一松「…………燃えないゴミこと一松…」
猫カフェ…それはカフェという自分の時間を作れる空間を通じ、猫と戯れながら労働や学業から開放されたいと思った人々の集いの場所である
他にも動物とたわむれるカフェといえばうさぎカフェや馬カフェ、ミニブタカフェやフクロウカフェというのもある。
鳥を見ながらご飯を食べることはあまりおすすめではない。
一松「ウィキペディアどころか広辞苑にも劣る紹介お疲れ様、作者さん」
う…悪かったな!
一松「僕は、目の前の光景が羨まし、嫌、一大事の状況だから助けないといけないんだけど…」ブンブン
いつものように猫カフェをはしごしていた一松は、二軒目に入った猫カフェで、頭の先からつま先まで猫に埋もれている何かを見つけた…
女の子が猫に食べられてる。うん、そういうことにしておこう。
???「た、たすけて…かわ死しちゃう…」
一松「羨ましい…とりあえず助けるか。猫たち〜。家で磨いた鰹節の匂いの付いた長タオルだよ〜」
女の子に群がっていた猫の群れは、我先にと猫の群れで創造されたピラミッドを崩すように崩壊し始める。そして一松の持っている長タオルに群がる。
猫「にゃ〜」 猫「ミぁ〜」
猫「むぁ〜」ワラワラワラワラワラ
一松「さて、大丈夫?俺なんかに助けられるなんてついてないよね…」サスサス
???「はぁ…はぁ…」
猫たちから開放された、白髮のふわりとしたキノコカット女の子は、猫ハーレムを体感できたことの幸せと、猫たちによる押しくら饅頭から蜂球熱のお陰で、鼻や目から大量に出血をしている。
開いた口から魂が天国へ舞い上がりかけていた。
一松「うわ、こりゃあ大変だ…店員さん…すいませんがお水と冷えピタみたいなものを…あと鼻血出しちゃってるからティッシュを…鼻の奥…キーゼルバッハ部位を軽く止めておくと鼻血が止まると、トド松に教えてもらった。」キュッ
キーゼルバッハ部位とは、鼻に指を突っ込んだときに、『あっ…わたし鼻の中心軸の骨を触っている』と感じさせる鼻の穴と穴の間の骨のような硬めの部分のことを指す。
てか骨だけど
???「ん…んぅぅ…」パチリ
一松「あ…良かったぁ。目覚めてくれたか。」
???「あ…乃莉…ちゃん…じゃない。ひぇっ!おおおぉ男の人だ…」ビクッ
???はとびのく。
一松「お…驚いた?ごめんごめん。」
???「こ…こちらこそ、す…すいません。」
似た者同士のシンパシーを感じる。
???「私…気絶しちゃってたの…?」
カフェ店員「この人が開放してくれたんですよ。テキパキと指示されたので、私たち猫カフェスタッフも順序立てて動くことができました。」
一松「あ……」
一松は照れくさそうに顔をかく。
???→なずな「ありがとうございます…私…なずなといいます。」
一松「へぇ…俺は松野一松。燃えないゴミこと一松です。社会のゴミです。誰も俺を必要としません…ヒヒッ…」
一松という人物は、どことなく根暗で自虐グセがあるが故、自虐発言の多い場面が多い。
一松「何やっていたの?スケッチブックとか持ってきてたけど…幸い汚れてないよね。」
なずな「わたし…乃…乃…猫のスケッチをしにきたんです! 野生じゃすぐに逃げちゃうし…写真もありかなと思ったんですけど…生きたものそのものを描写したいと思って…店員さんには、店内を汚さない、鉛筆を削らないという条件で許可を貰いました…でも…私なんかの鼻血で汚してしまってごめんなさい…」
店員μ「お客様、そんな自虐的にならなくても…」
一松「本音は?」
なずな「ほへ…?」
一松は、しどろもどろな彼女の描写から彼女の発言が建前であることを察した。
一松「あんた…それだけじゃないよね…?うわ言で乃莉乃莉と言うてましたが?」
なずな「え…ええっ!そんなことまで言ってたんですかぁ…!死ぬ……………………時間よ戻って…ハッ!じ…実は…私…乃莉ちゃんに見てもらわないと何もできなくて…普通科で描いている絵画もこんな壊滅的なんで…」
過去の絵を見せるなずな。
一松「ん…んんんん…ま…一生懸命苦手から脱却しようとしてるのは伝わるよ…絵画って難しいよな。」(おそ松兄さんみたいに本音言うたらあかんがな)
このなずな、美術を学ぶものの集うやまぶき高等学校在学生の普通科を選んだためもあるのか絵画が○○○○○なのだ。
一松「で…その相棒の乃莉って女の子がいないと何もできない自分を奮い立たせたいために猫カフェデビューしようとして猫にペロペロされまくってたのね…」
呆れる一松。
なずな「一松さん!お願いです!猫を描きたいので協力してください…」
一松「ん…猫は自由気ままだからね同じ場所にいるのはすぐ飽きやすいから…無理やり捕まえるのもあれだし…どうだろう。そうだ…。猫のうつ伏せ体制で描いてみるっていうのは?腕立ての状態から腕を前に伸ばして膝を固定させて…」
