未知限の歌姫 〜ace clers〜 作:kaederuna
美久舞「つまり、君が歌うとその歌を届けたい人たちの身体能力が大幅に強化されると…」
サラ「うん、原理はわからないんだけどね。」
僕たちは治療室で気絶したみんなを見守りながら話していた。
美久舞「どうりでいつもの数倍は早く動けていたわけだ。」
さっきの動き、自分じゃないみたいだった。
サラ「今までのテスト段階はね、T-ark犯とじゃなくて本部の人との模擬戦で使ってたの。」
豊神さんはポツポツと話し出した。
サラ「ちゃんとした実戦は今回がはじめてだったの。」
「だから、最初は少し怖くて全然声が出なかった。」
美久舞「しょうがないよ。僕も最初は怖かったし。」
サラ「…敵が巨大化してみんなが気絶していった時、どうすればいいのかわからなかった。」
「その時、美久舞くんが私の前に出てきてくれて、みんなを守るために一人で突っ込んでいって…」
「君がやられるかもって思った瞬間、助けたいって思って…」
「いてもたってもいられなくて。」
美久舞「それで歌った、ということね。」
サラ「うん。その時は助けなくちゃ一心で歌ったんだ。なんか、君を助けたいって思ったら…」
美久舞「思ったら?」
サラ「いつも以上に歌が響いて、心がギュンってした!」
美久舞「ギュン?」
サラ「うん!」
美久舞「…そっか。」
サラ「これからもっとあんな敵が出てくると思うと怖い…」
「でも、ロワール隊のみんなと一緒ならいける気がする!」
美久舞「豊神さん…」
サラ「これからもよろしくね、美久舞くん!」
美久舞「…あぁ、こちらこそ。」
〜とある場所〜
?「どうやら失敗に終わったみたいですね。」
?「あぁ、だがこの遠距離からでも力を送ることはできる。」
?「えぇ、そうすれば少しずつですが闇は広がる…」
?「さて、再び始めよう。侵略を。」
?「ウィ。『アビスウェーブ』を送ります。」
?「ふふふ、もう少しだ。もう少しでお前を暴れさせてやれるぞ…」
「なぁ?我が分身、『デス・フィアレス』。」
ブゥン…
正体不明の者の手で黒と赤の剣が鈍く光る…。
ゆりか『っ!?T-ark反応!先日の敵と同じ反応です!」
玲「ロワール隊全員出動!最大限警戒しろよ!」
皆「「「「「はい!」」」」」
サラ「頑張ろう…、びびってらんない!」グッ
美久舞「無茶はしないことな。」
サラ「うん!」
敵「ファイア!」
ドガァァン!
敵「ふはははは!あの方の力がみなぎってくる!」
ギラ「なんだあの威力!?」
玲「普通の魔法の範囲ではないな!」
ゆりか『解析完了!やはり昨日の未知の力と同じです!』
ローザ「ということはまさか…!」
弥一「あの敵も先日の敵と同じほどの強さがある、ということですね。」
美久舞「これは一筋縄ではいかなさそうですね…」
玲「豊神、今回は頼むぞ。」
サラ「はい、いけます!」
玲「相手は魔法使い、遠距離の攻撃を中心としてくるはずだ。いかなる距離でも油断はするなよ!」
「「「「はい!」」」」
玲「いくぞ!」
その声と同時に全員が臨戦体制をとり、飛び出す。
そしてサラも少し後に息を吸う。
サラ「私は歌える、大丈夫…、いける!」
〜たとえば 途切れた空が見えたなら♪〜
皆「「「「「ッ!」」」」」
全員の身体から力が溢れ出してくる。
美久舞(きたっ!)
誰よりも速く、美久舞が先頭に出る。
敵「ふん、跳んで日にいるなんとやら!」キィィ
〜震える 僕の声が聞こえるのなら♪〜
敵「マジックバレット!」ズドドドド
無数の弾丸が生み出され、美久舞たちに向かって発射される。
美久舞「十天流剣術!」キィン
〜引き裂かれた記憶の 果敢(はて)なきツバサ♪〜
美久舞「煙叡、煙幕幻想!」ブシュー!
