もしもザフト水泳部の新米が連合に盗まれずミネルバに加入したら   作:ちゃーらんき

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やはり囚われのヒロインを取り戻してこそ主人公。

というわけで、バックで合体したヒロインを人質に取り未来の彼氏との戦いを強要するという、前任に匹敵する鬼畜の所業をするリジェネレイト相手の5vs1のレイドバトルになります。



ルナマリア機救出戦

 

 テロリストは逃走したサトーのジンを残し殲滅。

 乱入者の3機のモビルスーツも、ゲルプレイダーは大破に追い込み、それを見たエールカラミティも撤退した。

 残る障害は、ルナマリア機を乗っ取り実質的な人質にしているリジェネレイトのみである。

 

 リジェネレイトは戦場に乱入するとザフト・テロリストを問わず無差別に攻撃を仕掛け、テロリストのジン1機とジュール隊のゲイツ4機を破壊し、レイのザクファントムを中破に追い込むなど損害を与えると、ルナマリアのザクに取り付き操縦を掌握して機体を乗っ取った。

 ユニウスセブン破砕作業を進めなければいけない状況により単機で対峙することとなったインパルスがルナマリアの救出を試みるが、単機ではザクの後ろに張り付きその武装を砲台に用いているリジェネレイトに接近することが困難であり、かといってビームライフルなどではザクに被弾する危険があり、リジェネレイトが破砕作業の工作隊に標的を移さないよう抑えるのが精一杯であった。

 

 ユニウスセブンは降下を続けている。

 高度が下がれば地球の重力に捕まってしまう。

 リジェネレイトはモビルスーツ1機を抱えた状態でも単独で離脱が可能な推力を有する機体であり、奪還できないまま離脱されることがあれば、ルナマリアが連れ去られてしまう可能性もあった。

 

 焦りが募るシン。

 そこへ、ゲルプレイダーとエールカラミティを撃退したことでリジェネレイトの対応に動けるようになったイザーク、ディアッカ、シホ、ユノの4機のモビルスーツが援軍としてきてくれた。

 

「状況を説明しろミネルバ!」

 

「ジュール隊長! こ、これは、突然お姉ちゃん──る、ルナマリア機が、操縦不可能になって、それで……!」

 

「イザークで構わん。……ザクを乗っ取られたか」

 

 到着したイザークが、ミネルバに状況を説明を請う。

 もっとも、リジェネレイトの機能を知る彼は赤いザクの背中に張り付き砲台と化している姿を見て、今にも泣き出しそうになりながら落ち着かない受け答えになっているメイリンの通信から、何が起きたのかをすぐに把握した。

 

「脱出は?」

 

「それも乗っ取られたみたいで、まだ中に……ッ!」

 

「オーケー、落ち着け子猫ちゃん。状況は把握した」

 

 ディアッカがザクの搭乗員の安否を問うと、緊急脱出装置まで掌握されておりまだ中にパイロットが乗っているという返答が来る。

 それを受けてディアッカはメイリンに優しく語りかけるように落ち着けと言い、インパルスとアビスの方へ通信を繋げた。

 

「新型のパイロット、聞こえるか?」

 

「は、はい!」

 

 ヤキン・ドゥーエを戦い抜きザフトの独立を守り抜いた英雄、イザークとディアッカとの通信がつながり、シンは緊張した様子で返事をする。

 

「自己紹介している暇はない。ザクの背中に張り付くリジェネレイトを引き剥がす。新型、お前も指揮下に入れ」

 

「了解!」

 

 この場の指揮官は白服のイザークである。

 それに1人ではどうすることもできなかった場面。ヤキンを戦い抜いた実戦経験豊富なパイロットであるイザークならこの場の戦力をもっとも有効的に使えるだろうし、通信の言葉から彼もルナマリアを諸共撃つのではなく助けることを考えていることがわかったため、シンはすぐに了解の返答をした。

 

「久しぶりって言いたいとこだが、悠長にしている暇はねえぜ」

 

「ユノも構わないな?」

 

「もちろん」

 

 かつての大戦にて、イザークたちはオーブに潜入する際にその手引きをしたユノと面識がある。

 ストライクに討たれ散った戦友が彼女のことを姉のような存在で目標にしたいパイロットだと語っていたこともあり、面識こそ数えるほどしかないがカーペンタリア時代に多くの地球軍艦艇を沈めた実績も相成りニコルが憧れていたほどの凄腕のパイロットの1人として、イザークやディアッカにとってユノは立派な戦友として見ている人物である。

