のバケモノが関わってる案件に遭遇するらしい。

 

「こんなものですね。お役に立ちましたか?」

「はい、とてもためになりました」

 

 みこは素直に礼を述べる。

 やはり本物の霊能者となると事象に対する理解が深く、これまで推測しか出来なかったことも大分まとまってきた。

 おおよそ聞きたいことを聞き終えたみこは、最後に一番気になっている事項へと触れる。

 

「ロムさんは、星谷アコを知ってますか?」

「はい。あれを観たからこそ、お二人に会いたいと思っていました。今日は本当に偶然見掛けたんですよ?」

 

 みこは思わずアイを見ると、苦々しい顔で頷いていた。どうやら本当に偶然だったらしい。

 自分たちが不運だったのか、ロムが幸運だったのか。

 今更論じてもしょうがないので、みこはその点を無視して本題へ移った。

 

「じゃあ、アイさんが私の身体に、その……」

「憑依することが可能だと分かっていますよ」

「……憑依することは、危険なんですか?」

 

 ずっと気になってたことだ。アイもかなり心配していた。

 

 なにかとんでもないデメリットを孕んでいるのではないかと。

 

 みこの不安を隠し切れない真剣な問いに、ロムは神妙な顔で二人を見つめた。

 

「因みにですが、これまで何回、憑依していますか?」

「三回です」

「なるほど……危険なのかについては、みこさんが私の質問に正直に答えていただければ分かります」

「……どうぞ」

 

 短く覚悟を決めたみこに、ロムは問う。

 

「アイさんの生前の記憶らしきものを、夢で見たことはありますか?」

「……えっ?」

 

 予想だにしていなかった方向からの質問に、みこは戸惑いの声を上げた。

 一体()()()の反応なのか。分からなかったアイは気が気でない様子でみこを見守るしかない。

 黙ったままでいるロムを前に、みこは一人、記憶を漁る。

 

 夢は忘れやすいというが、他人の記憶という印象的な夢なら、なんか変なの見たな、くらいは覚えているだろう。

 寝起きはそれなりに良い方だ。時々だが、夢を見たなと思うこともあった。

 

 それを踏まえて、アイの記憶らしき夢は、とんと覚えていなかった。

 

「……心当たりがないです。多分、見てないと思います」

「そうですか……」

 

 ロムは視線をアイへと移し、みこが嘘を言っていないことを理解する。

 そして、柏手のように手を打ち鳴らして、実に胡散臭い笑顔を浮かべた。

 

「おめでとうございます。それが本当なら、憑依はノーリスクだと思いますよ」

「えっ、本当、ですか?」

「はい」

 

 これは凄いことなんですよ、という前振りをしてから、ロムは知っている事実を説明する。

 

「口寄せ、いわゆる憑依を行う巫女という存在は、現代でも存在します。恐山なんかが有名ですね」

「調べたことあります」

「はい。彼女たちは結構本物が多いです。故に、霊能者の界隈にいれば、意外と情報が入ってくるんですよ」

 

 なんたって狭いですしね、とロムはからからと笑う。

 

「曰く、憑依をすると魂が混ざり合うそうです」

「魂が、混ざり合う?」

「はい。その結果、性格が変わったり、情緒が不安定になったりするそうで、一番分かりやすいのが死者の夢を見ることです」

「私の記憶をみこちゃんが見るってこと?」

「はい。しかも見るのは、アイさんの最期の記憶だそうです」

「げっ! それってつまり、私がナイフでグサってやられた記憶ってこと?」

「ええ。過去にはトラウマとなって、立ち直れなかった巫女もいたそうですよ」

「あばばばばば」

 

 あまりの衝撃にアイが若干壊れるが、正直みこも血の気が引いている。強制憑依からのそんな事態は流石に御免被りたい。

 どうやら九死に一生を得ていたらしいと判明したが、先のロムの発言と矛盾している点にみこは気付いた。

 

