リコリス・GANTZ   作:メイプルアルパカ

7 / 8
今回は遂にあれが出てきます。正直戦闘シーンは期待しないでください。


トラウマ

 

 そのものは超音波を使う

 

 そのものはスーツを纏っている

 

 生き残れるのは片方だけ

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

あれから俺は、今日の飯を買ってから家に帰った。

今日もカップラーメンだ。

 

ズズッ

 

正直俺は家事というやつを殆どしたことがない。

 

ズズッ

 

いつも俺は一人だ。ママが死んでからは…

 

ズッ

 

そんなことを考えているときだった。

 

  キーン

 

不思議と寒気を覚え、頭の中に耳鳴りが響く。体が動かない?!

いや、この症状は今まで何度もあった。つまりこれは…

 

(ミッション!!)

あぁ、ようやくだ。何日待ったと思っている。

段々と興奮してくる。

さぁ、早く俺を転送させろ。

そう思っているが、なかなか転送が始まらない。

それどころか、金縛りのようなものも解けてしまった。

 

(どういう事だ?)

ミッションじゃないのか?いや、こんな症状が出るときは決まって転送が始まるはずだ。どういうことだ?

わからないことだらけの中、ふと、何故かはわからないが、コントローラーを覗き込んだ。

 

「なっ!!」

するとどうだろう。

今まで写っていなかった星人の位置が写っているじゃないか。

 

「アハッ」

ようやくだ。

ようやくあの地獄に戻る。あぁ、今度は死なない。どんなものでも利用して、生き残ってやる。

そう思い、自分の周囲の周波数を変え、夜空の暗闇に消える

 

 

 

 

 

レーダーが指し示す場所の近くにやってきた。風が強いというのに寒くはない。ここは河川敷だろうか?緩やかな川が流れている。この付近に星人が居るはずだが、一体どこにいるのk…っ!

 

ウィィィィン

ウィィィィン

 

あぁ、俺はあの星人を見たことがある。

 

ハァー

ハァー

ハァー

 

忘れない、忘れられるわけがない。

 

裕三君?

 

(グッ!)

 

ああ、落ち着け。あいつは俺に気づいていない。

そうだ、あのときはあいつの近くにいた雛みたいなやつを踏んじまったからバレたんだ。

 

(フゥー)

深呼吸をし、心を落ち着かせる。

そうだ、今回は100点武器もある。

前だって、負けたのは転送前にあの糞野郎が銃を僕に撃ってきたからスーツの耐久値が下がったんだ。

大丈夫、負けるはずがない。

 

そうやって完全に落ち着くと、俺はやつに近付く。

(こいつの射程距離はかなり短い、一撃で確実に仕留める。)

一歩、二歩とゆっくり近づく。こっちは見えていないというのに、ここまで緊張するのはいつぶりだろうか?

相手をロックオンし、トリガーを引く

 

 ドンッ

 

その瞬間、やつを含めた場所が、陥没する。

 

「ガァァa」

 

ほぼ即死だろう。陥没した部分は、血の海になっている。

(こいつら、ロボットだと思ったのだが、血なんか通ってたのか。)

そう思いながら、俺は更に撃つ。

 

ドンッ ドンッ ドンッ

 

死んでいる筈なのに撃ち込む。それは、前の世界で殺された復讐心からなるものだろうか?それは俺にも分からなかった。

 

 

 

終わった。殺したのだ。終わればかなりあっけなかった。

それはこいつが弱いからなのか、はたまたこの武器が強すぎるのか、どちらにせよ、終わったんだ。

 

「はっ!終わってみれば、俺ってこんなのに負けたのかよ。まじでダセェ」

そんな余韻に浸っていると、あることに気づく。

 

(転送が始まらない?)

いや、転送が始まらないのはなにもおかしなことじゃない。

行くときでさえ転送が無かったんだ。だが、何故かまだ寒気がする。そしてまた、俺はコントローラーを覗き込む。

 

「は?」

そこには、”何十匹もの星人"がレーダーにしるされていた。

(どういうことだ?!あいつはボスじゃなかった?あいつらを全員殺さなきゃ駄目なのか?)

いや、そんなことは正直もうどうでも良かった。今の俺は、

 

「やってられるかよ!」

逃げることだけを考えていた。

 

(クソっ、クソっ、クソっ!!)