天地刀を縦に振るうと、広範囲に煙が出て魔法の弾を全て防ぐ。
〜あの日 語り合ったこと♪〜
敵「ならば、サンダー!」バリバリ
敵は雷を杖から放つ。
美久舞「十天流剣術!」
サンダーが当たり爆発する。
弥一「美久舞くん!」
〜いつも 笑い合えたこと♪〜
美久舞「ウオォォォ!」ブオッ
黒煙の中から美久舞が出てくる。
敵「ふん、オーラエッジ!」バシュウ
飛ぶ斬撃が近づいてくる。
ギラ「させっかよ!」キィィ
<オージャレプリカリバー>の<ヤンマテールナー>を一回回す。
〜よみがえる日まで 立ち上がるだけ♪〜
ギラ「ウィングボルト!」ブブブ
(っ!この威力、すげぇ!)
巨大なトンボを召喚し斬撃と衝突する。
相殺、爆発が起きる。
美久舞「ハァァァァ!」ダッ
〜壊して もっと もっと 僕を感じて
そこに そこに 君は 居ますか♪〜
美久舞が爆破の中から出てくる。
敵「くるなっ!アイシクルスピア!」パキパキ
先端鋭い氷の槍が数本美久舞に向かってくる。
美久舞「っ!雷鳴、トルエノ・デストローダ!」キィィ
一筋の雷となり直線に貫く。衝撃で他の槍も破壊される。
敵「くっ!こうなれば、禁断の魔法を…!」チャキッ
バァン!
敵「っ!?」キィン!
〜戦場に咲く 命よ 燃えろ 燃えろ♪〜
敵の杖が弾かれ、遠くに転がる。
弥一「すごい、感覚まで強化されるのか。」
弾丸は寸分の狂いもなく手元に向かっていた。
ローザ「美久舞、行きますわよ!」キィィ
玲「美久舞、こい!」バッ
美久舞「はい!」ダッ
〜殺して いっそ いっそ 朽ち果てるなら
たぎれ たぎれ 破滅の果てに♪〜
敵「くっ!杖がなくともぉ、あの方の力ならばぁ!」キィィ
美久舞「はっ!」タン
二人の用意した足場に足を乗せる。
二人「「いってこい(ですわ)!」」ブォン!
空中に飛ぶ。
〜奇跡を呼び覚ませ♪〜
美久舞「十天流剣術!」キィィ
美久舞の体が極限まで研ぎ澄まされる。
一瞬、左目が虹色に光った。
敵「くらえ!」ドシュウ!
美久舞に向かって赤いビームを出してくる。
美久舞「っ!」ビッ!
頭を左に逸らし、右頬に掠る。
〜閉ざされた空へ♪〜
美久舞「光剛、Xソードクラッシュ!」ザシュッ!
縦一線、敵を斬る。
敵「がぁぁ、ありえ、ん…」ドサッ
倒れる、戦闘終了だ。
ギラ「よっしゃあ!勝ったぁ!」
美久舞「ふぅっ…」
ローザ「さすがですわね…」
弥一「いつもよりも動きが洗練されていた。これも彼女の影響か。」
そんなことを話していると
サラ「皆さんお疲れ様です!」タッタッ
サラがやってくる。
美久舞「お、豊神さん。歌、ありがとう。」
サラ「いやいや、私にできるのはそのくらいしかな…」
サラは言い終わりかける直前に美久舞の顔の傷に気づいた。
サラ「ちょっと、大丈夫!?」サッ
どこからかハンカチを取り出し、血を拭き取る。
美久舞「ウゥッ、このくらい平気だって。」
サラ「いい?小さな傷も数が増えれば大きくなるの!今のうちにちゃんと治さないとだめ!」
美久舞「ご、ごめんなさい…」
サラの圧に押された美久舞。
サラはちゃんと消毒と絆創膏を使い処置を完了させた。
サラ「はい、応急だから後はちゃんと診てもらいな。」
美久舞「…ありがとう。」
サラ「ふふ、無事でよかった。」
無事、終わったみたいだ。
今更だけど
豊神の歌ってる歌はマクロスデルタに出てくる曲の一つで『僕らの戦場』と言う曲です。
カッコイイし主のワルキューレの曲おすすめTOP3に入るのでぜひ聞いてみてね。