ロックマンエグゼ世界でエックス的なナビを持ってしまった   作:黒兎可

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やっぱりゲーム上で存在しないタイプの戦闘はイメージに時間がかかるやつです……
バンチョーマン絶好調!


第24話「オレの身体が真っ赤に燃えるッ!」

  

 

 

 

 

「エックスマン、バトルオペレーション・セット――――」

「ターボマン! バトルオペレーション・セット――――」

 

『『――――イン!』』

 

 エイリアさんが来て、今回は危険手当的な話で結構な金額の御給金の相談とか、一通り終わった後。分析班シエルちゃん、審判バンチョーマンという状態で、僕と快太君とのネットバトルは開始された。料金交渉については父さんから色々言われたのか、結構戦々恐々としてたエイリアさんだったけど、まあそこは大丈夫なんじゃないかな? と少しだけタカをくくってる。今回、ゼロウィルスに感染しているという状況こそあるけど、メインのボス戦は終わっているはずだし。

 ……どうでもいいけど、ネットワーク上のコンソールみたいなのに座ってるシエルちゃんの後ろで、「はわわ~!」ってプログラム君を引き連れたり作成されたファイルとかをもって右往左往してる小さい子のナビ、たぶんアルエットちゃんだよね。エックスマンの腰よりちょっと高いくらいの身長とか凄い小さくて微笑ましいけど、ナビ対比で言ったらアクアマンとかアイスマンとかのサイズ感になるのかな。

 

『じゃあ二人とも? ちゃんとマナーを守ってネットバトルしてくださいね! そろそろ一般向けにネットバトラーのライセンス試験が無料開始されますけど、そう言う意味でも白熱しすぎないように。

 特に快太君!』

 

『何でボクだけ!?』

「勢い余って名人さん尋ねに行っちゃうくらいだからね。結構、猪突猛進というか……」

『“さん”は要らないよ二人とも』

 

 少しテンションが低い名人。ひょっとしてお疲れなのかな? 表情の感じが、アニメとかだったら少し簡単な作画になってそうな感じと言うか。普段より存在感が薄くなってる気がする。

 

 それはおいといて、アナライズしたターボマン。HPは550と若干中途半端。

 背中にF1カーばりのテールウイング、肩は車輪で覆われてて両脚も狭い接地面に車輪でバランスを取っている。なんなら膝もちょっとランプがついていたり、胸元が車体のフロントを模してたり(見栄え用パーツ?)、排気口が頭部に残ってたりと全体的にF1カーモードの名残が多い。地味に両手の指先もシリンダーなのかマフラーなのかって型になっていて、チャージショットがどうなるのか色々興味が湧く。

 あと旧型ナビのメインフレームベースなせいか、顔に人間味がないけどむしろそれが特撮ヒーローっぽさが出てて非常に格好良い。ヘルメットのバイザーの奥で光る眼とか、こう、なんというか凄いセンスの塊だ。

 

「ダッシュアタックが使えないけど、せいいっぱい頑張るよ!」

「なんで使えないの?」

「ダッシュアタック使うとターボマン、変形しちゃうから……」

「んー、じゃあ僕も何かハンデ合った方がいいかな? ナビチップ使う枚数減らすとか」

「そこは、大丈夫っす! 仮想敵は熱斗シショーっすから! ガンサイさんに負けるようじゃ、ボクもまだまだ頑張らないとってことなんだ!」

「ナチュラルに結構酷いこといってない!? いや自覚なさそうだけどさ、ねぇ!!?」

 

『全力で相手できなくて悪いな、エックス。だがオレのエンジンはいつでもトップギアでフルスロットルだぜ!』

『オーバーヒートしない?』

 

 そんな軽いやりとりはさておき。

 

『ターボバルカン!』

『――――!』

 

 初手後方に下がってチャージを始めたエックスマンに、ターボマンは手を向ける。と、肘から先の部分、四本の指が上手い事変形して、砲門が1つ多い4本のバルカンに。その見た目通り射撃は4連続! でもダメージは1しか入っていないから、アレは通常バスター(豆鉄砲)扱いってことかな?

