sideアイ
バスの中で他のメンバーが次郎のことを話してた。
「次郎さんどう思う?」
「最初は何で部外者が?って思ってたけどよく見ると結構カッコいいよね。ワンチャン芸能人でも通用しそう」
「それな」
「次郎さんって彼女持ちなのかな?」
「わかんない、でもいそうだよね」
「あの顔だったらね〜」
「でも、もし彼女いなかったらどうする?」
「付き合いたいなぁ〜」
「わかる」
残念だったね。次郎はもう私という素晴らしい彼女と一緒にいるから。
◇◇◇
まず私たちは川辺にやってきた。今回のビデオのテーマは夏ということみたいなので水着に着替えた。
次郎に水着姿を見せるの初めてだな。喜ぶかな。
side主人公
「社長、どうして川に来たんですか?」
「今回のMVのテーマが夏だからだ」
「なるほど」
ということはアイたちの水着姿を拝めるのか?何か楽しみになってきたな。
少し待つとアイたちがバスから出てきた。
カワイイ
アイたちは水着姿でバスから出てきた。
「あ、次郎君」
俺に気づいたアイが向かってきた。
アイが着ていたのはオフショル水着というものでアイのイメージにピッタリの水着だ。
「どう?私の水着、カワイイ?」
「最高」
「えへへ」
照れてるアイもカワイイ。さっきまでの疲れが吹っ飛んだ。
「アイ、そろそろ撮影だって」
芽衣ちゃんがやってきた。芽衣ちゃんの水着も中々にカワイイな。
「はいはい〜」
アイはメンバーのもとに行った。
♢♢♢
撮影が始まった。俺とアクア、ルビーは少し離れたところから見ていた。
ルビーはアイの水着姿を見てもいつものようにものすごく興奮することはなかった。
「ルビー、どうした?そんなに元気なくして」
「…別に」
「…そうか」
本当に大丈夫なのだろうか。
アイによると兄さんの遺体のニュースをやってからルビーはこんな状態らしい。ルビーが生まれたときには兄さんはとっくのとうに死んでたはずだ。不思議だな。
不思議といったら昨日のあの少女も気になる。少女は兄さんは転生したと言っていた。転生ということは前世の記憶を持ったまま異世界に行くとかいうやつだよな?んなわけない。あれはファンタジーの世界の話だ。ここは現実だ。
……いや待てよ
そういえば前から気になっていたがアクアは年の割にかなり落ち着いていた。アイは俺が刺された時に応急処置をしたと言っていた。それだけではない。アクアはかなり難しい本を読んでいたこともあった。それも兄さんが昔読んでいたやつと同じやつ。
アクアの正体って………
んなわけない。漫画の世界じゃねえんだぞ。そんなのがあってたまるか。
そんなことを考えている内に川辺の撮影が終わった。
♢♢♢
今日の昼はロケ弁だ。美味そうだ。
…それにしてもなんでB小町のみんなが俺の近くにいんだ?
