仮面ライダーギーツ アナザーワールドジェネレーションズ   作:Naniro

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最近ブレワイ始めてハマりまくってモチベが低下中。まあそれはともかく(良くない)、遂にシーカーニキとの対面です。


闇堕ちと見せかけて……?

エース、新太、フレマン、ソロモ、テューク、ソーゴ、コウヘイ、ジャスティン、優斗、蒼汰の10人は一旦合流していた。その中心にはエックスレックスとクロスウィザードがいた。何故今こんな状況か、それは少し遡る。

 

 

「お前なんだろ?ギャングライダーズの情報を送っていたのは」

 

「!!」

 

エースがそう指摘するとシーカーは動揺するような素振りを見せた。すると次の瞬間、シーカーの背後にエックスレックスが現れた。

 

「レーックス!」

 

エックスレックスはシーカーをそのまま丸飲みにしてしまう。

 

「あぁ!?食べられちゃいました!!」

 

響がその光景にびっくりするが、少し間を置いた後、シーカーがエックスレックスの口をアームでこじ開けて脱出、そのまま逃走した。

 

「おい、逃げられたぞ!?」

 

優斗がそう叫ぶがエースは表情を崩さない。

 

「大丈夫だ、スレで他の連中に追うように呼び掛けた。優斗、少し付き合ってくれ。エックスレックスが記憶を読み取ってくれた」

 

「何?…あぁ!そうか…!エックスレックスの飲み込んだ相手の記憶を見る能力か!」

 

記憶の中から彼が何を考えて行動しているのかを知るためだった。

 

 

「じゃあクロスウィザード、頼む」

 

『オッケー』

 

シーカーの追跡を一旦スレ民達に任せ、エックスレックスがクロスウィザードに見た記憶を話し出す。それを聞いたクロスウィザードは驚いたり、悲しそうにしたり、苦笑いしたりしていた。

 

「……どうだ?」

 

『うん、彼の目的がわかったよ』

 

◇説明中…◇

 

『……というわけなんだ』

 

「そういうことか……」

 

「あいつも困ったもんだな」

 

クロスウィザードの報告にエースは腕を組んでうーんと唸り、優斗はやれやれとため息をついた。

 

「そうと決まればやることは1つだな」

 

 

日が暮れ、すっかり夜になった街。快斗はスレ民達の追跡を振り切り、狭い路地に身を隠し、周り見渡して誰もいないか確認していた。

 

「よし、撒いたか…」

 

「おう、毎度ご苦労なこった」

 

誰もいないことを確認すると快斗の元にデザストとヒマワリジャマト、そして猫とネズミが現れる。

 

「全くお前もついてないな。ただでさえギャングライダーズから追われる身だというのにさらに別の派閥からも追われることになるなんてな。流石の俺も同情しちまうぜ」

 

デザストがそう呟き、快斗は余計なお世話だと返す。すると、快斗の腹が鳴り、空腹であることを思い出した。それを聞いたデザストが顔をしかめる。

 

「おいおい、また虫やカエルやトカゲとか食うのか?いい加減それ飽きてきたぜ……」

 

「文句言うんじゃねえ、慣れればどうってことない」

 

「やれやれ、お前のサバイバル能力の高さは恐れ入るぜ」

 

デザストは快斗のサバイバル能力に感服していると急にライトを当てられる。

 

「ん?君達そこでなにしてるんだい?」

 

ライトを当てたのは1人の男だった。快斗はしまったと焦るが、次の瞬間、男が猫とネズミを見て叫んだ。

 

「ト…トムとジェリーだとおおおぉぉ!?」

 

 

「いやぁ、すまない。まさかトムとジェリーに出会えるなんて夢にも思っていなかったからね」

 

「……」

 

快斗は男に警戒心を抱くが、男は両手を上げて敵対意思はないと示す。

 

「おっと、そんなに警戒しないでくれ。俺はただの弁当屋の店長だよ」

 

「…お前、さっきからコイツらを見ていてほとんど動揺してない…。何者だ?」

 

「言っただろ?弁当屋の店長だって」

 