 あと銃撃後に腕がからからとしばらく空回ってて、ガッツマシンガン並の4連射の後はすぐに再連射できないようになっているらしい。

 

 そして向こうもチャージしてるのか、両肩のホイールが燃えてるな……。

 

『――エックスバスター!』

『おぅ!? いや、案外ダメージは低い! いけるぜ快太! ――――ターボホイール!』

 

 対するエックスマンのチャージバスターを1発。仮に2発とも当たっても40ダメージなので、元々然程高くはない。で、ターボマンもターボマンでその燃えているホイールを射出してきた。

 えっ、ちょっと何だそれ、車輪が大きくなってこっちに迫ってきてる!? 明らかに当たるとヤバい感じがしたので、エックスバスターの残りを一発。相殺、まではいかなかったけど、燃える炎のホイールがそのままエックスマンの胴体に激突し、ギャリギャリと焼いた。

 いや熱い熱い熱い!? 何だろう、でも「熱い」と認識できる程度の熱さになっているあたり、エックスバスターも一応は効果があったってことかな。

 

 いや、まあ火傷するくらいの熱さじゃないといっても、沸かしすぎたお風呂の熱湯を服の下に注ぎ込まれたみたいな酷い熱さではあるんだけど。物理的なダメージを受けてないのに汗が凄いし、思わず「くっ」とか堪えちゃった。

 

『ガンくん、大丈夫?』

「ま、まあ……、まだいける」

『…………ん、わかった』

 

 ウィンドウを振り返らず、小声で確認したエックスマンに継戦を伝える。

 最初の小手調べとばかりに基本装備を撃ち合った感じとしては、こう、ターボマンは見た目の格好良さに対応した装備ときている。ただ隙が無い構成にしているわけじゃないので、慣れるとちょっと楽しそうなタイプのナビだ。シャークマンみたいな害悪戦法とってこないし。

 

「バトルチップ『スプレッドガン』、スロットイン!」

「バトルチップ『ヒートショット』、スロットイン!」

 

 エックスマンのスプレッドガンがターボマンのヒートショットと激突する。ダメージ的には本来20分は相殺できないはずだけど、いわゆるゲーム仕様でないスプレッドガンの拡散効果で、ヒートショットの火炎が分散される。

 それに驚いた顔をする快太君。こちらは予想していたので、続けてもう1枚スプレッドガンを読み込ませた。

 

 

 

   ※  ※  ※

 

 

  

 快太君とターボマンのコンビとのバトルは、びっくりするくらい普通のネットバトルだった。

 割と早々にスカルマンが来て、ラビリングからの拘束コンボを使ったりといったこともあり、HPはどちらも200台。エックスマンは232でターボマンは257。どっちも数字が微妙なのはお互い豆鉄砲撃ち合ったりしてるからだ。

 

「ちょっとラチが開かないな……」

 

 ガンガンにキャノンやらスプレッドガンやらを準備して、タイミングを見計らって連射する体制だ。場合によっては相殺にバスター。

 そういう動きをしていると、快太君が僕の手元を見て何故か頷いた。一体どうしたんだろう、いや視線はPETで固定されたままチラ見だったから、こっちの動きを見て何かチップを選んでるってところかな。

 

「バトルチップ『リング』、スロットイン!」

 

 そして快太君のスロットインしたナビは…………いや、誰それ知らないナビチップ!?

 僕どころかエックスもびっくりして、でも言葉にはしない。ターボマンの前に生成されるのは黄緑ベースの女の子なナビ。髪型がロングヘアで伸びてるけどカールというかリング状で、名前の由来はそこからかな?

 そのリング……、リングちゃん? は、髪の先端の巨大なリングをこちらに投げて寄越す。エックスバスター1発で相殺、しきれずこちらにくるダメージは5。

 これならまだ無視していけると、エックスマンはスプレッドガンを構えるけど――――。

 

『――――っ!』

「って、後ろから!?」

 

 さっきダメージを与えて通過したリングが、そのまま戻ってきた。まるでブーメランみたいだ。こちらもダメージは5、つまり往復で10ダメージということだ。

 そして見れば、リングちゃんは同じようなリングを後四つ出現させていた。……いやそれ強くない!? エックスバスターでの相殺を考えれば、1回につき往復50ダメージ、5連発だから250になっちゃわない!?