「次郎さんってどんな仕事してるんですか?」
「次郎さんはB小町どう思います?」
B小町のメンバーが俺に色々話していた。
「俺の仕事?」
「はい!めっちゃきになります!」
芽衣ちゃんが俺に限りなく近づいて聞いてきた。何でそんなに近いんすかねぇ。
「警視庁で刑事をしてるよ」
「次郎さんって警視庁の刑事だったんですか!?」
「まあね」
「すごいですね!私憧れちゃいます〜」
「次郎さん、刑事の仕事って具体的にどんなことするんですか?」
今度は高峯ちゃんが聞いてきた。
「そうだね、刑事っていっても何種類かあるんだ。俺がいる強盗や殺人などを捜査する強行犯捜査や賄賂や詐欺などの捜査をする知能犯捜査、ひったくりやすりなどの窃犯捜査とかがあるかな」
「へぇ刑事も色々あるんですね」
「次郎さんってどうやってB小町を知ったんですか?」
芽衣ちゃんが聞いてきた。
「ちょっと特殊なんだけど…アイちゃんのマンションで聞き込み捜査をしてた時に怪しい人を見てね。こっそりついっていったんだ。そしたらナイフを出してきて急いでその犯人のところに行ったら刺されて…それからお礼やら何やらで知り合ったんだ」
「え!?次郎さん刺されたことあるんですか!?」
「まあね」
「刺されたって…あのドームライブのときのやつですか?」
「ああ、それでその後にお礼をしたいってアイちゃんが言ってそこからB小町を知ったって感じかな」
「酷すぎる知り方…」
「怪我の方は大丈夫なんですか?」
「今は全然平気かな」
まさかこんなにB小町が話しかけてくるとは思わなかった。なんか照れるな。
ふとアイの方を見ると俺のことを睨んでいた。
『私以外の女で照れちゃって、帰ったらワカッテルヨネ?』
と言っているようだった。
「お、俺はあっち行ってるね」
「え〜もう行っちゃうんですか?」
「まだ聞きたいこととかあるのに」
俺は社長たちがいるところに戻った。
「どうした?こっちに戻ってきて」
「色々あって」
「アイのことだろ?どうせ他のメンバーに色々話しかけられていい気になったところをアイに睨まれたってところか?」
「何でそんなことまでわかるんですか?」
「これでも一応芸能事務所の社長やってるからな。あいつらのことは色々わかってる」
「なるほど、でも何で俺があんなにメンバーから色々話しかけられるんですかね?初対面のはずなのに」
「それは簡単だ。お前がイケメンだからだよ」
「へ?そうなんですか?」
「ああ、あと優しいからだろうな」
俺ってそんな優しいのだろうか。
◇◇◇
そんなこんなで午後の撮影が始まった。今度はワンピース姿で撮影をするようだ。ワンピース姿のアイもかわいいな。
色々撮影見学をしてると気がついたら夜になっていた。
「これで撮影は終了です!お疲れ様でした!」
どうやら撮影終了したようだ。
「結構撮影って時間かかるものなんですね。てっきり一日で終わると思ってましたよ」
「そういうときもあるが基本的には何日かかかるな。特に外撮影もあると」
「なるほど。あと結構な人が関わってるんですね」
「B小町レベルになるとかなりの人が絡むからな」
「そうなんですね」
アイドルも色々あるんだなぁ。
♢♢♢
「次郎さんって苦手な食べ物とかあるんですか?」
何故か夕飯もメンバーと一緒に食べることになった。
「ないかな」
それよりアイさんや、なんで俺の横にいんのかな?それもかなり近くに。
「ていうかアイなんでそんなに次郎さんの近くに座ってるの?」
「たまたまここの席が空いてたからだよ」
あんた、1番のりでここに来たんじゃなかった?それで俺が来たときに無言の圧力で
『ここに座って?ね?』
って椅子ポンポンしてたじゃん。独占欲強すぎなのよ。
で座ったら座ったらで
「後で私の部屋に来てね?来ないとどうなるかわかるよね?」
て脅してきたんだぜ?
「次郎さんって銃の腕はどれくらいあるんですか?」
「的の中心に当てれるくらいなら」
「すごっ!」
「次郎さんって本当にすごいですね。もし私がアイドルやってなかったら次郎さんと付き合いたいくらいです〜」
ギュッ
「イテッ!」
アイが皮膚をつまんできた。ものすごく。
「どうしたんですか?次郎さん?」
「いや、ちょっと足痙っちゃって…」
俺ただ他のメンバーと他愛のない話しかしてないよね?
その後もこの恐怖の夕飯は続いた。
夕飯後俺はアイに言われた通りにアイの部屋に行った。
「アイ、入るぞ」
入るとアイがものすごい勢いで抱きついてきた。
「なんで私以外の女でデレデレしてるの?」
「ごめんなさい…」
「許さない。とりあえず今日は寝かせないから」
「え?俺昨日寝れなかったんだけど…」
「じゃあ3時間くらいで許してあげる」
その後、俺は5時間くらいアイに愛された。