俺氏、アイドルと付き合うことになる   作:atacs

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第32話

side主人公

 

生まれて初めて死体を発見した。事件で見たことはあったが発見者としては初めてだった。一体誰なんだ?よくみると

 

 

 

 

 

『アイ無限恒久永遠推し!!!』

 

と書かれていた。

 

 

嘘……だろ?何かの間違いじゃないのか?兄さんはどこかで生きているんじゃない…のか?そうであってくれ!そう願った。がそれはすぐに崩されるのだった。近くには財布も落ちており、その財布の中にあった免許証には

 

 

 

 

雨宮吾郎

 

と書かれていた。

 

本当に……兄さんなのか…?嘘だよな…?頭の中が真っ白になった。

 

「…さん、…兄さん、次郎兄さん!」

 

アクアが呼んでいる。現実に戻された。

アクアが近づいてきた。

 

「来るな!」

 

「え?」

 

「まだお前が見てはいけないものだ!」

 

「……死体?」

 

「何でお前がそれを!?まさか見ていたのか!?」

 

「…それよりも早く警察呼んだ方がいいんじゃない?」

 

「あ、ああ」

 

俺は警察を呼んだ。

 

 

 

 

◇◇◇

 

「被害者は雨宮吾郎28歳死因は後頭部強打によるものですね」

 

「やはりそうでしたか」

 

後頭部にヒビが入っているので何者かに襲われたんだろう。その拍子に足を滑らしてここまで落ちてきてしまった。

 

「まさか第一発見者が警視庁の刑事で雨宮吾郎氏の弟さんだったとは。もっと生きたかっただろうに…。お悔やみ申し上げます」

 

この人は宮崎県警の刑事鮫島京治だ。

 

「……ありがとうございます」

 

「今、鑑識にこの遺体を調べさせています。もうちょっとすればわかるでしょう」

 

「一体誰が兄さんの命を奪ったんだ…!」

 

「本当にひどい事件ですね」

 

兄さんはこんなところで4年もいたのか…。何でもっと早く見つけられなかったんだ!俺はやるせない気持ちと犯人への怒りで頭がいっぱいだった。

絶対犯人を見つけてやるからな、兄さん。

 

 

 

◇◇◇

 

俺は兄さんの遺体の前にいると頭が沸騰しそうになるので少し離れたところで休憩していた。

 

「大変そうだね」

 

声をかけられたので後ろを振り向くとそこには白い髪の女の子がいた。

 

「どうしたんだいお嬢ちゃん、迷子かい?」

 

「あなたが雨宮次郎?」

 

「どうして俺の名前を知ってるんだ?」

 

「どうしてだろうね」

 

なんだ?何か普通の子と違う。何というか人っぽくないような…。

 

「今、話しかけてないでくれるか。俺今機嫌悪いから」

 

「ふ〜ん、でも君が知りたいこと私知ってるよ?」

 

「…どういうことだ?」

 

「この近くの病院で不審者が2人いたでしょ?その1人が君を刺した

 

 

 

 

         リョースケ

 

 

 

                   なんだよ」

 

「もう1人は誰なんだ?」

 

「さぁ…?それを見つけるのがあなたじゃない?」

 

なんだこいつ。イラつくやつだな。

 

「あと最後にあなたのお兄さんは

 

 

 

 

 

 

 

        転生しているよ」

 

「は?」

 

「おい、それはd…」

 

次の瞬間少女は消えていた。不審者の1人がリョースケだと?兄さんが転生…した?だが調べてみる価値はあるかもしれない。俺は急いで現場に戻った。

 

「どうされました?そんなに急いで戻ってきて」

 

「ハァハァ…、鮫島さん、ある人の指紋を兄さんの遺体についてるかもしれない指紋と照らし合わせてもらいたいんですが」

 

「ある人っていうのは?」

 

「宮田涼介という人物の指紋です」

 

「あれ、もしかして数ヶ月前に起きた刑事が刺されたっていう事件の犯人ですか?」

 

「はい、あれ刺されたの俺なんです」

 

「え!?そうなんですか!?」

 

「はい」

 

「わ、わかりました。すぐに照会しますね。でもそれって警視庁管轄ですよね?大丈夫なんですか?」

 

「大丈夫です。後で警部に許可取りますから」

 

数時間後警察署にて

 

「雨宮さん、言われた通りにしたらビンゴでした!」

 

「本当ですか!」

 

「遺体から宮田涼介の指紋が検出されました」

 

あとはリョースケの移動先を調べるだけだな。

だが監視カメラ等はあまり期待できない。監視カメラのデータは場所によるが基本的に4年も前のデータはない。だから足取りを調べるのは簡単でない。しかも犯人はとっくのとうに死んでいる。そんなやつの捜査がどこまで行くかなんてわからない。

 

「あの雨宮さん、携帯なってますよ?」

 

「え?」

 

携帯を見てみると

 

 

 

 

山内警部と出ていた。

 

「もしもし」

 

『お前は何してるんだ!』

 

開口1番とんでもないでかい声が俺の携帯から飛び出た。

 

「と言いますと?」

 

『どうして許可もなく他県の捜査に参加しているんだ!』

 

「それは兄の遺体を発見したからですよ」

 

『犯人はもう宮田涼介ということになってるだろ!そいつはもう死んだ!それ以上捜査しても意味がないぞ!』

 

「ですが…」

 

『言い訳はするな!これ以上するなら処分するぞ!』

 

「……わかりました」

 

警部はそう言って電話を切った。

 

「今の警視庁のお偉方さんからの電話ですか?」

 

「まあそんなとこです。もうちょい調べたかったんですけどね」

 

「これ以上調べてもあまり出て来ないんじゃないですかね。犯人はわかったけどもう死んでいるしでこれ以上は進展は望めない気もしますし」

 

「そうですか…」

 

なんか引っかかるんだよな。特にもう1人のことが…。ん?

 

「あの、犯人が宮田涼介って警視庁に伝えましたか?」

 

「いえ、それはこれから伝えようと」

 

何で、警部は犯人を知ってるんだ?どこから知ったんだ?誰かが先に伝えた?いや、これはまだニュースにもなってない。なるとしたら明日の朝あたりからだろう。

それとカミキはこの時期に宮崎に旅行しに行ったよな、友人と。もしその友人が宮田涼介だったら?そしてアイはこの時期出産を控えていた。それを当時知っていたのは社長夫妻、そしてカミキ。夫妻が外にアイの出産の情報を漏らすわけがない。ということはアイがカミキに病院の場所を教えていたことになる。子供たちを見にカミキが病院に行った?でも何で涼介と一緒に?そしてどうして兄さんを殺したんだ?

 

もっと調べる必要があるな。

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