転生バイオハザード レオンと俺と生き抜く世界   作:黒世界

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夏バテで遅くなりました。
申し訳無い。


第二十二話 不安と油断 いつも通りと注意不足

轟音を響かせて倒れる巨人。

静まり返る広場に犬の遠吠えが響き渡る。

寝っ転がったまま空を見上げ、「ああ、俺死ぬのかなぁ」等と思っていると更に轟音と共に扉が開く。

レオンが開けたのか勝手に開く仕組みなのかは定かではないが、暫くするとレオンがこちらに歩いてきた。

 

「ずいぶんと男前になったじゃないか?」

 

こじゃれた笑顔と共に側にしゃがんで顔を覗いてくる。

 

「はは、やれば出来るだろ?」

 

「ああ、そうだな」

 

笑顔の裏に張り付いている不安そうな顔が手に取るようにわかる。嫌な音が聞こえたしここでリタイアかな?

どうしたものかと考えていると、

 

「傷を見るぞ?」

 

とナイフを取りだし服の上から怪我を確認してきた。

どこが深いか、どんな怪我か見ているようだがやがて怪訝な顔をする。そして胸元まで一気にシャツをめくると、

 

「何だ?怪我が、無い?」

 

「へっ?」

 

明らかなシャツの血が怪我の深刻さを物語っているはずだが、その怪我がどこにもない。

巨人の亡骸と見比べて怪訝な顔をしながらも。

 

「あまり心配させるな。ほら、」

 

と手を伸ばしてきた。

 

「ああ、ありがとう・・・。」

 

こちらも訳がわからないままとりあえず立ち上がる。

確かに聞いた異音、先ほどまであった切り傷。自分の体を見渡しても一つとして見当たらない。

 

「全く、いくぞ!」

 

少々怒り気味な後ろ姿は本気で心配してくれたんだろう。

申し訳無いと思いながら立ち上がる。

少し歩いて振り返る。

岩の上で伏せていた犬に手を上げて挨拶をする。

この時はまだ気がついていなかった。

その手の、あの時付いた手の傷まで無くなっていた事に。

 

 

道すがら経緯を聞いてこれから教会へ行く事が解った。

でかい魚と湖での死闘。

洞窟での調査と鍵の事を簡潔に説明してくれた。

 

「で、何故あそこにいたんだ?」

 

聞かない訳無いよなぁと思いつつ言い訳を始める。

 

「疲れて寝てしまったみたいで、起きてから状況確認のため外へ。」

 

そのあとふらふらっとと言うと大きなため息を疲れる。そりゃそうだよなぁ。だが、

 

「何はともあれ無事でよかった。」

 

と言われて心の底から安堵する。

正直もっと何か言われると思っていたからビクビクしていたのだが、

 

「そんなに怯えるといざというとき動けないぞ?」

 

そういって肩を叩かれる。

これも何度目か?気を遣われるばかりなので気持ちを切り替える。せめてもう少し頑張らねば。

道中誰も会わなかった事もあり時間はかからなかった。

だが、門前で聞こえた唸り声。

犬は犬でも敵意がある。

しかも背中から触手が這えていた。

 

「あれも助けたら懐いてくれるかな?」

 

「試してみろよ。お譲りしますよ?ミスター。」

 

言って一歩下がるレオン。

 

「レ、レオン?」

 

冗談を冗談で返されて更に一歩引かれて戸惑うとその隙を狙って一気に距離を詰められる。

伸ばしてきた触手には刃が付いていて、それが目の前で弾けた。

 

「よそ見するなよ?」

 

尻餅を付いた俺を見もせずに次々銃弾を撃ち込む。五発目で倒れ、痙攣したあと動かなくなったのを見てこちらに振り返る。

 

「全く、本当に同一人物か?」

 

「」

 

差し伸べられた手に再び捕まる。

 

「ほら、行くぞ?」

 

