仮面ライダーギーツ アナザーワールドジェネレーションズ   作:Naniro

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ちょっとブレイクタイム


トータスのケミー達

「それでは、始め!」

 

レンチスの合図とともに両者の剣がぶつかり合う。剣を振るっているのは、雫とジョブケミー、レベルナンバー8のアッパレブシドーだった。

 

「はあああああああ!!」

 

「あっぱれ!」

 

雫はアッパレブシドーに向って剣を振るうが、アッパレブシドーは雫の剣を難なく防ぐ。そして雫に向って剣を振るう。

 

「あっぱれあっぱれ!!」

 

「うぅ…!?」

 

アッパレブシドーの剣術に雫は押されていくが、負けじと食らいつく。そして互いの剣がぶつかると、雫の剣が弾き飛ばされた。

 

「あ…!」

 

「そこまで!勝者、アッパレブシドー!」

 

アッパレブシドーは刀を鞘に収め、雫はアッパレブシドーに頭を下げた。

 

「ありがとうございました」

 

するとアッパレブシドーは扇子を広げた。すると扇子にはトータスの言葉で“精進”と書かれていた。

 

「あっぱれ!」

 

「よかったな雫、アッパレブシドーはお前の剣術を称賛している」

 

アッパレブシドーはうんうんと頷いた。人型であるジョブケミー達は生徒達に戦い方を教えていた。

 

「うおおおおおおおおおお!!」

 

「レスラー、ジー!!」

 

少し離れた場所では、龍太郎とレスラーGがぶつかり合っていた。また別の場所では、サスケマルが生徒たちの攻撃を避けながら特訓に付き合っていた。

 

「サスケマル!」

 

「全然当たんねえ!」

 

「忍者かよ!」

 

「いや忍者じゃねえか!」

 

光輝はその光景を複雑そうに見ていた。自分ではなく、危険性を孕んだ人工生命体がなぜ頼られているのかが。

 

「次は俺の番だ」

 

「……!」

 

光輝がアッパレブシドー勝負を挑んだ。アッパレブシドーは刀を抜いて構える。レンチスは両者がやる気なのを確認すると合図を送る。

 

「始め!」

 

「うおおおおおお!」

 

光輝はアッパレブシドーに剣を振るうがアッパレブシドーはそれを防ぐ。

 

「はあああああああ!!」

 

「……」

 

光輝は攻撃の手を緩めない。側から見れば光輝が圧倒してるように見えるが、アッパレブシドーに全部防がれている。するとアッパレブシドーが光輝の剣を弾き返した。

 

「なっ…!?」

 

剣を持っている手が大きく上がり、ボディがガラ空きになった。アッパレブシドーはすかさず、光輝の首に剣を突きつける。

 

「うっ…!」

 

「そこまで!勝者、アッパレブシドー!」

 

「……っ!!」

 

光輝は歯を食い縛る。するとアッパレブシドーが扇子を広げる。そこには“兵士以下”と書かれていた。

 

「なっ!?俺は弱いと言いたいのか!?」

 

アッパレブシドーは頷く。光輝は馬鹿にされてるような気がして気に入らなかった。

 

「ブシ…」

 

アッパレブシドーはそう呟きながら首を横に振る。

 

「なんだ…?俺を馬鹿にしてるのか!?」

 

「馬鹿にしてるんじゃない」

 

「何!?」

 

レンチスが割って入り、光輝を宥める。

 

「アッパレブシドーは“お前の剣は重みが感じられない。覚悟というものができていない半端者。”と判断している。兵士一人一人は覚悟を持って戦っている。敵を倒す事を躊躇したお前はまさしく覚悟がない兵士以下という事だ」

 

「ぐ…」

 

「お前には絶望的に戦いに不向きだ。戦線離脱を推奨する」

 

「お、俺は…!」

 

光輝はその場でしばらく立ち尽くしていた。

 

 

「…とまあ、そんなことがあったのよ」

 

「へぇ、レンチスもなかなか言うじゃねえか」

 

庭園で休んでいた猛に雫はそう伝える。

 

「ぶっちゃけ天之河は無能だしな」

 

「そこまで言う?」

 

「敵を殺すのに躊躇して味方を全滅させようとした張本人だぞ。これからもやめろ殺しちゃ駄目だとか言って足引っ張るに違いない」

 

「う〜ん…(汗)」

 

雫はありえなくないかもと少し納得してしまった。すると、庭園の草むらからガサッという音がした。

 

「ん?」

 

そこには四つ葉のクローバーのような羽が背中に生えた謎の生き物だった。

 

「ハピ…!」

 