 ユノにとっても、家族同然の存在だったニコルの戦友たちはアカデミーの思い出話をよく聞いていたことから後輩というより弟のような家族の友人たちという認識だった。

 

 ザクが3機と、セカンドステージシリーズが2機。

 リジェネレイトのことを知るイザークが、この戦力でタイムリミットまでにルナマリアを救出するための作戦を僅かな時間で立てた。

 

「──よし、ディアッカとシホは後衛としてリジェネレイトの末端を狙撃、俺と新型2機で前衛とする。リジェネレイトはコネクターを通じてザクの制御を奪っている。馬鹿でかいあの図体を前衛は近接装備で、後衛は砲撃で削り、予備パーツに交換するために破損箇所を分離した瞬間に露出するコネクターを切断して引き剥がす」

 

 イザークが立てた作戦は、インパルス・ザクファントム・アビスの3機が前衛にたち、正面に立つ囮役と、その隙に背中を狙う攻撃役、そしてコネクターを切断しザクをリジェネレイトの支配から解放する救出役になって、3方向から近距離攻撃を仕掛けるとともに、後衛のザク2機で遠距離から末端を狙い砲撃を仕掛けてリジェネレイトのパーツを破壊していき、換装する瞬間に露出するザクを乗っ取るコネクターを攻撃役にて切断してルナマリア機を奪還するというもの。

 もちろんリジェネレイトも動いているので、前衛の役目はは各々の判断で正面で向き合ったら囮となり、背中を向ければすかさず攻撃に転じる形で状況に応じ役目が変わることになる。

 3方向から攻めることで、インパルス単機では狙えなかったザクの背中に張り付くリジェネレイトを直接狙う機会を作るのである。

 

 しかし3方向からの攻撃でリジェネレイトの本体を狙える機会は増えるが、多くの武装を備えるリジェネレイトは砲台としても厄介な存在である。背中を向けたとしてもビーム砲が近づかせまいと迎撃してくるため、接近は困難である。

 ディアッカとシホの2機のザクは、その砲台をはじめとするリジェネレイトの末端部分を後方からの援護射撃で攻撃することで、前衛が接近戦を仕掛けやすくするのが担当となる。

 

「オーケー!」

「お任せくださいジュール隊長!」

「アビスが適任だし、囮役は僕が引き受けるよ」

 

 イザークの立てた作戦に、ディアッカ、シホ、ユノは即座に了解の返答をして、各々のリジェネレイトに対し仕掛けていく。

 

「新型、返事は!?」

 

「は、はい!」

 

 モビルスーツのパイロットとしての技量だけでは無い。

 リジェネレイトの無限に再生する機能や、人質を取られている状況という、シンが焦りを募らせるばかりで有効な打開策が浮かばなかった現状に対し、一瞬で適した作戦を立てる指揮官としての能力。

 それを目の当たりにして言葉が出なくなってしまったシンは、イザークの叱責で我に帰ると、アビスが囮になりルナマリア機の正面に立っている間に、直ぐにインパルスをリジェネレイトの後方に回すために動かした。

 

(これが、ヤキンを生き抜いた──いや、あの戦争を終わらせる活躍を見せた英雄、イザーク・ジュール……)

 

 イザークは状況を確認すると、何の躊躇いもなく、しかも一瞬であの化け物みたいなモビルスーツを相手にするというのにルナマリアの救出を目的とした有効な作戦を立てた。

 総攻撃でルナマリア諸共撃破するという選択肢もあったのに。

 

 もちろん、ルナマリアを見捨てるような作戦を立てられればシンは猛反発しただろう。

 しかしイザークはユニウスセブンが落下しているという非常事態の中にあっても、大事の前の小事だと切り捨てることをせず、敵機に乗っ取られた顔も知らない味方を拾い上げる選択をした。

 

「状況に応じるとはいえ、救出役は貴様だ新型。囮役はユノが、攻撃役は俺が引き受ける。コネクターの切断にはビームサーベルが適任だからだ」

 

「え……?」

 