快斗は弁当屋の店長が猫とネズミこと、トムとジェリーはともかく、デザストとヒマワリジャマトを見てもほとんど動じていないことにただ者ではないと察していた。すると、快斗の腹が鳴り響く。

 

「……」

 

「なんだ、腹が減っているのか?丁度いい、うちの店はどうだい?」

 

「…あまり持ち合わせていねえぞ」

 

「足りない分はツケでいいぞ」

 

「……」

 

快斗が考え込んでいるとデザストが割り込んだ。

 

「おい、ツケてくれるんだからいいだろ?ここんとこ、ハトとかカエルとかなんかの草しか食ってなかったんだからよ」

 

(どんな食生活を送っているんだ!?)

 

弁当屋の店長は快斗達の食生活に驚き、半ば無理矢理連れていったのだった。

 

 

「じゃあ、改めて、いらっしゃい!ここは白波食亭(しらなみしょくてい)。そして俺は店長の白波潤夜(しらなみじゅんや)だ。弁当屋と言ったが夜は定食屋としても出している。待ってな、今から俺の自信作を振る舞ってやる」

 

「ほう!ここんとこまともなもん食ってなかったからそりゃ楽しみだ!」

 

「ジャー!」

 

「「(^_^)♪」」

 

「……」

 

デザスト、ヒマワリジャマト、トムとジェリーは楽しみにしているが、快斗は気分が優れない様子だった。それに潤夜がデザストやヒマワリジャマトを見ても何故動じていないのかが不思議だった。そう考えている内に料理が運ばれてくる。

 

「はいお待ち!」

 

「おぉっ!うまそうじゃねえか!」

 

「イイニオイ!」

 

「「(^q^) ジュル♪」」

 

「……」

 

快斗は出された料理を目の前に我慢できず、食べるという選択肢以外はなかった。

 

「こいつはうめぇ!」

 

「ジャ~」

 

「「(^◇^)♪」」

 

(呑気だな、コイツら)

 

快斗は呑気に料理を食べるデザスト達に呆れ気味だった。かという当の本人も黙々と食べているのだが。するとデザストが快斗に口を開く。

 

「おい快斗、いい加減こんな生活辞めようぜ。一度奴らと合流したらどうなんだ?俺は何もしねえからよ」

 

「キミノナカマ…、シンパイシテル…」

 

「「(゜-゜)(。_。)(゜-゜)(。_。)ウンウン」」

 

「助けなんかいるか。そんなことは弱者がするもんだろうが」

 

デザスト、ヒマワリジャマト、トムとジェリーの提案を頑なに突っぱねる快斗。すると潤夜が話に入ってくる。

 

「おいおい、弱者なんてちょっと辛辣過ぎじゃないか?」

 

「ふん、自分達しか使えないモノを手に入れて自分は選ばれたと勘違いした奴らがマウント取ってきやがって、そんでちょっと捻ってやればすぐに無様に助けてとかこんなはずじゃとか言いやがる……。チッ、喋りすぎたか…」

 

快斗はついうっかり初対面の相手に色々喋りすぎて、やってしまったと舌打ちする。潤夜は少し黙り込んだ後、快斗に口を開く。

 

「君がどんな人生を歩んできたか知らないが、どんなに優秀な人間でも自分の力だけじゃどうにもならないなんてこともある。1人で駄目なら2人で、2人で駄目なら3人で、そうやって人は今の時代まで生き抜いてきた。人は皆弱いんだよ。助けを求めるのは、決して恥ずべきことではない。君もそうじゃないか?現にそこの連れ達にも助けられてきたんじゃないか?」

 

「……」

 

「俺がどうこう言う権利はないが、後悔のない生き方をしてくれよ…?」

 

「……」

 

潤夜は快斗にそう言い聞かせる。快斗本人はいまいち納得がいかない様子だった。その後、料理を食べ終え、快斗は懐を探り、虹色に輝く星型八面体形状をした物を3つ取り出し、潤夜に渡した。

 

「金はないがこれを質屋にでも売れ、それなりの額になるだろう」

 

「こ、これは宝石?いや、流石にこれは…」

 

