不定期ですが投稿は続けて行きたいと思います。
今日はご主人のドーム公演の日だ。
アクアとルビーはとても楽しみにしているし
ルビーに至っては昨日から眠れていないらしく朝から船を漕いでいる。
ご主人の晴れ舞台なので普段なら大人しく家で待っているが俺も姿を隠してドームに入るつもりだ。
そんな時、不意にインターフォンが鳴った
「あ、社長かな?」
ご主人が玄関に向かう
その後ろ姿を眺めている時、不意に違和感を感じた
何故インターフォンが鳴る前に人が来ていると感知できなかった?
その瞬間前世で培った直感が叫ぶ
このままでは取り返しがつかなくなると。
バトルウルフの嗅覚や聴覚は普通の狼の比にならない精度だ
それを掻い潜って接近するなんて一般人 いや、少なくともこの世界の人間には不可能だ。
ご主人が玄関を開ける
即座に臨戦態勢に入り一瞬の内にご主人の側まで近寄り玄関を開けた状態のご主人を服の裾を噛んで自分の後ろまで引っ張る。
「わっ!?どうしたの?ダイヤ」
驚いて声をかけてくるご主人に視線だけ向けて下がっている様伝える。
異変に気づいたアクアがご主人を後ろに下がらせているのを横目に見ながら外敵を確認した。
そこにはフードを被った男が白い花束を抱えて立っていた
「アイ……ドーム公演おめでとう。 双子の子供は元気?」
(……何故双子のことを知っている?いやそれよりもどうして引っ越したばかりのココが分かった?)
ドアを開けた男が白い花束からナイフを取り出すのを確認したと同時に技を発動する。
『ノッキングハウル』
動きを止めるためノッキングするが、すぐに異変に気づく。
(止まっていない?)
技は確かに発動した、だが男は特に何の問題もなく立っている。
匂いや立ち振る舞いからしてまず素人だろう、ノッキングを解除する事など到底出来ないだろうしそもそも抵抗すらできない筈だ。
試しにもう一度ノッキングハウルを打つがやはり効果は無いようだ。
(技が当たっていない?回避したのか?……いや、ありえない。確実に当たっていたはず、そんな事ができるわけが……まさか、食運か!?)
食運とはトリコの世界に存在する能力
食材に導かれる、食材の正しい調理法が分かるなど食に恵まれる才能だが、危険を避ける効果もあり、類稀な食運を持つ人間はそれを発動するだけであらゆる攻撃が当たらなくなり、常に自分が優位になるように事が運ぶというインチキじみた力を得る。
ただの人間が俺の技を無効化できるほどの食運を持っている。
最悪のパターンを想像し警戒を強める
「何だこいつ?ペットの分際でしゃしゃり出て来るなよっ!!」
男がナイフをコチラに振り下ろしてくるが……遅い。
振り下ろす前に軽く10回は殺せるだろう。
さっさとカウンターで仕留めたいが仮にコイツがフローゼさんレベルの食運の持ち主だとしたらまず攻撃は当たらない。
それにコイツの狙いはご主人だ、早く行動不能にしなければご主人や双子に危害が及ぶ可能性が高くなる。
タダの鉄のナイフ程度じゃ俺に傷をつけるなんて普通無理だが、食運の力を考えれば下手に受ければ最悪の場合、致命傷になりかねない。
対処するだけならどうとでもなるが、ご主人達が後ろにいる以上、全力を出せばご主人達にも被害が出るだろうし、後々の事を考えればこの男を殺してしまうのもご主人や双子に迷惑がかかるだろう。
考えた末に、振り下ろされたナイフをわざと前脚に突き刺さる様に受ける。
「ダイヤ!!」
ご主人が悲鳴をあげる。
大丈夫大丈夫、こんくらい飯食えば治るから。
ナイフが抜けないよう力を込めて固定し、そのまま男に飛び掛かり押し倒す。
「なっ!?がはっ!?」
倒れた男の肩と首に爪を食い込ませて動きを封じる。
出来ればノッキングして完全に動けない様にしておきたいが致し方ない。
どれだけ運に恵まれていようが身体能力に差がありすぎて相手にならん。
こちとらもっとヤバい奴らと命懸けの生存競争してきたんだ。
男は逃げようともがくが、これだけ実力差がある上に食没でエネルギーを溜め込んでいる分、見た目より体重が重い俺を退かす事はできない様だ。
さて、この男どうしてくれようか。
このまま警察に引き渡すのが普通だが双子の存在を知っているのがネックだな。
万が一マスコミにご主人に子供がいるなんて事がバレたら大惨事だろう。
下手な事言う前に隠して食っちまうか?
「くそっ!この嘘吐きがっ!アイドルの癖に子供なんか作りやがって!!」
あ゛?
「ファンを裏切るふしだらっ…!ファンのこと蔑ろにして裏ではずっとバカにしてたんだろ!!散々好き好き言って釣っておいてよ!全部嘘っぱちじゃねぇか!!お前なんてっ……ヒッッ!!??」
お前もう黙ってろ
勝手な理想押し付けてご主人の人生の邪魔しやがって。
全身から溢れ出る殺気に男は自分の死を鮮明にイメージしてしまったのだろう。
恐怖に顔を青ざめさせながら意識を失った。
白目を剥き、痙攣している男を前にして考える。
(ヤッベやりすぎた、ついカチンときて本気で威嚇しちゃったけどコレ死んでないよな?)