俺は逃げていた。5体の星人からだ。

皆同じ姿をしている。やはりこいつらは量産型のような感じか?いや、どうでもいい、問題は何でバレたのかだ。いや、実際はわかっている。あのとき俺は焦っていた。一体だけと思っていたやつが何十匹もいたからだ。

だからこそ気づけなかった。近くの足元に、カラスのような雛がいたことに。

そっと、家に帰ろう時したとき、俺はそいつを踏んじまった。

その後だ。レーダーの星人が複数体、一斉にこっちに向かってきた。

 

(ふざけんなよ)

おそらくあの雛はあのロボットみたいなやつの子か何かだろう。

ロボットが雛を産むなんて馬鹿げた話、誰に話したところで信じられないだろうが。だが、星人ならあり得るのか?

 

(そういえばそんなことわざなんてあったっけか)

たしか、鳶がナンタラを産む?だったか。

そんなしょうもないことを考えているうちに、奴らに追いつかれてしまった。

 

(こっちはスーツ着てんだぞ!それに、透明化もしているはずなのに、何で!)

 

 キュイーン キュイーン キュイーン

 

皆揃って口を開け、光を放ってくる。所見で見れば、馬鹿みたいに口を開けてる野郎共だと思ってしまうだろう。だが、俺は直接食らったことがあるんだ。その脅威は知っている。

 

「ひっ!」

 

 ドンッドドンッ

横に飛んで避けることができた。

あれは超音波か何かを使った攻撃だろう。ガンツスーツを着ていても、何発か食らってしまえばおしゃかになっちまう。

 

「死ね!!」

こちらも銃を撃つ。

 

ドンッ

 

「ガァァ!!」「ガァa!!」

 

やはりこの武器は強い。この星人なら一発で倒せる。それどころか、今回は何体も巻き込んで殺せた。だが…

 

(クソッ!、やっぱりか…)

レーダーを見ると、更に何体かがこちらに向かってきている。おそらく、こいつから逃げている間に雛を潰してしまったのだろう。そうなれば最後、イタチごっこだ。が、結局体力が尽きて俺が先に殺されちまうだろう。

 

(死にたくない)

全ての星人を殺すのは無理だ。体力が持たない。

 

(死にたくない)

ならば隠れるか?いや、こいつらを撒くことができるとも思えない。仮に撒くことができたとして、その後はどうなる?こいつらは明日や明後日に襲いかかってこないなんて保証はどこにもない。

 

(死にたくない!!)

つまりは…

 

「頭を叩く!」

レーダーを見ていると、ふと、気づいたことがある。それは、一体だけ、明らかに大きく示されていた。おそらく、コイツラのボスかなにかだろう。そいつを倒せば、もしかしたら…

そこまで考えると、前からあの星人がやってくる。

 

「やってやるよ…!」

死にたくない、死にたくない、絶対に生き残ってやる!

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ…、ハァ…」

ようやくたどり着いた。やはりここにボスのようなやつが居るのだろう。このボロいアパートのような場所に近づくとき、明らかに星人の数が多くなった。

 

ガチャッ

扉を開ける。静かな場所だ。

俺の両左右に扉がいくつがある。その中の何処かにボスが居るのだろう。一個一個調べて、殺してやる。

そう考えていると、"全ての扉"が一斉に開いた

 

ガチャッガチャッガチャッ

 

「スイカの名産地?」

「カンタロー」

「さわやかな…?」

「ハァーッ

 ハァーッ

 ハァーッ」

「友達ができた?」

「鹿児島県?」

 

そう言って何十匹ものアイツラが一斉に出てくる。

 

「…」

今までは一度もコイツラの攻撃は受けなかった。それは、周りに障害物があまりなかったからだ。だが今回はコイツラ自身が障害物となっている。攻撃されれば死は免れないだろう。

 

「ハアッ、ハァッ!」

呼吸が早まる。体が暑い。きっと今熱を測れば40度は言っているのではないだろうか。

 

(死ぬ)

無理だ。こっから逃げることは出来ないだろう。出入り口も塞がれてしまった。俺は運動をしない。筋肉もあんまりついてない。俺じゃスーツを着たところで、そこまで速くは動けない。

 

(嫌だ)

また俺はコイツラに殺されるのか?