「でも、さっきノーリスクって」

「混ざり合う場合は一回目で分かります。それを乗り切ると巫女は自分の魂の輪郭を理解するそうで、以降は混ざらなくなるそうです」

 

 なんかそれもどこかで見たような設定だなと思いつつも、みこは自身の立場に置き換えて整理した。

 

「つまり、三回も憑依してなにも起こっていないなら……」

「ノーリスクだと言うことです。いやぁ、凄いですねぇ。普通は何年、何十年と修行しないといけないらしいのに」

「ちょっと、みこちゃんの不安を煽るようなこと言わないで! 嘘を言わなきゃいいってものじゃないの!」

 

 これまでの説明に嘘はない。アイという超高性能嘘発見器がそれを証明している。

 ロムの知識自体が間違っているという可能性もあるが、内容については理に適っていた。そこを疑うとドツボに嵌るだろう。

 

 よって、憑依は本当にノーリスク。

 

 みこは安堵を覚えるのと同時に、ある意味では切り札と言える行為を躊躇いなく使えるのは心強かった。

 

「ロムさん。ありがとうございます。不安が無くなりました」

「いえいえ」

 

 未知なる懸念事項が解決して、明らかにみこの表情が和らぐ。気にしないようにと考えていたが、やはりかなりの負担となっていたらしい。

 

 タイミングはここしかない。

 

「みこさん、アイさん。私の話をさせて頂いてもいいですか?」

 

 ロムはそう切り出し、静かに返答を待つ。

 

 みこは優しさには優しさを、恩には恩を返す気質だ。

 これまで何一つ確定的な真実が分からなかったバケモノ関連について、出会い方はともかくとしてロムは親身になってくれた。

 ストーカー疑惑と情報提供がとんとんかは微妙だが、話を一切聞かずに別れるというのは罪悪感を生むだろう。

 

 損な性格だと言われようとも、みこは良心に従って行動する。

 

「はい」

「……みこちゃんがそう言うなら」

「ありがとうございます」

 

 丁寧に頭を下げたロムは顔を上げ、さてどう話すべきかと思案する。

 同情を誘うように長ったらしく話しても、元々が胡散臭いのだから必死さが薄れるだろう。みこだけならともかく、アイもいるとなれば騙すなども不可能。

 

 ならば端的に、目的を告げるべき。

 

 ロムはそう結論付けて、初心に帰って心情を吐露する。

 

「助けたい方がいます。そのために、お二人の、いえ、正確に言うとアイさんの力を借りたいのです」

「アイさんの、力……」

 

 思い当たるのは、やはりバケモノを追っ払う力だ。それが何なのかは判明していないが、実際にあることは分かっている。

 主題が自分に移ったアイは、器用に空中で脚を組んでロムを見下ろした。

 

「ほほーん、この伝説的アイドルである私の力を借りたいんだー」

「急に偉そうに……」

「みこちゃん、こういう時は強気でいいんだよ! なんせ頼まれる側だし」

 

 冗談混じりなのか本気なのか。

 どちらにしても下手(したて)に出るしかないロムからすると、妙手と言わざるを得ないのだが。

 

「それで、具体的には何をして欲しいの?」

「とある結界を破っていただきたいのです」

「結界とはまたファンタジー用語が出てきたねー。と言っても、私そんなの破れないよ?」

「特別なにかをしていただく必要はありません。ただ居ていただけるだけで大丈夫です」

 

 詳しく聞いて、まとめるとこんな感じだ。

 ロムが子供の頃、とある山から助けを求める声が聞こえた。

 師匠の忠告を破ってその山に入ったロムは、ただ登るだけでは辿り着けない神社へと至ったが、誰かを助けることは出来なかった。

 大人になって再度訪れたが、結界に遮られて神社へと行けなくなっていたとのこと。

 

 全てを聞いた上でも、アイの疑問は無くならなかった。

 