 

『リングのチップは、ジェラシー効果あるんす!』

「えっ? ……あっそうか、スロットインしたバトルチップ枚数!」

 

 僕の独り言がもれてたのか、快太君が気軽に解説してくれた。ジェラシーというと、こっちがスロットインしたチップ(つまり未使用チップ)の枚数分だけ相手にダメージを与えるチップだったはずだ。とすると、あのリングちゃんのブーメランは、多分最低一発で、後はこっちが持っているチップに対応してブーメランの数が増えていく、みたいなことか。

 ってどっちにしてもキツいからね! 軽減できればチクっとくるくらいだけど、威力20以上って人間的にはそこそこ痛いんだ。

 

『――――スプレッドガン!』

『ッ!』

 

 ジェラシーっぽい効果と言っていたから、とにかく威力的に相殺はできるし、バトルチップを疑似ボディなリングちゃん目掛けて撃つ。って、ダメージ計算的にスプレッドガンの方が威力高いけど、拡散するから微妙にリングちゃんまでは届かないな。

 相殺、相殺、相殺、微妙にリングちゃんへダメージと来て、この時点でリングちゃんは姿を消した。5発中、1発はエックスバスターで対処したからこそだ。

 

 というわけで、エックスのバトルチップはあと1枚あまっている。

 

「エックス!」

『――――バブルショット!』

 

『うぉっと!』

 

 チャージのターボホイールだったりヒートショットだったり、ターボマンの使うチップ構成は火属性系のチップが多い。

 なのでターボマンもエンジンがどうのこうの言ってるから、炎属性ナビなのかなと思って水属性のバトルショット。上手く行けば80ダメージで差を縮められる――――。

 

 と思ったのだけど、ダメージは実際40しか入らなかった。

 

「なるほど、チャージは火属性だけどナビ自体はそうじゃないと……。だったら、あまり気にしない方がいいかな?

 エックス、バトルチップ『シエル』、スロットイン!」

『――――――――!』

 

『まずいな、さっきのスカルマンもそうだが、きっと強力なナビチップだ! なにせ、よりにもよってシエルの姉御だぜ快太!』

「そうはさせない! バトルチップ『ストーンキューブ』、スロットイン!」

 

 流石にスカルマンみたいな上空攻撃を想定しているのだろう、目の前にストーンキューブを呼んだけどそれでも後退して若干距離を稼いでるターボマン。

 

『あのー、なんで「よりにもよって」なのかしら、私のナビチップで……』

『シエルお姉ちゃん?』

『シエル貴女、なんで姉御って呼ばれてるのかしら……。まあ気を落さないで』

 

 困惑しているシエルちゃんに無垢な目を向けるアルエットちゃんと、エイリアさんが慰めの言葉をかけてる。それを横目にエックスマンはバスターを構えつつ。瞬時に目の前に形成されるシエルちゃんは、最初はコートオフの状態から、着こむように上着を羽織った。うーん、やっぱりエグゼナイズされてはいるけど、基本的なデザインはそのままシエルちゃんなんだよな……。思わずゼロを探したくなる。まあ全然「あっちの」ゼロとは違う訳だけど。

 あと、バンチョーマンが何かニヤリと笑ってエックスとターボマンの戦いを見ているんだけど、存在感が大きすぎてちょっと笑っちゃいそうになった。

  

 それはともかく。疑似ナビとして形成されたシエルちゃんの右手、手首から先が変形してハンドガン型になり、シエルちゃんの周囲に3つのサイバーエルフ的な何かが渦巻いて、1体ずつチャージに巻き込まれ、三連射! 

 おや、ちょっと普段のパラレルショットよりビームショット? のサイズが大きい様な……、いや、解像度がちょっと悪くなってるから、アレたぶん普段のパラレルショットのモデルだけ大きくしてる感じか。ナビチップと言うことで本家シエルちゃんのそれよりも、若干強くしてあるってことだろうか。

 

 3発のパラレルショットはそのままストーンキューブを「スルーして」、ターボマン本体に当たりに行った。うわぁ……。エックスバスターですら一応貫通はするというのに、パラレルショットで撃ち出されたサイバーエルフ的な何かは、完全に地形無視攻撃となっていた。ホーミングじゃなくてすり抜けだし、なんなら3発当たったうち、一番最後に当たった黄色のやつが、ターボマンを麻痺させていた。

 そしてシエルちゃんは、こっちに向き直って、両手を合わせる。するとエックスの周囲にサイバーエルフ的な3つのそれが集まって頭上で回転して、光のシャワーみたいなのを浴びせた。……あっ、HP回復だ。数値60としょっぱいけど、今は助かる。

 

 というか、ダメージも合計60みたいだ。何コレ、効果だけ見るとロールちゃんのナビチップの上位互換か何かじゃない!? V2になった時に威力が変わったりするかもしれないから断定できないけど、V1のナビチップにおいては完全上位互換だよこれ!!?