「いいから黙って納めてろ!」

 

潤夜は快斗の渡してきた虹色の星型八面体を受け取ることを戸惑ったが、快斗が怒鳴り、渋々受け取った。そして快斗達が店を出ようとすると、潤夜が引き止めた。

 

「待ってくれ、餞別だ。持っていきな」

 

潤夜が持ってきたのは弁当5人前だった。

 

「まあ、あの宝石?は多分とてもじゃないが金額では表せないものだろうから、せめてというのもあるけどね」

 

「へぇ、気が利くじゃねえか店主」

 

「アリガトウ」

 

「「(_ _)ペコリ」」

 

潤夜は快斗、ヒマワリジャマト、デザスト、トムとジェリーを見送ると、快斗が渡してきた虹色の星型八面体を見据える。

 

「ベイル、これは一体何だがわかるか?」

 

潤夜がそう言うと彼の中から人型の禍々しい何かが姿を現す。

 

「……。さあな、だがただの宝石じゃねえってのはわかる」

 

「だよなぁ…。これは売るより、管理しておいたほうがいいな…」

 

潤夜は虹色の星型八面体を質屋に売るという選択はせず、厳重に保管することに決めたのだった。

 

 

「いやぁ、久しぶりにまともなもん食えたし、さらに弁当までサービスとか今日はツイてるな」

 

「「(^^♪」」

 

デザストはまともな食事が取れて上機嫌な様子で、トムとジェリーは爪楊枝で歯の掃除をしていた。その瞬間、彼らを何者かが一斉に取り囲んだ。よく見ればそれはシャドウサーヴァントだった。

 

「ちょうどいい、食後の運動といこうじゃねえか」

 

SET WARNING

 

「変身」

 

「ジュラピラ…、ヘンシン!」

 

WOULD YOU LIKE A CUSTOM SELECTION

 

JYAMATO

 

デザストは剣を構え、快斗はシーカー パワードビルダーフォーム、ヒマワリジャマトはジャマトライダーに変身し、トムとジェリーは腕を捲って戦闘態勢を取った。

 

 

一方、デザイアの面々はレジスタンスの人々を保護しながら装者やキャッスルドランにいるS.O.N.Gや錬金術協会達に快斗について話を聞いていた。

 

「彼が住む世界にはISっていう次世代型宇宙服…、というかパワードスーツが普及していて、それは女性しか纏えないっていう欠点があるんだ。そのせいで女尊男卑な世の中になっている」

 

「つまり彼は、男というだけで、3年も拷問されて情緒不安定になってしまったんだよ」

 

「そんな、酷すぎます!男性というだけでこんな仕打ちをするなんて!」

 

それを聞いた響は酷すぎると声を上げる。他の装者達や合流したサーヴァント達も同じ心境だった。

 

「マジかよ、そりゃクレイジー過ぎじゃねえか……」

 

「まさか、たったそれだけの理由で……」

 

「なんとおいたわしい……」

 

「世知辛い世界ですね……」

 

「マジヤバ過ぎじゃん、引くわ~……」

 

金髪のチンピラ風な男と日本刀を持った侍風の男女2人、漆黒のドレスに日傘を差した女性、女子高生のような派手な格好の女性が度が過ぎる女尊男卑に引いたり、哀れみを感じたりしていた。

 

◇キャッスルドラン内◇

 

キャッスルドラン内で弦十郎やアダム、ギョロリ達司令塔や職員達は通信越しで先程の話を聞いていた。

 

「どの世界にも差別や偏見があるのだな……」

 

「性別でどうとかというのは今まで色々とあったけど、これ程酷いものはなかったね……」

 

何万年と人類を見てきたアダムもこれ程の差別は初めてのようで目を丸くしていた。すると、指令に加わったダ・ヴィンチが話に割り込んでくる。

 

「ちょっと待ってくれ、そのISとやらは女性にしか纏えないとか言ったね?製作者はそれをそのままにして世に出したのかい?」

 

『そうだな、普段から一部の以外の他人を虫ケラ同然に見下してたし』

 

