仮面ライダーギーツ アナザーワールドジェネレーションズ   作:Naniro

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怒れる鹿はついに限界を迎える…。


謌第?縺ョ髯千阜

千冬達は浜辺で待っていると、一夏達が戻ってきた。シーカーを抱えて。

 

「織斑、大角の様子は?」

 

「それが、何度呼び掛けても返事がなくて…」

 

一夏はシーカーを静かに降ろす。すると、簪が駆け寄る。

 

「快斗…!快斗!お願い!起きて…!」

 

「……」

 

簪が必死に呼びかけるが、シーカーから返事はない。千冬が救護班に呼び掛ける。やって来た救護班はシーカーの変身を解除しようとデザイアドライバーからレイズバックルをはずそうした瞬間…。

 

「…さわんじゃねえ」

 

シーカーが救護班の手を掴み、阻止した。

 

「快斗!?」

 

「快斗!気がついたのか!」

 

「俺のデザイアドライバーに触れるな…!」

 

シーカーは救護班の手を握り締める。

 

「ぎゃあああああああああ!!」

 

「大角!彼女達は救護班だ!手を離せ!」

 

千冬に注意され、シーカーはようやく手を離し、自分で変身を解除した。

 

「快斗…!よかった…!」

 

簪が快斗に抱きつく。しかし快斗は鬱陶しそうに彼女を引き剥がした。

 

「快斗、大丈夫か?意識を失ってたが…」

 

「全身が痛いが問題ねえ。固いボールをいくつも当てられた感じだ。それでいつの間にか意識が飛んでた」

 

「気絶していただけということか…」

 

千冬は快斗が問題なさそうなのを見て一安心する。快斗はフラフラしながらも立ち上がった。

 

「よくやってくれた大角、お前はもう休むといい」

 

「そうさせて貰う…」

 

快斗は簪に支えられながら*1も旅館に戻っていった。

 

「あれだけの攻撃を受けて立ち上がるとは…」

 

「あいつ、どんだけ頑丈なのよ…」

 

「ある意味、恐ろしいですわ…」

 

「大角君、一体どんな鍛え方してるんだろう…?」

 

「あの強さとタフさ、我がドイツ軍にスカウトしたいところだ」

 

箒、鈴、セシリア、シャルロット、ラウラは快斗のタフさを恐ろしくも頼もしくと複雑な感情を抱いていた。

 

「任務は完了した。と言いたいところだが、お前達は重大な違反を犯した。帰ったらすぐ反省文の提出だ。懲罰用の特別トレーニングも用意してあるからそのつもりでいろ」

 

「あれ?快斗はないのか?」

 

「私が行くよう指示したからだ。後で大角にはそれ相応の報酬を渡すつもりだ。お前らも大角を見習え。あいつは他の生徒からちょっかいを出されて暴れることを除けば、ほとんど違反行為をしていないぞ*2

 

「え!?」

 

「マジ!?」

 

「意外ですわ…」

 

「寮のドアを木刀で破壊したり、1組の教室のドアを破壊したり、性別の件、無断で専用機を展開して暴れるお前らが言えたことか?」

 

「「「う…!(汗)*3」」」

 

一夏を除いた女性陣は心当たりがありすぎて言葉をつまらせる。とは言え激戦であったため、今日のところは体を休めることになった。

 

 

「大角、無理を言ってすまなかった。それと協力感謝する」

 

千冬は詫びと礼を言いながら快斗に報酬を渡していた。快斗は無言のまま受け取る。

 

「体の方はどうだ?」

 

「…問題ねえ」

 

「そうか…。大角、お前は束をどう思っている?」

 

「…どういうことだ?」

 

千冬から突然投げかけられた質問に快斗は少し戸惑う。

 

「彼女はISの生みの親だ。お前の人生を狂わせるきっかけになった人物でもある。お前はどうも思わないのか?」

 

千冬の言葉に快斗は少し間を置くと再び口を開く。

 

「興味ねえ。それに俺の人生が狂ったのはテロリスト共と糞姉貴だ。まあ、あのウサギがこっちから仕掛けてくるなら話は別だがな」

 

「そうか…」

 

どうやら快斗は束のことはあまり関心がないようだった。

 

 