「どうしてただ居るだけでいいの? やっぱり私じゃ力になれないと思うけど」

「いえ、アイさんのオーラがあれば、恐らく結界を破れるはずです。そのために、同行して頂きたいのです」

 

 真剣な声色でそう訴えるロムに対し、みことアイは揃って首を傾げた。

 

「「オーラ?」」

「……おや?」

 

 ロムは一瞬だけ訝しむが、二人のきょとんとした様子から本当に知らないのだと判断した。そもそも、みこにそんな腹芸が出来るわけがないとこの短時間で理解している。

 

「まさかご存知ないとは。もしかして、お二人には見えないのですか?」

「「…………?」」

「あっ、本当に見えないんですね」

 

 顔を見合わせて小首を傾げるアイとみこ。

 みこは上から下までアイの全身を見てみるが特に変化はなく、アイもアイで同様であった。

 

 この展開は少し予想外とロムは苦笑する。少々呆れてもいたが、隠し立てするような情報でもないのでロムから見えるアイを言葉にした。

 

「私から見ると、アイさんは光り輝くオーラと呼べるものを纏っているんです」

「それってもしかして、バケモノに効果的だったりする?」

「ええ、三級程度なら触れただけで消滅するような代物でしょうね」

「はー、それが理由だったのかー」

 

 オーラ、オーラねぇ、とぼやきながら、アイは両手をにぎにぎと動かしてみる。

 

「ねぇ、オーラって自由に動かせるの? バトルもののアニメみたいな感じで」

「それは分からないです。アイさんのような規格外の幽霊は私も初めてですし。ただ、バケモノの中には不可視の攻撃でバケモノを消滅させるような存在もいましたよ。だから、可能かもしれないし、不可能かもしれません」

 

 そうですねぇ、とロムは少しの間考えて、アイの服装へと目を付けた。

 

「アイさんは幽霊なのに、なぜ服を着ているのでしょうか?」

「えっ? なんでってそれは、これが私が最期に着てた服だからじゃないの?」

「私は過去に、亡くなった年齢より明らかに若い姿になった幽霊を見たことがあります。動物霊ですと、人と同程度の大きさになった犬や、尻尾が二本ある猫とかもいましたね」

 

 要するに、とロムは己の推測を伝えてみる。

 

「イメージの問題かと思います。服装しかり、オーラしかり。なのでオーラについては、アニメや漫画風に言うのなら、まずは感知することが大事なのでは?」

「ふんふむ、一理あるね」

 

 納得顔でアイは二度頷き、空中で脚を組み替えて胡座となった。

 アイは目を閉じて、己へと意識を集中させる。

 今まではなんとなくだった。バケモノに向かってなんとなくどっか行けと念じると、湧き上がるナニカ。これがオーラらしい。

 アイは出来ると直感で思えば実現を可能とする天才肌。こういった感覚がモノを言う分野は大得意である。

 

 イメージは参考にしている漫画を参考に。

 オーラはお腹から湧いてくるように。

 

 念じて感じた不可思議な感覚を掴み取り、全身全霊を以て掌握する。

 

 次にアイが目を開けた時、自身がオーラを纏っていることを視覚情報として捉えていた。

 

「なるほど……これがオーラね。覚えちゃったぞ〜」

「……本当に規格外ですね」

 

 やや引き気味のロムを見て、みこはアイがオーラを自由に扱えるようになったのだと分かった。

 だが、未だにみこの目ではそのオーラとやらを見ることが出来ない。

 

「アイさん、今もオーラをまとっているんですか?」

「うん。みこちゃんには見えないの?」

「はい」

「うーん、なんでだろうね。あっ、じゃあちょっと待っててね。試してみたいことがあるんだ」

 

 早速とばかりに、アイは両手で円を作るように胸の前で構える。

 

(オーラは動かせそうなんだよねー)

 