 さらに、イザークは通信で最後のコネクター切断の役目をシンに任せると言ってきた。

 

 最も重役なコネクターの切断。

 確かに装備を考慮すれば、ビームサーベルを装備するインパルスが適任なのは理にかなっている。アビスのビームランスは刃が足りないし、イザーク機のビームアックスはゲルプレイダーとの戦闘で壊れている。ビームトマホークはビームサーベルと違いビームの刃だけでなく実体剣の部位があるため少しでもズレれば破片を飛び散らせてコクピットを危険に晒すため、ルナマリアの命を奪いかねないコネクターの切断には向かない。

 

 それでも一瞬の隙に露出したコネクターを切るという、ルナマリアの救出のために失敗の許されない最も技術を要求される役目をイザークはシンに任せると言ったのである。

 

「少しズレればあのザクのパイロットに危険が及ぶ。だが、貴様はザフトレッドなのだろう? ……ならばできるはずだ。仲間を救え」

 

 イザークはシンとは面識はない。

 それでも単機であのリジェネレイトを相手に戦い、仲間を絶対に見捨てないと奮闘していた姿は見ていた。

 新型機を任されたザフトレッド。そして仲間を救うことを諦めない信念。

 イザークにとって、これだけでもシンにコネクター切断を任せるには十分な理由だった。

 

 綺麗事で守るべき民を巻き込む戦争を始める連中とは違う。

 パイロットとしても、指揮官としても、彼は紛れもなく英雄という評価が正しい尊敬できる人物だ。

 その彼が、最も重要な役目を託すと認めてくれた。

 

「……はい!」

 

 イザークからコネクター切断の役目を任されたシンは、イザークに尊敬の念を抱くとともに、赤服としてその期待に応えてみせると、必ず助けてみせるとやる気をみなぎらせた。

 

「君なら絶対できるよシン!」

 

「……うん! 絶対助けるからな、ルナ!」

 

 囮としてリジェネレイトからの無尽蔵のエネルギー供給を受けロングビームライフルを撃つザクの攻撃を肩のビームシールドで防いでくれているユノからも、弟に激励が送られる。

 シンのザフトの志願に対して猛反対していたユノだが、赤服を授かりインパルスの正規パイロットに選出されたシンのパイロットとしても才能と技量は誰よりも認めている。

 そしてシンにとって愛する家族の激励は、尊敬の念を抱いた英雄からの信頼以上の応援になった。

 

「よっしゃ、ガールフレンドしっかり取り戻せよ!」

 

「そういうのじゃないですって!」

 

 狙撃にてビーム砲を1門貫きながら、ディアッカが気張りすぎないようにとシンに軽口を叩く。

 それをシンは顔を赤くして否定したが、おかげで少し肩の力を抜くことができた。

 

「僕の大事な後輩なんだ、弄ぶのも大概にしろよ!」

 

 インパルスに狙いが行かないように、ビーム砲やロングビームライフルの攻撃をシールドで防ぎながら前進しザクとの間合いを詰めるユノ。

 そしてザクとの距離をランスの間合いまで瞬く間に詰めると、ビームランスでロングビームライフルを貫き破壊すると、ビームソードを振り下ろすリジェネレイトの腕にはカリドゥスを撃ち込み破壊した。

 

「…………」

 

 しかしリジェネレイトは即座に破損箇所を予備パーツに換装し再生することが可能な機体。

 まるで最初から破壊されることがわかっていたかのように、カリドゥスで破壊された腕は一瞬で飛んできた予備パーツに入れ替わる。

 武装も予備を大量にストックしているリジェネレイトにより、ザクには直ぐに新しいロングビームライフルが装備され、至近距離で構えたロングビームライフルがユノのアビスのコクピットに狙いを定めた。

 

「舐めるな!」

 

 コクピット付近にほぼ銃口が接触している近距離であり、構造上アビスのビームシールドで防げない状態。撃てば機体を動かすよりも速く確実にコクピットに当たるため回避も不可能。

 しかしそんなことでやられる彼女ではなく、振り回しては間に合わないとビームランスの石突でロングビームライフルの銃身を叩き軌道を外し、コクピットに直撃する一撃を躱した。

 

 さらにそのままビームランスを突き出し、換装早々にアビスを両断せんとビームソードを展開しようとした腕を貫き破壊した。

 