 

(死にたくない)

 

 

「…?」

そうしていると、何故だろうか、襲ってこない。

疑問に思っていると、奥の扉が開いた。そこには…

 

(まじかよ…)

そこには、デカいカラスがいた。身長は3メートルはあるだろうか?

長い爪だ。スーツを着ていなかったら瞬殺だろう。いや、スーツを着ていても耐えられないか?

口にしているのは何だろうか?呼吸器のようなやつだ。体が悪いのか?

そうこう考えていると、ゆっくりとそのカラスはこちらに近づいてくる。

 

「ハァッ、ハァッ!」

考えろ考えろ考えろ!!

どうすればこいつを殺れる?

どうすればこいつらを殺れる?

どうすればコイツラから生き残れる?!

 

(あっ…)

その時、俺の頭の中に、一つだけ、この状況の打開策が思い浮かんだ。だが、これはZガンじゃだめだ。そう考え、俺はYガンを"自分に向けて"構える

 

 シュンッ

 

トリガーを引くと、Yガンからワイヤーが飛び出てくる。

そのまま俺を捕まえ、外に弾き飛ばした。

 

「グッ!」

そしておれはそのまま拘束を外す。Yガンをいじったらすぐに外せた。

そして俺はそのままZガンをアパートに向かって連射した。

 

ドンッドンッドドンッ

 

アパートが圧力にまけて押しつぶされる。

 

  ガラガラガラッ!!

 

そのまま数十秒経つまで、俺は構えをとかなかった。

レーダーを見てみれば、そこに星人は指し示されていなかった。

 

「どうやら、全部あの中に居たみたいだな。」

そして俺は、潰れたアパートを見てみる。

すると、やはりボスは他のやつより硬かったのだろう。

殆ど原型は残っていないが、ほんの少しだけ、ボスだとわかるような肉塊があった。

 

「はぁ」

疲れた。また、死ぬかと思った。

だけど生き残った。

そんなことを考えていると、転送が始まった。

 

(転送あんのかよ)

だが、これで多少は安心できた。これならば怪我をしても、武器を損傷しても、生きてさえいれば治るからだ。まあ100点武器はどうか知らないが…

そうしていると、転送が終わった。

転送された場所は、今の世界の俺の家だった

 

(ここは…武器が置いてあった場所か)

そうして周りを見ると、あるものに気づいた。

 

「これは…」

そう、そこにあったのは"手のひらサイズ"の黒い玉だった。

 

「ちっさ!!」

思わず叫ぶ。何故ここまで小さいのだろうか?まさか元のGANTZの数十倍は小さいと思わなかった。

そうやって驚いていると、その黒い玉に文字が浮かぶ。

 

『それぢわ ちいてんをはじぬる』

 

『西くん

  24点

    100点まで残り

         76点』

 

今回のミッションでは俺は24点だったらしい。あれだけ倒して24点とは、やはりアイツラは皆弱かったのか…

そんなことよりも、俺はもっと聞きたいことがあった。

どうせ何を聞いても答えてくれないだろうが、これだけは聞く必要があった。

 

「ガンツ、Katastrophe」

 

その言葉を言うと、黒い玉には数字が浮かび上がってくる。

しかし…

 

「は?」

そこには

 

     0:00:00:

 

そう書かれていた…

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 ここは違う世界

 

 あちらに無いものもあれば

 

 こちらにしか無いものもある

 

 

 

 




うわぁぁぁ、とりあえず田中星人を突破しました。
やっぱり西くんと言えば田中星人ですよね。
倒し方が何かおかしいとか、そういうのは勘弁してください。
戦闘描写が微妙とかも勘弁なさってください。

因みに西くんが戦っている間、
リコリコの方はあるリスの方を保護しているところです。

時系列がなんかおかしいぞ!とか言うのも無視していただければ幸いです。

もし番外編を書くとして、その結末は…

  • 千手観音との戦いで死ぬ
  • ちび星人との戦いで複数体相手にして死ぬ
  • かっぺ星人との戦い
  • ゆびわ星人との戦い
  • 鬼星人との戦いで死ぬ
  • 西くんが負けるわけ無いだろ!!
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