 参考映像はアニメで散々見た。

 実はみこはバケモノが見えるようになってから、映画やアニメをよく観ていた。

 ジャンルはホラーもの。不意打ちで声を上げない訓練としてホラー映画が一番効果的で、多種多様なバケモノを見慣れるためにアニメを選んだ。

 アイと出会ってからも一種の趣味と化していたために継続しており、リクエストもあって不思議な力を振るう系のバトルものにも手を伸ばしていた。

 

 故に、オーラを収束させるみたいな技術は嫌でも観たし、イメージさえあればお茶の子さいさい。

 

 アイの手の内に、星の輝きが煌めいた。

 

「あっ」

 

 小さな星のような白金の光。

 途方もないエネルギーに満ちたそれを、みこはやっと認識する。

 

「これが、オーラ……」

「おっ、みこちゃんにも見えた?」

「はい」

 

 途端、店の一角が騒つき始めた。

 三人がついチラ見すると、店の一角に集まっていたバケモノたちがカタカタと震えながら変な声を上げている。まるで何か怯えているようだ、とみこは思った。

 

「ほほーん」

 

 同じ感想を抱いたアイはニヤリと笑う。

 

「よーし……」

 

 アイは全神経を注いでオーラに集中し、その形を瞬く星から光球へと変化させる。

 それを右手の指の先に移動させ、店の一角に照準を合わせるように手を伸ばした。

 

 ふと、アイは思う。

 なんか物足りないな、と。

 

 ピコーン、と天才的な閃きのもと、アイはイメージを現実に投影。白金の輝きは赤と青を混ぜ合わせた重い紫へと変わっていく。

 

 準備完了。

 最後のイメージを頭に固めたアイは、左手で三本指のピースを作って決めポーズを放った。

 

「虚式──『(むらさき)』!」

 

 ばちこーんと決められたウィンクと共に奔る濃紫の極光。

 流れ星の如き光の軌跡を残して放たれた光球は、瞬きの間で店の一角へ突き進む。

 あばばばばばと喚き立てるバケモノは蜘蛛の子を散らすように動き出すが、逃げ遅れた一体の身体に紫が触れた。

 

 次の瞬間、濃紫の奔流がその場で膨張。テーブル席を丸ごと一つ飲み込む球体となって、バケモノ全てを塗り潰した。

 

「…………」

 

 あまりにもあんまりな非現実的な光景にみこの目が死んだ。

 

「これはまた、凄いですねぇ……」

 

 ロムも冷や汗をかいてドン引きしていた。

 

「およ? アニメと違う」

 

 行手を阻む存在全てを残さず消滅させるアニメの技を参考にしたのに、単体攻撃特化となった自身のオーラ。最後の最後でイメージ通りにならなかったことに、アイは面白いと楽しげに笑った。

 

 時間にして数秒。暴れ回っていた濃紫の奔流は一瞬で収束し、幾千の星の煌めきを残して消え去った。

 後に残ったものは、客の座っていないテーブル席のみ。

 この店にいた全てのバケモノは、跡形も無く消滅していた。

 

 一連の流れ全部が目を疑うような結果だが、アイはよしっ、と握り拳を作っていた。

 

「これで特級だろうとバケモノを近付けさせないぞ〜! みこちゃん、期待しててね!」

「あっ。はい」

 

 現実逃避から帰還したみこは、生返事を返すのが限界だった。

 

「えーと、それで、何の話してたんだっけ?」

「……オーラを纏っているアイさんに、とある場所への同行をお願いしたいという件ですね」

「そうだったそうだった」

 

 めんごめんごと謝りながら、アイはまず第一に思い至った懸念点を口にする。

 

「その結界の中にはナニがいるの? 助けを求めてる人? 以外に、絶対ナニかいるでしょ?」

 

 アイはあえて、言葉にしなかった。答えは半ば分かりきっていたが、ロムが口にするまで自分から言う気はなかった。

 みこにも想定は付いていた。結界などという非現実の権化のような単語が飛び出てきた時点で、埒外の存在を想起せずにはいられないのだ。

 

 果たして、ロムは感情を乱すことなく口にする。

 