 

『う、おぉぉぉ……! 急ブレーキは止めろォ!』

『だ、ダメージは大したことないのに!?』

 

 動けない今のうちにバンチョーマンが来れば良いのだけど、さすがにそう上手く物理チップフォルダ(例によって巾着袋)から取り出せない。キャノン2枚、ソード2枚、ワイドソード1枚でそれぞれチップコードは……、うーん、ゼータキャノンとドリームソード用のチップだコレ。若干悩みどころだけど、とりあえずキャノンを投入して牽制。

 ターボマンが麻痺したままダメージを喰らう。快太君はリカバリー(10かな?)をスロットインしているけれど、麻痺効果が続いていてエックスバスターの豆鉄砲でしっかり10削り戻した。チャージしても良かったけど、麻痺が切れるのとどっちが先かっていうのがわからないので、ここは確実にダメージを残す方向で攻撃だ。

 

『く、くぅ…………、今からハンデってもらえたりする?』

『快太!? 俺がこのまま負けちまうって言いたいのか、快太!』

『だって! このままだと「バーニングゴール」使えないしぃ……!』

 

「出来なくはないけど、今からだとチップパワーが足りなくなって泥仕合になりそうだな……」

『ガンくん、そう言いながらもバンチョーマン探してるから大人げないよね』

 

 ま、まあまだ僕だって今は小学生だし……。それに使う使わないはともかく、実際あると安心感強いしバンチョーマン。直線方向での攻撃なら必殺! とはいわないけど、スカルマンよりは当てやすいし。

 

『こうなったら奥の手だ! バトルチップ「ガッツパンチ」、スロットイン!』

「あれ!? ひょっとして名人からもらった?」

 

 いや、才葉の方だとあまり入手できないガッツパンチだけど、デンサンシティだと入手手段があるってことなのか? ゲームでもチップトレーダーから普通に出てくる時点でアレなんだろうけど。

 でもストーンキューブ直撃はまずいので速攻で回避。さっき防御するために設置されたストーンキューブだったけど、一応は攻撃転用してくるか。

 

 と思っていたら、本当の目的はそこじゃなかったらしい。

 

『「エリアスチール」「パネルスチール」、ダブルスロットイン!』

 

「って、中央エリア塞がれた!?」

『って、中央エリア塞がれた!?』

 

 思いっきりエックスと感想がダブってしまった。いや、それも仕方ないと言うか。状況としては「バトルオペレーション」のバトルエリアのうち、こちらのエリアの中央が陣取られた形だ。

 ちょと分かりにくいけど、ゲームなら図にするとこんな感じ

 


   

   

   自自 敵敵敵

   敵敵 敵敵敵

   自自 敵敵敵

   


 

 というわけで、エリアの中心にターボマンの侵入を許してしまった形だ。

 今までのチップ傾向からするとヒートソードフレイムブレードとかそのあたりかな? 安直だけどそう予想してターボマンよりも前のエリア(ゲーム的にはマス?)に移動したエックスマン。だったんだけど……。

 

『バトルチップ「バーニングボディ」、スロットイン!』

『ブロロロロロォオン! オレの身体が真っ赤に燃えるッ!』

 

「バーニングボディ!? しまった、そういうのあったね!」

『笑い話じゃないよガンくんッ!? って熱っ!』

 

 バーニングボディ、描かれてるのはダッシュアタックとかのキオルシン系ウィルスだけど、効果は自分を中心とした周囲にフレイムタワーをまき散らすってバトルチップだ。全然使ってなかったからすっかり存在忘れてた。

 ゲームとこの世界との仕様の違いか、それともターボマン個人(ナビ?)の問題かな。フレイムタワーはターボマンを中心に周回するように回転する――――って熱い!? い、インビジ、インビジ……‼ あっつぃ、落とした!?