 破壊された箇所は直ぐに予備パーツに換装されるため、破壊してもキリがない。

 しかしそれが最も危険な囮役の役目。

 多数の武装とモビルスーツの手を使わずに展開できる巨大なシールドを有するアビスが適任のポジションであり、リジェネレイトの注意を引きつけ攻撃役が背中に張り付くリジェネレイトを狙う機会を作るために、ザクの正面に立ってリジェネレイトへ真っ向からぶつかっていく。

 

「そのまま正面を抑えろ!」

 

「任せといて!」

 

「いくぞ新型!」

 

「はい!」

 

 至近距離で正面から向かってくるアビスを脅威と認識したリジェネレイトの注意がアビスに集中する。

 その間にリジェネレイトの張り付く背中側に回ったインパルスとザクファントムが、ディアッカとシホの援護射撃で破壊と換装を繰り返し、常に十分な弾幕を張れなくなっているビーム砲の迎撃を掻い潜って、リジェネレイトに肉薄した。

 

「タイミングを見誤るなよ!」

 

 巨大なリジェネレイトの機体が張り付いており、コネクターを直接狙うことはできない。

 そのためリジェネレイトの本体に攻撃を加えて接続箇所を露出させる必要があり、この攻撃役をイザークのザクファントムが担う。

 

 リジェネレイトは破壊されても直ぐに予備パーツに換装する。

 接続箇所を露出させても、悠長に狙える暇はない。コネクター切断の機会は、予備パーツに換装され再び覆われるまでの一瞬のみ。

 その瞬間にザクのコクピットを傷つけず、ビームサーベルでコネクターのみを破壊しなければならない。

 

「……ッ」

 

 緊張から喉が渇き、唾を飲み込むシン。

 ビーム突撃銃と肩の2門のビームバルカンでリジェネレイトに攻撃を仕掛けるイザークのザクファントムが作る瞬間を見逃さないよう、リジェネレイトからの迎撃を回避しながらチャンスを窺う。

 

 ゲルプレイダーとの戦闘でビームアックスは壊れたため、ザクファントムが使えるのはビームバルカンと突撃銃、そしてビームトマホークのみ。

 リジェネレイトの装甲にダメージを与えるが、1機では火力が足りず装甲を破壊しきれない。

 

「流石に堅いか……だが!」

 

 だが、イザークは救出役のインパルスを使うつもりはない。

 長年相方を務めている、狙撃に関してはライバルであるアスラン以上にその腕に絶大な信頼を置く相棒がいる。

 

「ディアッカ!」

 

「よっしゃ!」

 

 ディアッカがイザークのザクファントムのメインカメラ映像を通じて、リジェネレイト本体の状態を確認。

 射線を見極めると、阿吽の呼吸でザクファントムにビームを発射し、それをシールドを使って跳弾させ、ザクファントムの攻撃を同時に集中し、ディアッカとザクとの連携攻撃でリジェネレイトの装甲を破壊した。

 

「…………!」

 

 ビームランスをザクで捕まえてアビスの動きを止めようとしていたリジェネレイトだが、本体への攻撃と破損箇所の破壊の衝撃により、ザクファントム単機の火力では一撃での突破できないとみていたはずの本体の装甲を貫かれたことに驚き一瞬動きが乱れる。

 

「そこ!」

 

 その一瞬の隙にビームランスを手放したアビスが、ビーム砲にてアビスを撃破しようとしていた腕をバラエーナ改で撃ち抜くとともに、大型のシールドにて体当たりを仕掛けてリジェネレイトを揺らした。

 

 ザクの制御を奪うリジェネレイトのコネクターが露出する。

 アビスの体当たりによりリジェネレイトのバランスが崩れ、インパルスの正面にイザークとディアッカの連携攻撃で露出した破損箇所が動いた。

 

(見えた……!)