「特級がいます。それも、漫画の表現をお借りするなら、この世界において指一本分くらいの強さはあるかもしれません」

「指一本……」

 

 ここで言う指とは、その漫画におけるラスボスの強さの指標だ。全部で二十本のため、一本なら大したことないと思うかもしれないが、たとえ一本だろうと弱い特級なら一方的に屠れる力を有している。

 

 つまりは超抜級のバケモノを意味しているのだ。

 

「今まで何人もの霊能者がそこで行方知れずとなっています。おそらく生きてはいないでしょう」

「そんな危険な場所に、みこちゃんを連れてくつもり?」

「結界さえ開けて頂けるのであれば、それ以降の同行は不要です。私からお二人を危険に晒すことはないと誓いましょう」

 

 じっ、と見つめ合うアイとロム。アイの見定める眼差しは真剣そのもので、一切の虚言を看過しない。

 

 嘘はない。故に厄介だ。

 

(やられた……こういうカードの切り方をされると、みこちゃんは断らない)

 

 危険過ぎる。

 危険極まりないと分かっているのに、みこは自分に出来ることならと決断してしまう。今日会ったばかりの見るからに怪しい人間であろうと、色々教えてくれた良い人くらいに思っているかもしれない。

 

 やっぱり頭脳戦は畑違いだとアイが実感する中で、みこがアイへと目線を合わせた。

 

「アイさん」

「なーに、みこちゃん?」

「今ならもう、特級相手でも大丈夫なんですか?」

 

 先程の発言は冗談ではなく本当なのか。

 端的な質問に対し、アイはニィと笑った。

 

「大丈夫。私、最強だから!」

 

 ネタを一つ混ぜながらも、自信満々のその笑顔は虚栄ではない力強さを秘めていた。

 アイは元から自信家だが、あらゆる実績を伴っているからこそ信じるに値する。

 

 決断を下したみこはロムへと向き直り、躊躇いの無い口調で告げた。

 

「一つ、条件があります」

 

 

 

 二人と別れ、夕暮れ時の帰り道をロムは一人で歩く。

 

「及第点、といったところでしたかねぇ」

 

 アイの規格外さは計算違いもいいところだったが、みこの純真さもまた想定外。

 命の危険があることは分かっているのに、アイを信じて交渉に乗り出すみこの胆力は侮れない。

 

「みこさんもあれで中々強かですね」

 

 ロムはスマホを操作して、とある人物を検索する。

 

 ──カミキヒカル

 

 曰く、連続殺人鬼だと思われる超危険人物。

 

(この方の調査を交換条件に出されるとは。それにしても連続殺人鬼……何故二人はこの方を……)

 

 少し考えて、ロムの結論は早かった。

 

(アイさんを間接的に殺害した真犯人、といったところですか)

 

 伝説的アイドルの殺害事件について、ロムは先日調べ直したばかりだ。

 未だに判明していない協力者がいただろうことは、とうに察していた。

 

 カミキヒカルがその答えだと結び付けるのは、至極当たり前の流れである。

 

(恐らくこの方を探る決定的な理由は隠されていますが、まあ踏み込み過ぎない方が賢明でしょう)

 

「忙しくなりますね」

 

 妖しい笑みでそう呟きながら、ロムは雑踏の中へと消えていった。

 

 

 

「ごめんなさい、アイさん。勝手に決めちゃって……」

「ううん、私は全然。あれで良かったの、みこちゃん?」

「はい。一歩前進です」

 

 みことアイにとって今の最重要事項は、カミキヒカルの殺人遍歴を調べること。

 法則性があるなら解読し、アクアとルビーに危険が及ばないのか確認しなければならない。

 ロムの真摯な想いに協力したいという単純な考えもあったが、アイという信頼のおける最強の味方が大胆な手を打てるきっかけとなった。いや本当にあれはヤバい、とみこは思う。

 

