俺氏、アイドルと付き合うことになる   作:atacs

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第37話

side主人公

 

「すいません、女優業で忙しくて...」

 

「いえいえ全然大丈夫ですよ」

 

俺は今方百合さんに呼ばれてこの前の喫茶店にいる。

 

「それでどうでした?ばれませんでした?」

 

「それは大丈夫でした」

 

「それは良かった。ではICレコーダーをください」

 

「はい、どうぞ」

 

方百合さんはレコーダーをテーブルの上に置いた。

 

「ご協力ありがとうございました」

 

「いえいえ」

 

「では俺はこれで」

 

「え?もう帰るんですか?もっとお話したいのに」

 

「いや~仕事が立て込んでいますので...」

 

俺だって大女優と話してーよ。でもアイが許さないんだよ。この前だって仕事で長い時間話していたら、アイに見られたわけでもないのに

 

『どうして女の匂いがするの?もしかして浮気?』

 

なんて言われて上手く言い訳したらなんとか許してくれたけど。今回はさすがにまずい気がするから断った。

 

 

 

◇◇◇

 

俺は仕事を終えて家に帰ってレコーダーを聞くことにした。アイたちに聞かれると相当めんどくさいことになるから寝静まった後に再生することにした。

 

とても緊張するな。何かパンドラの箱を開ける気分だ。そう思いながらレコーダーを再生した。

 

『今日もご苦労様でしたね、山内さん』

 

『いえいえあの事がばれなきゃいいので』

 

『そうですか』

 

どうやら警部はカミキに弱みを握られているようだ。

 

『それで雨宮次郎はどんな状態なんですか?』

 

『いつも通り仕事をしています』

 

『何か僕と君のことを探るようなことをしていないですか?』

 

『特にそのような動きはございません』

 

『そうか、それは良かった。もしこれから先、僕のことを調べているようだったら僕に報告するようにしてくださいよ?』

 

『了解しました』

 

『しかし、まさか雨宮次郎が雨宮吾郎の遺体を見つけるとは。まあ、犯人は宮田涼介ということになっていますけど』

 

宮田涼介ということになっている?やはり誰かの指示だったみたいだな。

 

『それで僕のことが捜査に上がらないようにしてくれていますよね?』

 

『ええ勿論。しかしそんなことする必要はございません。犯人は死んだ宮田涼介ですし、死体からの反応も宮田涼介のものですし、何より事件が起きたのが数年も前なので監視カメラのデータも残ってないので大丈夫ですよ』

 

『そうですか、それならばいいんだけど』

 

『しかし驚きましたよ、あなたと宮田涼介が繋がっていて宮田涼介が星野アイを殺害しようとするとは。これもあなたの指示ですか?』

 

『もちろん』

 

『いや~本当に恐ろしい人だ。雨宮吾郎の件もあなたが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      殺害するように命令したのですから』

 

 

 

噓.....だろ?噓...だと言ってくれ...!頼む!

しかしその思いは簡単に砕け散ることになる。

 

『ハハハそうでしたね』

 

その後のことはあまり覚えていない。というか聞きたくもなかった。何でカミキは兄さんを殺そうとしたんだ?兄さんはただアイの担当医だっただけなんだぞ!?

そして次の瞬間あることが浮かび上がってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイが入院先を教えなければ兄さんは死ななかったんじゃねえのか?

そう思い始めたらここにいるのがだんだんつらくなってきてしまった。

 

 

 

side山内

 

今日もカミキと密会をしてきた。俺があの時【あれ】を見られていなければ良かったのに。あれを見られたせいでカミキの駒として動かなきゃいけない。あんな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人を殺すことに何も躊躇しないやつに。

しかし、どうしてカミキは星野アイとの関係を一切言わないんだ?何かばれるとまずいことでもあるのだろうか?

 

 

sideカミキ

 

本当に山内さんを僕の駒にしといて良かったよ。そのおかげもあって僕の楽しみがうまくいってるよ。

彼を利用して事件の鍵を握っている白井裕司の携帯を持ってきてもらったり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

殺害を企てるときにどこが最もバレにくいかを教えてくれたのは彼だ。

 

本当は価値を感じない白井君を殺害するのは嫌だったけど彼は知りすぎた。仕方のないことだ。

しかし、最近アイの彼氏の雨宮次郎君

 

山内さんは雨宮次郎のことはあまり問題ないと言っていたけどそれは怪しい。この前久しぶりに金田一さんと飲みにいった。かなり久しぶりなのもあったのか金田一さんはかなり酔ってしまった。

 

『最近何か変わりはありませんでしたか?』

 

『んあ〜?変わったことかぁ〜?』

 

『はい』

 

『特にぃ〜……そういや最近久しぶりに苺プロダクションの斉藤がやってきたな』

 

『へぇ…少し詳しく話していただけませんか?』

 

『いきなりやって来てなぁ〜、確かあの時刑事もやってきたな』

 

『…刑事…ですか』

 

『ああ、なんかお前のこと調べたいとか言ってきてな』

 

『具体的には…?』

 

『お前がララライにいる間のことを調べてたぞ〜。あの刑事、その後にも来て色々調べてたなぁ』

 

『なるほど…』

 

あの刑事が僕のことを調べていたようだ。この感じであれば雨宮吾郎のこともある程度彼なら察しているだろう。アイの子供たちが僕の子でもあるということも。

そうなるとこのままだと僕の楽しみができなくなってしまう。だから別の人にお願いしてあの刑事さんと近しい後輩の小西さんのあとをつけてもらった。そして作戦を立てて彼女を上手く僕と出会うように仕向けた。それにしてもまさかあそこまで自然にいけるとは思えなかった。彼女の連絡先も確保できたし。これからは彼女にも雨宮次郎のことを報告してもらおうかな。

あぁアイ、早くもう一度君に会いたいよ。早く君を

 

 

 

 

 

 

 

               この手で奪いたいよ。




警部は数年前長野県警で刑事として働いていたけど女優の姫川愛梨が自殺をしてからしばらくしてなぜか警視庁に異動しました。不思議だね。
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