心臓の鼓動を確認してみると、かろうじて生きてはいるらしい。
「ダイヤ!?大丈夫!?」
「アイ!今警察呼んだから!!社長達もすぐ来るって!」
ご主人がこちらに心配そうな顔で駆け寄ってくるが、倒れている男が起きてくるかも知れないのでこちらに近づかない様 吠えて制止する。
アクアに目線を送るとこちらの意図を察してくれたのか動揺しているご主人を奥の部屋へ連れて行く。
ご主人達が一旦避難したのを確認して前脚に刺さったナイフを抜き、男を見やる。
(それにしても何だったんだコイツ?どうやって俺の鼻から逃れた?ただのストーカーじゃないのは確かだが……一応匂いから取れるだけ情報を抜き取っておくか。)
偽
何かがおかしい、意図的に情報を隠されている様な違和感が拭えない。
(これも食運のせいか?)
肝心な所で情報が遮断される様な感覚。
コレがもし食運の影響だとしたらそれを覆す方法は……いや、ある。
トリコの作中で三虎はジョアの食運をコピーしてみせた、そして相手と同等の食運があれば相手の食運の影響を受けづらくする事も可能なんじゃないか?
幸い俺もコピーは得意だ、コピーする対象も目の前にいる。
腹を決めて倒れている男から食運のコピーを試みる。
男の体にもう一度、偽
意識を集中し、目に見えないエネルギーを嗅覚と直感を頼りに探っていく。
……よし、多少時間はかかったが感覚は掴んだ。これが食運か。
今度こそ情報を整理しよう。
そもそも何故この家を突き止められたのか。
どこで双子の存在を知ったのか。
何故食運を持っているのか。
匂いからしてこの男がこの周辺に来たのは今回が初めてで間違いない。
双子の情報もごく一部の限られた人間しか詳細は知らないし、ご主人が口を滑らせたとも考えにくい。
この男にそこまでの情報収集能力がある様にも見えない。
情報提供者がいる?
この家の住所を知り、尚且つ双子の存在を知っている人間。
斎藤夫妻は除外、ご主人の不利益になる様な事をする理由も無く、仲も良好だ。
ご主人と同じグループのメンバーも除外、そこまで仲がいい訳でもない様だし住所はともかく社長もご主人も双子の事を話す事は無いだろう。
ご主人の性格や匂いからして交友関係は狭いだろうし関わりがある人間は限られてくる。
……考えられるのは1人だけだ
先日ご主人が住所を教えている、双子の父親しかいない。
そしてもう一つの疑問である
何故この男はあれほどの食運を持っていた?
食運は一部の例外を除いて生まれつき持っている才能、修行等ではどうにもならない物だ。
この男も食運を生まれつき持っていたと考えるのが自然だが、これほどの食運を持っていて目立った功績も無く野に埋もれている事などトリコの世界ならともかくこの世界ではまずあり得ない、ほぼ間違い無く後付けの力だ。
他者にこれほどの食運を分け与えられるナニカがご主人達を狙っている?
自分でも突拍子も無い事だと思うが、あの世界を経験して来た直感がそう確信させる。
どうやら随分と厄介な事になって来た様だが、どちらにせよご主人達に手を出した以上タダでは済まさない。
バトルウルフとしての誇りにかけて獲物は絶対に逃さない。
誰の
やっと書きたかった所書けた。
トリコは終盤のアレコレで色々言われてるけど紛う事なき名作なので気になったら皆様是非読んでみてください。
今15周年記念でお安く求められますので。
ダイヤ
今回のMVP
食運コピーによって余計チートになった。
中途半端にグルメ細胞持ちとか今回のリョースケみたいな奴を出すと全部強化イベントになる。
前脚にナイフ刺さったけど飯食えば治るしへーきへーき
アイ
生存確定ルートに入った
ストーカーに襲われた上に大事なペットがナイフで刺されてSAN値ピンチ。
リョースケ君にバフかかってたせいでワンチャン死んでた。
リョースケくん
ある意味一番の被害者
原作よりかなりバフがかかってる
命のやり取りなんて碌にしたこと無い一般人がいきなり捕獲レベル1000超えの化け物に本気で殺意向けられたらショック死しそうだけど食運のおかげでギリギリ生き延びた。
ダイヤの技を2回無効化。
ただの鉄のナイフでダイヤにダメージを与える。
本気の威嚇食らって生き延びる。
等の奇跡を起こした結果食運はほぼ尽きてる。
死にはしなかったけどほとんど廃人状態。
某神様
あの化け物(ダイヤくん)がどういう対応するかの確認とあわよくばこれで死んでくれないかなーとか考えてバフかけたらコピーされて宇宙猫状態。
某父親
知らない間に怒らせちゃいけない奴怒らせて完全に詰んだ人