 どの道、手詰まりではあったのだ。

 みこは片手間だがインターネットで検索したことがある。行方不明者って年間何人くらいいるんだろうと。

 

 およそ八万人という数値に目が点になった。

 ならば変死者数はと調べると、更に増えて十五万人。

 

 ネットの情報を鵜呑みにしない方がいいとは思うが、ここまで大きい数字だと誤差があったとしても高が知れているだろう。

 カミキヒカルの身近な人間関係すら不明なのに、この膨大な数から法則性を割り出すなど正気の沙汰ではない。所詮素人であるみこが匙を投げるには十分過ぎた。

 

 その点、ロムは本物の霊能者だ。

 彼にしかない繋がりやコネ、調査方法などもきっとあるはず。丸投げなのは心苦しいが、あちらも無理難題を持ち掛けてきたのだからおあいこである。

 

「これでしばらくは社長さんに集中できますね」

「…………あれ?」

「アイさん? どうかしたんですか?」

 

 いつもなら喜ぶであろう場面で、アイはお腹に手を添えながら冷や汗を流していた。

 

 ああ、なんかトラブルが起きたんだな。

 みこが悟るのは早かった。

 

「いやね、そのね、さっきから違和感があってね、気のせいだと思ってたんだけどやっぱり気のせいじゃないっぽくてね」

 

 静かにみこを見返して、アイは硬い笑顔で呟いた。

 

「なんか、お腹空いてる……」

「…………えっ」

 

 

 

 

 星野アクアは部屋で一人、調べ物をしていた。

 

「真偽が定かじゃない情報しか得られないな」

 

 調査内容は霊能関係。

 先日、オカルトだと思っていた幽霊という存在が現実のものだと理解してしまった。霊能者などというフィクションにしかいない筈の存在も現れてしまったのだ。

 元々学者肌というか、学ぶという行為が嫌いではないアクアは、色々と手に付かない現状からの逃避も含めて調べていたのだが、如何せん上手くいかない。

 

「こういうのは本物に話を聞くしかないんだが……」

 

 ただでさえ非現実な霊能者を狙って探し出せるのか。

 答えはもうお察しだ。調査は既に暗礁に乗り上げていた。

 

「いや、待てよ……」

 

 ふと、アクアは前世の記憶を思い出す。

 

(当時は全く興味が無かったが、本物の霊能者がお祓い的なことをするテレビ番組があった気がする)

 

 方向性を変え、素早いタイピングで過去のバラエティ番組を調べていく。

 目的のものは割と早くに見つかった。

 

「岡トワ子……」

 

 テレビで除霊を行なっていた霊能者の名前を突き止めたアクアは、その人物の情報を洗い出していく。

 

(岡トワ子。番組当時の年齢は大体五十くらいか? となると今は八十近い。ご存命かは分からないな。ご丁寧にプロフィールがあるわけじゃないけど、一つ良い情報がある)

 

 岡トワ子はとある孤児院を支援していたらしい。番組を通じて寄付も募っていたようだ。

 

(孤児院の詳細は出ていないか……)

 

 手掛かりが途絶えたが、まだ諦める段階ではない。

 アクアは一昔前のバラエティ番組が見れる動画サイトへと移動し、岡トワ子の除霊動画を一から見始めた。

 番組の構成はそれなりに優秀なのか内容は見れるものだった。被害者と思われる方のインタビューから始まり、岡トワ子がスタジオに呼ばれた人を見て状況を説明。最後になんか格式高そうな段取りを踏まえて除霊成功。その後の経過的なインタビューをオマケにワンセットと言ったところだ。

 

 はっきり言って胡散臭いが。

 

(だが、偽物だとしたら、ここまで長続きするか? ある程度信憑性があったから、番組として成立したんじゃないのか?)