謎の生き物は猛と雫に見られると急いで隠れようとする。

 

「あ、大丈夫よ!私達何もしないから!」

 

「…ハピ?」

 

謎の生き物は本当に?と言いたげにひょっこりと顔を出す。

 

「なあ、お前もしかしてケミーか?」

 

「ハピ!?」

 

猛の問いに謎の生き物は目を見開く。どうやら図星のようだ。

 

「やっぱりケミーだったのか。ちょっと待て、お前の仲間を連れている奴に連絡する」

 

猛はケミーライザー(テュークから余り物をもらった)を取り出し、通信でレンチスに知らせる。するとすぐにレンチスはやってきた。

 

「間違いない、プラントケミーのレベルナンバー1、ハピクローバーだ」

 

「ハピ〜…」

 

ハピクローバーはレンチスを警戒している。するとマッドウィールが顔を出した。

 

『ウィール!』

 

「ハピ!?」

 

『ウィル!ウィール!』

 

「ハピー!」

 

どうやらマッドウィールが事情を説明してくれたようで、ハピクローバーは警戒を解いた。

 

 

「ハピ〜!」

 

(か、可愛い…!!)

 

雫はすっかりハピクローバーの虜になっていた。

 

「ハピクローバーは強い仲間の気配を感じてここにやってきたらしい」

 

「つまりあれか?ここら辺にレベルナンバー10とかいるってか?」

 

「確証はないがケミーの気配察知は確かなものだ」

 

猛とレンチスが話し合っていると後ろから声をかけられる。

 

「あの…」

 

「ん?」

 

「あなたは…」

 

「リリィ?」

 

そこにいたのはハイリヒ王国王女、リリアーナ・S・B・ハイリヒだった。

 

「話は聞かせてもらいました。レベルナンバー10…でしたっけ?私、知ってます。というか今ここに連れてきています」

 

「「「えぇ!?」」」

 

『ウィール!?』

 

「ハピー!?」

 

「こっちよ、リク」

 

リリアーナが合図をすると白い毛並みのライオンのような生物が現れた。

 

「リクシオオオオオオン!!」

 

「アニマルケミーのレベルナンバー10、リクシオンだと…!?」

 

リリアーナが連れて来たのは、レベルナンバー10の一体、リクシオンだった。

 

「この子はずっとハイリヒ城の奥に潜んでいました。そしてこの子から色々教えてもらいました。錬金術によって生まれた人工生命体であること、100体の仲間がこの世界に散らばっていること」

 

「王女様、あなたは…」

 

レンチスはリリアーナに何か言いかけた瞬間、リリアーナが遮る。

 

「実は私、イシュタルの事はあまりいい感じがしなかったのです。一体何がどうなっているんですか?リクに聞いてもあまり教えてくれませんし…」

 

レンチスは猛と顔を合わせると二人は頷いた。するとレンチスはブランクカードを取り出し、リリアーナに渡した。

 

「このカードを使えばリクシオンをカードに入れることができます。うまく活用してください。…リクシオン、俺は彼女にすべてを話す」

 

「……!?リクシオオオン…!!」

 

「いずれは話さなくてはならないんだ。お前もそう感じていたんだろう?」

 

「……」

 

リクシオンはリリアーナを巻き込みたくないようだったが、ここまできたからにはもう話すしかないと悟ったようだ。

 

「大丈夫よリク。誰にも言わないから」

 

リリアーナはそう言いながらリクシオンの頭を撫でる。

 

「ね、ねえ…、何の話なの?」

 

「お前は知らなくていい。言ったはずだ。トータスのことはトータスの住人で解決すると。お前は無関係だ。あぁ、あとこれ、このカードにハピクローバーを入れることができる。うまく活用しろよ」

 

レンチスは雫にブランクカードを渡し、リリアーナ、リクシオンと共に城内に入っていった。その後、雫は生徒達にハピクローバーを紹介し、ハピクローバーは女子達を虜にした。

 

 

一方、ハジメ達はハウリア族の所に寄っていた。何でも、ハウリア族にケミーがいるというのをシアから聞かされたからだ。

 

「バニーちゃーーーん!!」

 

シアがそう叫ぶと、ウサギのような生物がピョンピョンと跳ねながらやってきて、シアに抱き着いた。

 

「バニー!」

 

「バニーちゃん!久しぶりですぅ!」

 

すると、クロスウィザードとテュークが反応する。

 

「アニマルケミーのレベルナンバー5、バウンティーバニーだ!」

 

「バウンティーバニー!ここにいたんだ!」

 

「バニー!」

 

「まさかこいつがケミーだったとはな…」

 

「ん。道理で変わっていると思った」

 

