side主人公
まじか。嘘だろ…。
朝、歩道橋で人が倒れていると通報があって現場に急行した。そこには
白井さんの遺体があった。
現場には山内警部が先に到着していた。
「これは…。」
「死亡推定時刻は午前5時頃のようですね。遺体には他殺の痕跡は残っていません。多分ですが、歩道橋を降りる際に足を踏み外して転んで、打ちどころが悪く自分で救助を要請できずにさらに人通りが少ない場所なのでそれで亡くなった可能性が高いです。あと、気になるのが携帯を持っていなかったことですね。」
と鑑識は話した。
「なぜ、白井さんはそんな朝早くにこんなところを歩いていたんでしょうか。そしてなぜスマホをもっていないんでしょうか。」
俺は疑問に思った。普通はスマホを持ち歩くはずだ。しかも、そんな早朝歩くなら。
「小腹でも減ったんだろ。あそこにコンビニがあるだろ?コンビニに何か買いに行こうとでもしたんだろ。彼の家はこの近くだからスマホを持って行かなかったんだろ。」
と警部は言った。
「警部、俺、昨日は白井さんと会ったんですが…。」
とりあえずこのことを警部に話さなくてはめっちゃ嫌だけど。
「何?昨日会っただと?何を話したんだ?」
「彼の知り合いのカミキヒカルという人物のことで話があると言われ話しました。」
俺がそう言うと警部の顔が一瞬驚いた顔になった。
「な、なるほど。彼は何て言ってたんだ?」
「えっとですね、カミキヒカルさんがなぜか白井さんが事情聴取を2回受けたことを知っていて気味が悪いと言っていました。」
「ほお。」
「なので今日、カミキヒカルという人物と話をしてきます。いいですよね?」
「あ、ああ。」
なんで動揺してんだ警部。俺そんな凄いことでも言ったか?ま、いいや。とにかく今は彼に会いに行かねば。
カミキプロダクションにて
「白井君が亡くなった?」
「そうなんですよ。で、彼が亡くなる前日にあなたに会ったと言っていましてね。それで何か知っているんじゃないかと思って今日お伺いしたんですよ。」
「そういうことですか。そうですね、たしかにあの日、僕は彼に会いましたよ。彼のお知り合いが亡くなったので少しでも元気づけてあげようと思ってね。」
「そうですか。」
なんだこいつ。何を考えているかわからない。ただ1つわかることは
こいつは危険な人物だということだ。
「あと、気になっていたんですがあなたはなぜ、彼が事情聴取を2回受けたことを知っているんですか?」
「友達がそんなことを言っていてね。」
「その友達というのは誰ですか?」
「それは教えられないな。彼の名誉に関わるからね。」
「そうですか…。」
その後も様々なことを聞いたがカミキは上手くかわしていった。そしてこれ以上聞くことがなくなった俺は帰ろうとした。
「それではそろそろ失礼しますね。」
「今日はありがとうございました。あ、最後に一つよろしいでしょうか?」
「なんでしょうか?」
「あなた何か隠し事していますよね?」
「…。一体何のことやら。」
「そうですか。」
気味が悪いな。
警視庁にて
「どうだった、雨宮。」
「何か確証を得られるものはなかったが、一つ気になることができた。」
「はあ」
「それはカミキには警察の知り合いがいるということだ。」
「それは本当なのか?」
「ああ、本当だ。俺も信じたくないが。」
「なんでカミキは警察に知り合いがいるってわかるんだ?」
「白井さんって事情聴取を2回受けただろ。それをカミキは知っていたんだ。」
「まじかよ…。」
「漏らしていたのはお前じゃないよな?お前、劇団ララライのこととか知ってるからさ。」
「バカ言うな。俺が話したことは全部この前話した娘さんから聞いた話だ。」
「本当か?」
「本当だ。なら今度会わせようか?」
「わかった。今度会ってみるよ。」
「あと、お前に伝え忘れてたことがある。」
「何だ?」
「白井さんの家を捜索したんだが彼の携帯がなくなっていた。」
「何?それは本当か。」
「ああ、犯人が持ち去ったに違いない。」
犯人は一体なぜそのようなことをしたんだ?白井さんは何かを知っていた可能性があるな。
sideカミキヒカル
まさか、ここに刑事がやってくるとは。それもアイの知り合いだとはね。本当なら今すぐにでも殺したいくらいだが彼は刑事だ。殺したら僕の今までのことがバレてしまうかもしれない。まあ、今のところその心配はない。何だって彼がいるからね。今回の殺害だって証拠になる白井君の携帯をすぐに持ってきてくれた。後でお礼の電話でもしてあげないとね。