転生バイオハザード レオンと俺と生き抜く世界   作:黒世界

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第十話 信用と言う恐怖 絶ちきれぬ不安

少し広い場所、何かの台座、祭壇のようだ。地面には蝋燭がちりばめられ、風に炎が揺れていた。いくつかの最早定番になってきたトラバサミを横目に奥へ行く。

そこに奴がいた。

麻布を被り顔が解らないが村の広場にいた奴なのが解る。何故なら。

 

「血まみれ頭・・・」

 

あの不気味な、全身真っ赤に染まった姿は一度みたら頭から離れはしない。それがチェーンソーを振りかざしてくるなら尚更だ。

 

「こんな追っかけ要らない!」

 

「同感だ!」

 

レオンがハンドガンを、俺はスカルシェイカーを構えて対峙する。

肉薄するチェーンソー男。

レオンが頭を狙うが怯みすらしない!

 

「くっ!」

 

「おおおおお!」

 

敵を真ん中に左右に避ける。

レオンは華麗に回転し近くなった頭に再度発砲!三発命中し流石によろけた所を、

 

「ふっ!」

 

上段蹴りで吹き飛ばす。倒れた敵に向けて起きる前に止めを刺すため銃を構えるが、

 

「ローグ!後ろだ!」

 

そこまで来ていたのであろう敵が二人。一人は素手だがもう一人が斧を投げてきた。

とっさに躱すが体勢が悪い。突撃してきたもう一人が俺の首を絞める。

 

「しまっ、はっなせっ。」

 

老婆のように見えるそれは、しかし全力でもってしても振りほどけないほどの力だった。

 

「ローグ!くっ!」

 

後ろはどうなっているか解らないが、レオンはあいつで手一杯のようだ。意識がなくなる前に何とかしなくては!

ぼやけた視界でも解るぐらいには後ろからもう一人が近づいてくる。老婆の腹に力を込めて足で押し蹴る。

流石にこれは耐えられなかったのかお互いに吹き飛ぶ。が、直ぐ側まで来ていた斧持ちが襲ってきた。振りかざした斧がこちらに来るよりも先にショットガンを胴体へ。

たまらず吹き飛ぶ。直ぐに追い討ちを駆けるために立ち上がるが老婆が既にこちらに向かってきている。

ハンドガンを構えて一発!二発!胴体と頭に命中し怯んだ所にレオンよろしく上段蹴りを披露する。

痙攣して動かなくなった老婆を横目にもう一人も撃ち抜く。頭を撃ち抜かれた敵は直ぐに動かなくなった。

 

「レオン!」

 

凄い音がして振り向くと、ナイフでチェーンソーを受け止めていた。

 

(出きるのかそんなこと?)

 

と思いつつ銃を構える。が、レオンが近すぎて撃てない。

援護に入るために敵に近づく。それに気が付いたレオンが敵をこちらに押し出すためにチェーンソーを流し、裏拳を入れる。たまらず数歩下がった所に至近距離からのショットガン!

レオンに当たらぬように少し下から撃ち抜くと血飛沫を上げて膝から崩れ落ちた。

 

「やったな」

 

「今ので最後だよな?」

 

二人で回りを警戒するが、騒ぎの割りに静かなものだった。

 

「もう出ないことを祈るよ」

 

この先いろんな所で相対することになるそれを見ながら願いを込める。大体なんで血まみれなんだよ?まさか二人も三人もいないよな?

道に張られた爆弾トラップを解除するとひときわ大きな家が見つかった。

当たり一面に仕掛けられたトラバサミ。何をとらえるためか捕獲用ケージが所せましとならんでいた。

 

「正面は・・・、開かないか」

 

「裏みてみるか?」

 

「そうだな」

 

少し行くと大きな門があった。

 

「開かないか?」

 

「閉まってる。やはり鍵がいるみたいだ」

 

鍵穴をコンコンと叩く。

 

「この家にあれば良いんだが」

 

呟きながらトラバサミだらけの裏へ続く道を進む。

 

「うっとおしいなこれ。どんだけあるんだよ」

 

「それだけここが重要なんだろう。」

 

罠を解除しながらレオンが言う。どこまで言っても冷静そのものなのは流石と言う他無い。

 

「あっ、あぶっ!たくっ!」

 

訂正。流石にこの数に苛立っているようだ。いちいち解除するのがめんどくさくなったのか端に蹴り飛ばし始めた。

その方が楽だと俺も真似する。

 

ガチンッ!

 

「いったぁ!」

 

「何やってるんだ?」

 

親指が折れたかと思った。軽そうに蹴ってるから同じように出来るかと思ったら結構な重さだ。

 

「裏口は・・・開いてるな。」

 

そんなことがありながらも裏口へ到着。数秒の距離なのに長い道のりに感じたのは気のせいじゃないはずだ。不用心にも鍵が掛かってないドアを開けて中へ。

 

「おじゃましまーす・・・」

 

「今更だろ、それ。」

 

小声で挨拶する俺に的確なツッコミをいれてくる。少しは慣れてきてくれたと言うことなのだろうか?

などと考えてながら中へ。一番近くのドアを指差して合図をもらう。俺が開けると合図を返すと壁に背を預けて臨戦態勢に入った。

 

ガチャ・・・キィィ

 

中の人と目があった。

そこはトイレだった。特に用を足すわけでもなく。それとも終わった後なのか?こちらを向いてたたずんでいた所に俺たちが来た。

 

「あー、えーっと・・・」

 

戸惑う俺に向かって叫び声を上げながら向かってきた。差し出された手は首を狙っている。

 

「バカ!」

 

すかさずレオンが襟首付かんで引っ張る。出てきた所にあわせて蹴りで吹き飛ばす。倒れたところに銃で追い討ち二発。痙攣した後男は動かなくなった。

 

「びっ、びっくりした。」

 

「しっかりしろよ。これからこんなのばっかりだぞ?」

 

「あ、ああ。わわわ分かった。」

 

いまいちな反応を返す俺を手で引っ張り起こして奥へ向かう。

 

「下を頼めるか?」

 

二つ返事で答える。不安はあるが付いてきてとは言えなかった。奥には広間があり、写真と小さめの鍵があった。

 

「不気味な家だ。」

 

一人呟く。壁に飾られた写真などには何かのマークが掛かれているし、テーブルの上の写真の裏には謎のメッセージが書かれていた。

もう少し奥へ行くと

 

「何でこんな所に?」

 

棚に手榴弾がおいてある。日本では考えられない光景だったので違和感が物凄いが、海外とは?それともこの地方がこういうものなのだろうか?側のテーブルにはお金もあった。

 

「すみません。」

 

悪いと思いつつ拝借。とは言えゲームの通りなら最早この村の人々はすでに・・・。

そこではっと思い出す。たしか俺が気絶する時レオンに注射がされるシーンがあったはず。じゃあ俺達はすでに!?

腕などをみるが注射の後はない。

首筋を確認するが分からなかった。

後々取り除く装置が出てくるが今回は間に合うのか?

一度でた不安が次から次へとやって来る。

 

「もしかしたら、時間がないのかもしれない。」

 

そんなこと考えていると後ろから足音が聞こえた。

まだその時期じゃない!と頭で分かっているはずなのに想像は止まらなかった。

 

(もしあの角を曲がって出てきたレオンに症状が出ていたら?俺はまだ出てないのか?)

 

どちらだとしても最悪の展開は免れない。

仲間を信用できなくなった俺に、彼はどう答えるのだろうか?

近づいてきた足音に、俺はゆっくりと銃を構え、セーフティロックをはずした。




次回
仲間と言う枷
ちぎれた信用
進むべき道
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