「女性にしか扱えないんじゃ、そうなるのは必然だろう。やれやれ、どこまで他人に無頓着なのかねぇ……」

 

ダ・ヴィンチはISが女性にしか扱えないことや製作者の無頓着さに呆れ気味だった。すると扉が勢いよく開けられる。

 

「お兄ちゃーん!退屈ー!外行きたいー!」

 

入ってきたのは素晴らしき青空の会の1人である沙耶NEO。彼女はワタルの肩を掴んでユサユサと揺らす。

 

「ハァ…、沙耶、今は重要な作戦の最中なんだ。君が下手に暴れられたりでもしたら困るんだよ」

 

「いいじゃん!邪魔な奴は皆ぶっ飛ばしちゃえば!」

 

「そうは問屋が卸さないんだ。君の出番はちゃんと用意してあるから、ほら下がった下がった」

 

「えぇ~……」

 

「返事は?」

 

「は~い……」

 

ワタルにそう言われた沙耶NEOはふてくされながらもその場から大人しく退いた。その場にいた人物達は大きい妹に言い聞かせる小さな兄のような光景に笑みを浮かべる。ワタルはふと自分の身体に違和感を感じ始めていた。

 

(まただ…、最近どうも多いな…)

 

ワタルのその様子をツタンカーメンが心配するかのように目線を向けていた。

 

 

デザイア達が説明を終えた頃にエースや優斗達がその場にやってきた。するとコウヘイとソーゴがいることにサーヴァント達が反応する。

 

「あっ!ちゃんマスにそーくんじゃん!」

 

派手な格好をした女性がコウヘイとソーゴを見て大喜びする。他のサーヴァント達も安心した面持ちだった。

 

「なんか随分と現代風な格好しているのがいるが、もしかして彼らもサーヴァントか?」

 

「あぁ、彼女が源頼光*1、四天王の渡辺綱に坂田金時、黒いドレスのが紫式部、そしてあのパリピが清少納言だ」

 

「源頼光です。どうかお見知りおきを」

バーサーカー 源頼光

 

「頼光様の四天王、渡辺綱だ」

セイバー 渡辺綱

 

「同じく頼光の大将の四天王、坂田金時だ。ゴールデンとでも呼んでくれ」

バーサーカー 坂田金時

 

「紫式部と申します」

キャスター 紫式部

 

「ちわー!清少納言でーす!なぎこ*2さんって呼んでもいいよ!」

アーチャー 清少納言

 

「いや現代文明に馴染み過ぎてないか…?というか本当に本人なのか…?」

 

明らかに現代に馴染んでいる金時と清少納言に優斗は本当に本人なのか思わず疑ってしまう。

 

「ちょっとちょっと、いきなりそれは失礼じゃない?まあ、確かにちょっと派手し過ぎたかなーって思うけどさ」

 

「ちょっとやそっとじゃねえだろ!?」

 

(小次郎とか一部の英霊は厳密には本人じゃないけどね)

 

清少納言の派手さに優斗が突っ込み、蒼汰は本人じゃない英霊もいることを敢えて言わないでおいた。

 

ドォオオオオオオン!!

 

突如爆音が響いた。今の場所からそう遠くない距離の場所で爆発が起きたようだった。デザイア、平ジェネWORLD、装者達は爆発が起きた場所に向かう。すると切歌が叫び出した。

 

「デデデデース!?」

 

「どうした切歌!」

 

「ト…トムとジェリーがいるデスー!!」

 

「……はぁ?」

 

優斗は思わず、間抜けな声を上げてしまう。

 

「切歌、ふざけてる場合か!こんなところにトムとジェリーがいるはずが…………いたよぉ……マジかぁ……マジなのねぇ……」

 

「優斗、なにどこぞのアラフィフ教授みたいな驚き方をしてるんだい」

 

切歌の指差した方に本当にトムとジェリーがおり、優斗は間抜けな声で驚き、蒼汰が優斗の驚きように突っ込みを入れた。デザイアや平ジェネWORLDの面々も目を丸くしていた。

 

「こいつらは知っている…!いや、知らねえ人はいねえだろ…」

 