 

 あくまで痛覚や触覚で体感しているだけなんだけど、こういうのは挙措一つ一つの微妙な動きに響いてくる。お陰でフレイムタワー周回に包まれて落としてしまった。

 一発でHPが150以下に削られていないところを見ると、本来の一撃ダメージ150を50に分散して三回は回転する仕様になる設定なのかな。バトルチップ効果が変わるとか、どういうプログラミングなんだろう……。それを言ったらスターマンのキラキラメテオとかも結構怪しいけど。

 ますますどの業者、というか誰がターボマンを改良したのか気になりまくりだった。

 

 とはいえそれどころじゃない。インビジブルのチップを落してしまったせいで、結局3発喰らってしまった。ターボマンが165に対してエックスマンは121。本当ならもう少しだけ余裕があると思うのだけど、豆鉄砲の削られ方が案外洒落になってない。

 

「どっちにしても、チップパワーは、足りない、か……。仕方ない、エックス!」

『――――エックスバスター!』

 

『ぬおっ!』

 

 バーニングボディ後の硬直なのか、ぼうっと立っているままのターボマンにエックスマンはチャージバスターを当てる。今回は2発入ったのでギリギリ125まで削れたけど、それはそうと相手も豆鉄砲撃ってくるからこっちも117に。

 

 とはいえ正面を避けてればこっちの動きは対応できないだろう。チャージしてないからそこは予想がつく。

 だから僕は戦闘判断をエックスに任せ、巾着袋からバンチョーマンを探し―――――――。

 

 対する快太君も、ターボマンに豆鉄砲を撃たせながら牽制しつつ何かのバトルチップを探して――――――――。

 

「……、よし! バトルチップ『バンチョーマン』、スロットイン!」

『出て来た! バトルチップ「バンチョーマン」、スロットイン!』

 

 って、えぇぇ!? 画面越しに、僕と快太君は思わず顔を見合わせた。あっちもびっくりしてるし、こっちも凄いびっくりしてる。

 そしてもっと面白い? というかヤバい? のは、召喚された疑似ナビのバンチョーマンが、やっぱりしゃべるところだった。

 

『ほぉ、そっちも私を召喚したか』

『ああそうだな。確かこういう場合は、エグチと取り決めていたな』

『嗚呼。では――――』

 

『はっ?』

『――――?』

 

 バンチョーマンはそれぞれ相手の方じゃなくって自分を召喚したナビ、つまりエックスマン側のバンチョーマンはエックスマンを、ターボマン側のバンチョーマンはターボマンを振り返り――――そのままオーラフィストを飛ばしてきた!?

 

 あまりにも展開が予想外のタイミングすぎて、流石にエックスもターボマンも身動き取れず初撃を受けてしまい……。数秒後、僕は全身の激痛で椅子から転げ落ちてしまった。

 

 

 

『……あー、言い忘れていたが。対戦でバンチョーマンをオペレーターが同時に使用した場合、バンチョーマン同士が結託して召喚者を攻撃する仕様になっている』

「『それを先に言ってよ名人!?』」

『いや、まさか同時に切り札扱いで使ってくるとは思わなくってな、ハッハッハ!』

『いえ、意味不明ですから江口君……?』

 

 スマンスマン、と大笑いの名人と。倒れ伏すエックスマンとターボマンを横にお互い拳をぶつけあってニヤリとわらう疑似バンチョーマンたち。それを見てバンチョーマン本体は「まだ時期尚早か?」とかエックスの方を見て、何か言っていた。

 

 

 

 

 


【作者メモ】

・快太&ターボマン:今更ながら、出典はバトルチップGP。熱斗君によってバスジャック事件の際に助けられたことで憧れを抱き、シショーと呼んで慕っている……、らしい。同作の事実上主人公といえるかもしれない。

 

・ターボバルカンとターボホイール:手の形状がいかにもバルカンにしろ!と言ってるように感じたので捏造。4連射までのガッツマシンガンだがリロードに時間がかかる。ターボホイールはほぼ原典のノリだけど、本作挙動としては「ホーミングしないヘルズローリング」くらいに思うとわかりやすい。

 

・リング:こちらもバトルチップGPより。オペレーター共々今後の登場は、あるかもしれないし、ないかもしれない。なおまだ転校前なので、ちょっとした遭遇イベントがあったりしたイメージ。

 

・裏切りのバンチョーマンs:多分名人が何かの実験用に仕込んでおいた仕様。

 

 

 




次回、いよいよ……?
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