 

 中には茶番も含まれているだろうが、嘘だけで取り繕えるほどテレビ業界は甘くない。幾分か本物が混じっている可能性は十分ある。

 

(岡トワ子を本物だと期待して、調べていくしかないか)

 

 途中からは飛ばし飛ばしの早送りで流し見。メインの除霊シーンはほぼ飛ばし、岡トワ子の数少ないプライベートトークを探していく。

 何個か見たところで、お目当ての情報を引き当てた。

 

「弟子に二つ名を付ける伝統……」

 

 霊能者界隈の伝統なのか、岡トワ子の系列の伝統なのかは不明だが、それは些事と切り捨てる。

 弟子ということは年下と判断していいだろう。ならば存命である可能性はかなり高い。

 あとは弟子の名前だとアクアは動画を視聴し続けて、有力な情報を手に入れた後に別タブを開いて検索。

 

「いた」

 

 ありがたいことに居場所まで判明したので、善は急げとアクアは財布を持って出掛けた。

 

 目的地はとある下町。

 電車で移動できる圏内にいたのは不幸中の幸いだった。当人もその筋では有名なのか、ネットで調べても評価が高い。

 もしかしたら本物かもしれないと、アクアは逸る気持ちを抑えて徒歩で向かった。

 

「意外と分かりやすい店構えだな」

 

 占い・お祓いとでっかく書かれた広告は如何にも胡散臭いが、アクアは意を決して水晶を前に座っていた女性へ声をかける。

 

「あなたが下町のゴッドマザーですか?」

「おや、こりゃまたイケメンなお客さんだねぇ」

 

 優しげな笑みを浮かべてアクアに対応する老婆。彼女こそがアクアの目的の人物──下町のゴッドマザーと呼ばれる女性だった。

 

「占いかい? お祓いかい? 開運グッズなんかもあるよ」

「いえ、欲しいのは知識です」

 

 アクアの想定外の答えにゴッドマザーは目を細める。

 

「ババアの知識なんてね、若い子には……」

「霊能者岡トワ子の弟子であるあなたを見込んで、頼みがあります」

 

 僅かに目を見開いたゴッドマザーに、のらりくらりと逃げられる前にアクアは一気に畳み掛ける。

 

「どうか、俺に霊能関係の知識を教えてください」

 

 

 

 

 

 時が経ち、春。

 

 みこは陽東高校へと入学する。

 






星野アイ
 オーラを纏っていることを知った。
 オーラを自由自在に操れるようになった。
 特級相手でも祓う術を得た。虚式「茈」!
 vsさんかい様(ガチ?)フラグを立てた。
 お腹が空いた……?

四谷みこ
 現実がどんどんフィクションになってて草も生えない。ヤバい。
 それはそれとしてアイが味方で本当に良かったと思っているが、アイがヤバい。
 また厄介ごとが増えたっぽい。ヤバい。

神童ロム
 目的のために手段を選ばない感はあるが、意外とまともな会話が可能な人。心根も善より。
 結界を破れるだろうアイのオーラを目当てに二人に接触した。まわりくどい脅迫よりも、誠実を武器に条件付きで了承を得る。次の目的はカミキヒカルとなった。
 アイの規格外さには流石に引いた。

星野アクア
 本物の霊能者を引き当てた。
 今後、自分から不幸に巻き込まれにいくかもしれない。


おまけ:とあるアニメ二期のOPを見た感想
アイ「あれ? 私たち、いつの間に青春グラフィティなアニメ観てたんだっけ?」
みこ「なんだろう……胸が痛い」
アイ「ホントそれね。いやー、にしても悪趣味だなー。特にこの拍手が良い味出してるよ」
みこ「えっ、なんでですか?」
アイ「だってこれ、作中の言葉借りるなら猿共の拍手でしょ?」
みこ「あっ、そういう……うわ、なんかそう思うと、うわぁ」
アイ「一期の『あり得たかもしれない存在しない記憶』も中々だったけど、二期の『もう二度と戻らない青春の過去』も心に来るなぁ。製作陣に絶対呪詛師いるよ(笑)」
みこ「…………(否定はしない)」


 続きは獄門疆に封印されたのでありません。

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