 

 ここしかないと、フォースインパルスを突撃させるシン。

 直進してくるインパルスに、リジェネレイトが迎撃しようと攻撃を仕掛けるが、それをイザークのザクファントムがビームバルカンで砲を攻撃して潰しインパルスを守った。

 

「させるか!」

 

 すかさず予備パーツが飛来するが、それはシホが狙い撃ち換装を妨害する。

 更なる予備が飛ばされるが、直進するインパルスが届くのには間に合わない。

 

 極度の集中が、周りの雑音からシンを遮断する。

 ゾーンに入った感覚。成すべき結果に向けて、その道筋が見える。それに沿えば必ず成功するという確信を掴むような感覚。

 

 迎撃はイザークたちが抑えてくれる。

 回避を考える必要はない。直進すれば届くという確信がある。

 

「はぁ!」

 

 イザークの援護もあり、被弾することなく最短距離でリジェネレイトに肉薄することができたインパルス。

 少しでもズレればルナマリアに危険が及ぶその一刀。

 しかしシンには不思議と、振り上げたビームサーベルをどう振り下ろせばザクに掠ることなくリジェネレイトが繋げているコネクター全てを一撃で切り裂けるか、その軌道が目の前に浮かんでいた。

 

 その軌道に従い、ビームサーベルを振り下ろすインパルス。

 

 ビームサーベルはザクを掠めることなく、一撃で多数繋がれているコネクター全てを切り裂き、リジェネレイトの支配からルナマリア機を解放した。

 

「でええええい!」

 

 すかさずリジェネレイトにシールドバッシュを叩き込むイザーク。

 リジェネレイトが傾き、ザクの背中から巨大な機体が離れた。

 

「行け、シン!」

「決めろ、新型!」

 

 アビスがルナマリアのザクを受け止め、シールドの内側に隠す。

 ザクファントムが機体を盾にして、インパルスを狙ったビーム砲を防ぐ。

 

「よくもルナを──!」

 

 そして道を作ってくれた彼らのトドメを託す声に背中を押されるように、ビームサーベルをリジェネレイトに向けて突き出すシン。

 

 それは胴体部に突き刺さり、コアユニットにあわや届く深い一撃となる。

 

「────ッ!?」

 

 流石にこれはリジェネレイトのパイロットも驚き、咄嗟にコアユニットを離脱。

 同時にビームサーベルに貫かれ切り離した機体を自爆させることで目眩しとし、その隙に離脱した。

 

 自爆した機体の爆風により、ザクファントムとインパルス、ルナマリア機を確保したアビスが倒れる。

 爆発時の閃光が目眩しとなったことで、ディアッカとシホも一瞬目を閉じた。

 

「……戦闘継続困難につき撤退」

 

 コアユニットはその一瞬の隙で離脱に成功したものの、すでにエールカラミティとゲルプレイダーも退いており、ユニウスセブンの高度もかなり下がってきていたため、そのまま戦域より撤退していった。

 

 残ったのは、自爆したリジェネレイトの残骸と、ユニウスセブンの破砕のために集結したザフトのみ。

 テロリストはほぼ殲滅、正体不明の襲撃者も撃退に成功した。

 

「やった……?」

 

「……いや、コアユニットだけになって逃げていったようだ」

 

 リジェネレイトが爆発した光景に、あのファーストステージの機体に勝ったのかと呟くシホだが、核分裂反応が健在であることとその源が離れていっていることを確認したイザークが撃破には至らなかったと否定する。

 

「まあ、逃げたならひとまずOKっしょ」

 

 とはいえ、襲撃者を退けたことは事実。

 ひとまずユニウスセブン破砕作業の障害を撃退するという目的は達成できたと、ディアッカが言ったことで、シンたちの方もようやく勝ったんだという実感を得られた。

 

「……ルナは!?」

 

 リジェネレイトという強敵と対峙した。ルナマリアが囚われていた。

 仲間を奪われながらの戦闘という状況に、焦りとともに生きた心地がしなくなるほどの緊張感に包まれていたシンは疲れた様子を見せ、直後にルナマリアの安否が確認できていなかったと気付き直ぐにルナマリア機へ呼びかける。

 

「ルナ! おい! 大丈夫か!?」

 

「……ええ、何とか」

 

「はぁぁ……良かった……」

 

 操縦できないコクピットから自分1人を助けるために奮闘する仲間たちへの申し訳なさから落ち込んでいる様子のルナマリアの声が聞こえたことで、シンは安堵から大きく息を吐いた。

 

 




リジェネレイト戦の間、アスランは黙々と破砕作業を進めています。
戦闘でも活躍してたし、この場は戦闘より破砕作業の方がずっと大事ですから!見せ場だってこのあとたっぷりあるから!
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