「なんで仲良く喧嘩しなのコンビがここに!?」

 

するとトムとジェリーは膝をついて祈るような懇願の仕草をする。

 

「どうしたんだ?」

 

エースがトムとジェリーに近寄り、事情を聞く。するとトムとジェリーは動作で事情を説明し始めた。そして説明を終えるとエースは優斗達の方を振り向く。

 

「こいつらが奴らの情報を握ってるらしい」

 

「えぇ!?」

 

トムとジェリーが言うには、ギャングライダーズともう1つの派閥が一斉に快斗を狙っていて、今まさに交戦中でなんとか拮抗しているが、流石に多勢に無勢と察し、2匹は助けを求めてやってきたのだという。

 

「ギャングライダーズともう1つの派閥って……」

 

「あぁ、奴ら(堕落勇者)だろうな」

 

トムとジェリーは祈るように彼らに必死に懇願する。

 

「よし、わかった。案内してくれ」

 

「「( ゚∀゚)パァ」」

 

トムとジェリーは嬉しそうな明るい表情になると彼らを快斗がいるであろう場所に案内をした。

 

 

「カラミティ・ストライク!」

 

デザストは必殺技、カラミティ・ストライクでロボット風なゴーレム達を蹴散らしたが、次から次へと出てくる。

 

「チッ!キリがねえな!」

 

「ジャ~…!」

 

デザストは悪態をつき、ジャマトライダーヒマワリも体力の限界を感じ始めていた。

 

「ふん!!」

 

ドォオオオオオオン!!

 

シーカーはギガントハンマーを振るって量産型ライダーや、ゴーレムを蹴散らしていく。だが、徐々に息を切らし始めた。すると、ゴーレムや量産型ライダー達が倒されていく。

 

「なんだぁ?」

 

「ジャ…?」

 

「まさか……」

 

すると3人の前にトムとジェリーがやってきた。トムとジェリーは助っ人を呼んだと伝える。そしてデザイア、平ジェネWORLD、S.O.N.Gの面々がやってきた。

 

「アイツらを呼んだのか?余計なことを……」

 

シーカーは余計なお世話だと悪態をつく。するとデザイアのライダー達が前に出る。

 

「シーカーニキ、迎えに来たよ」

 

「これ以上俺達に心配かけさせないでくれよ」

 

「俺達、別に怒ってなんかねえから」

 

デザイアの面々がシーカーを説得するが、シーカーは応じようとしない。

 

「失せろ。別に助けなんかいらねえ」

 

「そんな事言わないでさぁ…」

 

「なぁ、シーカー、お前は一体何がしたいんだ?」

 

バッファがそう問いただすとシーカーは少し間を置いたあと、質問に答える。

 

「お前らには関係ない。これは俺だけの問題だ」

 

「どういうことだよ?」

 

「要するに俺のやることに関係ないお前らが首を突っ込むなということだ。さっさと失せな」

 

するとエース、優斗、コウヘイ、ソーゴが前に出てくる。

 

「ダークゴーストを倒すためだろ?」

 

「…っ!?」

 

エースの指摘にシーカーはピクリと反応する。ギーツは話を続ける。

 

「エックスレックスがお前の記憶を見たんだよ。そもそもあの時、お前はギャングライダーズに入る気すらなかった。寧ろ奴らの勧誘にうんざりしていた。それと同時に自分の世界の理不尽さにもうんざりしていた。それでお前は気晴らしにISの世界を離れるついでにギャングライダーズに入るふりをして、基地に入り込み、情報を集めては俺達に提供した。俺達が外側から、お前は内側からじわじわと潰していこうと画策した。それがお前がデザイアから離れた理由だろ?」

 

「……チッ、記憶を覗くとは卑しいやつだ」

 

シーカーは記憶を覗かれたことに不快感を顕にする。

 

「つまり、シーカーニキは最初からデザイアを裏切る気なんてなかったってこと?」

 

「寧ろギャングライダーズを潰そうと色々情報を提供してくれていたのか!」

 

「なーんだ!そういうことかよ〜!」

 

「でもよかった!シーカーニキは闇落ちしたわけじゃないってことがわかって!」

 