なずな「こ…これは難しい…」ぐぐぐ…
一松「っていうのは冗談。」
なずなは盛大に顔面からつんのめってコケた。
一松「やっぱ簡単なのは、他のお客さんにモデルをお願いして、お客さんと戯れている猫を描けば…?」
冗談にツッコミを入れるなずな。
なずな「変な冗談やめてください…!他のお客さんですかぁ。誰かモデルをしてくれる人…
なずなは作品の下書きのことを考えながらあちこち見回す。
なずな「あ…あの!」
一松「お…見つけられたの?じゃあその人と交渉して…って僕?」
なずな「はい…。いつの間にか猫さんがあなたの足元にすり寄ってきてるのが、休日の仕事疲れのお父さんと遊ぶよう、せがんでいる三つ子みたいだなぁ……って思いまして…。」
一松が足元を見ると、縞模様の猫とまだら模様の猫、灰葡萄色のロシアンブルーが興味ありげにすり寄ってきている。
一松「え…俺かぁ…仕方ないなぁ…かわいい猫と可愛くないゴミを書いても嬉しく」
なずな「いいからお願いじまず!一松さん!」
一松はなずなに押し求められて仕方なくモデルを取ることにした。
一松はかなりのコミュニケーション障害をもっているので顔から冷や汗がものすごくながれている。
なずなは早速鉛筆を動かし始めた。
一松「…猫…自由気ままだなぁ…尊い」
一時間後…
なずな「はぁ…できましたぁ…」
なずなは満足げに鉛筆を筆箱にしまう。
一松「やっとできたの?猫たちが逃げなかったのは幸運だけど…足…痺れた…」
足を震わせながら、一松が覗き込むと…
〇〇〇〇なんてとんでもない…まるで本当に気だるげな父親に我先にとかまってもらいたいような子猫が三匹と縁側に座っているような優しげな父親像を表した一松がスケッチブックに書き込まれていた。
この日のために、画力の神様がなずなに奇跡を起こしたのか、それとも彼女が諦め癖を振り払った結果なのか。
なずな「はわ…下手くそですいません…」
素直に褒めるか、またはここをこうすればいいという指摘をするべきか。どっちを選ぶ?一松。
一松「ん…まだまだ!こんなの偶然!喜んだらだめ!俺の髪型の向きが違う!猫の骨格はもっとなめらか!形すら取れちゃいない!自分でも何が駄目なのか考えたほうがいい…!俺は絶対に褒めない!」ジトッ
一松はあえて厳しく指摘することを選んだ。
なずな「ウッ…そ…そうですよ…ね…」じわじわ
厳しい一言に面食らったなずなはじわじわと目元を潤ませる。
足元を見ると猫たちが(泣かないで)(まぁまぁ上手く出来ていますぞ)と慰めてるかのように絡みついている。
一松「ま…まあこれからも偶然に感動してる場合があったらもっともっともっと頑張れって意味!乃梨さんって人を喜ばせるにはそれしかない…!」ウンウン
ムスッとしてそっぽを向く一松。ブーメラン発言だ
prrrrr…
一松のスマホに電話が入ってきたので画面を見るやいなや一松は顔をしかめた
一松「ぎぇっ!ク…クソ松…!もしもし。」カチャ
クソ松とはカラ松のことだ。
電話の向こうのカラ松【愛しのダークネスワイルドボーイ一松ぅ〜!俺は今ピンチなのだ!マミーより命じられた我が家の生活源の補充量が凄まじく多すぎる!至急悪いがスーパー前に助太刀に…】
一松「普通に荷物が多いからお使いの手伝いにこいって意味だろうがクソ松!」
声を荒げる一松になずなも猫も店員さんも他のお客さんも飛び退いた。
一松「あ…ごめんなさい。家内から電話が…」
堪能した分の料金を払って店を出る一松、その後ろをなずなが呼び止める。
なずな「あ…あの!本日はありがとうございました!また…御指導御鞭撻お願いします!ま…また会いましょう!」
一松「…………今回だけだから。」プイッ
なずな「いい人だったなぁ…。でも偶然に頼ったらだめかぁ…何回も何回も練習して今度は絶対に乃梨ちゃんを驚かせるんだから!」フンス
一松の後ろを見守るなずなの胸に闘志が燃える。頑張れなずな。でも右から三輪車が近づいてるぞ!避けろ!
あと一松!お前今日はいい仕事したぞ!
一松「作者も良い仕事探したら?」
茉莉「こんにちわ!茉莉ですっ!」
トド松「トッティだよ! 次回は『フェストッティバル』。茉莉ちゃん!みんなに負けないくらい、面白く上品で綺麗なお話にしようね!ウ◯コとかでてこないように!」
茉莉「ええ!頑張りましょう!トッティさん女子力高いですねっ!先輩方にも見てもらいたいです!」
一松「あのき○○○じゃないのね…ヒヒ」
次からはスマホだと目が悪くなるのでやり直しとかワードを使ってパソコンで打ち込んだほうがいいかな。
なずなって画力アウトって描かれていたけど実際のところどうなのかね…
ひだまりスケッチ買うしかない…