臨海学校最終日、快斗は荷物をまとめ、バスへ向かうと一夏が箒達に袋叩きにされており、福音の操縦者が千冬と話していた。それを見た快斗はどうしてこうなったか察してしまう。すると、福音の操縦者が快斗の方を見て、目を見開く。

 

「…快斗?快斗なの!?」

 

「?」

 

福音の操縦者は快斗に駆け寄る。

 

「やっぱり快斗なのね!四年前の襲撃事件で死んだと思っていたけど…、よかった…!無事だったのね…!」

 

「誰だお前は?」

 

福音の操縦者は快斗に気さくに話しかけるが快斗は彼女が誰なのか知らない。

 

「えーっと…、覚えていない?私よ、ナターシャ、ナターシャ・ファイルス。かつて君の姉である真由美さんとよく手合わせをしたわ」

 

「なんだと?」

 

「…っ!?」

 

福音の操縦者、ナターシャ・ファイルスが快斗の姉、真由美の話を切り出した瞬間、快斗はナターシャを睨みつけた。

 

「か、快斗…?」

 

「大角は真由美さんに対して憎悪の感情を抱いている」

 

「な…、どうして…!」

 

千冬はナターシャに快斗の事情を話した。

 

「四年前のあの事件で真由美さんが…!?そんなことが…!」

 

「信じられないかもしれないが事実だ。大角自身も奴らに捕らえられ、三年間拷問を受けた。そしてISと女性を敵視するようになったというわけだ」

 

「あのISが大好きだった快斗がIS嫌いに…。あの事件が快斗をここまで変えてしまったのね…」

 

ナターシャは悲しそうにしながら拳を握り締める。

 

「大角は昔はISが好きだったのか?」

 

「ええ、いつも真由美さんの後をつけてきて、隙あらばISに乗せてもらおうとしてたわ。私もあの子にISに乗せてってねだられたことが結構あったわ」

 

「そうか…」

 

快斗は千冬とナターシャの会話を見ていると簪がやってくる。

 

「快斗、あの人って知り合いなの?」

 

「…知らない」

 

すると突然、快斗が上を見上げる。

 

「快斗…?」

 

簪がどうしたのかと思っていると、快斗は簪を突き飛ばした。

 

「快斗…!?」

 

次の瞬間、快斗の目の前にISを纏った一人の女性が現れた。

 

「何者だ!?」

 

千冬が女性に向かって怒鳴るが女性は千冬に見向きもせず、快斗を睨んでいた。

 

「ついに見つけた!仮面ライダーシーカー!!よくも今まで同志達を酷い目に遭わせてくれたわね!!こればかりはあの博士に感謝しなきゃね!!」

 

(博士…?まさか…!束…!)

 

千冬は女性の発言から事情を察する。

 

SET WARNING

 

「変身」

 

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快斗はシーカーに変身し、迎え撃とうとしたその時だった。突如シーカーの体にワイヤーが巻き付き、拘束される。ワイヤーの元を辿るとそこにはもう一人のIS操縦者がいた。

 

「ついに捕らえた!こいつのベルトを解析し、その技術をISに応用すれば、我々女性権利団体は更に高みを目指せるはずだ!」

 

彼女達は女性権利団体のメンバーで、どうやらシーカーが目的だったようだ。二人のIS操縦者はシーカーをそのまま連れ去った。

 

「快斗ーーーーーー!!!」

 

簪の叫び声が空しく響いた。

 

 

「お前が私達の同志にした仕打ち!楽に死ねると思わないことね!」

 

「ええい!大人しくしろ!」

 

二人のIS操縦者はシーカーを本部まで連れていこうとするが、シーカーが暴れる為、あまり安定して飛べてない様だった。

 

「この!暴れるな!」

 

「聞いてはいたけど、かなりの馬鹿力ね」

 

ブ~ン

 

突然、虫の羽音のような音が聞こえてくる。

 

「なんだ?この音は…?」

 

すると目の前にハエのような怪人が姿を現した。

 

「ハッハッハッハッハ…」

 

ハエの怪人は高笑いをする。

 

「貴様、何者だ!?ハエ男か!?」

 

「私はムスカ・ゾディアーツだ*4

 

ハエの怪人はムスカ・ゾディアーツと名乗り、二人のIS操縦者の前に立ち塞がる。

 

「ゾディアーツ…、最近現れた男性連合団体に所属する怪人よ!」

 

「そんな奴が私達に何の用だ!?」

 

「我々が奮起するきっかけとなった仮面ライダーシーカーを君達に殺させるわけにはいかないんでね。見せてあげよう、ゾディアーツの力を!」

 

するとムスカ・ゾディアーツは無数の小バエに分裂し、二人のIS操縦者達に纏わりつく。

 

「きゃあああ!!なにこれ!?」

 

「クソ!鬱陶しい!!」

 

IS操縦者達とムスカ・ゾディアーツが争っていると、今度はミサイルが飛んできて、二人のIS操縦者達とムスカ・ゾディアーツに直撃した。

 

ドォオオオオオオン!!