それを聞いたデザイアの面々は驚きと安堵の声を上げる。すると今度はソーゴが話し始める。

 

「だがある日、偶然にもギャングライダーズのベロバが女性権利団体の首領で、君の住んでいた街を襲ったことを聞いてしまった。君は怒りで我を忘れ、暴れ過ぎてしまい、そしてギャングライダーズからも狙われる羽目になってしまった。そして逃れる為の賭けとしてダークゴーストのタガを外していった。その後、ダークゴーストが色々な世界で影響を及ぼしていることを知り、その件は自分が蒔いた種だから責任を持ってダークゴーストを討とうしている。奴ら(堕落勇者)から奪った聖杯を使ってだろ?」

 

「……」

 

ソーゴがそう指摘すると、シーカーは懐から金色の杯を取り出した。

 

「あれが聖杯……」

 

聖杯、サーヴァント達が戦う聖杯戦争において、最後に残ったもの願いを叶えるという聖遺物。それがシーカーの手に握られていた。

 

「その聖杯、一時的に強力なバフを得られるんだろ?それでダークゴーストに大きな一撃を与え、少しだけ弱体化できた。でもその分、反動も大きい。例え倒せたとしても、お前の身体が持たないかもしれないんだぞ!?」

 

「上等!」

 

エースは聖杯の強力なバフは危険だとシーカーに忠告するが、シーカーは刺し違える覚悟でいたのだ。すると、今まで黙っていた優斗が口を開く。

 

「快斗、お前が責任を取ろうとしてるのはわかった。その度胸は認めるが、お前が死ねば真っ先にあの彼女が悲しむ。首を突っ込むなというのも俺達を巻き込みたくないという気遣いの裏返しだろう?……俺も過去にお前と似たようなことをしたことがある」

 

優斗が言う彼女とは、更識簪のことである。シーカーはふと潤夜の言葉を思い出す。

 

(俺がどうこう言う権利はないが、後悔のない生き方をしてくれよ…?)

 

「……」

 

ドォオオオオオオン!!

 

「「「っ!?」」」

 

シーカーが沈黙していると、突如爆音が響き、一同は何が起きたのかと辺りを見渡す。すると目の前に巨大な何かが現れた。それは獅子のような顔で6本の足、背中に頑丈そうな甲羅を持った亀を思わせるものだった。

 

「グガアアアアア!!」

 

「なんだあれは……」

 

「あれは悪竜タラスクじゃないか…!」

 

優斗がそう呟くと、蒼汰が悪竜タラスクだと伝える。それを聞いた優斗はピンとくるものがあった。

 

「タラスク?そういえば聞いたことがある。新約聖書の聖女マルタの伝承に登場する竜の一種で人々を襲っていたが、マルタの祈りによって沈静化したというあのタラスクなのか!?」

 

すると、タラスクの背中から複数の男女が出てきた。ソーゴとコウヘイは一目見てすぐにわかった。

 

堕落勇者(奴ら)だ…!!」

 

「まさかこんな悪竜まで従えているとは…!」

 

タラスクに乗っていたのは堕落勇者達だった。するとテルミが前に出てくる。

 

「おぉ!やっと見つけたよ!トムとジェリー!さあ!帰っておいで!」

 

テルミは両手を広げてトムとジェリーを出迎えようとする。しかし、トムとジェリーはテルミを睨み付けた。

 

「どうしたんだトムにジェリー?」

 

テルミが何故トムとジェリーが睨んでくるのか不思議に思っていると、デザストが鼻で笑う。

 

「ハッ!お前らのやっていることを知って決別することにしたんだよ!こんなことをしてるなんて見損なったって言ってたぜ!」

 

「なっ…!主人を裏切るとは…!」

 

テルミが唖然としていると、今度はタケオが姿を現す。

 

「おい魔王!あの時はよくもやってくれたな!このタラスクの餌にしてやらぁ!」

 

タケオがそう叫ぶとタラスクが咆哮を上げる。すると堕落勇者達が、デザイアの女性ライダーや装者達、黒雪、明日奈、ユウキ、アリス等の女性陣に下心が見え見えなことを口にしだす。