立ち上がると身振り手振りで促され慌てて後を付いていく。倒れた犬の側を通り過ぎ、開いた木枠の門を過ぎると再び教会の門前に立った。

レオンが持っていた鍵(紋章の入ったプレート)を門にはめ込むと、予想より軽い音と共にプレートが回転しカチリと音がなる。と、同時に鉄格子が空き扉への道が開いた。

 

「アシュリーを救出したらすぐにランデブーポイントで脱出だ。悪いがもう少し頑張ってくれ。」

 

扉を開ける前に振り返り励ましの言葉をくれる。もうすぐ帰れると考えている俺は「ありがとう」等と礼を言い返す。

気分は任務完了である。

先程のみっともない姿やこの後の展開などもはや頭にはなく、あるのは『やっと帰れる』だけである。

レオンが小さく「やれやれ」と言って頭を振ったことすら気が付かなかった。

重く、壮大な扉は見た目よりも小さな音を立てて開いた。

 

「アシュリーグラハム!」

 

レオンが叫ぶ。

敵陣の真ん中なので呼ぶとは思ってなかったので少しビックリする。

 

「助けに来た!」

 

レオンの再びの呼び掛け。

しかし静まり返った教会は不気味な存在感を出し続けた。

 

「本当にここなんだろうな?」

 

ぼやくと

 

「まずは探してみよう。」

 

と言われて辺りを見渡す。

ここでやっと思い足したのが目の前のステンドグラスだ。

 

「レオン、あのステンドグラスおかしくないか?」

 

一足先に気が付いたレオンが教壇の前に立つ。

 

「恐らくここで、このレバーか?」

 

側にあったレバーを下ろす。

すると真ん中の教壇のようなテーブルが開き二つのダイヤルが出てきた。

 

「これか。」

 

試しに回すと色に沿ったステンドグラスが音を立てて回り出した。

二階にあったはずの装置が何故教壇に?と思いつつ他に何か無いかと見渡す。左側の通路は鉄格子で塞がれていた。

 

「ローグ!ダイヤルが一つ足りない。そっちにないか?」

 

「こちらには階段しかない。反対を見てくる。」

 

頼んだと言われて早足で反対へ。棚を開けるとサブマシンガンの弾があった。

 

(教会に?物騒な)

 

と思いつつまぁ、バイオの世界だしなと勝手に納得して懐にしまう。要らなければあの商人に買い取ってもらおう。邪魔なら捨てれば良いしな。

更に奥にも棚があった。開くと、

 

「レオン!あったぞ!青いダイヤルだ」

 

少し戻って格子の隙間から見せる。

受けとれ!と腕を出して放り投げたそれを片手でキャッチする。

 

「よし、これで。」

 

グラスを回すとどこかで見たことのある紋章が浮かび上がった。

 

「教団のマークか」

 

レオンの後ろで呟く。

と同時に何かが動く音が聞こえた。

 

「恐らく先程の階段への道だ。」

 

こくんと頷かれてそちらへ向かう。

予想通り階段への道が明いていた。

階段を登り先へ進む。

 

「アシュリー、居ないのか?」

 

レオンの呼び掛けにも反応がないのは少々不安になるが記憶が間違ってなければ。

 

「レオン、あの扉。」

 

探るように進むレオンと対照的に先に進み居るはずの場所へと誘導する。

お互い扉を挟むように立ち、まず俺が中にゆっくり入る。

目の前を横切った後、木の棒を投げつけられて威嚇されるはずなのでそれを避ければ良い。解っていれば大したことはない。

 

「アシュリー?」

 

俺の呼び掛けには応じない。

 

「アシュリー?居ないのか?」

 

レオンも呼び掛ける。

正直油断していたのもあった。

中に入り一番最初に見たのはアシュリー、ではなく。

彼女の放った燭台での一撃であった。




アシュリーさん登場です。
彼女とふれあってどんな化学反応が起こるのか?

次回

出会い
逃走
集合

最初に書きましたが夏バテで遅くなるかもしれません。申し訳無い。
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