 

「「きゃあああああああ!?」」

 

「ふぁ!?」

 

二人のIS操縦者達とムスカ・ゾディアーツは吹っ飛ばされ、解放されたシーカーは海に落ちた。

 

ドボォオオオオオオン!!

 

泳げないシーカーであったが、偶然近くにあった岩礁に上がった。

 

「……っ」

 

「おーい!大丈夫かー!?」

 

声のした方を向くとロケットモジュールとランチャーモジュールを装備したフォーゼが向って来ていた。

 

「よっと、怪我はねえか?」

 

「あぁ、さっきのミサイル、お前か?」

 

「おう!それにしても、とんだ災難だったな」

 

どうやらフォーゼが助けてくれたようだ。すると、今度は二人の目の前にオーロラカーテンが出現する。

 

「な、なんだぁ!?」

 

フォーゼが困惑していると中からブッチーとブラーリが現れた。

 

「やあ、久しぶりだねシーカー」

 

「お前は…」

 

「なんだシーカー、お前こいつらと知り合いか!?」

 

「そこをどいてくれないかなフォーゼ。俺達はシーカーを迎えに来たんだよ」

 

ブッチーがフォーゼにそう言うが、フォーゼはエース達からギャングライダーズのことを聞いていたため、その指示には従わなかった。

 

「やなこった!お前らギャングライダーズだろ!シーカーは俺のダチだ!お前らみたいな輩にはいそうですかと引き渡すかよ!」

 

「その通りです」

 

突然の声に振り向くと、そこには変身した亡がいた。

 

「あなた達の好き勝手にはさせません。お引き取り願います。でなければ実力行使といきます」

 

「おう!タイマン張らせてもらうぜ」

 

GIGANT SWORD

 

シーカーもギガントソードを装備し、フォーゼと亡の前に出る。すると次の瞬間、シーカーは振り向きざまにフォーゼと亡をギガントソードで斬りつけた。

 

「何…!?」

 

「シーカー…!?」

 

突然のシーカーからの攻撃でフォーゼと亡はまともに受けてしまい膝をつく。

 

「シーカー…どうしてですか…」

 

「……なんだよ

 

「え…?」

 

「もううんざりなんだよ!!!いつもいつも!女共に喧嘩売られて!一夏の周りに付きまとう奴らも!あのメガネ野郎も!!目障りで不愉快だ!!ただでさえIS学園に強制的に放り込まれて!!周りは女だらけ!!何もかもが苦痛だ!!」

 

「シ…シーカー…」

 

シーカーはIS学園という環境に女性嫌いの彼には精神的にかなり追い込まれていたようで、遂に限界が来て、それが一気に爆発したのだ。それをブッチーとブラーリが好機と見る。

 

「ようこそギャングライダーズへ、君を歓迎するよ、仮面ライダーシーカー。さあ着いてきたまえ」

 

「待て…!シーカー…!行くな…!」

 

「シーカー…!どうか思い直して…!」

 

フォーゼと亡はシーカーに手を伸ばす。シーカーは一瞬だけ振り向いたが、すぐに向き直り、ブッチーとブラーリと共にオーロラカーテンに入っていった。

 

「シーーーーーーカーーーーーーーー!!!」

*1
快斗本人は支えられるのを嫌がっている

*2
というよりも、懲罰という面倒事が嫌だから規則を守っていると言った方が正しいかもしれない

*3
寮のドア破壊(箒) 1組の教室のドア破壊(鈴) 性別の件(シャルロット) 無断で専用機展開(一夏、箒以外全員)

*4
因みに姿はフェーズ3




IS学園という鎖に悩まされていたシーカーニキ。ついに耐えられなくなり、ギャングライダーズに身を寄せてしまいました。果たして今後、どうなっていくのか…。
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