 

「うっひょおおおお!!可愛い子ばかりじゃねえか!!今夜はパーリィタイムだな!!」

 

「ちょっとー、男子はそればっかりじゃん」

 

「なんなのあいつら!凄い嫌らしい目で見てくるんだけど!?」

 

それを聞いた女性陣は不快感を露にし、優斗は堕落勇者達を睨み付ける。

 

「随分なクズ野郎共だな」

 

「奴らが彼女達にすること…、容易に想像できるな」

 

「1人1人が強力な能力…。どうしてクズ共に限ってそんな力を手にするんだろうか…」

 

優斗は彼らをクズ認定し、ダパーンはやれやれと呆れ、ロポは頭を抱える。するとシーカーは何かを察したかのようにギガントハンマーを地面に叩きつけると鉄骨の塔を生成し始め、ジャマトライダーヒマワリ、デザスト、トムとジェリーを連れて上に避難していった。

 

「待て!シーカー!」

 

エースがそう叫んだ瞬間、今度は別の集団が姿を現した。その集団は殆どが量産型ライダーで、デザイアの面々がどよめく。

 

「ギャングライダーズだ…!」

 

「マジかよ…!こんなときに…!」

 

すると1人の男が前に出てきて、エースに話しかける。

 

「よぉ、ギーツ、しばらく振りだな」

 

「やはりお前もやってきたか、Xギーツ!」

 

ギャングライダーズの首領であるXギーツこと、ザイトが現れる。優斗は前に出てザイトに話しかける。

 

「お前が、ギャングライダーズの首領か!」

 

「ん?お前、俺と同じ力を持っているな?だが今はいい。シーカーをだせ。あの暴れん坊にはしてやられたからなぁ…」

 

「おい待て、誰か知らんがあの鹿野郎は俺達の獲物だ」

 

「もしかして、聖杯を盗んでいった泥棒鹿野郎の仲間か!」

 

「はぁ?なんのことだ?」

 

ザイトがシーカーを狙っているを聞いた堕落勇者達が口々に言い出し、ザイトは困惑する。するとケケラが女性陣を見てニヤリと笑う。

 

「上玉が結構いるな。シーカーを始末するついでに彼女達も貰っていくか」

 

ケケラがそう呟くとまたもや堕落勇者達が騒ぎ出す。

 

「おい!そこの女達は俺達のもんだ!」

 

「お前らも敵か!やっちまえ!」

 

堕落勇者達はゴーレムやモンスター達を一斉に放ってきた。

 

「アイツらも敵か、シーカーを始末する前に貴様らもデザイアもろとも潰してやる。いけ!野郎共!」

 

ザイトはギャングライダーズ達に指示を出し、自身もXギーツバックルを取り出した。

 

X GEATS

 

BLACK OUT

 

「変身!」

 

REVOLVE ON

 

DARKNESS BOOST

 

X GEATS

 

READY FIGHT

 

ギャングライダーズと堕落勇者達の間にいるデザイアや平ジェネWORLD達は囲まれていることに気付く。

 

「総員!応戦だ!」

 

「「「「変身!!」」」」

 

エース達も変身し、大乱戦が始まった。

*1
※"よりみつ"ではなく、"らいこう"と読む。

*2
本名らしい




遂に判明しましたシーカーニキの目的。そして彼が弁当屋の店主に料金代わりに差し出した例のアレ、どうするかはレイドさんにお任せします。要するにネタの種を置いときました。種はちょこちょこ置いていこうかと思っています。

捕捉
トムとジェリーは厳密には本人(?)そのものではない。元々は何処にでもいる普通の猫とネズミだったが、堕落勇者の1人であるキザキ テルミのリメイクコアによってトムとジェリーの姿に改造された(癒し枠目的で)。当の2匹は最初は困惑したが、この姿は色々と便利だからまあいいかと思っている模様。

Q.何故シーカーニキの記憶を見たのにトムとジェリーがいることを知らなかったのか?
A.そこまで覗かれる前に彼が抜け出しちゃったからです。
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