俺氏、アイドルと付き合うことになる   作:atacs

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最近忙しくて中々小説を書けませんでした。すまない。


第40話

side主人公

 

俺は朝一で管理官のいる部屋に向かった。

 

 

コンコン

 

「はい」

 

「失礼します」

 

「雨宮じゃないか。どうした」

 

彼は松永義雄管理官だ。

 

 

「松永管理官、少し相談があるのですが…」

 

「山内に相談すればいいんじゃないのか?」

 

「警部には言えない内容でして…」

 

「…一体どんな内容なんだ?」

 

俺はそっと例のレコーダーを渡した。

 

「これは?」

 

「レコーダーです」

 

「そういうことじゃない。何故これを渡したんだ?」

 

「とにかく聞いてください」

 

管理官はレコーダーを手に取り音声を聞き始めた。

 

 

 

 

♢♢♢

 

「…これは本当なのか?雨宮」

 

「…はい」

 

「山内ともう一人誰かが話しているが誰なんだ?」

 

「カミキヒカルという男です」

 

「だがどうして山内がそのカミキという男に内部の情報を漏らしているところを録音したんだ?」

 

「前から警部のことで少し気になることがありまして…」

 

俺はこの音声を録ったいきさつを話した。

 

「そういうことだったのか。お前がカミキに事情聴取したときに一課の者しか知らない情報を知っていたと。さらに山内の怪しい動きが気になった。それで独自に山内のことを調べていたらカミキと定期的に会っていることがわかってそこで何を話しているかを知りたいために事務所に所属している人にお願いして録音してもらったと」

 

「はい」

 

「どうしてもっと早くに言わなかった…」

 

「すいません…」

 

「とりあえずこの件はこちらで考える。このレコーダーはこちらで預かる」

 

「わかりました」

 

「ただなぁ、あの山内だろ…」

 

警部は父親が警視監の主要部長という相当上の立場であり、退職してからもその影響力はかなりある。実際、警部が警視庁に異動してきた時も異動前の長野県警でそこまで成果を上げたわけでないのに警視庁に異動となった。

それだけじゃない。異動後の警部もそこまで活躍したわけでないのに警部に選ばれた。これは明らかに親の力だろう。ただそれだけではない気がする…。

 

 

 

◇◇◇

翌日、俺は管理官にもう一度呼ばれた。

 

「あの件はどうなりました?」

 

「とりあえず後で山内に事実確認する。まさか雨宮吾郎の殺害事件のことまでこの音声に入っていたとは…。いまだに本当のことかと受け入れられない。それと雨宮、ここまでたどりついたということはカミキと密会した時の写真とかあるんだろ?」

 

「一応、事務所に入って行く警部の写真なら」

 

俺は事務所に入って行く警部の写真を数枚見せた。

 

「かなりの頻度で行っているんだな」

 

「はい」

 

「とにかく山内をここに呼び出せ」

 

「了解」

 

 

◇◇◇

「俺が自宅謹慎!?」

 

「ああ」

 

管理官が警部に謹慎命令を出した。

 

「俺何かしちゃったんですか!?」

 

「それは言えないがとにかくしばらくの間謹慎とする」

 

「……了解しました…」

 

警部は1人で部屋を出て行こうとした。

 

「待て」

 

「何でしょうか?」

 

「1人では帰るな。護衛をつける」

 

「護衛?」

 

こうして警部は護衛をつけて出て行った。

 

「管理官護衛をつけたのは…」

 

「あいつがカミキに連絡しないためだ」

 

「なるほど」

 

「雨宮」

 

「はい」

 

「どんな手を使ってもいい。カミキについて徹底的に調べろ」

 

「…!了解しました!」

 

カミキと繋がっている警部が謹慎ということになったからこれで徹底的にカミキのことを調べれる。待っていろよ。俺が豚箱に入れてやるからよ…!

 

 

 

◇◇◇

今、俺はホテルに戻っているところだ。最近はあまりに衝撃的なことが続いて参ってしまう。今日だって小枝に心配されたし。ものすごくやつれているって言われたしな。俺ってそんなに今弱っているように見える?

 

これからどうしようか。アイのことを考えると今までみたいに話すことができない。かと言ってずっとホテル暮らしはまずい。新居を確保するしかないか。そう考えながらホテルの駐車場についた。さて部屋に戻って気晴らしにビールでも飲むか。そう思っていると目の前にアクアがいた。

 

「アクア…。どうしてここに…?」

 

「次郎兄さんこそどうしてここにいるの?次郎兄さんの帰る場所じゃないでしょ?」

 

「…いや、ここで合ってるよ今の俺には」

 

「次郎兄さんなんかものすごくやつれてない?何かあったの?僕でよかったら相談に乗るよ」

 

何だろうか。昔兄さんに相談に乗ってもらった時の感じと似ている。まるでアクアが兄さんのようだ。

 

「…大丈夫だ。アクアこそ早く家に帰った方がいいんじゃないのか?アイが心配するんじゃないのか」

 

「次郎兄さんこそ帰った方がいいよ。アイだってものすごく心配しているよ」

 

「…今は帰れない」

 

「どうして?」

 

「これは言えない…」

 

「でも顔くらい見せたらどう?」

 

「ダメなもんはダメなんだ!」

 

思わず強く言ってしまった。

次の瞬間、アクアの雰囲気が変わったような気がした。まるで兄さんのようなオーラを感じた。

 

「………そうか。何があったかわからないが今苦しんでいることはわかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次・郎・、お兄ちゃんが相談に乗ってやる。何でも話せ」

 

「に、兄さん…?」

 

話し方までも兄さんと同じ口調だった。

 

「ほ、本当に兄さん…なのか…?」

 

「ああ」

 

「う、嘘だ。アクアがからかってんだろ?役者だし」

 

「お前が今乗ってる車はス◯ルインプレッサWRX STiのRAリミテッドだよな。俺が前世で乗ってたやつ」

 

アクアが俺が乗っている車を知っているだと?しかも元兄さんの車だということも当てている。これは誰にも教えていない。

 

「お前が小6の時に3回お漏らししたこと、高校の時に小西さんをチンピラから救ったこと………」

 

その後も兄さんしか本来知るはずのないことをどんどん話していった。

 

「最後にお前がさりなちゃんのお墓参りに行ってたな。僕が転生した後さりなちゃんの墓参りはどうなっていただろうと思っていたけど次郎が行ってくれていたのを見た時はとても嬉しかったよ。ありがとな」

 

俺はアクアが兄さんだということを確信した。

 

「……アクアが兄さん…だったのか…?」

 

「ああ」

 

「…あぁ本当に転生してたんだ…!良かった…!」

 

俺は嬉しさのあまり兄さんに抱きついた。

 

「ごめんな。全然正体を明かさなくて」

 

「うっ…あぁ…うっ…うっ…ああ…」

 

「思う存分泣け」

 

俺はその後暫くの間泣いた。

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