「え?ハジメ君とユエちゃん、バウンティーバニーに会ったの?」

 

「あぁ、魔物相手にハウリア族を守る為に一人で戦っていたんだよ」

 

「それでその子一人に負担をかけさせてはダメだから、ハジメが一族全体を鍛えた」

 

「変わり過ぎてしまいましたけどねぇ…」

 

「バニー…」

 

シアとバウンティーバニーはハジメをジト目で見る。ハジメは気まずそうにしながら目を逸らす。

 

「ハジメ君、君何したんだよ?」

 

「聞かないでくれ…」

 

するとシアの父であるカムが出てくる。

 

「シア、バウンティーバニーを連れていくのか?」

 

「はい、父様。バニーちゃん達、ケミーはある使命を背負っていたんです」

 

シアはテュークやクロスウィザードから聞いた話をハウリア族達に話した。エヒトと戦うために生み出されたこと。多くの仲間と共に立ち向かったが、次々と仲間が討たれ、残ったのはケミー達101体だけだということ。ガッチャードライバーの継承者が現れるのを身を潜めながら待っていたこと。

 

「そうか…。バウンティーバニーがそんな使命を背負って…。」

 

ハウリア族達はケミー達の事情を聴き、感慨にふけっていた。

 

「わかった。バウンティーバニーの意思を尊重しよう!あと実はな、つい最近ハウリア族に加入した奴がいたんだ。バウンティーバニーにも紹介しようと思っていたところなんだ」

 

「え!?」

 

「バニー!?」

 

シアとバウンティーバニーは驚く。すると何やら音が聞こえてきた。

 

「な、なんじゃこの音は…」

 

「これって、ヘリコプターの音?」

 

香織がそう呟くと、空から一機のヘリコプターが降りてきた。

 

「紹介しよう!新たにハウリア族の一員となったゲキオコプターだ!こいつも連れていけ!」

 

「オコオコーーー!!」

 

「ビークルケミーのレベルナンバー4、ゲキオコプターだ!!」

 

「ヘリコプターとかケミーはなんでもありかよ…」

 

 

ハジメ達はバウンティーバニーとゲキオコプターを仲間に加え、改めて次の大迷宮に向う。するとテュークが香織に話しかける。

 

「香織ちゃん、君にこれを渡しておくよ」

 

「これって…」

 

テュークが渡したのはケミーライザーとゲキオコプターだった。

 

「これはケミーライザー、本来ならケミーを探知、捕獲するんだけど、一応攻撃機能も兼ね備えている。君は治癒師だからね。あとそこにケミーのカードをセットすればケミーの能力も使えるからうまく活用してね。あとゲキオコプターは君のガードマンを担うことになったよ」

 

「そうなの?じゃあよろしくね。ゲキオコ君」

 

「オ、オコ…!///」

 

香織がにっこりと笑うとゲキオコプターは顔を赤くした。

 

 

場所は聖教教会。ハジメ達をトータスに召喚した張本人であるイシュタル・ランゴバルドは教会の地下に向っていた。そしてその最深部に大きな牢屋があり、そこには様々なアーティファクトで厳重に拘束された大きな赤いカブトムシのような生物がいた。

 

「エヒト様に歯向かった反逆者によって生み出された人工生命体…。生きたアーティファクトといったところか…。どちらにせよ、危険であることには変わりない。エヒト様の意志に逆らうものは反逆者と同然…」

 

「ビートル…!!」

 

赤いカブトムシはイシュタルを睨みつけていた。




本日のケミー
アッパレブシドー
剣術の指南を担っている。光輝を覚悟が足りない半端者と評した。

レスラーG
龍太郎と取っ組み合っていた。結構気が合う様子。

サスケマル
一同に複数の生徒達を相手にしていた。それでも余裕あり。

ハピクローバー
強い仲間(リクシオン)の気配を感じてハイリヒ城にやってきた。女子達を虜にした。

バウンティーバニー
当時、幼かったシアに拾われ、ハウリア族の一員として迎え入れられた。戦えないハウリア族の為に魔物から守ってあげていた。ハウリア族が豹変したときはシアと同じ心境だった。

ゲキオコプター
ハウリア族と喧嘩して分かち合った。とても気性が荒く、ハジメと気が合うかもしれない。香織のガードマンとなった。

リクシオン
ハイリヒ城に潜んでいた。リリアーナに見つかったが、匿ってくれた。彼女とは付き合いは長く、よく彼女の話を聞いてあげていた。ブランクカードを貰ったことで隠れやすくなった。

このまま学年別トーナメント(シャル&ラウラ)までいっちゃう?

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